デプロイメント・ガイド

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Oracle TSAM Plusマネージャのデプロイ

この章には次のトピックが含まれます:

 


Oracle TSAM Plusマネージャのデプロイ

この項には次のトピックが含まれます:

概要

Oracle TSAM Plusマネージャは、Servlet/JSPコンテナでWebアプリケーションとして機能します。それは、DBMS(データベース管理システム)を使って、Oracle Tuxedoの永続的なパフォーマンスおよびモニタリングのデータを格納します。Oracle TSAM Plusマネージャは、データベース・サーバーおよびWebアプリケーション・コンテナにデプロイしてから使用する必要があります。オプションでOracle TSAM PlusマネージャはLDAPサーバーを認証に使用できます。

インストール時にLDAP構成ファイルを入力すると、LDAPデプロイメントは自動的に実行されます。実行されない場合、LDAP認証を有効化するには、LDAPデプロイメント・ユーティリティを使用してLDAPデプロイメントを実行する必要があります。

インストール時に、「バンドルされたDerbyデータベース」、「既存のDerbyデータベース」、「既存のOracleデータベース」のいずれかを選択すると、指定したデータベース・サーバー上に自動的にOracle TSAM Plusマネージャがデプロイされます。自動的にデプロイされない場合はデータベース・デプロイメント・ユーティリティを使用してOracle TSAM Plusマネージャをデータベース・サーバーにデプロイする必要があります。

インストール時に、「バンドルされたTomcatサーバー」、「既存のTomcatサーバー」、「既存のWeblogicサーバー」のいずれかを選択すると、指定したアプリケーション・サーバー上にOracle TSAM Plusマネージャが自動的にデプロイされます。自動的にデプロイされない場合は、アプリケーション・サーバー・デプロイメント・ユーティリティを使用するか、手動で、アプリケーション・サーバーにOracle TSAM Plusマネージャをデプロイする必要があります。

Oracle TSAM PlusマネージャのLDAPデプロイメント

LDAPデプロイメントでは、<TSAM_DIR>/deployにあるtsam.earファイル内の、LDAP構成情報が更新されます。

LDAPデプロイメント・ユーティリティ

Oracle TSAM Plusには、次のLDAPデプロイメント・ユーティリティが用意されています。

リスト1-1およびリスト1-2に、それぞれUNIX/LinuxおよびWindowsのLDAPデプロイメント・ユーティリティの例を示します。

注意: LDAPデプロイメント・ユーティリティを実行すると、tsam.earファイルのLDAP情報は上書きされます。tsam.earファイルをアプリケーション・サーバーに再デプロイする必要があります。

LDAP構成ファイルの詳細は、『Oracle TSAM Plusインストレーション・ガイド』を参照してください。

リスト1-1 UNIX/Linux LDAPデプロイメント・ユーティリティの例
cd <TSAM_DIR>/deploy
./LDAPDeployer.sh tpgauth
リスト1-2 Windows LDAPデプロイメント・ユーティリティの例
cd <TSAM_DIR>\deploy
LDAPDeployer.cmd c:\tpgauth

Oracle TSAM Plusマネージャのデータベース・サーバー・デプロイメント

インストール後、既存のデータベース・サーバーにOracle TSAM Plusをデプロイするように選択した場合、データベース・デプロイメント・ユーティリティを使用してOracle TSAM Plusデータベースを追加する必要があります。

