29 フロー・パターン

この章の内容は次のとおりです。

抽出およびレポートのフロー・パターン: 概要

抽出またはレポートのそれぞれのプロセスには、1つのフロー・パターンが存在します。フロー・パターンにより、送信パラメータ、フロー・タスクおよびタスク順序が定義されます。通常、抽出およびレポートのフロー・パターンには、単一のフロー・タスクが含まれます。「給与チェックリスト」作業領域でこれらを編集してタスクを追加することも、「データ交換」作業領域の「抽出の調整」タスクを使用することもできます。作成する各フロー・パターンは、セキュリティ・プロファイルに関連付ける必要があります。

チェックリストおよびフロー・タスク: 説明

フローは、1つ以上のタスクで構成できます。フロー・パターンにより、フローで実行するタスクの順序が決定されます。「データ交換」または給与の作業領域からフローを送信すると、チェックリストが生成されます。フローのチェックリストを使用して、フローに含まれるタスクをモニターおよび管理します。

フロー・パターンに応じて、チェックリストには次のものが含まれる場合があります。

  • 抽出、レポート、プロセスなどの自動タスク

  • フローを完了するために必要な検証タスクなどの手動タスク

チェックリストの使用

フローでの処理にチェックリストを使用して、次のアクティビティを実行します。

  • フロー・タスクのステータスのモニター

  • タスクの再割当、完了済としてのタスクのマーク、訂正処理の実行など、フロー・タスクの管理

  • フローによって処理されたレコードのリストなど、タスク詳細の表示

給与の場合、フロー内のタスクを処理中に、「給与チェックリスト」作業領域に留まることも、その地域の領域内のタスクを含む関連作業領域に移動することもできます。たとえば、「給与の計算」タスクの結果をレビュー中に、「給与計算」作業領域に移動して個人の計算カードやエレメント・エントリをレビューできます。

フロー・タスクの編集: 考慮する点

作成またはコピーしたフロー・パターンを編集します。このトピックでは、フロー・パターン内のタスクを追加、削除または移動する際の注意事項について説明します。

タスクの編集

次の表で、フロー・パターンまたはチェックリストのタスクに対して実行可能な編集の例を参照してください。次の表では、それぞれの編集について、例および編集がフローに及ぼす可能性のある影響についても説明します。

編集 影響

タスクの追加

タスクを追加して、アクティビティまたはタスク・グループの最後のタスクとして配置します。タスク順序を更新します。

1つのタスクを繰り返す場合、その目的を明確化するためにチェックリスト上の名前を変更します。

各レポートの後に、手動の検証タスクを追加します。レポート名を使用して、各タスクの名前を変更します。

タスクの削除

タスクを削除する場合、その結果に依存するフロー内の後続タスクに影響を及ぼす可能性があります。後続タスクをレビューします。

タスクを削除します。次のタスクの「パラメータ基準」は「タスクにバインド」であり、その「基準値」は削除されたタスクです。必要に応じて、後続タスクの「パラメータ基準」を「フローにバインド」などに更新します。

異なるアクティビティへのタスクの移動

アクティビティにより、定義したフロー・パターンを送信できる作業領域が決まり、チェックリストの表示方法が制御されます。

レポートの給与フロー・パターン内のタスクを、支払アクティビティから法定アクティビティに移動します。フロー所有者は、「給与チェックリスト」または「規制レポートおよび税レポート」作業領域からレポート結果を表示できますが、「支払分配」作業領域からは表示できません。

チェックリストに表示されるタスクのリストの順序変更

タスクに指定された順序によって、チェックリスト上のアクティビティ内のタスク順序も決定されます。

チェックリストの順序をフラット化し、単一のアクティビティ内のすべてのタスクをグループ化することを決定します。

  1. 「タスク」ページで、各タスクが同じアクティビティおよびタスク・グループに属することを確認します。

  2. 「タスク詳細の編集」、「所有者」および「詳細」ページの「順序」列の値を指定して、各タスクを編集します。

    チェックリスト内の最初のタスクに、最も小さい番号を使用します。たとえば、給与計算タスクの順序に10を、支払前処理計算タスクに20を指定できます。

これらの編集は、「給与フロー・パターンの管理」ページの「タスク順序」タブで実行します。給与フロー・パターンについては、「給与チェックリスト」作業領域の「給与フロー・パターンの管理」タスクを使用します。抽出フロー・パターンについては、「データ交換」作業領域の「抽出の調整」タスクを使用します。

