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Oracle® R Enterpriseインストレーションおよび管理ガイド
リリース1.4 for Windows, Linux, Solaris, and AIX
E52976-01
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3 Oracle R Enterprise向けのRのインストール

この章では、Oracle R Enterprise向けのRをインストールする方法について説明します。この章の内容は次のとおりです。


注意:

ExadataへのOracle R Distributionのインストール手順については第5章を参照してください。

3.1 Oracle R Distributionおよびオープン・ソースRについて

Oracle R Enterpriseでは、Oracle R Enterprise ServerがホストされているコンピュータおよびOracle R Enterprise Clientがホストされている各コンピュータにRをインストールする必要があります。Oracle R Enterpriseのクライアント・コンポーネントとサーバー・コンポーネントの両方をサーバー上で直接使用する場合は、Rのインストールは1回のみ必要です。


関連項目:


3.1.1 Oracle R Enterprise向けのOracle R Distribution

Oracle R Enterpriseでは、可能なかぎりOracle R Distributionの使用をお薦めします。Oracle R Distributionには次の利点があります。

  • Oracle R Distributionは、Oracle R Enterprise Serverコンポーネントで必要なフラグを設定してコンパイルされます。

  • LinuxおよびWindowsプラットフォームでは、Oracle R DistributionはIntel Math Kernel Library (MKL)とシームレスに統合し、算術計算で高いパフォーマンスを発揮します。

  • Solarisプラットフォームでは、Oracle R DistributionはSun Performance Libraryを自動的に使用し、算術計算で高いパフォーマンスを発揮します。

  • Oracle R EnterpriseでのOracle R Distributionのサポートが提供されます。

3.1.2 Oracle R Enterprise向けのオープン・ソースR

Oracle R Enterpriseでオープン・ソースRを使用できます。次のR構成パラメータを使用して、ソースからビルドします。

./configure  --with-lapack --with-ICU=no --enable-R-shlib

関連項目:

ソースからのRのビルドの詳細は、次の場所にあるRのインストレーションおよび管理ガイドのマニュアルを参照してください。

http://www.r-project.org/


3.2 LinuxへのOracle R Distributionのインストール

RのLinuxへのインストールには、Oracle Public Yumサーバーを使用することをお薦めします。Oracle Public Yumは次のURLにあります。

http://public-yum.oracle.com/

次のトピックで、LinuxシステムへのOracle R Distributionのインストール方法を説明しています。

3.2.1 Yumを使用したOracle LinuxへのOracle R Distributionのインストール


注意:

Oracle R Distributionをインストールする前に、ご使用のOracle LinuxのバージョンがOracle R Enterpriseでサポートされていることを確認します。表1-1「Oracle R Enterpriseのプラットフォーム要件」を参照してください。

次のコマンドを使用してLinuxのバージョンを確認できます。

% uname -r

Yumを使用してOracle LinuxにOracle R Distributionをインストールするには、次の手順を実行します。

  1. rootでLinuxサーバーにログインして、/etc/yum.repos.dディレクトリに変更します。

    # cd /etc/yum.repos.d
    
  2. ディレクトリの内容をリストして、Yumの構成ファイルが存在しているかどうかを確認します。構成ファイルの名前はpublic-yum-xxx.repoで、xxxは、Oracle Linux 5の場合はel5、Oracle Linux 6の場合は0l6です。

    Yumの構成ファイルが存在しない場合は、Linuxプラットフォームでwgetコマンドを実行して、Oracle Public Yumからファイルをダウンロードします。

    # wget http://public-yum.oracle.com/public-yum-el5.repo
    

    または

    # wget http://public-yum.oracle.com/public-yum-ol6.repo
    
  3. テキスト・エディタでpublic-yum-xxx.repoを開いて、xxx_latestおよびxxx_addonsenabled=1を指定します(xxxはLinuxのバージョンを表し、el5またはol6のいずれかです)。

    [xxx_latest]
    enabled=1
    
    [xxx_addons]
    enabled=1
    

    Oracle R Distributionパッケージはxxx_addonsにあります。Oracle R Distribution RPMの依存性は最新のOracle Linuxのリポジトリであるxxx_latestにあります。


    注意:

    最新のOracle Linuxを使用しておらず、使用しているバージョン固有の依存パッケージをインストールする場合は、該当するOracle Linuxレポジトリを有効にする必要があります。たとえば、最新のリポジトリではなくOracle Linux 5.8リポジトリを有効にするには、次の手順を実行します。
    1. エディタでOracle Linux 5用のYumの構成ファイルを開きます。