データベース・デプロイメント・ユーティリティ

Oracle TSAM Plusには、次のデータベース・デプロイメント・ユーティリティが用意されています。

データベース・デプロイメント・ユーティリティは、次の作業を実行します。

リスト1-3およびリスト1-4に、それぞれUNIX/LinuxおよびWindowsのデータベース・デプロイメント・ユーティリティの例を示します。

注意: データベース・ユーティリティには、次の制約があります。

詳細は、『Oracle TSAM Plusインストレーション・ガイド』を参照してください。

リスト1-3 UNIX/Linuxデータベース・デプロイメント・ユーティリティの例
  1. DerbyデータベースにTSAM Plusをデプロイします。
  2. cd <TSAM_DIR>/deploy
    ./ DatabaseDeployer.sh -type derby -hostname localhost -port 1527 -dbname TSAM -overwrite no -admingid 0 -viewergid 1 -adminpassword admin1
  3. ユーザー「app」およびパスワード「app」で、DerbyデータベースにTSAM Plusをデプロイします。
  4. cd <TSAM_DIR>/deploy
    ./ DatabaseDeployer.sh -type derby -hostname localhost -port 1527 -dbname TSAM -user app -password app -overwrite no -admingid 0 -viewergid 1 -adminpassword admin1
  5. ユーザー「tsam」およびパスワード「tsam」で、OracleデータベースにTSAM Plusをデプロイします。
  6. cd <TSAM_DIR>/deploy
    ./ DatabaseDeployer.sh -type oracle -hostname localhost -port 1521 -dbname TSAM -user tsam -password tsam -overwrite no -admingid 0 -viewergid 1 -adminpassword admin1
  7. デフォルトの管理ユーザー・パスワードを「admin1」にリセットします。
  8. cd <TSAM_DIR>/deploy
    ./DatabaseDeployer.sh -type oracle -hostname localhost -port 1521 -dbname TSAM -user tsam -password tsam -adminpassword admin1 -resetpassword yes
  9. Weblogicデータ・ソースのJNDI名を「ds_tsam」に指定します。
  10. cd <TSAM_DIR>/deploy
    ./DatabaseDeployer.sh -wlsdsJNDIname ds_tsam
注意: -wlsdsJNDInameが指定されている場合は、DB作成用のその他のパラメータは無視されます。
リスト1-4 Windowsデータベース・デプロイメント・ユーティリティの例
  1. DerbyデータベースにTSAM Plusをデプロイします。
  2. cd <TSAM_DIR>\deploy
    DatabaseDeployer.cmd -type derby -hostname localhost -port 1527 -dbname TSAM -overwrite no -admingid 0 -viewergid 1 -adminpassword admin1
  3. ユーザー「app」およびパスワード「app」で、DerbyデータベースにTSAM Plusをデプロイします。

cd <TSAM_DIR>\deploy

DatabaseDeployer.cmd -type derby -hostname localhost -port 1527 -dbname TSAM -user app -password app -overwrite no -admingid 0 -viewergid 1 -adminpassword admin1
  1. ユーザー「tsam」およびパスワード「tsam」で、OracleデータベースにTSAM Plusをデプロイします。

cd <TSAM_DIR>\deploy

DatabaseDeployer.cmd -type oracle -hostname localhost -port 1521 -dbname TSAM -user tsam -password tsam -overwrite no -admingid 0 -viewergid 1 -adminpassword admin1
  1. デフォルトの管理ユーザー・パスワードを「admin1」にリセットします。
  2. cd <TSAM_DIR>\deploy
    DatabaseDeployer.cmd -type oracle -hostname localhost -port 1521 -dbname TSAM -user tsam -password tsam -adminpassword admin1 -resetpassword yes
  3. Weblogicデータ・ソースのJNDI名を「ds_tsam」に指定します。
  4. cd <TSAM_DIR>\deploy
    DatabaseDeployer.cmd -wlsdsJNDIname ds_tsam
注意: -wlsdsJNDInameが指定されている場合は、DB作成用のその他のパラメータは無視されます。

TSAM Plus 12.1.3ローリング・パッチ008以降、DatabaseDeployer.sh/cmdには新しい必須の引数として-enable_partition yes|noが追加されました。Oracle Databaseスキーマをパーティション付きで作成するかどうかを指定します。-enable_partition yesは、Oracle Enterprise Editionでのみ使用します(パーティション機能で)。

DatabaseDeployer.shを使用してパーティションなしでOracle Databaseスキーマを作成する例を、次に示します。

./DatabaseDeployer.sh -type oracle -enable_partition no -hostname localhost -port 1521 -dbname TSAM -user tsam -password tsam -overwrite no -admingid 0 -viewergid 1 -adminpassword admin1

DatabaseDeployer.shを使用してパーティション付きでOracle Databaseスキーマを作成する例を、次に示します。

./DatabaseDeployer.sh -type oracle -enable_partition yes -hostname localhost -port 1521 -dbname TSAM -user tsam -password tsam -overwrite no -admingid 0 -viewergid 1 -adminpassword admin1

Oracle TSAM Plusのアプリケーション・サーバー・デプロイメント

インストール後、既存のアプリケーション・サーバーにOracle TSAM Plus 12cR2をデプロイするように選択した場合、アプリケーション・サーバー・ユーティリティを使用するか、手動でOracle TSAM Plus 12cR2を既存のアプリケーション・サーバー(WebLogicまたはTomcat)にデプロイする必要があります。