フロー・パターン・パラメータ: 説明

フロー・パターン内の各タスクでは、送信、ロールバック、再試行にマーク、再試行、表示などのタスク処理がサポートされます。タスク処理パラメータにより、アプリケーションでのタスクの処理方法やフロー・パターンでのタスク間の関係が制御されます。フロー・パラメータは、タスク処理パラメータのサブセットです。これにより、フロー・パターン内のタスクを正常に完了するために必要な情報が提供されます。

次の図は、フロー・パターンにおけるタスク、タスク処理パラメータおよびフロー・パラメータの関係を示しています。フローを送信する前に、フロー内のタスクごとに、タスク処理パラメータとフロー・パラメータをレビューして編集します。タスク処理パラメータにより、タスク相互関係が制御されます。

この図は、フロー・タスク、タスク処理、タスク処理パラメータおよびフロー・パラメータが、フロー・パターン内でどのように関連しているかを示しています。

フロー・パターンを作成する際には、「送信」および「初期化」タスク処理のタスク・パラメータをレビューして編集します。フロー・パターンを送信した後、再試行にマーク、再試行、ロールバックなど、残りのタスク処理のパラメータを編集できます。編集可能なパラメータ詳細は、次のとおりです。

  • 「表示」および「表示書式」

  • 「参照」および値セット

  • 使用

  • 順序

  • 「パラメータ基準」および「基準値」

「表示」および「表示書式」

次の表に示すように、「表示」パラメータにより、フロー・パラメータの書式と可用性が制御されます。

パラメータ 目的

表示

フローの送信時にパラメータを表示するかどうかを決定します

表示書式

日付、テキスト、選択リストなど、表示するデータのタイプを識別します

「表示」パラメータは、「パラメータ基準」や「基準値」などのその他のパラメータと一緒に使用されます。たとえば、ほとんどのタスク処理パラメータには「要求」パラメータが表示されませんが、これは、このパラメータの値が、アプリケーションによってコンテキストから取得されるためです。

「参照」および値セット

付加フレックスフィールドに参照および値セットを使用して、給与フロー・パターンで使用されるデータを制御および検証します。

次の表では、参照値を取得するための様々な方法に使用するパラメータ基準について説明しています。

参照値 パラメータ基準

フローを送信するときに入力します

フローにバインド

給与法定ユニットの値など、アプリケーションによって既存の表から導出されます

「フロー・タスクにバインド」または「コンテキスト・バインド」

アプリケーションによってSQL後処理から導出されます

SQLバインド後

使用

パラメータでは、情報を受信(入力)したり、後続タスクで使用可能な情報を生成(出力)できます。たとえば、「給与の計算」タスクでは、「送信」タスク処理の「給与プロセス」パラメータにより、給与計算処理ID用の出力値が生成されます。この給与計算処理IDを、「再試行」タスク処理で使用できます。

次の表では、出力に使用するパラメータの標準的な設定について説明しています。出力に使用するパラメータの場合、パラメータは表示されず、その値はパラメータ基準を使用して導出されます。

パラメータ・オプション 設定

表示

いいえ

パラメータ基準

  • フローにバインド。アプリケーションにより、フロー・パラメータから値が導出され、フロー・パラメータ表が出力値で更新されます

  • 値「いいえ」を選択した場合、出力値はタスクの出力結果から生成されます

順序

順序を指定することによって、アプリケーションの処理順序やパラメータの表示順序を制御します。連番は、アプリケーションがパラメータを処理する順序を導出する場合のデフォルトのロジックとなります。たとえば、2つの参照が存在する場合、2番目の参照の値は最初の参照に依存します。最初の参照を2番目の参照よりも小さい連番に設定する必要があります。

「パラメータ基準」および「基準値」

パラメータ基準によって、アプリケーションがパラメータの値を導出する方法が制御されます。さらに、基準値によって、アプリケーションがパラメータに使用する値が指定されます。