      /etc/yum.repos.d/public-yum-el5.repo
      
    2. Oracle Linux 5、update 8のセクションの場所を特定します。

      [ol5_u8_base]
      
    3. enabled=0enabled=1に変更します。

      結果は次のようになります。

      [ol5_u8_base]
      name=Oracle Linux $releasever Update 8 installation media copy ($basearch)
      baseurl=http://public-yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL5/8/
      base/$basearch/
      gpgkey=file:///etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY-oracle
      gpgcheck=1
      enabled=1
      

  4. yum installコマンドを実行して、Rをインストールします。

    R-3.0.1をインストールする場合:

    # yum install R-3.0.1
    

    Oracle Public Yumで入手可能な最新バージョンのRをインストールする場合:

    # yum install R.x86_64
    

    注意:

    Oracle Public Yumの最新バージョンのRが、ご使用のOracle R Enterpriseのバージョンではサポートされていない場合があります。表1-2「Oracle R Enterprise Serverのサポート・マトリクス」を参照して、使用できるRのバージョンを判断してください。

3.2.2 RPMを使用したOracle LinuxへのOracle R Distributionのインストール

Oracle R Distributionのインストールには、yumの使用をお薦めします。ただし、yumを使用できない場合は、RPMを使用してOracle R Distributionをインストールできます。


注意:

Oracle R Distributionをインストールする前に、ご使用のOracle LinuxのバージョンがOracle R Enterpriseでサポートされていることを確認します。表1-1「Oracle R Enterpriseのプラットフォーム要件」を参照してください。

次のコマンドを使用してLinuxのバージョンを確認できます。

% uname -r

RPMをダウンロードおよびインストールするには、rootでログインして、第3.2.2.1項にリストされているRPMごとに次のコマンドを実行します。

# rpm -Uvh rpm_name

Oracle R Distribution 3.0.1 RPMは次の各項にリストされています。

3.2.2.1 Oracle Linux 5向けのOracle R Distribution 3.0.1 RPM

Oracle Linux 5向けのOracle R Distribution RPMは次のようにリストされています。

R-2.15.3-1.el5.x86_64.rpm
R-core-2.15.3-1.el5.x86_64.rpm
R-devel-2.15.3-1.el5.x86_64.rpm
libRmath-2.15.3-1.el5.x86_64.rpm
libRmath-devel-2.15.3-1.el5.x86_64.rpm

第3.2.2.2項にリストされているOracle Linux 5向けの依存RPMが自動的に含まれない場合は、それらを明示的にダウンロードおよびインストールします。