注意: WebLogicサーバーには、次の制約があります。

アプリケーション・サーバー・デプロイメント・ユーティリティ

Oracle TSAM Plusには、次のアプリケーション・サーバー・デプロイメント・ユーティリティが用意されています。

UNIX/Linuxアプリケーション・サーバー・デプロイメント: AppServerDeployer.sh

Windowsアプリケーション・サーバー・デプロイメント: AppServerDeployer.cmd

UNIX/LinuxおよびWindowsのアプリケーション・デプロイメント・ユーティリティ例を、それぞれリスト1-5およびリスト1-6に示します。

リスト1-5 UNIX/Linuxアプリケーション・サーバー・デプロイメント・ユーティリティの例
  1. WebLogicサーバーにTSAM Plusをデプロイします。
  2. cd <TSAM_DIR>/deploy
    ./AppServerDeployer.sh -type weblogic -adminurl localhost:7001 -directory /home/oracle/wlserver_10.3 -user weblogic -password weblogic1
  3. TomcatサーバーにTSAM Plusをデプロイします。
  4. cd <TSAM_DIR>/deploy
    ./AppServerDeployer.sh -type tomcat -directory /home/oracle/apache-tomcat-6.0.24
    リスト1-6 Windowsアプリケーション・サーバー・デプロイメント・ユーティリティの例
  5. WebLogicサーバーにTSAM Plusをデプロイします。
  6. cd <TSAM_DIR>\deploy
    AppServerDeployer.cmd -type weblogic -adminurl localhost:7001 -directory C:\oracle\wlserver_10.3 -user weblogic -password weblogic1
  7. TomcatサーバーにTSAM Plusをデプロイします。
  8. cd <TSAM_DIR>/deploy
    AppServerDeployer.cmd -type tomcat -directory C:\oracle\apache-tomcat-6.0.24

TSAM Plus 12.1.3ローリング・パッチ008以降、Weblogic/ADF 12.1.3のサポートとして、<TSAM_DIR>/deployに新しいファイルtsam_wls12c.earが用意されています。ローリング・パッチ008の適用後、AppServerDeployer.sh/cmdはtsam.eartsam_wls12c.earの両方を更新します。tsam.earまたはtsam_wls12c.earにおけるJDBC/JPAへのデータベース接続は、以前のtsam.earからコピーされます。したがって、パッチ適用の前後でもearにおけるJDBC/JPAへのデータベース接続は同じです。

手動でのアプリケーション・サーバー・デプロイメント

Oracle TSAM Plusマネージャには、次のアプリケーション・サーバーのためのデプロイメント・スクリプトが用意されています。

手動でのOracle TSAM Plus Apache Tomcatサーバー・デプロイメント

リスト1-7およびリスト1-8(それぞれUNIX/LinuxおよびWindowsの場合)に示したコマンドを実行して、Apache TomcatサーバーにOracle TSAM Plusをデプロイします。

注意: < TSAM_DIR>および<TOMCAT_DIR>を、使用するディスクの実際のTSAMパスとTOMCATパスに置き換えます。
リスト1-7 手動でのOracle TSAM Plus Apache Tomcatサーバー・デプロイメント(UNIX/Linux)
TSAMDIR=<TSAM_DIR>; export TSAMDIR
TOMCATDIR=<TOMCAT_DIR>; export TOMCATDIR
JAVA_HOME=$TSAMDIR/jdk; export JAVA_HOME
PATH=$TSAMDIR/jdk/bin:$PATH; export PATH
cd $TSAMDIR/deploy
mkdir tsam
cd tsam
jar xf ../tsam.ear
mkdir tsam
cd tsam
jar xf ../tsam.war
cp ../../adflib/* WEB-INF/lib/
jar cf ../tsam.war *
cd ..
rm -rf $TOMCATDIR/webapps/tsam
rm -rf $TOMCATDIR/webapps/tsamhelp
cp tsam.war $TOMCATDIR/webapps/
cp tsamhelp.war $TOMCATDIR/webapps/
cd ..
cp adflib/* $TOMCATDIR/lib/
rm -rf tsam
リスト1-8 手動でのOracle TSAM Plus Apache Tomcatサーバー・デプロイメント(Windows)
set TSAMDIR=<TSAM_DIR>
set TOMCATDIR=<TOMCAT_DIR>
set JAVA_HOME=%TSAMDIR%\jdk
set PATH=%JAVA_HOME%\bin;%PATH%
cd /d %TSAMDIR%\deploy
mkdir tsam
cd tsam
jar xf ..\tsam.ear
mkdir tsam
cd tsam
jar xf ..\tsam.war
copy ..\..\adflib\* WEB-INF\lib\
jar cf ..\tsam.war *
cd ..
rd %TOMCATDIR%\webapps\tsam /s/q
rd %TOMCATDIR%\webapps\tsamhelp /s/q
copy tsam.war %TOMCATDIR%\webapps\
copy tsamhelp.war %TOMCATDIR%\webapps\
cd ..
copy adflib\* %TOMCATDIR%\lib\
rd tsam /s/q
手動でのOracle TSAM Plus Oracle WebLogic Serverデプロイメント