次の表にリストされている値を使用して、給与フローを定義する際のパラメータ基準および値を選択します。次の表では、これらの考えられる選択例を示し、その値の割当方法について説明しています。

パラメータ基準 説明 使用可能な基準値

指定した値の使用

パラメータに特定の値を割り当てます。

テキストは、定数として入力するか、フローの送信者が入力する値となります。

すべてのタスクで値が同じになる、給与法定ユニットなどの場合は、定数を指定します。

コンテキストにバインド

値は、現行フロー・インスタンスのコンテキストまたはフロー・パターンのタスク・インスタンスから導出されます。

フロー、タスクまたは要求を選択します。パラメータ値は、アプリケーションによって自動的に生成されます。

タスクに「要求」パラメータが含まれている場合は、フロー・コンテキストにバインドします。フロー内のタスクは、アプリケーションによって生成される要求IDを使用して、このタスクを参照します。

国別仕様データ・グループを指定するタスク・パラメータに、「国別仕様データ・グループ」パラメータをバインドします。

たとえば、支払前処理の国別仕様データ・グループでは、コンテキストとして給与を使用します。これは、給与が国別仕様データ・グループにすでに関連付けられているためです。

フロー・パラメータにバインド

値は、いずれかのフロー・パラメータ値から導出されます。

パラメータ値は、アプリケーションにより自動的に導出されます。

同じパラメータの複数のオカレンスを回避するために、複数のタスクで共有されるフローにパラメータをバインドします。

フロー・タスク・パラメータにバインド

値は、前のタスクの出力にバインドされます。

前のタスクのパラメータから、値を選択します。

「再試行」訂正処理などのタスクにパラメータをバインドします。フロー所有者が再試行のためにタスクを再送信する場合、アプリケーションでは、「送信」タスク・パラメータの出力が使用されます。

タスク・パラメータにバインド

タスク・パラメータの値を解決します。

現在のタスク・パラメータから、値を選択します。

複数のタスクで開始日などのパラメータを共有しているが、いずれかのタスクで異なる日付が必要な場合は、タスクにパラメータをバインドします。

値が指定されていません。

タスクの実行時に、アプリケーションによってパラメータ値が生成されないようにします。

アプリケーションによって、ブランクの値が生成されます。

該当なし

SQLバインド後

パラメータは計算されますが、ユーザー・インタフェース上に表示されません。

パラメータ値は、SQL文により計算されます。

「SQLバインド後」を使用してパラメータをバインドし、データを生成します。

たとえば、SQL後処理を使用して、「給与期間」と「給与」パラメータから処理日を生成します。

SQLバインド

値は、送信前に計算され、ユーザー・インタフェース上に表示されます。

パラメータ値は、送信前にSQL文により計算され、ユーザー・インタフェース上に表示されます。

SQLを使用してパラメータをバインドします

たとえば、「SQLバインド」を使用して、「小切手支払の生成」タスクの「支払タイプ」パラメータを計算します。アプリケーションによって、小切手支払レコードの支払タイプIDが取得されます。

「SQLバインド」を使用して、タスク所有者に、QuickPayなどの訂正処理の事由の入力を求めるプロンプトを表示します。

フロー・タスクの開始日および期日: 重要な選択

タスクによって準備が開始される前、およびタスクによって問題に対処する期日が到来する前に、フロー所有者に適切な時間を与えるために、給与フロー・パターンに期間日付および通知オプションを指定します。

タスクの開始日および期日

「給与フロー・パターンの管理」ページの「タスク」ページで、次の期間日付を指定します。

  • 開始日(タスク所有者がタスクを開始する必要がある日付)

    注意: 開始日は、通知にのみ適用されます。フローを送信するとき、「スケジューリング」ページでフローの開始時期をスケジュールします。
  • 期日(タスク所有者がタスクを完了する必要がある日付)

期間日付を指定するには、次のようにします。

  1. 期間日付の基準として使用するフロー・パラメータ日付を選択します

  2. オプションで、日付が期間日付の前か後かに応じてプラスまたはマイナスの値を指定し、日付をオフセットします。

通知

エラーおよび警告のメッセージを送信する場合、およびタスク所有者にタスクが開始または終了したときに通知する場合の通知を選択します。通知の受信は、期間日付とそのオフセットに依存します。

