ダイナミック・クリエイティブ最適化のパートナになる

Oracle Data Cloudをダイナミック・クリエイティブ最適化(DCO)アプリ・パートナとして使用することによって、オラクル社のデータ・アクティブ化システムにおける自社の重要な位置付けが確立されます。世界の主要なパブリッシャ、マーケティング会社および広告会社がインテリジェントなマーケティングのために必要とする独自のアセットを提供できます。パートナがOracleを活用したオファリングを作成すると、テクノロジ・アプリ・パートナとして自社が表示され、Oracle Data Cloudプラットフォーム・データを使用して広告ターゲッティングを超えたソリューションを提供していることが示されます。

データ配信の用語

  • IDスワップ: パートナとOracle Data Cloudが共通のユーザーIDを共有できるようにします。このことは、次のものに対して継続的に発生します。
    • 一意のユーザーID (UUID)をプラットフォームに渡すパートナ。
    • 一意のユーザーID (BKUUID)をパートナに渡すOracle Data Cloudプラットフォーム。
    • あるいはパートナとプラットフォームの両方がユーザーIDを交換します。
    • IDスワップは、パートナのページにアクセスしているユーザーによってトリガーされます。
  • プル配信: Oracle Data Cloudプラットフォームが、ピクセルまたはJSON postを介してメディア・パートナにデータを送信します。メディア・パートナは、プラットフォームから配信されたJSONデータを解析(プル)します。
  • プッシュ: Oracle Data Cloudプラットフォーム・パートナが、イメージ・ピクセルを介してデータを送信(プッシュ)するデータ配信メカニズム
  • サーバーサイド・データ・トランスファー (SDT): Oracle Data Cloudプラットフォームから非常に効率的にデータを受信する手段。SDT方法によって、プラットフォームはピクセル容量制限を超え、データをサーバーに直接転送して、より多くのデータをすばやく配信できます。

ワークフローとコードの例

DCOワークフローには、IDスワップ、SDT、ピクセルベースまたはJSONベースの配信など、Oracle Data Cloudプラットフォームの様々なコンポーネントが含まれます。

前提条件

  • Oracle Data Cloudプラットフォームのパートナ・シートとユーザー・アカウントをリクエストします。
  • データ配信に必要なタグを取得します(SDTまたはプルの場合に該当)。
  • SDTインテグレーションにおいては、データ受信のために、パートナ・サーバー宛先も必要となります。

SDTまたはプッシュ・イメージ・ピクセル・インテグレーション

SDTまたはプッシュ・ピクセル配信のワークフロー:

  ステップ1 ステップ2 ステップ3 ステップ4 ステップ5 ステップ6
DMPパートナ DCOアプリ・パートナのIDスワップ・ピクセルをコンテナ内に配置します。
Oracle Data CloudプラットフォームがパートナのIDスワップ・ピクセルをコールし、BKUUIDを渡します。
Oracle Data Cloudプラットフォームでオーディエンスを作成および配信します DCO指示を含むカタログおよびクリエイティブ・コンテンツを渡します。
Oracle Data Cloudプラットフォーム DCOおよびメディア・アプリ・パートナに、SDTを介してオーディエンスを送信します。
メディア・アプリ・パートナ ターゲット・ユーザーを確認し、最適化のためにDCOアプリ・パートナをコールします。
DCOアプリ・パートナ ファーストパーティ・データおよびサードパーティ・データを使用し、Oracle Data Cloudの指示に基づいてクリエイティブを最適化します。
  1. DMPパートナが、DCOアプリ・パートナのIDスワップ・ピクセルをコンテナ内に配置します。
    1. IDスワップのために、プラットフォームによって、ネットワークに配置するためのタグがパートナに提供されます。

      IDスワップ・ピクセルの例:

      http://<app partner ID swap pixel>.com?bk_uuid=$_BK_UUID&redir=https://stags.bluekai.com/site/xxxx?id=PARTNER_UUID

      パートナは、パートナのユーザーIDとともに、イメージ・タグに即時にリダイレクトします。Oracle Data Cloudまたはパートナ、あるいはその両方が、後で使用するために、そのIDのペアをマッピング表に保存します。IDマッピング表は、パートナまたはOracle Data Cloudが所有できます。Oracle Data CloudがユーザーIDマッピングを所有する場合は、リダイレクト(redir)機能がサポートされている必要があります。