Oracle WebLogic Serverのインストール後、次の手順に従って、Oracle TSAM Plusをデプロイします。

  1. WebLogicドメインを起動し、URL : http://localhost:7001/consoleを使用して、Oracle WebLogic Server管理コンソールを開始します。
  2. 管理コンソールの「チェンジ・センター」で、「ロックして編集」をクリックします。
  3. 管理コンソールの左側のパネルで「デプロイメント」を選択します。
  4. 右のパネルで、「インストール」をクリックします。
  5. 「アプリケーション・インストール・アシスタント」で、次のいずれかを実行します。
    • Weblogic 10.3.6以下の場合、$TSAMDIR/deployディレクトリでtsam.earファイルを見つけます。
    • Weblogic/ADF 12.1.3の場合、$TSAMDIR/deployディレクトリでtsam_wls12c.earファイルを見つけます。これには、TSAM Plus 12.1.3ローリング・パッチ008以降のバージョンが必要です。
  6. 「次へ」をクリックします。
  7. アプリケーションとして「installation targeting style」を選択します。
  8. 「次へ」をクリックします。
  9. tsam.earファイルをデプロイするサーバーを選択します。
  10. 「次へ」をクリックします。
  11. オプションで、追加デプロイメント設定を更新します。更新する設定は、次のとおりです。
    • デプロイされたアプリケーション名、またはモジュール名
    • アプリケーションまたはモジュールに適用されるセキュリティ・モデル
    • ソース・ファイルをすべてのターゲット管理対象サーバーに対して使用可能にする方法
    • 通常、デフォルト値は適切です。

  12. 「次へ」をクリックします。
  13. 指定した設定を検証し、「終了」をクリックしてインストールを終了します。
  14. 「TSAM Plusの設定」ページでは、「構成」→「全般」を選択してTSAM Plusの特定の構成を変更できます。例えば、セッション・タイムアウト(秒単位)が変更できます。

  15. ただちにデプロイメント構成画面に移動する場合、追加TSAM Plus構成設定を行うタブをクリックします。この情報の変更を後で行うよう選択すると「デプロイメント」表に戻りますが、ここには新たにTSAM Plusインストールが追加されています。
  16. これらの変更をアクティブ化するには、管理コンソールの「チェンジ・センター」で、「変更のアクティブ化」をクリックします。

構成パラメータの変更

必要に応じて、次のサーバーのパラメータを変更できます。

Apache Tomcatサーバー構成

Apache Tomcatの構成パラメータを変更せずに、直接Oracle TSAM Plusマネージャを実行できます。

必要に応じて、次のパラメータのデフォルト値を変更できます。

Apache Tomcatサーバーの構成パラメータは、次のファイルにあります。

JAVAオプション最小メモリー・サイズの設定

Tomcatサーバーを使用してOracle TSAM Plusをインストールするとき、デフォルトのJVMメモリー・サイズではOracle TSAM Plusの実行には十分ではありません。JAVA_OPTS環境変数値を次のように指定することで、メモリーを拡張できます。

-Xms2048m -Xmx2048m

Tomcatサーバーのヒープ・メモリー・サイズには、少なくとも2048MBのメモリーを割り当てることを強くお薦めします。

Apache Tomcatのリスニング・ポートの構成

Apache Tomcatのデフォルト・ポート番号は「8080」です。環境に応じてデフォルトを変更できます。ポートは、<TSAM_DIR>/apache-tomcat-6.0.24/conf/server.xml ファイルで定義されています。例えば、ポートを「9090」に変更するには、次のステップを実行します:

<!-- Define a non-SSL HTTP/1.1 Connector on port 8080 -->
    <Connector port=”9090” acceptCount="100" connectionTimeout="20000" disableUploadTimeout="true" enableLookups="false" maxHttpHeaderSize="8192" maxSpareThreads="75" maxThreads="150" minSpareThreads="25" redirectPort="8443"/>

Oracle TSAM Plusマネージャ・コンソールおよびデータ・サーバーのURLは、Apache Tomcatのポートの設定に依存します。次の例では、デフォルト・ポートに「8080」が使用されていると仮定しています。

host」は、Oracle TSAM Plusマネージャがインストールされているドメインのフル・ネームまたはIPアドレスを示します。Oracle TSAM PlusエージェントのLMSをOracle TSAM Plusマネージャ・データ・サーバーのURLを使用して正確に設定する必要があります。

セッション・タイムアウトの構成

Tomcatのデフォルト・セッション・タイムアウトは30分です。デフォルト値は<TSAM_DIR>/apache-tomcat-6.0.24/conf/web.xmlで変更できます。 デフォルト・タイムアウトを40分に設定する例は次のとおりです。

