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Oracle® Database Applianceサービス・マニュアル
リリース2.6 for Linux x86-64

部品番号 B66176-05
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4 ホットスワップ・コンポーネントの保守

この章では、Oracle Database Applianceのホットスワップ対応コンポーネントの取外しおよび交換方法について説明します。ストレージ・ドライブと電源装置は、システム・シャーシに収容されています。起動ドライブとファンは、サーバー・ノード(システム・コントローラとも呼ばれます)に収容されています。

この章では、次の項目について説明します。

ホットスワップ対応コンポーネント

ホットスワップ対応コンポーネントとは、システムおよびサーバー・ノードの稼働中に、管理タスクを必要とせずに、取外しおよび取付けが可能なコンポーネントです。

Oracle Database Applianceでは、次のデバイスがホットスワップ対応です。

ストレージ・ドライブおよび起動ドライブの保守

システムにはシャーシの前面に24台のストレージ・ドライブが搭載されており、各サーバー・ノードには背面に2台の起動ドライブが搭載されています。ストレージ・ドライブおよび起動ドライブはすべてホットスワップ対応です。


温度注意アイコンを示す図

注意 - 装置の損傷。起動ドライブを取り外したらドアを閉め、不適切な通気による加熱を防ぎます。


ドライブのステータスLEDの具体的な情報は、「ストレージおよび起動ドライブのステータスLEDリファレンス」を参照してください。

この項の内容は次のとおりです。

ストレージおよび起動ドライブの位置

次の図は、Oracle Database Applianceの前面における物理ストレージ・ドライブの位置を示しています。

画像: ストレージ・ドライブの位置を示す図。

次の表は、スロット番号と、各スロットでサポートされるストレージ・ドライブのタイプを示しています。

表12 サポートされるストレージ・ドライブのタイプとドライブ・スロット番号
ドライブ・スロット番号とサポートされるタイプ
ドライブ・スロット番号とサポートされるタイプ
ドライブ・スロット番号とサポートされるタイプ
ドライブ・スロット番号とサポートされるタイプ
SSD20
SSD21
SSD22
SSD23
HDD16
HDD17
HDD18
HDD19
HDD12
HDD13
HDD14
HDD15
HDD8
HDD9
HDD10
HDD11
HDD4
HDD5
HDD6
HDD7
HDD0
HDD1
HDD2
HDD3

次の図は、Oracle Database Applianceの背面における物理起動ドライブの位置を示しています。

画像: 起動ドライブの位置を示す図。

次の表は、起動ドライブの位置と番号を示しています。

表13 起動ディスク・ドライブの位置と番号
凡例
サーバー・ノード(SN)番号
ドライブの位置
1
SN1背面起動ドライブ
MB/RHDD1 MB/RHDD0
2
SN0背面起動ドライブ
MB/RHDD1 MB/RHDD0

ディスク・ドライブとディスク・ドライブ・ブラケット

システムのドライブは、システムのドライブ・ベイに収まるように設計されたブラケットに入って出荷されます。ブラケットはすべて同じ外観ですが、ブラケット内のドライブは外観が異なることがあります。たとえば、ハード・ディスク・ドライブ(HDD)はSolid State Drive (SSD)とは外観が異なります。

SSDの中には、SSD自体がブラケット内の空間よりもかなり小さいものもあります。たとえば、次の図は2.5インチSSDを収容するブラケットを示しています。

画像: 小さいSSDドライブを収容するディスク・ドライブ・ブラケットを示す図。
図の凡例
1
ブラケット
2
SSD

注意アイコンを示す図

注意 - 装置の損傷。ドライブはブラケットから取り外さないでください。


ストレージおよび起動ドライブのステータスLEDリファレンス

次の図は、起動ドライブのステータスLEDを示しています。ストレージ・ドライブにも同じステータスLEDがあります。ステータスLEDの説明については、次の表を参照してください。これらのLEDの詳細は、「ストレージおよび起動ドライブのステータスLEDリファレンス」を参照してください。

画像: ストレージ・ドライブLEDを示す図。
表14 ストレージおよび起動ドライブのステータスLEDの説明
凡例
LED
記号
点灯時
1
取外し準備完了
画像: 取外し準備完了LEDの図。
青色
ホットスワップ作業中にストレージまたは起動ドライブを安全に取り外すことができます。
2
保守要求
画像: 保守要求アイコンを示す図。
オレンジ色
システムは稼働中で、ドライブに障害があります。フロントおよびバック・パネルの保守要求LEDは、システムによりドライブの障害が検出された場合にも点灯します。
3
OK/アクティビティ
画像: OK/アクティビティ・アイコンを示す図。
緑色
点灯 - ドライブは取り付けられていてシステムによって認識されていますが、ドライブ・アクティビティはありません。

点滅 - データのドライブからの読取りまたはドライブへの書込みのレスポンスとして、LEDがランダムに点滅します。

消灯 - ドライブの電源が切れているか、取り付けられたドライブがシステムによって認識されていません。

ストレージ・ドライブを取り外す(CRU)