    2. データ・トランスファーの場合は、プラットフォームがHTTP POSTを介してデータを渡すことができるサーバーの宛先URLを提供する必要があります。詳細は、SDTを参照してください。
  2. DMPパートナが、Oracle Data Cloudプラットフォームでオーディエンスを作成します。
    1. パートナは、ブール演算子と結合された、ファーストパーティ・カテゴリとサードパーティ・カテゴリの組合せを選択して、オーディエンスを作成します。
    2. パートナは、オーディエンスのコピーを作成し、その両方のバージョンを配信します。一方のオーディエンスはDCOアプリ・パートナに配信され、もう一方のオーディエンスはメディア・アプリ・パートナに配信されます。
  3. Oracle Data Cloudプラットフォームが、メディア・アプリ・パートナおよびDCOアプリ・パートナに、SDTまたはピクセルを介して必要なデータを転送します。

    SDT: HTTP POSTにはJSON形式のデータが含まれ、これは、同じコールで複数の落札をサポートするようにフォーマットされています。DCOは、カテゴリまたはピクセルURL属性に基づいて最適化できます。

    サンプルSDT出力

    {
    	"DeliveryTime": "Fri May 07 08:24:48 PDT 2010",
    	"DestinationId": 1,
    	"PixelCount": 2,
    	"Pixels": [{
    		"BkUuid": "6tRenM19999/4qBn",
    		"CampaignId": 7539,
    		"CategoryId": "1573,1581",
    		"PartnerUuid": "2ac905d3ea832cb",
    		"PixelId": 9151,
    		"PixelUrl": "http://www.sample-adnet.com/pixel.gif?sku=123,234,456&price=5,6,7",
    		"Rank": 4,
    		"Timestamp": "Fri May 07 08:24:46 PDT 2010",
    		"UtcSeconds": 1305217390
    	}, {
    		"BkUuid": "Aw2V3a3p1290445zj",
    		"CampaignId": 7539,
    		"CategoryId": "1573,1581",
    		"PartnerUuid": "3bd894d4fb921da",
    		"PixelId": 9151,
    		"PixelUrl": "http://www.sample-adnet.com/pixel.gif?sku=123&price=6",
    		"Rank": 4,
    		"Timestamp": "Fri May 07 08:24:47 PDT 2010",
    		"UtcSeconds": 1305217390
    	}]
    }

    ピクセル配信: DCOはカテゴリまたはピクセルURL属性に基づいて最適化するか、さらに最適化するためにピクセル・マクロを使用できます。

    ピクセル配信の例

    http://www.sample-adnet.com/pixel.gif?sku=123&price=6&cat=17,18,19
    http://www.sample-adnet.com/pixel.gif?vakue1=MACRO_1&value2=MACRO_2

  4. DMPパートナが、DCO指示を含むカタログおよびクリエイティブ・コンテンツを送信します。このステップはOracle Data Cloudプラットフォームの外部で発生し、プロセスはDMPパートナとDCOアプリ・パートナの間の合意および手順によって決定されます。DCOアプリ・パートナは、そのDMPユーザーから受信するカタログにカテゴリIDが含まれていることを要求します。

    カタログの例

    sku製品名クリエイティブカテゴリID
    1234製品1クリエイティブ117
    1235製品2クリエイティブ1200
    1236製品3クリエイティブ223
    1237製品4クリエイティブ32700
  5. メディア・アプリ・パートナが、目的とするDMPオーディエンスに該当するユーザーを確認し、クリエイティブ最適化のためにDCOアプリ・パートナをコールします。
  6. DCOアプリ・パートナがDMPパートナのファーストパーティ・データおよびサードパーティ・データを使用し、DMPからの指示に基づいてクリエイティブを最適化します。

イメージ・ピクセルまたはJSON to pageを介したプル配信

JSON-to-pageまたはピクセルのプル配信のワークフローは、SDTとよく似ていますが、プロセスの後半にIDスワップがリアルタイム・データ・コールおよびクライアント(ブラウザ)での配信によって置き換えられます。

JSON-to-pageまたはイメージ・ピクセルのプル配信のワークフロー:

