Oracle® Database Applianceサービス・マニュアル リリース2.6 for Linux x86-64 部品番号 B66176-05 |
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この章では、保守のためにOracle Database Applianceを準備する方法について説明します。
内容は次のとおりです。
システムの交換可能コンポーネントは、現場交換可能ユニット(FRU)または顧客交換可能ユニット(CRU)のいずれかに指定されます。
FRUとして指定された部品は、Oracle認定のサービス技術者が交換する必要があります。
CRUとして指定された部品は、Oracle認定のサービス技術者でないユーザーが交換できます。
部品の中には、CRUまたはFRUでないものがあります。これらの部品は、他の部品の交換手順の一部として、取外しおよび交換され、または取り外されてから再び取り付けられます。たとえば、通気ダクトはCRUまたはFRUではありませんが、CPUの交換手順には通気ダクトを取り外すサブ手順が含まれます。
これらの部品は、部品が含まれる手順からCRUまたはFRUステータスを取得します。CPUはFRUであるため、通気ダクトの取外しまたは交換には、Oracle認定のサービス技術者が必要です。
次の表に、交換手順と、それがCRUかFRUかを示します。
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次のコンポーネントは、ホットスワップ対応(システム・シャーシおよびサーバー・ノード(システム・コントローラとも呼ばれます)の電源が入っているときに取り外して交換が可能)です。
前面ストレージ・ドライブ(HDDおよびSSD)
背面起動ドライブ
ファン(背面からアクセス)
電源(背面からアクセス)
これらのコンポーネントを保守するには、第4章「ホットスワップ・コンポーネントの保守」を参照してください。
次のサーバー・ノード・コンポーネントは、サーバー・ノードの電源を切って、システム・シャーシから取り外す必要があります。ただし、システム・シャーシともう一方のサーバー・ノード(保守の対象ではないサーバー・ノード)の電源は入れたままでかまいません。
メモリーDIMM
CPU
PCIeライザー
PCIeカード
電力配分ボード
サーバー・ノード・バッテリ
起動ディスク・バックプレーン
マザーボード・アセンブリ(サーバー・ノード)
システム・コントローラ・ケーブル
前面インジケータ・パネル
これらのコンポーネントを保守するには、第5章「サーバー・ノード・コンポーネントの保守」を参照してください。
次のシステム・コンポーネントは、システム・シャーシから電力を完全に除去する、つまりサーバー・ノードの電源を切り、シャーシから電源コードを取り外す必要があります。
ディスク・ミッドプレーン・モジュール
電力配分ボード
これらのコンポーネントを保守するには、第6章「システム・シャーシ・コンポーネントの保守」を参照してください。
この項では、重要な安全上の情報について説明します。Oracle Database Applianceを保守する前にお読みください。
![]() | 注意 - 危険電圧が存在します。上部カバーを外したままシステムを動作させないでください。 |
![]() | 注意 - 装置の損傷。システムを起動する前に、システムの上部カバーを適切に取り付けてください。 |
危害予防のために、装置の設定時には次の安全上の注意事項を守ってください。
装置上に記され、『Sunハードウェアシステムの重要な安全性に関する情報』および『Oracle Database Applianceセーフティおよびコンプライアンス・ガイド』で説明されているすべての注意、警告および指示に従ってください。
使用電源の電圧および周波数が、装置の電気定格ラベルに記載されている電圧および周波数と一致することを確認してください。
この章で説明されている静電放電安全対策に従ってください。
Oracle Database Applianceは、次の工具を使用して保守できます。
静電気除去リスト・ストラップ
静電気防止用マット
2番10インチのプラスねじ回し(先端が磁石のものを推奨)
マイナスのねじ回し
スタイラスペンまたはペン(CMOS消去ボタンを押すため)
システムのサポートを受けるには、製品シリアル番号を報告する必要があります。製品シリアル番号は、システムの前面のRFIDタグとシステム同梱のお客様情報シートに記されています。
フロント・パネルの電源ボタンまたはOracle ILOMコマンドライン・インタフェース(CLI)を使用して、どちらかのサーバー・ノードを停止できます。それぞれの方法に、正常な停止および緊急停止オプションが用意されています。
