スコアリング・モデルの作成

顧客のクレジット・スコアの計算に使用するスコアリング・モデルを作成します。必要な与信レビューのタイプごとに異なるスコアリング・モデルを作成できます。これにより、顧客および顧客アカウント全体で標準的な一貫性のあるスコアリング・ガイドラインを適用できます。

スコアリング・モデルをクレジット事例フォルダ・テンプレートに割り当てます。与信レビューが開始されて事例フォルダが作成されると、適切なテンプレートおよびスコアリング・モデルが与信レビュー・プロセスの事例フォルダに割り当てられます。

スコアリング・モデルには、特定の与信レビューに適したデータ・ポイントおよびスコアリング方法が含まれます。スコアリング・モデルを作成するとき、データ・ポイントごとに次の操作を行います。

  • 特定のデータ・ポイントに対して定義する必要があるすべての値範囲を入力します。

  • 各値範囲にスコアを割り当てます。

  • 他のすべてのデータ・ポイントと関連するため、相対重み付け係数をデータ・ポイントに割り当てます。

与信分析時に、各データ・ポイントの値範囲に割り当てたスコアを使用して、スコアが計算されます。

ノート: クレジット・スコアは整数として計算され、小数値の.5以上は切り上げられます。たとえば、70.5は71になり、70.4は70になります。

スコアリング・モデルを作成するには:

  1. 「設定および保守」→「クレジット・スコアリング・モデルの管理」ページにナビゲートします。

  2. プラス(+)アイコンをクリックして「クレジット・スコアリング・モデルの作成」ページを開きます。

  3. 「名前」および「摘要」フィールドに、このスコアリング・モデルの名前と説明を入力します。

    事例フォルダ・テンプレートまたは顧客のサブセットに関連するものとして、スコアリング・モデルのタイプを識別する名前を使用できます。

  4. 「開始日」フィールドに、このスコアリング・モデルをアクティブにする日付を入力します。デフォルトはシステム日付ですが、将来の日付に変更できます。

  5. 「終了日」フィールドを使用して、スコアリング・モデルに対するアクティブな操作の制限を定義します。有効な終了日は現在の日付のみです。

    新規事例フォルダを作成するか、事例フォルダ・テンプレートにスコアリング・モデルを添付する場合は、終了日がないか、終了日が事例フォルダまたは事例フォルダ・テンプレートの作成日より後のスコアリング・モデルのみを選択できます。

    ノート: 終了日を入力して作業内容を保存すると、終了日を変更または削除できなくなります。これにより、与信ポリシーが厳密に適用され、スコアリング・モデル間の比較は引き続き意味のあるものになります。
  6. 「通貨」フィールドで、スコアリング・モデル通貨を選択します。

    クレジット・スコアの計算で使用されるすべてのデータ・ポイント値は、スコアリング・モデル通貨に換算されます。

  7. 「NULL値をゼロ値に変換」オプションを使用して、スコアリング・モデルでのNULL値を持つデータ・ポイントの処理方法を指定します。このオプションはデフォルトで有効になっています。

    ノート: このオプションを無効にした場合、データ・ポイントにNULL値が含まれていると、スコアリング・モデルではクレジット・スコアが計算されません。この場合、事例フォルダの作成後に与信レビュー・プロセスが停止し、与信アナリストはこれらのデータ・ポイントに対して手動で値を入力する必要があります。
  8. 「データ・ポイント」セクションで、プラス(+)アイコンをクリックして「データ・ポイントの追加」ウィンドウを開きます。

  9. 「データ・ポイントの追加」ウィンドウで、必要なデータ・ポイントを検索して選択します。

    「カテゴリ」フィールドでは、特定のカテゴリに属するすべてのデータ・ポイントを表示します。複数のデータ・ポイントを選択し、「適用」ボタンをクリックして、それらをスコアリング・モデルに割り当てることができます。次に、異なるカテゴリに属するデータ・ポイントを検索し、データ・ポイントの選択およびスコアリング・モデルへの適用を続行できます。

  10. 目的のデータ・ポイントをすべて追加した後、「OK」ボタンをクリックして「クレジット・スコアリング・モデルの作成」ページに戻ります。

  11. 「データ・ポイント」セクションで、最初のデータ・ポイントを選択します。

  12. 「加重」フィールドに、このデータ・ポイントの相対加重を入力します。

    割り当てた加重は、スコアリング・モデルにおけるデータ・ポイントの相対的な重要度を示します。

  13. 「詳細」セクションで、プラス(+)アイコンをクリックして、最初の値範囲と、その範囲に対応するスコアを入力するための行を開きます。

  14. 「範囲: 自」および「範囲: 至」フィールドに、値範囲を入力します。範囲内のそれぞれの値に最大15文字を入力できます。範囲に欠番や重複を含めることはできません。

    数値データ・ポイントの場合、最初の行の「範囲: 至」の値は2番目の行の「範囲: 自」の値と同じである必要があります。

    この表は、欠番のない数値範囲を示しています。

    範囲

    スコア

    現行残高

    0

    1000

    10

    現行残高

    1000

    2000

    20

    現行残高

    2000

    3000

    30

    英数字のデータ・ポイントの場合、範囲の行ごとに1つの値のみを入力します。つまり、「範囲: 自」「範囲: 至」の両方の値が同じである必要があります。

    この表は、2つの範囲値を示しています。

    範囲

    スコア

    範囲1

    A2B

    A2B

    10

    範囲2

    B3B

    B3B

    5

  15. 「スコア値」フィールドに、この値範囲の数値スコアを入力します。

    必須ではありませんが、スコアを割り当てる共通の原則として、スコアが高いほど与信リスクが低くなります。スコアは、値範囲を入力するにつれてその数値が小さくなり、最高レベルのリスクについては、スコアがゼロ(0)またはゼロ近くになります。

  16. 行の追加を続行し、値範囲および各範囲に対応するスコアを入力します。

    入力する範囲には、信用リスクを確立する視点から、指定したデータ・ポイントの可能性のある値がすべて含まれている必要があります。

  17. データ・ポイントごとにステップ11から16を繰り返します。

  18. 「使用可能」オプションを選択して、スコアリング・モデルをアクティブ化します。

    後で「使用可能」オプションの選択を解除して、スコアリング・モデルを非アクティブに設定できます。与信要件が一時的に変更されるが、スコアリング・モデルを後で使用できるようにする場合、終了日を入力するかわりにこの操作を実行する必要があります。

    ノート: スコアリング・モデルを無効にする場合は、アクティブな事例フォルダまたは事例フォルダ・テンプレートで使用されていないことを確認する必要があります。
  19. 作業内容を保存します。