3.2.2.2 Oracle Linux 5向けのOracle R Distribution 3.0.1 RPM依存性

Oracle Linux 5向けのOracle R Distributionの依存RPMは次のようにリストされています。

atk-1.12.2-1.fc6.x86_64.rpm
avahi-0.6.16-10.el5_6.x86_64.rpm
avahi-compat-libdns_sd-0.6.16-10.el5_6.x86_64.rpm
bitstream-vera-fonts-1.10-7.noarch.rpm
bzip2-devel-1.0.3-6.el5_5.x86_64.rpm
cairo-1.2.4-5.el5.x86_64.rpm
chkfontpath-1.10.1-1.1.x86_64.rpm
cpp-4.1.2-54.el5.x86_64.rpm
cups-1.3.7-30.el5_9.3.x86_64.rpm
cups-libs-1.3.7-30.el5_9.3.x86_64.rpm
dbus-python-0.70-9.el5_4.x86_64.rpm
desktop-file-utils-0.10-7.x86_64.rpm
dialog-1.0.20051107-1.2.2.x86_64.rpm
ed-0.2-39.el5_2.x86_64.rpm
gcc-4.1.2-54.el5.x86_64.rpm
gcc-c++-4.1.2-54.el5.x86_64.rpm
gcc-gfortran-4.1.2-54.el5.x86_64.rpm
ghostscript-8.70-14.el5_8.1.x86_64.rpm
ghostscript-fonts-5.50-13.1.1.noarch.rpm
gmp-4.1.4-10.el5.x86_64.rpm
gtk2-2.10.4-29.el5.x86_64.rpm
hicolor-icon-theme-0.9-2.1.noarch.rpm
libFS-1.0.0-3.1.x86_64.rpm
libX11-1.0.3-11.el5_7.1.x86_64.rpm
libX11-devel-1.0.3-11.el5_7.1.x86_64.rpm
libXau-devel-1.0.1-3.1.x86_64.rpm
libXdmcp-devel-1.0.1-2.1.x86_64.rpm
libXfont-1.2.2-1.0.4.el5_7.x86_64.rpm
libfontenc-1.0.2-2.2.el5.x86_64.rpm
libgcc-4.1.2-54.el5.i386.rpm
libgcc-4.1.2-54.el5.x86_64.rpm
libgfortran-4.1.2-52.el5_8.1.i386.rpm
libgfortran-4.1.2-54.el5.x86_64.rpm
libstdc++-4.1.2-54.el5.i386.rpm
libstdc++-4.1.2-54.el5.x86_64.rpm
libstdc++-devel-4.1.2-54.el5.i386.rpm
libstdc++-devel-4.1.2-54.el5.x86_64.rpm
libtiff-3.8.2-18.el5_8.x86_64.rpm
mesa-libGL-6.5.1-7.11.el5_9.x86_64.rpm
mesa-libGL-devel-6.5.1-7.11.el5_9.x86_64.rpm
netpbm-10.35.58-10.el5.x86_64.rpm
netpbm-progs-10.35.58-10.el5.x86_64.rpm
pango-1.14.9-8.0.1.el5_7.3.x86_64.rpm
paps-0.6.6-20.el5.x86_64.rpm
pcre-6.6-6.el5_6.1.x86_64.rpm
pcre-devel-6.6-6.el5_6.1.x86_64.rpm
poppler-0.5.4-19.el5.x86_64.rpm
poppler-utils-0.5.4-19.el5.x86_64.rpm
tcl-8.4.13-6.el5.x86_64.rpm
tcl-devel-8.4.13-6.el5.x86_64.rpm
tetex-3.0-33.15.el5_8.1.x86_64.rpm
tetex-dvips-3.0-33.15.el5_8.1.x86_64.rpm
tetex-fonts-3.0-33.15.el5_8.1.x86_64.rpm
tetex-latex-3.0-33.15.el5_8.1.x86_64.rpm
texinfo-4.8-14.el5.x86_64.rpm
texinfo-tex-4.8-14.el5.x86_64.rpm
tk-devel-8.4.13-5.el5_1.1.x86_64.rpm
ttmkfdir-3.0.9-23.el5.x86_64.rpm
urw-fonts-2.3-6.1.1.noarch.rpm
xorg-x11-font-utils-7.1-3.x86_64.rpm
xorg-x11-proto-devel-7.1-13.el5.x86_64.rpm
xorg-x11-xfs-1.0.2-5.el5_6.1.x86_64.rpm
zlib-1.2.3-7.el5.i386.rpm
zlib-1.2.3-7.el5.x86_64.rpm
zlib-devel-1.2.3-7.el5.x86_64.rpm

3.2.2.3 Oracle Linux 6向けのOracle R Distribution 3.0.1 RPM

Oracle Linux 6向けのOracle R Distribution RPMは次のようにリストされています。

R-3.0.1-2.el6.x86_64.rpm
R-core-3.0.1-2.el6.x86_64.rpm
R-devel-3.0.1-2.el6.x86_64.rpm
libRmath-3.0.1-2.el6.x86_64.rpm
libRmath-devel-3.0.1-2.el6.x86_64.rpm

次の依存RPMが自動的に含まれない場合は、明示的にダウンロードおよびインストールします。

texinfo-tex-4.13a-8.el6.x86_64.rpm

3.2.3 Red Hat Enterprise LinuxへのOracle R Distributionのインストール


注意:

Oracle R Distributionをインストールする前に、ご使用のRed Hat Enterprise LinuxのバージョンがOracle R Enterpriseでサポートされていることを確認します。表1-1「Oracle R Enterpriseのプラットフォーム要件」を参照してください。

次のコマンドを使用してLinuxのバージョンを確認できます。

% uname -r

次のインストール手順は、Red Hat Enterprise Linux 6に固有のものです。Red Hat Enterprise Linux 5の場合は、ol6el5に変更します。