  <!-- ==================== Default Session Configuration ================= -->
  <!-- You can set the default session timeout (in minutes) for all newly   -->
  <!-- created sessions by modifying the value below.                       -->
    <session-config>
        <session-timeout>40</session-timeout>
    </session-config>

TSAM Plus Webアプリケーションのセッション・タイムアウトのみを変更するには、<TSAM_DIR>/apache-tomcat-6.0.24/webapps/tsam/WEB-INF/web.xmlを変更する必要があります。次に例を示します。

<session-config>
        <session-timeout>60</session-timeout>
</session-config>"
HTTPキープアライブの構成

サーバーによって接続が切断されるまでにパイプラインを通る可能性のあるHTTPリクエストの最大数です。Apache Tomcatでは、カスタム・コントロールのために<TSAM_DIR>/apache-tomcat-6.0.24/conf/server.xmlファイルにmaxKeepAliveRequests属性を備えていますこの属性を「1」に設定すると、HTTP/1.0 keep-alive、HTTP/1.1 keep-aliveおよびpipeliningが無効になります。この属性を「-1」に設定すると、パイプラインのリクエスト数またはkeep-alive HTTPリクエスト数への制限がなくなります。指定しない場合、属性には「100」が設定されます。

例:

<Connector port="8080" ...  maxKeepAliveRequests="-1"/>
POSTの最大バイト・サイズの構成

maxPostSize」を使用してPOSTの最大サイズ(バイト単位)を構成する必要があります。これは、コンテナFORM URLのパラメータの解析によって処理されます。この属性に0以下の値を設定すると、上限値が無効になります。指定しない場合、この属性は2097152バイト(2MB)に設定されます。maxPostSizeは、<TSAM_DIR>/apache-tomcat-6.0.24/conf/server.xmlファイルで変更されます。

例:

<!-- Define a non-SSL HTTP/1.1 Connector on port 8080 -->
    <Connector maxPostSize="0" acceptCount="100" connectionTimeout="20000" disableUploadTimeout="true" enableLookups="false" maxHttpHeaderSize="8192" maxSpareThreads="75" maxThreads="150" minSpareThreads="25" port="8080" redirectPort="8443"/>

Oracle TSAM Plusのデータベースに大量のモニタリング・データがあり、maxPostSizeが適切に設定されていないと、処理に失敗した場合、例外メッセージ「javax.servlet.ServletException: Post too large」が送出されます。

注意: maxPostSize を「0」に設定することをお薦めします。
最大同時処理スレッド数の構成

Apache Tomcatによって作成されるリクエスト処理スレッドの最大数、maxThreadsで、Apache Tomcatが同時に処理できるリクエストの最大数を決定します。指定しない場合、この属性には「200」が設定されます。maxThreadsは、Apache Tomcatのserver.xmlファイルで変更されます。Oracle TSAM Plusでは、スレッドがデータベースにアクセスできる場合、スレッド・レベルのJDBC接続が使用されます。この属性を構成するときに、DBMSの性能を考慮する必要があります。

最大受信接続リクエスト数の構成

Apache Tomcat内の使用可能なリクエスト処理スレッドがすべて使用中である場合、受信接続リクエストに対するキューの最大長、acceptCountを示します。キューがいっぱいのときに受信されたリクエストは拒否されます。デフォルト値は「100」です。acceptCountに大きな値を設定すると、Apache Tomcatがビジー状態の場合、Apache Tomcatのキューにより多くのHTTPリクエストを受け付けることができます。acceptCountパラメータは、Apache Tomcatのserver.xmlファイルで変更されます。

maxPostSizemaxThreadsacceptCountの例を以下に示します。

<!-- Define a non-SSL HTTP/1.1 Connector on port 8080 -->
<Connector maxPostSize="0" acceptCount="1000" connectionTimeout="20000" disableUploadTimeout="true" enableLookups="false" maxHttpHeaderSize="8192" maxSpareThreads="75" maxThreads="130" minSpareThreads="25" port="8080" redirectPort="8443"/>

詳細については、「Apache TomcatのWebサイト」を参照してください。

WebLogic Server構成

Oracle WebLogicの構成パラメータを変更せずに、直接Oracle TSAM Plusマネージャを実行できます。

必要に応じて、次のパラメータのデフォルト値を変更できます。

JAVAオプション最小メモリー・サイズの設定

Weblogicサーバーを使用してOracle TSAM Plusをインストールする際に、Weblogicサーバーのヒープ・メモリーを少なくとも2048MBに指定します。