  1. タスク所有者が受信する通知を指定します。

  2. オプションで、アプリケーションによって通知がストレージから自動的に削除されるまでの日数を指定します。

    「設定および保守」作業領域の「給与プロセス構成の管理」タスクを使用して、「通知失効オフセット」パラメータを完了します。

フロー・パターンの編集: 例

企業の要件が満たされるようにフロー・パターンを編集する方法について理解を深めるために、次のシナリオをレビューします。「給与チェックリスト」作業領域の「給与フロー・パターンの管理」タスクまたは「データ交換」作業領域の「抽出の調整」タスクを使用して、シナリオを編集します。

  • 指定された値を使用するためのパラメータの更新

  • 訂正処理の事由の指定

  • タスクの追加およびタスク順序の変更

  • スケジュールされた抽出での日付の自動増加

指定された値を使用するためのパラメータの更新

給与で、InFusion UK Consolidation Groupという名前の1つのプロセス構成グループを使用します。構成グループのタスク処理パラメータに定数を指定し、データ入力の誤りを回避するためにパラメータを非表示にする必要があります。次の手順を実行します。

  1. 給与サイクルに定義したフロー・パターンを問い合せます。

  2. 「給与フロー・パターンの管理」ページの「パラメータ」タブで、「プロセス構成グループ」パラメータを編集します。

    次の表に示す値を入力します。次の表に、「プロセス構成グループ」タスク処理パラメータの定数値を保守し、データ入力の誤りを回避するために定義するパラメータを示します。

    パラメータ詳細

    表示

    いいえ

    表示書式

    テキスト

    参照

    値なし

    使用

    入力パラメータ

    パラメータ基準

    定数バインド

    基準値

    InFusion UK Configuration Group

訂正処理の事由の指定

通常、企業では電子送金支払を発行します。小切手支払を発行して確認するフロー・パターンを定義しました。マネージャが小切手を発行する事由を追跡する必要があるため、その情報を収集するためのフロー・パラメータを追加します。

  1. 定義したフロー・パターンを問い合せます。

  2. 「給与フロー・パターンの管理」ページの「パラメータ」タブで、「事由」パラメータを選択および追加し、パラメータをフロー送信パラメータとして組み込みます。次の表に示すように、詳細を完了します。

    パラメータ詳細

    表示

    はい

    表示書式

    テキスト

    参照

    値なし

    使用

    入力パラメータ

    パラメータ基準

    コンテキスト・バインド

    基準値

    給与フロー

タスクの追加およびタスク順序の変更

フロー・パターンには、「総支給項目の計算」プロセスおよびエレメント結果登録レポートが含まれます。同時に実行される2つの抽出レポートと、その後に検証タスクを追加して、チェックリストを単一リストに簡素化できます。次の手順を実行します。