  1. 取り外すストレージ・ドライブを特定します。

    オレンジ色の保守要求LEDが点灯している可能性があります。具体的なドライブの位置については、「サーバー・ノードの一般的なステータス・インジケータ」を参照してください。

  2. ストレージ・ドライブを取り外します。
    1. 取り外すドライブ上で、ストレージ・ドライブのリリース・ボタンを押して、ラッチを開きます[1]。
    2. ラッチをつかみ、45度の角度に開きます[2]。
    3. ラッチを使用して、ドライブ・スロットからドライブをゆっくりと、横や縦にではなく、まっすぐに引き出します。

      ドライブを取り外す際には、ラッチを強い力で引っ張らないでください。


      注意アイコンを示す図

      注意 - 装置の損傷。ラッチをイジェクタとして使用しないでください。右に曲げすぎないようにしてください。



      温度注意アイコンを示す図

      注意 - 装置の損傷。ドライブを別のドライブと必ず交換して適切な通気を維持してください。



      画像: 前面ストレージ・ドライブの取外し方法を示す図。リリース・ボタンは左にあり、ラッチは左から右に開きます。

ストレージ・ドライブを取り付ける(CRU)

  1. 交換用ドライブのためのドライブ・スロットの位置を決めます。

    ドライブは、取り付けられているスロットに応じて、物理的にアドレス指定されます。ドライブの位置は、「ストレージおよび起動ドライブの位置」を参照してください。

  2. ドライブをドライブ・スロットに差し込み、ぴったりはまるまでスライドさせます。
    画像: 前面ストレージ・ドライブの取付け方法を示す図。
  3. ラッチを閉じて、ドライブを所定の位置に固定します。
  4. fwupdateコマンドを実行して、DISKSセクションにすべてのディスクが一覧表示されていることを確認します。

起動ドライブを取り外す(CRU)

  1. 取り外す起動ドライブを特定します。

    オレンジ色の保守要求LEDが点灯している可能性があります。具体的なドライブの位置は、「ストレージおよび起動ドライブの位置」を参照してください。

  2. 起動ドライブを取り外します。
    1. ドライブ・ドアを開くには、ラッチを左にスライドさせます。
    2. ドアを手前に引いて開けます[2]。
    3. 取り外すドライブ上で、ストレージ・ドライブのリリース・ボタンを押して、ラッチを開きます[2]。
    4. ラッチをつかみ、45度の角度に開きます[2]。
    5. ラッチを使用して、ドライブ・スロットからドライブをゆっくりと、横や縦にではなく、まっすぐに引き出します[2]。

      ドライブを取り外す際には、ラッチを強い力で引っ張らないでください。


      注意アイコンを示す図

      注意 - 装置の損傷。ラッチをイジェクタとして使用しないでください。右に曲げすぎないようにしてください。



      温度注意アイコンを示す図

      注意 - 装置の損傷。起動ドライブを取り外したらドアを閉め、不適切な通気による加熱を防ぎます。



      画像: 背面起動ドライブの取外し方法を示す図。

起動ドライブを取り付ける(CRU)

  1. 交換用ドライブのためのドライブ・スロットの位置を決めます。

    ドライブは、取り付けられているスロットに応じて、物理的にアドレス指定されます。ドライブの位置は、「ストレージおよび起動ドライブの位置」を参照してください。

  2. ドライブをドライブ・スロットに差し込み、ぴったりはまるまでスライドさせます[1]。
    画像: 背面起動ドライブの取付け方法を示す図。
  3. ドライブ・ラッチを閉じて、ドライブを所定の位置に固定します。
  4. ドライブ・ドアを閉じて、ドアのラッチがきちんと掛かるようにします[2]。

    温度注意アイコンを示す図

    注意 - 装置の損傷。起動ドライブを取り外したらドアを閉め、不適切な通気による加熱を防ぎます。


  5. 次のコマンドを実行して、OSが交換ディスクを認識することを確認します。
    # lsscsi -v | grep ATA
    [0:0:0:0]    disk    ATA      SEAGATE ST95001N n/a   /dev/sda
    [1:0:0:0]    disk    ATA      SEAGATE ST95001N n/a   /dev/sdb 

ファン・モジュールの保守

この項では、次のトピックについて説明します。

システム・ファンについて

各サーバー・ノードには2つのファン・モジュールが内蔵されています。各ファン・モジュールには、ファンが2つ付いたデュアルモーター80mm逆回転ファンが1つ内蔵されています。各ファン・モジュールはホットスワップ対応です。

システムから1つのサーバー・ノードを取り外すと、そのファンにより24台すべての前面ディスクとサーバー・ノードが十分に冷却されます。ドアが自動的に閉まって空のサーバー・ノード・スロットが閉鎖され、適切な冷却が確保されます。サーバー・ノードを交換すると、その2つのファンも24台の前面ディスクを冷却し、2つ目のサーバー・ノードを冷却します。


温度注意アイコンを示す図

注意 - 装置の損傷。ファン・モジュールに障害が発生したら、できるだけ早く交換してください。


ファン・モジュールのLEDリファレンス

各ファン・モジュールには、2色LEDが1つあり、ファンの障害状態を示します。このLEDはサーバー・ノードの背面から見えます。ファンのLEDの説明については、「サーバー・ノード・ファンのLED」を参照してください。