Oracle R DistributionをRed Hat Enterprise Linux 6にインストールするには、次の手順を実行します。

  1. RPMビルドのディレクトリ構造を作成します。

    % mkdir -p /rpmbuild/{BUILD,RPMS,SOURCES,SPECS,SRPMS}
    
  2. (rootログインを避けるため)専用のビルド・ツリーを使用するようにRPMツールをセットアップします。

    % echo '%_topdir %(echo $HOME)/rpmbuild' > /.rpmmacros
    
  3. Oracle Public YumからソースRPM (*.src.rpm)をダウンロードします。Red Hat Enterprise Linux 6の場合:

    http://public-yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL6/

    ソースRPMを、rpmbuild/SRPMSディレクトリに保存します。

  4. rpmbuildを使用してRed Hat Enterprise Linuxをリビルドします。

    % rpmbuild --rebuild /rpmbuild/SRPMS/R-3.0.1-1.el6.src.rpm
    

    注意:

    欠落している依存関係がある場合は、rootでインストールします。

    バイナリのRPMがビルドされて/rpmbuild/RPMSに保存されます。

  5. rootでログインし、次のコマンドを実行してRをインストールします。

    # rpm -i path/rpmbuild/RPMS/R-core_RPM
    

    たとえば、次のコマンドでR 3.0.1をRed Hat Enterprise Linux x86-64バージョン6にインストールします(rpmbuildのパスが/refresh/home/の場合)。

    # rpm -i /refresh/home/rpmbuild/RPMS/x86_64/R-core-3.0.1-1.el6.x86_64.rpm
    

3.3 Oracle SolarisへのOracle R Distributionのインストール


注意:

Oracle R Distributionをインストールする前に、ご使用のOracle SolarisのバージョンがOracle R Enterpriseでサポートされていることを確認します。表1-1「Oracle R Enterpriseのプラットフォーム要件」を参照してください。

次のコマンドを使用してUNIXのバージョンを確認できます。

% uname -r

Oracle R DistributionをOracle Solarisにインストールするには、次の手順を実行します。

  1. Oracle R Distributionのオープン・ソース・ソフトウェアのダウンロード・ページに移動します。

    https://oss.oracle.com/ORD/

  2. インストールするファイルをダウンロードします。次にR-3.0.1のファイルを示します。

    • x86 64-bitシステムの場合:

      ord-3.0.1-sol10-x86-64-sunstudio12u3.tar.gz
      ord-3.0.1-supporting-sol10-x86-64-sunstudio12u3.tar.gz
      
    • SPARC 64-bitシステムの場合:

      ord-3.0.1-sol10-sparc-64-sunstudio12u3.tar.gz
      ord-3.0.1-supporting-sol10-sparc-64-sunstudio12u3.tar.gz
      
  3. 1つ目のファイル(sol110-x86-64またはsol10-sparc)を解凍します。

  4. rootでnstall.shを実行して、Oracle R Distribution向けのSolaris PKGファイルをインストールします。

    # install.sh
    
  5. 2つ目のファイル(supporting-sol10-x86-64またはsupporting-sol10-sparc)を、$ORACLE_HOME/libなどのローカル・ディレクトリに解凍します。このディレクトリを$LD_LIBRARY_PATHに追加します。

    次のtarファイルには、libR.soの共有ライブラリが含まれます。

    • libiconv.so.2

    • libncurses.so.5

    • libreadline.so.6

    • libsunperf.so

    libsunperf.soSun Performance Libraryおよびその依存共有ライブラリは、Oracle Solaris Studioに含まれています。

  6. 次のコマンドを実行し、libR.soが自身の共有ライブラリの依存性をローカル・ディレクトリから正しく検出していることを検証します。

    # ldd -r /usr/lib/64/R/lib/libR.so
    
  7. コマンド・プロンプトでRと入力して、Rを起動します。

    % R
    

3.4 IBM AIXへのOracle R Distributionのインストール


注意:

Oracle R Distributionをインストールする前に、ご使用のIBM AIXのバージョンがOracle R Enterpriseでサポートされていることを確認します。表1-1「Oracle R Enterpriseのプラットフォーム要件」を参照してください。

