この章では、WebCenter Portalユーザーが興味を持つ可能性のある人物、ポータルおよびコンテンツの提案を受信できる推奨機能を有効にする方法について説明します。
この章の内容は、次のとおりです。
権限: この章のタスクを実行するには、ポータル・モデレータであるか、ポータル・レベルの権限である 権限の詳細は、第29.1項「ポータルのロールと権限について」を参照してください。 |
アクティビティ・グラフでは、既存のコネクションやアプリケーション内のオブジェクトへの共通のやり取りに基づいて、ユーザーが関心を寄せている可能性のある人を提案します。また、ランク計算に基づいて、ユーザーが興味を持つ可能性があるポータルやコンテンツも示されます。
アクティビティ・グラフは、基礎となるアクティビティ・グラフ・エンジンによって収集された、検索アプリケーションおよびソーシャル・アプリケーションに役立つ集約されたインテリジェント機能を活用します。既存のコネクションや、アプリケーション内で共通して使用しているオブジェクトに基づいて、ユーザーが関心を持つ可能性のある人を提案します。また、ユーザーが現在表示しているポータルやアイテムでの類似する操作に基づいて、ユーザーが興味を持つ可能性があるポータルやアイテムも示されます。
アクティビティ・グラフは、アクティビティ・グラフ・エンジンが収集して分析したデータに基づいてこれらを推奨します。アクティビティ・グラフ・エンジンには、エンタープライズ・アプリケーションによって収集されたアクション用の集中リポジトリが用意されています。
注意: アクティビティ・グラフ・タスク・フローは、アクティビティ・グラフがアプリケーションで構成されている場合にのみ推奨を表示します。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理のアクティビティ・グラフの前提条件に関する項を参照してください。 タスク・フローによって表示される推奨には、アクティビティ・グラフ・エンジンが最後に実行されたときのアクティビティ・グラフのコンテンツが反映されます。最後に実行された後に発生したアクティビティは含まれません。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理のアクティビティ・グラフのデータの準備に関する項を参照してください。 |
アクティビティ・グラフはデフォルトで、WebCenter Portalの特定のオブジェクトとアクションを追跡します。ただし、WebCenter Portalの他のオブジェクトやアクションまたは他のアプリケーションのオブジェクトやアクションを追跡するように拡張可能です。
関連項目: 『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter PortalおよびOracle JDeveloperでのポータルの開発』のアクティビティ・グラフの拡張に関する項 |
この項には次のトピックが含まれます:
関連項目: 『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの使用』の「推奨とコンテンツの調査」の章 |
「推奨コネクション」タスク・フロー(図40-1)では、ユーザーと類似する人物を表示してその人物と接続できます。このタスク・フローは、各ユーザーの「プロファイル」ページで、デフォルトで使用できます。
「類似ポータル」タスク・フローでは、ユーザーが興味を持つ可能性があるポータルを特定し、そのポータルとやり取りできます。
「類似ポータル」タスク・フローは、ポータル内の任意のページに配置できます。現在表示されているポータルと類似する他のポータルの推奨を提供します。ポータルが別のポータルと類似していると見なされるのは、同じユーザーが操作している場合、特にコンテンツを編集している場合です。
ユーザーが表示権限を持っているポータルのみが「類似ポータル」タスク・フローに表示されます。
注意: 「類似ポータル」タスク・フローの推奨は、現在表示されているポータルのみに基づいて決まります。現在のユーザーに固有ではありません。 |
「類似アイテム」タスク・フロー(図40-2)では、ページで現在選択されているアイテムに基づき、他のアイテムの推奨を提供します。
注意: 「類似アイテム」タスク・フローの推奨は、現在選択されているアイテムのみに基づいて決まります。現在のユーザーに固有ではありません。 |
「類似アイテム」タスク・フローは、現在ページで選択されているアイテムに類似したアイテムをリストします。「類似アイテム」タスク・フローを含むページを表示した場合、最初はタスク・フローには何も表示されません。タスク・フローを移入するには、類似アイテムを表示するアイテムを選択する必要があります。
注意: 「類似アイテム」タスク・フローを含むページに「ドキュメント・ビューア」も含まれている場合、「ドキュメント・ビューア」に現在表示されているドキュメントに基づいて「類似アイテム」タスク・フローの内容が表示されるので、明示的にアイテムを選択する必要はありません。 |
ページに「類似アイテム」タスク・フローを移入するには:
編集モードでページを開きます(第12.4.3項「ページ・エディタ(コンポーザ)でのページのオープン」を参照してください)。
注意: デフォルトで、ビュー・スイッチャはに設定され、コンポーザの「デザイン」ビューには、インライン・リソース・カタログを示したページが表示されます。 |
同じページの他のいずれかのタスク・フローで、類似アイテムを表示するアイテムを選択します。