-Xms2048m -Xmx2048m

ヒープ・サイズの変更方法の詳細は、Oracle Weblogicドキュメントを参照してください。

Oracle WebLogicのリスニング・ポートの構成

Oracle WebLogic Serverのデフォルト受信ポートの番号は「7001」です。デフォルト受信ポートを変更するには、以下の手順に従います。

  1. URL http://localhost:port/consoleを使用してOracle WebLogic Serverの管理コンソールを起動します。ここでlocalhostはWebLogic Serverを実行しているマシンのホスト名で、portは、WebLogic Serverがリクエストをリスニングするポートの番号です。
  2. 管理コンソールの「チェンジ・センター」で、「ロックして編集」をクリックします。
  3. 管理コンソールの左側のパネルで、「環境」の下の「サーバー」をクリックします。
  4. Oracle TSAM Plusがデプロイされたサーバー(たとえば、exampleServer)をクリックします。
  5. 「Configuration」>「General」タブを選択してデフォルト受信ポートを変更します。
  6. これらの変更をアクティブ化するには、管理コンソールの「チェンジ・センター」で、「変更のアクティブ化」をクリックします。
セッション・タイムアウトの構成

セッション・タイムアウトを設定するには、次の手順を実行します。

  1. URL : http://localhost:7001/consoleを使用して、Oracle WebLogic Server管理コンソールを開始します。
  2. 管理コンソールの「チェンジ・センター」で、「ロックして編集」をクリックします。
  3. 管理コンソールの左側のパネルで「デプロイメント」をクリックします。
  4. 右側の「デプロイメントのサマリー」ページで、TSAM Webアプリケーションのリンクをクリックします。
  5. 「構成」→「アプリケーション」に移動して「セッション・タイムアウト」を構成します。
  6. Administration Consoleのチェンジ・センターで「変更のアクティブ化」をクリックしてこれらの変更をアクティブ化します。
HTTPキープアライブの構成

HTTP KeepAliveを有効または無効に設定するには、以下の手順に従います。

  1. URL http://localhost:port/consoleを使用してOracle WebLogic Serverの管理コンソールを起動します。ここでlocalhostはWebLogic Serverを実行しているマシンのホスト名で、portは、WebLogic Serverがリクエストをリスニングするポートの番号です(デフォルトは7001)。
  2. 管理コンソールの「チェンジ・センター」で、「ロックして編集」をクリックします。
  3. 管理コンソールの左側のパネルで、「環境」の下の「サーバー」をクリックします。
  4. TSAM Plusがデプロイされたサーバー、たとえば、exampleServerをクリックします。
  5. 「Protocols」>「HTTP」を選択してHTTP KeepAliveを有効または無効に設定します。
  6. これらの変更をアクティブ化するには、管理コンソールの「チェンジ・センター」で、「変更のアクティブ化」をクリックします。
POSTの最大バイト・サイズの構成

POSTの最大サイズ(バイト単位)の値を無制限に設定するには、以下の手順に従います。

  1. URL : http://localhost:7001/consoleを使用して、Oracle WebLogic Server管理コンソールを開始します。
  2. 管理コンソールの「チェンジ・センター」で、「ロックして編集」をクリックします。
  3. 管理コンソールの左側のパネルで、「環境」の下の「サーバー」をクリックします。
  4. TSAM Plusがデプロイされたサーバー、たとえば、exampleServerをクリックします。
  5. 「Protocols」>「HTTP」タブを選択してMax Post Sizeを変更します。
    注意: Max Post Sizeを0未満に設定すると、サイズは無制限になります。
  6. これらの変更をアクティブ化するには、管理コンソールの「チェンジ・センター」で、「変更のアクティブ化」をクリックします。
最大同時処理スレッド数の構成

最大同時処理スレッド数は、WebLogic Serverの最大スレッド数制約にマッピングされます。最大スレッド数制約を設定するには、以下の手順に従います。

  1. URLhttp://<hostname>:<port>/consoleを使用して、Oracle WebLogic Server管理コンソールを起動します。<hostname>はWebLogic Serverを実行しているマシンのホスト名で、<port>はWebLogic Serverがリクエストをリスニングするポートの番号です(デフォルトは7001)。
  2. まだ行っていない場合、管理コンソールのチェンジ・センターで「ロックして編集」をクリックします。
  3. 管理コンソールの左側のパネルで、「環境」の下の「ワーク・マネージャ」をクリックします。
  4. 「ターゲット」に、TSAM Plus ManagerのWebアプリケーションのデプロイ先であるWebLogic Serverが含まれているワーク・マネージャをクリックします。このようなワーク・マネージャ(通常、「WebLogic.wsee.mdb.DispatchPolicy」と呼ばれている)が存在しない場合、新しいワーク・マネージャを作成して、これを適切なサーバーに割り当てます。
  5. 「構成」タブの「最大スレッド数制約」を変更します。制約が構成されていない場合は、「新規」をクリックして作成します。
  6. これらの変更をアクティブ化するには、管理コンソールの「チェンジ・センター」で、「変更のアクティブ化」をクリックします。
最大受信接続リクエスト数の構成