次のコマンドを使用してUNIXのバージョンを確認できます。

% uname -r

Oracle R DistributionをIBM AIXにインストールするには、次の手順を実行します。

  1. Oracle R Distributionのオープン・ソース・ソフトウェアのダウンロード・ページに移動します。

    https://oss.oracle.com/ORD/

  2. インストールするファイルをダウンロードします。次にR-3.0.1のファイルを示します。

    ORD.3.0.1.0.bff.gz
    ord-supporting-aix.tar.gz
    
  3. ord-supporting-aix.tar.gzを解凍します。

    $ gunzip ord-supporting-aix.tar.gz  # get ord-supporting-aix.tar
    $ tar -xvf ord-supporting-aix.tar   # extract contents of .tar file
    $ ls ord-supporting-aix             # list of rpms
    
    bash-4.2-5.aix5.1.ppc.rpm 
    libpng-devel-1.5.9-1.aix5.1.ppc.rpm
    cairo-1.10.0-1.aix5.2.ppc.rpm 
    pixman-0.28.2-1.aix5.1.ppc.rpm
    expat-2.0.1-3.aix5.1.ppc.rpm 
    pkg-config-0.25-2.aix5.1.ppc.rpm
    fontconfig-2.5.0-1.aix5.1.ppc.rpm 
    readline-6.2-3.aix5.1.ppc.rpm
    gettext-0.17-1.aix5.1.ppc.rpm 
    readline-devel-6.2-3.aix5.1.ppc.rpm
    glib2-2.28.6-1.aix5.1.ppc.rpm 
    texinfo-4.13a-2.aix5.1.ppc.rpm
    info-4.13a-2.aix5.1.ppc.rpm 
    xrender-0.9.1-3.aix5.2.ppc.rpm
    libiconv-1.14-1.aix5.1.ppc.rpm 
    zlib-1.2.6-1.aix5.1.ppc.rpm
    libpng-1.5.9-1.aix5.1.ppc.rpm 
    zlib-devel-1.2.6-1.aix5.1.ppc.rpm
    

    これらのRPMは、http://www.perzl.org/aix/からダウンロードすることもできます。

  4. rpmコマンドを使用して、rootユーザーとしてRPMをインストールします。

    $ cd /download_directory
    $ su
    # rpm -i *.rpm
    

    既存の依存性をアップグレードするには、次のコマンドを使用します。

    # rpm -UF *.rpm
    

    依存性の競合がある場合は、次のコマンドを使用します。

    # rpm -UF --nodeps *.rpm
    
  5. LIBPATH環境変数に/opt/freeware/libを追加します。

    • kshの場合:

      $ export LIBPATH=/opt/freeware/lib:$LIBPATH
      
    • cshの場合:

      $ setenv LIBPATH /opt/freeware/lib:$LIBPATH
      

    /opt/freeware/lib/usr/libより前に記述してください。

  6. ORD-2.15.1-aix.bff.gzを解凍し、ORD-2.15.1-aix.bffを生成します。

    $ gunzip ORD.2.15.1.0.bff.gz
    
  7. Oracle R Distributionのすべてのファイル・セットをインストールするには、rootでinstallpコマンドを(applyオプション付きで)実行します。

    $ cd /download_directory
    $ su
    # installp -a -d . ORD   # install all the filesets in ORD
    

    ファイル・セットを単独でインストールすることもできます。

    # installp -a -d . ORD.core   # installs only ORE.core 
    # installp -a -d . ORD.devel  # installs only ORE.devel
    
  8. lddを実行して共有ライブラリの依存性が正しく検出されていることを確認します。

    $ ldd /usr/lib/R/bin/exec/R
    $ ldd /usr/lib/R/lib/libR.so (libiconv, libreadline)
    $ ldd /usr/lib/R/lib/libRlapack.so
    $ ldd /usr/lib/R/lib/libRblas.so
    
  9. LIBPATH環境変数に/usr/lib/R/libを追加します。

    • kshの場合:

      $ export LIBPATH=/usr/lib/R/lib:$LIBPATH
      
    • cshの場合:

      $ setenv LIBPATH /usr/lib/R/lib:$LIBPATH
      

3.5 WindowsへのOracle R Distributionのインストール

Oracle R Distributionをインストールする前に、ご使用のMicrosoft WindowsのバージョンがOracle R Enterpriseでサポートされていることを確認します。表1-1「Oracle R Enterpriseのプラットフォーム要件」を参照してください。

WindowsにOracle R Distributionをインストールするには、次の手順を実行します。

  1. Oracle R Distributionのオープン・ソース・ソフトウェアのダウンロード・ページに移動します。

    https://oss.oracle.com/ORD/

  2. 「R 3.0.1 Downloads」の下で、「Windows 64 bit」を選択します。「R Distribution」をクリックして、コンピュータにzipファイルを保存します。