![]() | 注意 - データ消失。データを失ったり、ファイル・システムが破損したりしないようにするには、緊急時以外常に正常停止を使用します。 |
サーバー・ノードを停止したら、システムの電源を切断することができます。
サーバー・ノードを停止してシステム・シャーシの電源を切るには、次の項を参照してください。
サーバー・ノードをシステム・シャーシから取り外す前に、サーバー・ノードを停止する必要があります。
正常な停止: サーバー・ノードのフロント・パネルの左下隅にある凹型の電源ボタンを押して放します(次の図を参照[1])。Advanced Configuration and Power Interface (ACPI)によって、順序立ったシステムの停止が実行されます。
緊急停止: 主電源が切れ、サーバー・ノードがスタンバイ電源モードになるまで、サーバー・ノードのフロント・パネルの左下隅にある凹型の電源ボタンを少なくとも5秒間押し続けます(次の図を参照[1])。
![]() | 注意 - データ消失。データを失ったり、ファイル・システムが破損したりしないようにするには、緊急時以外常に正常停止を使用します。 |
サーバー・ノードが停止すると、サーバー・ノードのフロント・パネルの電源/OK LED [2]が点滅し、サーバー・ノードがスタンバイ電源モードであることを示します。
$ssh username@ipaddress
usernameはユーザーID、ipaddressはOracle ILOMのIPアドレスです。
デフォルトのユーザー名はroot、デフォルトのパスワードはchangemeです。
正常な停止の場合、次のように入力します。
-> stop /SYS
サーバー・ノードは正常に停止します。
緊急停止の場合、次のように入力します。
-> stop -f /SYS
サーバー・ノードはただちに停止します。
![]() | 注意 - データ消失。データを失ったり、ファイル・システムが破損したりしないようにするには、緊急時以外常に正常停止を使用します。 |
両方のサーバー・ノードを停止すると、システムはスタンバイ電源モードになります。
「サーバー・ノードの停止」を参照してください。
システムから電源コードを外すことにより、システムの電源が完全に切断されます。
静電放電(ESD)に敏感なデバイス(マザーボード、PCIeカード、ストレージ・ドライブ、メモリー・カードなど)には、特別な対処が必要です。
![]() | 注意 - 装置の損傷。静電気防止対策に従い、部品のコネクタ付近には触れないでください。 |
ストレージ・ドライブ構成部品、回路基盤、PCIeカードなどのコンポーネントを取り扱う場合は:
静電気除去ストラップを手首に着用し、シャーシの金属部分に取り付けます。これによって、作業者とシステムの間の電位が等しくなります。
静電放電に敏感なコンポーネントを静電気防止用マットの上に置いてください。次のものを静電気防止用マットとして使用できます。
交換部品の梱包に使用されている静電気防止袋
静電気防止用マット
使い捨て静電気防止用マット(一部の交換部品またはオプションのシステム・コンポーネントに同梱)
サーバー・ノード内部のコンポーネントの取外しまたは交換を行うには、サーバー・ノードをシャーシから取り外す必要があります。
取外し手順は、両方のサーバー・ノードで同じです。
「サーバー・ノードの停止」を参照してください。
![]() | 注意 - データ消失。データを失ったり、ファイル・システムが破損したりしないようにするには、緊急時以外常に正常停止を使用します。 |
ラッチは緑色のタブが印となっています。ラッチを下げ、システムの背面から引き出します。
サーバー・ノードの大部分の内部コンポーネントにアクセスするには、サーバー・ノードの上部カバーを取り外す必要があります。
「サーバー・ノードの停止」を参照してください。
電力配分ボードおよびディスク・ミッドプレーン・ボードにアクセスするには、システムの上部カバーの中央部分を取り外す必要があります。
手順については、「サーバー・ノードの停止」を参照してください。
![]() | 注意 - システム障害。AC電源コードが接続されている間は、システム・カバーの中央部分を取り外さないでください。そうしないと、障害LEDが点灯し、システム障害が記録されます。 |
システムの上部カバーの中央部分を取り外すには、システムに固定している拘束プラスねじを外します。
![]() | 注意 - 危険電圧が存在します。決してシステムの上部カバーを外したままシステムを動作させないでください。 |
![]() | 注意 - 装置の損傷。システムを起動する前に、システムの上部カバーを適切に取り付けてください。 |