最大受信接続要求数は、WebLogic Serverのキャパシティ制約にマッピングされます。キャパシティ制約を設定するには、以下の手順に従います。

  1. URLhttp://<hostname>:<port>/consoleを使用して、Oracle WebLogic Server管理コンソールを起動します。<hostname>はWebLogic Serverを実行しているマシンのホスト名で、<port>はWebLogic Serverがリクエストをリスニングするポートの番号です(デフォルトは7001)。
  2. まだ行っていない場合、管理コンソールのチェンジ・センターで「ロックして編集」をクリックします。
  3. 管理コンソールの左側のパネルで、「環境」の下の「ワーク・マネージャ」をクリックします。
  4. 「ターゲット」に、TSAM Plus ManagerのWebアプリケーションのデプロイ先であるWebLogic Serverが含まれているワーク・マネージャをクリックします。このようなワーク・マネージャ(通常、「WebLogic.wsee.mdb.DispatchPolicy」と呼ばれている)が存在しない場合、新しいワーク・マネージャを作成して、これを適切なサーバーに割り当てます。
  5. 「構成」タブの「容量制約」を変更します。制約が構成されていない場合は、「新規」をクリックして作成します。
  6. これらの変更をアクティブ化するには、管理コンソールの「チェンジ・センター」で、「変更のアクティブ化」をクリックします。
注意: 管理コンソールの「チェンジ・センター」に「ロックして編集」が表示されていない場合は、WebLogic Serverの構成の編集が有効になっています。
注意: 「プリファレンス」をクリックします。「ロックを自動取得して変更をアクティブ化」チェックボックスの選択を解除して、「保存」をクリックします。

詳細については、Oracle WebLogicのWebサイトを参照してください。

Oracle TSAM Plusマネージャの起動と停止

インストール時に、バンドルされているApache TomcatサーバーおよびバンドルされているDerbyデータベースを選択すると、対応する起動/停止スクリプト・ファイルが、Oracle TSAM Plus binフォルダにインストールされます。

バンドルされているApache Tomcatサーバーのみを選択すると、インストールされる起動/停止スクリプトはApache Tomcatサーバーのみを対象にします。バンドルされているDerbyデータベースのみを選択すると、startup derby/shutdown derbyスクリプト・ファイルがOracle TSAM Plus binフォルダにインストールされます。

バンドルされているApache Tomcatサーバーの起動/停止

バンドルされているApache TomcatサーバーとともにOracle TSAM Plusマネージャを実行する場合(バンドルされているDerbyデータベースの有無にかかわらず)、Oracle TSAM Plusマネージャを起動および停止するには、次の手順を使用します。

  1. Oracle TSAM Plusマネージャの起動
  2. UNIX/Linux:

    1. cd <TSAM_DIR>/bin
    2. ./startup.sh
    3. Windowsの場合:

    4. cd <TSAM_DIR>/bin
    5. startup.cmd
  3. Oracle TSAM Plusマネージャの停止
  4. UNIX/Linux:

    1. cd <TSAM_DIR>/bin
    2. ./shutdown.sh
    3. Windows:

    4. cd <TSAM_DIR>/bin
    5. shutdown.cmd

バンドルされているDerbyデータベースの起動/停止

バンドルされているDerbyデータベースとともにOracle TSAM Plusマネージャを実行する場合(バンドルされているApache Tomcatサーバーの有無にかかわらず)、Derbyを起動および停止するには、次の手順を使用します。

注意: バンドルされているApache Tomcatサーバーを選択しない場合、JAVA環境(JDK 1.6以上)をセットアップして、手動で既存のアプリケーション・サーバーを起動する必要があります。
  1. バンドルされているDerbyデータベースを起動します。
  2. UNIX/Linux:

    1. cd <TSAM_DIR>/bin
    2. ./startupderby.sh
    3. Windowsの場合:

    4. cd <TSAM_DIR>/bin
    5. startupderby.cmd
  3. バンドルされているDerbyデータベースを停止します。
  4. UNIX/Linux:

    1. cd <TSAM_DIR>/bin
    2. ./shutdownderby.sh
    3. Windows:

    4. cd <TSAM_DIR>/bin
    5. shutdownderby.cmd

 


Oracle TSAM Plusの移行

この項には次のトピックが含まれます:

Oracle TSAM 1.1/10gR3のアラート移行

Oracle TSAM Plus Manager 12cR2を利用して、Oracle TSAM 1.1/10gR3のアラート定義項目またはイベント・トリガー・ルール・ファイルをインポートし、Oracle TSAM Plus 12cの形式に変換できます。この変換を実行するには、次の手順を実行する必要があります。

