| Oracle® Fusion Middleware Oracle Identity and Access Managementアップグレード・ガイド 11gリリース2 (11.1.2.2.0) E53413-02 |
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この章では、Oracle WebLogic ServerでのOracle Entitlements Server高可用性環境を11gリリース2 (11.1.2.2.0)にアップグレードする方法を説明します。
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注意: 手順を進める前に、既存のOracle Entitlements Serverバージョンで高可用性アップグレードがサポートされているかどうかを確認してください。高可用性アップグレードでサポートされている開始ポイントの詳細は、第1.5項「高可用性環境のアップグレードでサポートされている開始ポイント」を参照してください。 |
この章では、次の項目について説明します。
第18.5項「OESHOST1上のWebLogic ServerおよびOracle Entitlements Serverのバイナリの更新」
第18.6項「OESHOST1上のOracle Platform Security Servicesスキーマのアップグレード」
図18-1に、この章で説明されている手順に従うことにより11.1.2.2.0にアップグレード可能なOracle Entitlements Serverクラスタ設定を示します。
図18-1 Oracle Entitlements Server高可用性アップグレード・トポロジ

ホストOESHOST1には、次のインストールが含まれます。
WLS_OES1管理対象サーバーのOracle Entitlements Serverインスタンス。
WebLogic Serverの管理サーバー。通常の運用時は、これがアクティブ管理サーバーになります。
ホストOAMHOST2には、次のインストールが含まれます。
WLS_OES2管理対象サーバーのOracle Entitlements Serverインスタンス。
WebLogic Serverの管理サーバー。通常の運用時は、これがパッシブ管理サーバーになります。OESHOST1の管理サーバーが使用できなくなった場合は、この管理サーバーをアクティブにします。
OESHOST1およびOESHOST2上のWLS_OES1およびWLS_OES2管理対象サーバーのインスタンスは、OES_CLUSTERという名前のクラスタで構成されています。
表18-1に、図18-1で示されているOracle Entitlements Server高可用性環境を11.1.2.2.0にアップグレードする手順を示します。
表18-1 Oracle Entitlements Server高可用性アップグレードの手順
| タスク番号 | タスク | 詳細の参照先 |
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1 |
Oracle Entitlements Server高可用性アップグレード・トポロジを確認して、現在の設定で |
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2 |
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3 |
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「既存の環境のバックアップ」を参照してください。 |
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4 |
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「OESHOST1上のWebLogic ServerおよびOracle Entitlements Serverのバイナリの更新」を参照してください。 |
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5 |
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「OESHOST1上のOracle Platform Security Servicesスキーマのアップグレード」を参照してください。 |
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6 |
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「OESHOST1上のOracle Platform Security Servicesのアップグレード」を参照してください。 |
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「OESHOST2上のWebLogic ServerおよびAccess Managerのバイナリの更新」を参照してください。 |
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8 |
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「OESHOST1およびOESHOST2上のAPMアプリケーションの再デプロイ」を参照してください。 |
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9 |
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アップグレード・プロセスを開始する前に、OESHOST1およびOESHOST2上のWebLogic管理サーバーおよびすべてのOracle Entitlements Server管理対象サーバーを次の順序で停止します。
OESHOST1およびOESHOST2上の両方で、Oracle Entitlements Server管理対象サーバーを停止します。
