Oracle® Solaris 11.2 ネットワークサービスの紹介

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更新: 2014 年 12 月
 
 

Precision Time Protocol (PTP)

PTP ソフトウェアは、ローカルエリアネットワーク (LAN) のようなブロードキャストドメイン内の複数のシステム間でシステム時間を同期するために使用されます。Oracle Solaris 11.2 の PTP ソフトウェアは、http://ptpd.sourceforge.nethttp://ptpd.sourceforge.net で入手できるパブリックドメインソフトウェアに基づく ptpd デーモンとして実装されます。IEEE 標準 1588-2008 で定義されている PTP Version 2 を実装します。

ptpd デーモンは、互換性のあるネットワークインタフェースカード (NIC) とそのドライバによって提供されるハードウェアアシスタンス機能を使用すると、PTP パケットにタイムスタンプを付与できます。

svc:/network/ptp:default サービスを使用すると ptpd デーモンを起動できます。PTP スレーブまたは PTP マスターとしてシステムを構成できます。

  • PTP スレーブ: ptpd デーモンをスレーブモードで実行します。PTP スレーブは、システムクロックをサブネット内のマスタークロックと同期します。

  • PTP マスター: ptpd デーモンをマスターモードで実行します。スレーブモードのその他のシステムは、自身のクロックを PTP マスターに同期できます。

ptpd デーモンの状態は、slavemaster、または initializing のいずれかです。

デフォルトでは、サービス管理機能が PTP サービスをスレーブとして起動し、作動中の最初のインタフェースにその PTP サービスをバインドします。サービス管理機能の詳細については、smf(5) のマニュアルページを参照してください。

ptpd デーモンは /var/log/ptp.log ファイルを使用して次の情報を記録します。

  • PTP ログエントリのタイムスタンプ

  • ptpd デーモンの状態

  • クロック ID