「類似アイテム」タスク・フローは、次のドキュメント・タスク・フローと連携して動作します。
最近のドキュメント
ドキュメント・リスト・ビューア
ドキュメント・ナビゲータ
ドキュメント・エクスプローラ
フォルダ・ビューア
ドキュメント・マネージャ
ドキュメント・ブラウザ
ディスカッション・トピックの推奨を表示するには、「類似アイテム」タスク・フローのResource Id
パラメータを編集して、ディスカッション・トピックのリソースIDを入力します。
「類似アイテム」タスク・フローがリフレッシュされ、選択したアイテムに類似したアイテムが表示されます。
「トップ・アイテム」タスク・フロー(図40-3)では、現在のポータルでアクティブになるようにアクティビティ・グラフが計算したWebCenter Portalのアイテム(ドキュメント、Wikiおよびブログ)を表示して、そのアイテムとやり取りできます。ランク計算は、recipe
パラメータで指定します。
アイテムは現在のユーザーに固有ではありませんが、タスク・フローには、現在のユーザーが表示権限を持つアイテムのみが表示されます。
このタスク・フローを実行時に使用する方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの使用』のトップ・アイテムの使用に関する項を参照してください。
「トップ投稿」は、「トップ・アイテム」タスク・フローの別モードです。このモードは、タスク・フローをポータルの外部(ホーム・ポータルやPortal Frameworkアプリケーションなど)に配置すると有効になります。
「トップ投稿」モードでは、現在のユーザーによるトップ投稿になるようにアクティビティ・グラフが計算したWebCenter Portalのアイテム(ドキュメント、Wikiおよびブログ)を表示して、そのアイテムとやり取りできます(図40-4)。ランク計算は、recipe
パラメータで指定します。
「トップ投稿」は、各ユーザーの「プロファイル」ページで、デフォルトで使用できます(図40-5)。
このタスク・フローを実行時に使用する方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの使用』の「トップ投稿」の使用に関する項を参照してください。
「推奨コネクション」タスク・フローと「トップ・アイテム」(「トップ投稿」)タスク・フローは、デフォルトで各ユーザーのプロファイル・ギャラリに表示され、ホーム・ポータルから利用できます。「類似アイテム」タスク・フローは、デフォルトでは、ファイルの「ドキュメント・ビューア」の「関連アイテム」ペインに表示され、現在表示されているファイルの類似アイテムを表示します。
アクティビティ・グラフ・タスク・フローを他の場所に組み込むには、タスク・フローを適切なページに追加する必要があります。ページにアクティビティ・グラフ・タスク・フローを追加する手順は、第14.2項「ページへのコンポーネントの追加」を参照してください。
ヒント: このコンポーネントの有無や場所は、リソース・カタログの構成方法によって異なります。たとえば、デフォルトのリソース・カタログでは、「ソーシャルとコミュニケーション」の横の「開く」をクリックすると、アクティビティ・グラフ・タスク・フローが含まれるリストが表示されます。 |
アクティビティ・グラフ・タスク・フローには、関連付けられているプロパティがあります。十分な権限を持つユーザーは、コンポーザの「コンポーネント・プロパティ」ダイアログからこれらのプロパティにアクセスできます(図40-6)。
次の各項では、アクティビティ・グラフ・タスク・フローのプロパティと、「パラメータ」タブのプロパティについて説明します。
デフォルトのタスク・フロー・コンテンツは、「コンポーネント・プロパティ」ダイアログの「パラメータ」タブ上のプロパティによって制御されます。このタブのパラメータの詳細は、第40.3.2項「アクティビティ・グラフ・タスク・フローのパラメータ」を参照してください。一部のタスク・フローでは、このタブのパラメータにより、ページ・パラメータやページ定義変数へのタスク・フローの結付けが容易になります。詳細は、第19章「ページ、タスク・フロー、ポートレットおよびADFコンポーネントの結付け」を参照してください。
「表示オプション」タブ、「スタイル」タブおよび「コンテンツ・スタイル」タブのプロパティを変更すると、すべてのユーザーのタスク・フローの外観と動作に影響します。これらのプロパティは、すべてのタスク・フローに共通しています。詳細は、第14.3項「コンポーネントの変更」を参照してください。
「イベント」タブの内容は、タスク・フローでサポートされているイベントによって異なります。詳細は、第14.3.7項「コンポーネントのコンテキスト・イベントの使用」を参照してください。
「パラメータ」タブと「表示オプション」タブのすべてのプロパティから式言語(EL)エディタにアクセスできます。ELエディタを使用すると、定数値のかわりに変数値を選択または指定できます。エディタを開くには、プロパティ・フィールドの横にある「編集」アイコンをクリックします。
注意: 「コンポーネント・プロパティ」ダイアログの「表示オプション」タブで汎用の表示オプションについてELを入力すると、入力内容が自動的に検証されます。EL構文が無効な場合、エラーが表示され、値は適用も保存もされません。汎用の表示オプションとは、表14-1「表示オプション・プロパティ」に掲載されているオプションです。 汎用以外の表示オプションには、ELの検証は行われません。 |