OESHOST1上のWebLogic管理サーバーを停止します。
管理対象サーバーの停止の詳細は、第2.8.1項「管理対象サーバーの停止」を参照してください。
管理サーバーの停止の詳細は、2.8.2項「WebLogic管理サーバーの停止」を参照してください。
すべてのサーバーの停止後は、アップグレード・プロセスを続行する前に次をバックアップする必要があります。
OESHOST1およびOESHOST2上の両方の、内包されているOracleホーム・ディレクトリを含むMW_HOMEディレクトリ(ミドルウェア・ホーム・ディレクトリ)
OESHOST1およびOAESHOST2上の両方のOracle Entitlements Serverドメイン・ホーム・ディレクトリ
Oracle Platform Security Servicesスキーマ
スキーマをバックアップする方法の詳細は、『Oracle Databaseバックアップおよびリカバリ・ユーザーズ・ガイド』を参照してください。
既存の環境をアップグレードした後に、次のタスクを実行して、OESHOST1上のOracle WebLogic ServerおよびOracle Entitlements Serverのバイナリをそれぞれバージョン10.3.6および11.1.2.2.0に更新する必要があります。
Oracle Identity and Access Management 11.1.2.2.0は、Oracle WebLogic Server 11gリリース1 (10.3.6)で動作することが保証されています。したがって、既存のOracle Identity Manager環境でOracle WebLogic Server 10.3.5またはそれ以下のバージョンを使用している場合、次の手順を実行して、Oracle WebLogic Serverバイナリを10.3.6に更新する必要があります。
Oracle Technology Networkから、WebLogic 10.3.6アップグレード・インストーラをダウンロードします。
詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverインストレーション・ガイド』のMy Oracle Supportからのアップグレード・インストーラのダウンロードに関する説明を参照してください。
グラフィック・モードでアップグレード・インストーラを実行して、WebLogic Serverをアップグレードします。
詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverインストレーション・ガイド』のグラフィック・モードでのアップグレード・インストーラの実行に関する項を参照してください。
既存のOracle Entitlements ServerバイナリをOracle Entitlements Server 11.1.2.2.0に更新するには、Oracle Identity and Access Management 11gリリース2 (11.1.2.2.0)インストーラを使用する必要があります。この手順では、既存のミドルウェア・ホームの場所を指定します。これにより、Oracle Entitlements Serverバイナリが11.1.2.2.0に更新されます。
Oracle Entitlements Serverバイナリの11.1.2.2.0へのアップグレードの詳細は、第2.4項「Oracle Identity and Access Managementバイナリの11gリリース2 (11.1.2.2.0)への更新」を参照してください。
OESHOST1でOracle WebLogic ServerとOracle Entitlements Serverのバイナリを更新した後に、パッチ・セット・アシスタントを使用してOracle Platform Security Servicesスキーマをアップグレードする必要があります。これを行うには、OESHOST1で次の手順を実行します。
次のコマンドを使用して、$MW_HOME/oracle_common/binからパッチ・セット・アシスタントを起動します。
./psa
opssを選択します。
データベース接続の詳細を指定し、アップグレード対象のスキーマを選択します。
Oracle Platform Security Servicesスキーマのアップグレード後、MW_HOME/oracle_common/upgrade/logs/psa<timestamp>.logにあるログ・ファイルをチェックしてアップグレードを確認してください。
timestampは、パッチ・セット・アシスタントが実行された実際の日時を表します。アップグレードが失敗した場合は、ログ・ファイルをチェックしてエラーを修正し、パッチ・セット・アシスタントを再実行してください。
パッチ・セット・アシスタントを使用してスキーマをアップグレードする方法の詳細は、第2.6項「パッチ・セット・アシスタントを使用したスキーマのアップグレード」を参照してください。
OESHOST1でOracle Platform Security Servicesスキーマをアップグレードした後に、OESHOST1でOracle Platform Security Services (OPSS)をアップグレードする必要があります。このタスクはオプションですが、このタスクを実行することをお薦めします。
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注意: Oracle Entitlements Server 11.1.2.1.0環境を11.1.2.2.0にアップグレードする際、監査スキーマがインストールされている場合は、Oracle Platform Security Servicesをアップグレードする必要があります。この手順は、新しい11.1.2.2.0監査ポリシーを含めるためのポリシー・ストアのアップグレードに必要です。 |
Oracle Entitlements Serverの構成とポリシー・ストアを11.1.2.2.0にアップグレードするには、Oracle Platform Security Servicesのアップグレードが必要です。ここでは、jps-config.xmlファイルとポリシー・ストアがアップグレードされます。