  1. 「データ交換」作業領域から「抽出の調整」タスクを選択します。

  2. 「HCM抽出の調整」ページで、フロー・パターンを問い合せます。

  3. 「給与フロー・パターンの管理」ページの「タスク」タブで、次のようにします。

    1. 最初の抽出レポートを追加し、「総支給項目の計算」として同じアクティビティとタスク・グループを指定します。

    2. 2番目の抽出レポートを追加し、「総支給項目の計算」として同じアクティビティとタスク・グループを指定します。

    3. 手動の検証タスクを追加し、「総支給項目の計算」として同じアクティビティとタスク・グループを指定します。

  4. 「タスク詳細の編集」、「所有者」および「詳細」ページで連番を指定して、各タスクを編集します。

    チェックリスト内の最初のタスクに、最も小さい番号を使用します。たとえば、次の順序を指定できます。

    • 「総支給項目の計算」タスクに対して10

    • 最初の抽出レポートに対して20

    • 2番目の抽出レポートに対して30

    • 手動検証タスクに対して40

  5. 「タスク順序」タブで、次の表に示すように、レポート・タスクの順序を変更します。この順序に従って、2つのレポートを同時に実行します。

    タスク 次のタスク

    フローの開始

    総支給項目の計算

    総支給項目の計算

    最初の抽出レポート

    総支給項目の計算

    2番目の抽出レポート

    最初の抽出レポート

    手動の検証タスク

    2番目の抽出レポート

    手動の検証タスク

    手動の検証タスク

    フローの終了

スケジュールされた抽出での日付の自動増加

ユーザーが処理日パラメータを入力する必要がある、週次給与データを抽出するフロー・パターンを作成します。抽出が週次で実行されるようにスケジュールします。アプリケーションによって、送信時にフロー・パラメータが評価され、タスクの実行が開始されたときにタスク・パラメータが評価されます。日付フィールドが自動的に増加されるように、タスク・パラメータを編集します。日付値は、デフォルトの日付パラメータ値から導出されます。

「データ交換」作業領域から「抽出の調整」タスクを使用するか、チェックリスト作業領域からフロー・パターンの管理タスクを使用します。次の処理を実行して、タスクの「基本情報」ページでタスク・パラメータを編集します。

  1. 「処理日」パラメータを選択します。

  2. 「パラメータ基準」フィールドから「コンテキスト・バインド」を選択します。

  3. 「基準値」フィールドから「システム日付」を選択します。

フローへのBIパブリッシャ・レポートの追加: 手順

1つまたは複数のBIパブリッシャ・レポートを、コピーまたはユーザー定義されたフロー・パターンに追加します。フローを送信すると、レポートにより、表示可能な出力ファイルが自動的に生成されます。出力ファイルは、HTMLテンプレートなど、BIパブリッシャ・レポートに使用されているテンプレートに基づきます。「BIパブリッシャ・レポートの実行」タスクは、フロー・パターンの法定アクティビティに属します。

フローへのレポートの追加

次の手順に従ってタスクを追加し、既存の抽出フローにBIパブリッシャ・レポートを追加します。

  1. 「給与チェックリスト」作業領域のフロー・パターンの管理タスクまたは「データ交換」作業領域(領域)の「抽出の調整」タスクを使用します。

  2. 構成するフローを検索して選択します。

  3. フロー・パターンの管理ページの「タスク」タブで、「編集」ボタンをクリックします

  4. メニュー・バーの「選択して追加」ボタンをクリックします。タスクの検索ダイアログで、「BIパブリッシャ・レポートの実行」を検索して選択します。「完了」ボタンをクリックします。

  5. 「タスク順序」ページで、順序が正しいことを確認します。

  6. 「フロー・パラメータ」ページで、BIパブリッシャ・レポートの第1引数に必要なパラメータを追加します。

    フロー・パラメータがBIパブリッシャの引数にマップされます。たとえば、レポートがSQL問合せに基づく場合、第1引数は、SQL問合せデータ・モデルの最初のバインド変数になります。

    ヒント: 引数の順序を簡単に決定するには、BIパブリッシャで生成されたレポートのパラメータのリストを表示します。
  7. オプションで、パラメータの名前をさらに意味のある名前に変更します。

  8. 「タスク・パラメータ」ページの「パラメータ詳細」セクションで、次のようにします。

    1. 第1引数値の「パラメータ基準」が、「フローにバインド」であることを確認します。

    2. 「レポート名」と「レポート・パス」パラメータに値を指定します。

      たとえば、BIパブリッシャのデータ・モデルが共有フォルダの「カスタム」フォルダに保存されている場合は、/Custom/yourBIreport.xdoと指定できます。

    3. 必要に応じて、その他の引数に値を指定します。

  9. フローをレビューして送信します。

フロー内でのフローの作成: 作業例

この例では、バッチの転送フローをコピーして変更し、作成した事前定義フロー・パターンを組み込む方法について説明します。この例では、追加した事前定義フローによりレポートが送信され、バッチの転送後にバッチ・ライン・エラーがあるかどうかがチェックされます。転送が失敗した場合は、転送プロセスをスキップするか、プロセスを完了としてマークした後、レポートでエラー詳細を確認できます。