  ステップ1 ステップ2 ステップ3 ステップ4 ステップ5 ステップ6 ステップ7
DMPパートナ Oracle Data Cloudプラットフォームでオーディエンスを作成します。 DCO指示を含むカタログおよびクリエイティブを渡します。
Oracle Data Cloudプラットフォーム メディア・アプリ・パートナに、ピクセルまたはJSONからページを介してオーディエンスを送信します。 そのユーザーに関するオーディエンスとともにリアルタイムでリダイレクトします。
メディア・アプリ・パートナ ユーザーが目的とするオーディエンスを確認して、広告を表示し、最適化のためにDCOアプリ・パートナをコールします。
DCOアプリ・パートナ Oracle Data Cloudtagをコールします。 DMPパートナのファーストパーティ・データを使用し、Oracle Data Cloudの指示に基づいてクリエイティブを最適化します。
  1. DMPパートナが、Oracle Data Cloudプラットフォームでオーディエンスを作成します。
    1. パートナは、Oracle Data Marketplaceで、ブール演算子と結合された、ファーストパーティ・カテゴリとサードパーティ・カテゴリの組合せを選択して、オーディエンスを作成します。
    2. パートナは、オーディエンスのコピーを作成し、その両方のバージョンを配信します。一方のオーディエンスはDCOアプリ・パートナに配信され、もう一方のオーディエンスはメディア・アプリ・パートナに配信されます。
  2. Oracle Data Cloudプラットフォームが、必要なデータをDCOアプリ・パートナとメディア・アプリ・パートナの両方に転送します。
  3. DMPパートナが、DCO指示を含むカタログおよびクリエイティブ・コンテンツを送信します。このステップはOracle Data Cloudプラットフォームの外部で発生し、プロセスはDMPパートナとDCOアプリ・パートナの間の合意および手順によって決定されます。DCOアプリ・パートナは、DMPユーザーから受信するカタログにBKカテゴリIDが含まれていることを要求します。

    カタログの例

    sku製品名クリエイティブカテゴリID
    1234製品1クリエイティブ117
    1235製品2クリエイティブ1200
    1236製品3クリエイティブ223
    1237製品4クリエイティブ32700
  4. メディア・アプリ・パートナが、広告の表示対象とするDMPオーディエンスに該当するユーザーを確認し、最適化のためにDCOアプリ・パートナをコールします。
  5. DCOアプリ・パートナがタグをコールします。メディア・コールでデータをリクエストします。このことは、イメージ・ピクセルまたはJSON to pageを介したプルを使用して実現されます。(詳細は、データ配信を参照。)

    イメージ・ピクセルのプル・タグ・リクエストの例

    <!-- Begin BlueKai Tag --><iframe name="__bkframe" height="0" width="0" frameborder="0" src="javascript:void(0)"></iframe><script type="text/javascript" src="http://tags.bkrtx.com/js/bk-coretag.js"></script><script type="text/javascript">bk_doJSTag(SITEID, 0);</script><!-- End BlueKai Tag -->Response Example

    レスポンスの例

    http://www.sample-adnet.com/pixel.gif?vakue1=MACRO_1&value2=MACRO_2
    http://www.sample-adnet.com/pixel.gif?sku=123&price=6&cat=17,18,19

    JSON to pageのプル・タグ・リクエストの例

    <script type="text/javascript" src="https://stags.bluekai.com/site/13517?ret=js"></script>

    レスポンスの例

    var bk_results = {
    	"campaigns": [{
    		"campaign": [campaign_ID],
    		"timestamp": [UNIX_timestamp],
    		"categories": [{
    			"categoryID": [category_ID],
    			"timestamp": [UNIX_timestamp]
    		}]
    	}]
    };
  6. Oracle Data Cloudプラットフォームは、そのユーザーに関するオーディエンスとともにリアルタイムでDCOにリダイレクトします。
  7. DCOアプリ・パートナがDMPパートナのファーストパーティ・データおよびサードパーティ・データを使用し、DMPからの指示に基づいてクリエイティブを最適化します。

カテゴリ

Oracle Data Cloudプラットフォームでは、DMPユーザーのデータ(ユーザー・サイト・データ、オフラインCRMデータ、メディア・ターゲッティング・データ)が構造化されたタクソノミに編成されます。各属性は、プラットフォームのオブジェクトに変換されます。カテゴリの粒度と数は、クライアントの目的に応じて異なります。DMPユーザーは、ターゲットにするオーディエンスを作成できます。オーディエンスまたは一連のカテゴリがDCOアプリ・パートナと共有されている場合、アプリ・パートナはカテゴリAPIを介してカテゴリ定義にアクセスできます。APIをコールして返されるデータを確認する方法の詳細は、カテゴリのAPIドキュメントを参照してください。

タグURLまたは参照ページ属性のパス・スルー

  • タグURL: ユーザーまたはページに関する属性を渡すタグURL
  • 参照URL: タグ付けされたページ

DCOアプリ・パートナの特性により、DMPパートナが、DCOアプリ・パートナが最も低い粒度でのターゲッティングを必要とする場合があります。たとえば、DMPユーザーがPrintersというカテゴリを含むタクソノミを構築するとします。このデータを分類するために、Oracle Data Cloudプラットフォームでは、実際に、各製品のSKUおよびSKU=1234がプリンタでSKU=2345がTVであることを把握しています。DMPパートナはSKUレベルでは分類しませんが、プラットフォームではDCOアプリ・パートナのこのデータの価値を引き出すことができます。プラットフォームは、標準解析マクロを使用して、タグURLおよび参照URLの属性を渡すことができます。