Oracle Platform Security Servicesのアップグレードの詳細は、第2.7項「Oracle Platform Security Servicesのアップグレード」を参照してください。
OESHOST2でOracle Platform Security Servicesをアップグレードした後に次のタスクを実行して、OESHOST2でOracle WebLogic ServerおよびOracle Entitlements Serverのバイナリをそれぞれバージョン10.3.6と11.1.2.2.0に更新する必要があります。
Oracle Identity and Access Management 11.1.2.2.0は、Oracle WebLogic Server 11gリリース1 (10.3.6)で動作することが保証されています。したがって、既存のOracle Identity Manager環境でOracle WebLogic Server 10.3.5またはそれ以下のバージョンを使用している場合、次の手順を実行して、Oracle WebLogic Serverバイナリを10.3.6に更新する必要があります。
Oracle Technology Networkから、WebLogic 10.3.6アップグレード・インストーラをダウンロードします。
詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverインストレーション・ガイド』のMy Oracle Supportからのアップグレード・インストーラのダウンロードに関する説明を参照してください。
グラフィック・モードでアップグレード・インストーラを実行して、WebLogic Serverをアップグレードします。
詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverインストレーション・ガイド』のグラフィック・モードでのアップグレード・インストーラの実行に関する項を参照してください。
既存のOracle Entitlements ServerバイナリをOracle Entitlements Server 11.1.2.2.0に更新するには、Oracle Identity and Access Management 11gリリース2 (11.1.2.2.0)インストーラを使用する必要があります。この手順では、既存のミドルウェア・ホームの場所を指定します。これにより、Oracle Entitlements Serverバイナリが11.1.2.2.0に更新されます。
Oracle Entitlements Serverバイナリの11.1.2.2.0へのアップグレードの詳細は、第2.4項「Oracle Identity and Access Managementバイナリの11gリリース2 (11.1.2.2.0)への更新」を参照してください。
OESHOST2でOracle Entitlements Serverバイナリを更新した後に、OESHOST1およびOESHOST2で次のAPMアプリケーションを再デプロイする必要があります。
oracle.security.apm.ear
oracle.security.apm.core.model.ear
oracle.security.apm.core.view.war
APMアプリケーションを再デプロイするには、次を実行します。
WebLogic管理サーバーを起動します。詳細は、第2.9.2項「WebLogic管理サーバーの起動」を参照してください。
$MWHOME/wlserver_10.3/common/binから次のコマンドを実行して、WebLogic Scripting Tool (WLST)を起動します。
UNIXの場合: ./wlst.sh
Windowsの場合: wlst.cmd
次のコマンドを実行して、管理サーバーに接続します。
connect('weblogic-username','weblogic-password','weblogic-url')
次のコマンドを実行して、APMアプリケーションを再デプロイします。
UNIXの場合:
redeploy(appName='oracle.security.apm')
redeploy(appName='oracle.security.apm.core.model')
redeploy(appName='oracle.security.apm.core.view')
Windowsの場合:
$DOMAIN_HOME\serverConfig\redeploy(appName='oracle.security.apm')
$DOMAIN_HOME\serverConfig\redeploy(appName='oracle.security.apm.core.model')
$DOMAIN_HOME\serverConfig\redeploy(appName='oracle.security.apm.core.view')
これらのコマンドでは、$DOMAIN_HOMEはOracle Entitlements Server 11.1.2.2.0ドメインへの絶対パスを意味します。
次に、Windows上でのAPMアプリケーションの再デプロイの例を示します。
C:\Oracle\Middleware\user_projects\domains\OES_Domain\serverConfig\ redeploy(appName='oracle.security.apm')
WebLogic管理サーバーを停止します。詳細は、第2.9.2項「WebLogic管理サーバーの起動」を参照してください。
OESHOST1およびOESHOST2で、WebLogic管理サーバーおよびOracle Entitlements Server管理対象サーバーを次の順序で起動します。
OESHOST1上のWebLogic管理サーバーを起動します。
OESHOST1およびOESHOST2で、Oracle Entitlements Server管理対象サーバーを起動します。
WebLogic管理サーバーの起動の詳細は、2.9.2項「WebLogic管理サーバーの起動」を参照してください。
管理対象サーバーの起動の詳細は、第2.9.3項「管理対象サーバーの起動」を参照してください。