タスクの要約

この作業例には、次のタスクの詳細が含まれます。

  1. 親フロー・パターンの作成

  2. 親フローへのレポート・フローの追加

  3. フローのテスト

親フロー・パターンの作成

  1. 「給与チェックリスト」作業領域で、「給与フロー・パターンの管理」タスクを選択します。

  2. 「バッチの転送」の行を検索して選択し、「コピー」アイコンをクリックします。

  3. Transfer Batch with Error Reportなど、新しいフロー・パターンの名前を入力します。

  4. 「Transfer a batch and view any batch line errors that occurred.」などの摘要を入力し、「保存してクローズ」をクリックします。

  5. 「バッチの転送」と「エラー・レポート」フロー・パターンを検索して選択し、「編集」をクリックします。

  6. 次のように、バッチIDからバッチ名を導出するパラメータを追加します。

    1. 「パラメータ」タブで、「追加」をクリックします。

    2. 追加した行を選択して、「編集」をクリックします。

    3. この表に示すように、値を追加します。次の表は、フローを送信する前にレビューおよび編集する必要があるパラメータを示しています。

      フィールド

      フロー・パラメータ

      バッチ名

      検索に使用

      いいえ

      表示

      いいえ

      表示書式

      テキスト

      順序

      3

      使用

      入力パラメータ

      パラメータ基準

      SQLバインド後

      基準値

      select batch_name from pay_batch_headers where batch_id = :BATCH

  7. 「保存」をクリックします。

親フローへのレポート・フローの追加

  1. 「タスク」タブで、「選択して追加」をクリックします。

  2. 「検索」ウィンドウで、「別のフローの送信」を検索して選択し、「完了」をクリックします。

  3. 「別のフローの送信」の行で、メニュー・バーの「編集」アイコンをクリックして、この表に示すように値を設定します。表にリストされたフィールドを使用して、バッチ・ライン・エラー・レポートを生成するために追加したタスクを定義します。

    フィールド

    タスク

    Run Batch Lines Report

    アクティビティ

    法定

    タスク・グループ

    レポート

    摘要

    Submit the batch lines error report for the specified batch.

  4. 次のように、タスク・パラメータを編集します。

    1. 「Run Batch Lines Report」の行で、「タスクの編集」をクリックします。

    2. この表に示すように、事前定義済タスク・パラメータを構成します。タスク・パラメータを構成するには、パラメータおよび対応するパラメータ基準と基準値を選択します。

      パラメータ パラメータ基準 基準値

      フロー名

      定数バインド

      Batch Lines Reportなど、フローの名前。この値は大/小文字が区別されます。正確に名前を入力します。

      自フロー・インスタンスID

      コンテキスト・バインド

      給与フロー

      自フロー・タスク・インスタンスID

      コンテキスト・バインド

      給与タスク

      結果の計算に使用

      定数バインド

      Y

      パラメータ名1

      定数バインド

      バッチ名

      パラメータ値1

      フローにバインド

      バッチ名

    3. 「次」をクリックし、オプションで、所有者とチェックリストの情報を完了します。

    4. 「次」をクリックし、オプションで、期間と通知の情報を完了します。

    5. 「送信」をクリックします。

  5. 次のように、タスク順序を編集します。

    1. 「タスク順序」タブで、この表に示すように次の2行を編集します。次の表は、フロー・タスクとフローにおけるその順序を示しています。

      フローの開始 次のタスク

      バッチの転送

      Run Batch Lines Report

      Run Batch Lines Report

      フローの終了

    2. 「送信」をクリックします。

フローのテスト

  1. エラーが発生するテスト・バッチを作成して保存します。

    または、SQL問合せを使用して、エラーありで転送された既存のバッチを検索することもできます。

    select * from pay_batch_headers where batch_status = 'E';