画像: ファン・モジュールのステータスLEDの図。

システム・ステータスLEDの詳細は、「サーバー・ノードの一般的なステータス・インジケータ」を参照してください。

ファン・モジュールの障害の検出

ファン・モジュールの障害が検出されると、次のLEDが点灯します。

ファンの障害によりサーバー・ノードの動作時温度が上昇すると、サーバー・ノードのシステム過熱LEDが点灯する場合があります。サーバー・ノードLEDの詳細は、「サーバー・ノードの一般的なステータス・インジケータ」を参照してください。

ファン・モジュールを取り外す(CRU)

  1. 障害のあるファン・モジュールをオレンジ色のLEDで特定します。

    ファン障害ステータスLEDは、前の図に示されているように、各ファン・モジュールにあります。ファンに障害が発生すると、LEDがオレンジ色に点灯し、保守が必要であることを示します。

  2. 障害のあるファン・モジュールを取り外すには、ファンのリリース・レバーを押し下げます[1]。
  3. リリース・レバーを押し下げている間に、ファン・モジュールのハンドルを使用してサーバー・ノードから引き出します[2]。

    ファンのドアが閉まり、適切な冷却を確保します。


    画像: シャーシからファンを取り外した図。

ファン・モジュールを取り付ける(CRU)

  1. ファンのドア内でファン・モジュールの位置を合せ、サーバー・ノード内にスライドさせます。

    ファン・モジュールの横にあるエキステンダにより、差し込みやすいようにファンのドアが押し開けられます。

  2. ファン・モジュールがぴったりはまるようにしっかり押し入れます。

    ファンがぴったりはまると、ファン・リリース・レバーが掛かります。


    画像: ファン・モジュールの取付け方法を示す図
  3. 交換用ファン・モジュール上のファン障害ステータスLEDが緑色に点灯していることを確認します。
  4. 該当するサーバー・ノード上の次の障害LEDが消えていることを確認します。
    • 該当するサーバー・ノードの前面および背面にある保守要求LED
    • 該当するサーバー・ノードの前面にあるREAR HDD/PS/FAN LED

    システムLEDの詳細は、「サーバー・ノードの一般的なステータス・インジケータ」を参照してください。

電源装置の保守

システムには、2つのホットスワップ対応電源装置が装備されています。これらは冗長化されており、システムは1つの電源装置で動作できます。これによって、システムを停止せずに、電源装置を取り外して交換することができます。

電源装置に障害が発生し、交換部品がない場合は、適切な通気を確保するために、障害のある電源装置をシステムに取り付けたままにしてください。

電源ステータスLEDについては、「電源LED」を参照してください。

この項の内容は次のとおりです。

電源障害の検出

電源装置に障害が検出された場合、次のLEDが点灯します。

これらのLEDについては、1~6ページの「サーバー・ノードの一般的なステータス・インジケータ」を参照してください。

電源LEDのリファレンス

電源装置のLEDは、電源装置のステータスについての情報を示します。

画像: 電源のステータスLEDの図。
表15 電源ステータスLED
凡例
LED
記号
点灯時
1
OK
画像: DC電源OKアイコンを示す図。
緑色
DC電源が使用可能です。電源装置は、規格値内のDC電力を生み出しています。
2
保守要求
画像: 保守要求アイコンを示す図。
オレンジ色
電源装置に障害があります。システムにより電源の障害が検出された場合にも、前面のREAR PS LEDと前面および背面の保守要求LEDが点灯します。
3
AC電力存在
              ~AC
緑色
電源装置はプラグで接続されており、システムの電源の状態に関係なく、AC電力を使用可能です。

電源装置を取り外す(CRU)


電圧注意アイコンを示す図

注意 - 危険電圧。人の健康に対する感電のショックと危険を減らすには、次の指示に従ってください。


  1. どちらの電源装置(0または1)に交換が必要か特定します。

    電源装置上で点灯する保守要求LEDは、障害が検出されたことを示しています。

  2. 障害のある電源装置から電源コードを外します。
  3. 電源装置のハンドルをつかみ、リリース・ラッチを押します[1]。
  4. 電源装置をシャーシから引き出します[2]。
    画像: 電源装置の取外し方法を示す図。

電源装置を取り付ける(CRU)

  1. 交換用電源装置の位置をシャーシの空の電源ベイと合せます。
  2. ぴったりはまるまで電源装置をスライドさせます。

    電源装置がぴったりはまると、リリース・ラッチが掛かります。


    画像: 電源装置の取付け方法を示す図。
  3. 電源コードを電源装置に再び接続します。

    電源装置のAC存在LEDが点灯していることを確認します。

    電源装置の保守要求LEDが消えていることを確認します。

  4. 次のLEDが消えていることを確認します。
    • 両方のサーバー・ノードの前面にある保守要求LED
    • 両方のサーバー・ノードの前面にあるREAR HDD/PS/FAN LED

    システムLEDの詳細は、「ストレージおよび起動ドライブの位置」を参照してください。