Oracle TSAM 1.1/10gR3のアラート定義項目の移行

  1. Oracle TSAM 1.1/10gR3およびOracle TSAM Plus 12cR2データベース・サーバーが稼働していることを確認します。
  2. cd <TSAM12c_DIR>/deploy
  3. リスト1-9のコマンドを実行します。
  4. リスト1-9 AlertMigration.sh (UNIX/Linuxのみ)/cmd (Windowsのみ)
    -srcdbtype SRCDBTYPE -srcdbhostname SRCDBHOSTNAME -srcdbport SRCDBPORT -srcdbdbname SRCDBNAME -srcdbuser SRCDBUSER -srcdbpassword SRCDBPASSWORD -dstdbtype DSTDBTYPE -dstdbhostname DSTDBHOSTNAME -dstdbport DSTDBPORT -dstdbdbname DSTDBNAME -dstdbuser DSTDBUSER -dstdbpassword DSTDBPASSWORD.

Oracle TSAM 1.1/10gR3のルール・ファイル移行

1. Oracle TSAM Plus 12cデータベース・サーバーが稼働していることを確認します。

2. cd <TSAM12c_DIR>/deploy

3. リスト1-10のコマンドを実行します。

リスト1-10 AlertMigration.sh (UNIX/Linuxのみ)/cmd (Windowsのみ)
-srcfile SRCFILE -dstdbtype DSTDBTYPE -dstdbhostname DSTDBHOSTNAME -dstdbport DSTDBPORT -dstdbdbname DSTDBNAME -dstdbuser DSTDBUSER -dstdbpassword DSTDBPASSWORD.

AlertMigration.shのパラメータ

表1-1に、AlertMigration.sh/cmdのパラメータを示します。

表1-1 AlertMigration.sh/cmdのパラメータ

パラメータ

説明
デフォルト値

オプションの値
srcfile
Oracle TSAM 1.1/10gR3のルール・ファイルのパス
srcdbtype
Oracle TSAM 1.1/10gR3データベースのタイプ
oracle, derby
srcdbhostname
Oracle TSAM 1.1/10gR3データベースのホスト名
srcdbport
Oracle TSAM 1.1/10gR3データベースのポート
srcdbdbname
Oracle TSAM 1.1/10gR3データベース名
srcdbuser
Oracle TSAM 1.1/10gR3データベースのユーザー
null
srcdbpassword
Oracle TSAM 1.1/10gR3データベースのパスワード
null
dstdbtype
Oracle TSAM Plus 12cデータベースのタイプ
oracle, derby
dstdbhostname
Oracle TSAM Plus 12cデータベースのホスト名
dstdbport
Oracle TSAM Plus 12cデータベースのポート
dstdbdbname
Oracle TSAM Plus 12cデータベース名
dstdbuser
Oracle TSAM Plus 12cデータベースのユーザー
null
dstdbpassword
Oracle TSAM Plus 12cデータベースのパスワード
null

注意: 指定されたデータベースでOS認証が使用されている場合、ユーザー名(パラメータsrcdbuserまたはdstdbuser)およびパスワード(パラメータsrcdbpasswordまたはdstdbpassword)はNULLである必要があります。

Oracle TSAM 1.1/10gR3のポリシー移行

TSAM 1.1/10gR3のポリシー・ファイルは、Oracle TSAM Plus 12cR2 (12.1.3)の「ポリシー管理」ページでインポートできます。詳細は、Oracle TSAM Plusユーザー・ガイドTuxedoモニタリング・ポリシーに関する項を参照してください。

Oracle TSAM 12cR1 (12.1.1.1)のデータベース移行

TSAM 12cR1 (12.1.1.1) Oracleデータベースは、データベースのアップグレード後にTSAM Plus 12cR2 (12.1.3)で再利用できます。Oracle TSAM Plus 12cR2 (12.1.3)データベースは、Oracle TSAM 12cR1 (12.1.1.1)データベースとは異なります。再利用する前に、3つのデータベース移行スクリプトを実行する必要があります。

次の手順を実行してください。

  1. Oracle TSAM 12cR1 (12.1.1.1)データベース・サーバーが稼働していることを確認します。
  2. <TSAM12c_DIR>/deploy下のスクリプトを実行します。

Oracle SQLPlusを使用して例とすると、スクリプトを実行する手順は次のとおりです。

注: TSAM 12cR1 Derbyデータベースのアップグレードはサポートされていません。
注意: TSAMGrantOracle.ddlの"#TSAM_DB_USER#"は実際のユーザー名に置き換えます。

 


関連項目


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