  2. 「プロセスまたはレポートの送信」ページで、国別仕様データ・グループを選択します。

  3. 「Transfer Batch with Error Report」タスクを選択して、「次」をクリックします。

  4. 現行フロー・インスタンスに一意の名前を入力します。

  5. 保存または問い合せたエラーありのバッチの名前を入力して、「送信」をクリックします。

  6. 「OKしてチェックリストを表示」をクリックして、「バッチの転送」タスクがエラーありで進行中として表示されるまで「リフレッシュ」アイコンをクリックします。

  7. 次のように、フロー内のレポートを表示します。

    1. 「バッチの転送」タスクを含む行を選択して、「処理」メニューの「タスクのスキップ」を選択します。

    2. 「Run Batch Lines Report」の行で、「タスクに進む」をクリックします。

    3. プロセスと結果セクションで、レポートの名前をクリックします。

    4. 「BIパブリッシャ・レポートの実行」の行で、「タスクに進む」をクリックします。

    5. 「プロセスおよびレポート」タブで、「結果の表示」をクリックします。

    6. PDFファイル名をクリックして、レポートを開きます。

フロー・パターンに関するFAQ

フロー・パターンにタスク所有者を入力しないと、どうなりますか。

フローの送信者は、フローおよびタスクの所有者となります。フローを送信できるかどうかは、その個人のセキュリティ権限によって決定されます。

フロー・パターンにタスクを再配置するには、どうすればよいですか。

「次のタスク」列で異なるタスクを選択して、タスク順序を編集します。すべてのフロー・パターンは、アクティビティやタスク・グループに属さない「フローの開始」タスクで開始し、「フローの終了」タスクで完了します。

フローを作成する場合は、「給与チェックリスト」作業領域の「給与フロー・パターンの管理」タスクまたは「データ交換」作業領域の「抽出の調整」タスクを使用します。「タスク順序」ページでタスクを並べ替えます。フローを編集する場合は、タスクを選択し、フロー・パターンの作成: 基本情報ページでその順序を編集します。フローを送信する場合、フロー内のプロセスでは、前のプロセスの結果を基盤として使用します。データ整合性を維持するには、順序付けられたタスクが連続した順序に従っていることを確認します。

フロー内のタスクの期日を変更すると、どうなりますか。

チェックリスト上に表示されるフローのステータスや進捗情報に対する影響はありません。

フロー・タスクは、次のタスクを開始する前に完了する必要があります。次のタスクの開始日よりも後に期日を更新する前に、次のタスクを実行するための十分な時間があるかどうかを検討します。

フロー所有者とタスク所有者のみが、期日を更新できます。

フロー・パターンの期間日付が表示されないのはなぜですか。

開始日、終了日およびそれらのオフセットは、フロー・パラメータの日付を完了した後に表示されます。「給与チェックリスト」作業領域の「給与フロー・パターンの管理」タスクまたは「データ交換」作業領域の「抽出の調整」タスクを使用します。「パラメータ」ページでフロー・パラメータを入力してから、「タスク」ページに戻って期間日付を入力します。

フロー・パターンでフロー・パラメータとして日付が指定されていない場合、期間の値リストは空白になります。フロー・パターン内のタスクの日付パラメータを表示して、期間リストの値を変更します。

パフォーマンスを高め、フローをトラブルシューティングするには、どうすればよいですか。

給与プロセス構成グループにパラメータを追加して、パフォーマンスを最適化し、給与プロセスをトラブルシューティングします。大量のレコードを処理するには、「スレッド」および「チャンク・サイズ」パラメータを使用します。プロセスをトラブルシューティングするには、「ロギング・カテゴリ」または「Formula実行ロギング」パラメータを構成グループに追加し、その構成グループをしてプロセスを再実行します。これらのパラメータを使用して、Formulaコードの問題を調査できます。

フローで複数のタスクを同時に実行するには、どうすればよいですか。

「給与チェックリスト」の「給与フロー・パターンの管理」タスクを使用します。フロー・パターンを検索して開きます。「タスク順序」タブをクリックします。各コンカレント・タスクが、同じ前のタスクの後に実行されるように指定します。

たとえば、1つの給与計算タスクおよび2つのレポートを含むフロー・パターンを作成します。フローは、両方のレポートが完了したときに終了します。1行目に、「給与の計算」を次のタスクとして「フローの開始」タスクを指定します。2行目に、タスクとして「給与の計算」を指定し、次のタスクとして最初のレポートを指定します。3行目に、タスクとして「給与の計算」を指定し、次のタスクとして2番目のレポートを指定します。4行目に、タスクとして最初のレポートを指定し、次のタスクとして「フローの終了」を指定します。最終行に、タスクとして2番目のレポートを指定し、次のタスクとして「フローの終了」を指定します。