EL式に関してサポートが必要な場合、アプリケーション開発者がEL式を提供できます。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter PortalおよびOracle JDeveloperでのポータルの開発』の式言語式に関する付録を参照してください。
表40-1に、アクティビティ・グラフ・タスク・フローで使用可能なパラメータを示します。
表40-1 アクティビティ・グラフ・タスク・フローのパラメータ
パラメータ | 説明 | タスク・フロー |
---|---|---|
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推奨のコンテキストとして使用する個人、ポータルまたはアイテムのID。 コネクションの場合、デフォルト値はログイン・ユーザーの式言語トークンです。 ポータルの場合、デフォルト値はタスク・フローを含むポータルのリソースIDの式言語トークンです。 アイテムの場合、値はEL式 |
推奨コネクション 類似ポータル 類似アイテム |
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コンテキストのクラス。デフォルトでは、選択イベントから導出されます。 |
類似アイテム |
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推奨のコンテキストとして使用するポータルまたはアイテムの名前。 ポータルの場合、デフォルト値はタスク・フローを含むポータルのリソースIDの式言語トークンです。 アイテムの場合、デフォルト値は選択イベントから導出されます。 |
類似ポータル 類似アイテム |
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登録されている類似度計算と重み付けのペアのカンマ区切りリスト(「トップ・アイテム」の場合は、ランク計算と重み付けのペア)。このリストにより、表示される推奨とその表示順序が決まります。 アクティビティ・グラフ・タスク・フローのデフォルト・レシピの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter PortalおよびOracle JDeveloperでのポータルの開発』のアクティビティ・グラフ・タスク・フローに関する項を参照してください。 |
推奨コネクション 類似ポータル 類似アイテム トップ・アイテム |
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推奨に表示するノード・クラスのカンマ区切りリスト。null以外の場合、指定されたノード・クラスのオブジェクトのみが推奨に表示されます。 |
類似アイテム トップ・アイテム |
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登録されているアクションのカンマ区切りリスト。ログイン・ユーザーがリストされているいずれかのアクションを実行した人物、ポータルまたはアイテムは、タスク・フローに表示されません。 |
推奨コネクション 類似ポータル 類似アイテム |
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類似アイテム |
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たとえば、ドキュメントでは、 |
類似アイテム |
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タスク・フローのリンクから、インライン・ポップアップ( デフォルト値は |
類似アイテム トップ・アイテム |
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ツールバーを非表示にするかどうかを指定します。ツールバーを非表示にする場合は、 |
トップ投稿 |
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レイアウトで使用する列数。 これは、アイコン・ビューの場合のみ適用されます。 |
推奨コネクション |
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表示される推奨の数。行と列をどちらも指定した場合、この値は無視されます。 これは、アイコン・ビューの場合のみ適用されます。 |
推奨コネクション |
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アイコン・ビューの場合に名前の表示を無効にするかどうかを指定します。 |
推奨コネクション |
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アイコン・ビューの場合にツールバーの表示を無効にするかどうかを指定します。 |
推奨コネクション |
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タスク・フローのレイアウト・スタイル。次のうち1つを入力してください。 iconic: 推奨のプロファイルの写真とユーザー名を表示します。 list: 推奨のリストを表示します。 |
推奨コネクション |
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レイアウトで使用する行数。 これは、アイコン・ビューの場合のみ適用されます。 |
推奨コネクション |