    ORE-3.0.1-win.zip
    
  3. ファイルを解凍して実行可能ファイルを抽出します。

    ORE-3.0.1-win.exe
    
  4. Oracle R Distributionのインストールを開始するには、実行可能ファイルをダブル・クリックします。

  5. 説明に従って、インストールを完了してください。

3.6 クライアントでMKLを使用するためのOracle R Distributionの構成

この項の手順では、LinuxまたはWindowsクライアントでMKLを使用するためのOracle R Distributionの構成方法を説明します。この簡単な構成手順を使用すると、Oracle R Distributionは、システムにMKLがインストールされている場合は動的にMKLを使用します。

3.6.1 Linuxクライアント上のOracle R DistributionでのMKLサポートの有効化

Linuxクライアント上のOracle R DistributionでMKLを有効にするには、次の手順に従います。

  1. MKLをインストールします。次のWebサイトからMKLをダウンロードできます。

    http://software.intel.com/en-us/intel-mkl

    注意: コンピュータにMKLをインストールするには、MKLのライセンスが必要です。

  2. LD_LIBRARY_PATHシステム環境変数に、libmkl_rt.so$RHOME/libおよび$ORACLE_HOME/libを追加します。たとえば、Bashシェルでは次のように指定します。

    % export LD_LIBRARY_PATH=${LD_LIBRARY_PATH}:
                             /path_to/libmkl_rt.so:
                             ${RHOME}/lib:
                             ${ORACLE_HOME}/lib
    
  3. Rを起動し、次のようにSys.BlasLapack関数を実行します。

    R> Sys.BlasLapack()
         $vendor
         [1] "Intel Math Kernel Library (Intel MKL)"
         $nthreads
         [1] -1
    

$vendorから返された値は、MKLがRに固有のBLASおよびLAPACKを置き換えたことを示します。

nthreadsから返された値は、MKLが使用するスレッドの数を示します。デフォルトでは、使用可能なすべてのスレッドが使用されます($nthreads= -1)。

3.6.1.1 Linux上のMKLのスレッド数の変更

システム変数MKL_NUM_THREADSを編集することによって、MKLが使用するスレッドの数を変更できます。たとえば、次のBashシェルの文では、MKLは3スレッドを使用します。

% export MKL_NUM_THREADS=3

MKL_NUM_THREADSを3に設定後のSys.BlasLapackの出力では、$nthreadsに3の値が示されます。

R> Sys.BlasLapack()
     $vendor
     [1] "Intel Math Kernel Library (Intel MKL)"
     $nthreads
     [1] 3

3.6.2 Windowsクライアント上のOracle R DistributionでのMKLサポートの有効化

Windowsクライアント(64ビット)上のOracle R DistributionでMKLを有効にするには、次の手順に従います。

  1. MKLをインストールします。次のWebサイトからMKLをダウンロードできます。

    http://software.intel.com/en-us/intel-mkl

    注意: コンピュータにMKLをインストールするには、MKLのライセンスが必要です。

  2. PATHシステム変数にlibOrdBlasLoader.dllおよびmkl_rt.dllの場所を追加します。手順については、第4.2.2.1項、「Windowsでの環境変数の作成および変更」を参照してください。


    注意:

    Oracle R Distribution 3.0.1の標準インストールでは、libOrdBlasLoader.dllはRのホーム・ディレクトリにあります。
    C:\Program Files\R\R-3.0.1\bin\x64
    

    MKL 11.1の完全インストールでは、mkl_rt.dllは、次の場所にあるIntel MKL Composer XEディレクトリにあります。

    C:\Program Files (x86)\Intel\Composer XE 2013 SP
    

  3. Rを起動し、次のようにSys.BlasLapack関数を実行します。

    R> Sys.BlasLapack()
         $vendor
         [1] "Intel Math Kernel Library (Intel MKL)"
         $nthreads
         [1] -1
    

$vendorから返された値は、MKLがRに固有のBLASおよびLAPACKを置き換えたことを示します。

nthreadsから返された値は、MKLが使用するスレッドの数を示します。デフォルトでは、使用可能なすべてのスレッドが使用されます($nthreads= -1)。

3.6.2.1 Windows上のMKLのスレッド数の変更

システム変数MKL_NUM_THREADSを編集することによって、MKLが使用するスレッドの数を変更できます。MKL_NUM_THREADSが存在しない場合は、第4.2.2.1項の説明に従って作成する必要があります。

MKL_NUM_THREADSを3に設定後のSys.BlasLapackの出力では、$nthreadsに3の値が示されます。

R> Sys.BlasLapack()
     $vendor
     [1] "Intel Math Kernel Library (Intel MKL)"
     $nthreads
     [1] 3