23 ワークブックを使用した給与バッチ・ローダー

この章の内容は次のとおりです。

給与バッチのステータス: 説明

給与バッチ・ローダー・ワークブックでは、バッチ・ヘッダー・シートにステータスが表示されます。このステータスには、バッチ・ヘッダー、すべてのバッチ・ラインおよびバッチに指定されたすべてのコントロール合計のステータスが反映されます。「給与管理」、「データ交換」または「チェックリスト」作業領域から「バッチ・ローダー」タスクを使用して、ワークブックをダウンロードします。

バッチ・ヘッダー・シートでは、次のステータス値を確認できます。

ステータス 意味

有効

すべてのライン、合計およびヘッダーが有効です

転送済

すべてのライン、合計およびヘッダーが、ステージング表から適用可能なHCM表に転送されました

転送未完了

ヘッダーと合計は、一部のラインについてのみ転送されました

未処理

少なくとも1つのライン、合計またはヘッダーが未処理であり、ラインが転送されていません

エラー

ヘッダーが転送されず、少なくとも1つのライン、合計またはヘッダーにエラーがあります

バッチ・ローダーを使用したエレメント・エントリの作成: 作業例

このトピックでは、給与バッチ・ローダーを使用して、賞与支給項目のエレメント・エントリを作成する方法について説明します。この例では、給与バッチ・ローダーを使用して、「US Sun Power」国別仕様データ・グループに、2人の就業者について賞与支給項目のエレメント・エントリを作成します。さらに、年次賞与エレメントを選択し、各賞与の支払金額を入力して、ワークブックにエレメント・エントリを作成します。

注意: この例では、バッチ・ヘッダーとバッチ・コンテンツを作成して、「データ交換」作業領域からバッチを転送します。「給与管理」または「チェックリスト」作業領域から、バッチを作成および転送することもできます。

前提条件

この作業例では、次の前提条件を満たしていることを前提としています。

  1. ExcelのOracle ADFデスクトップ統合ランタイム・アドインのインストール

  2. エレメント・エントリのアサイメント・レベルでの賞与エレメントの作成

  3. 賞与エレメント・エントリを受け取る就業者のアサイメント番号の識別

バッチ・ヘッダーの作成

  1. 「データ交換」作業領域から「バッチ・ローダー」タスクを選択します。

  2. バッチ・ローダー・プロセスの管理ページで、「スプレッドシートのダウンロード」をクリックします。

  3. DesktopGenericBatchLoader.xlsxファイルのダウンロード後、ファイルを開きます。

  4. 接続を求めるプロンプトが表示された場合は、「はい」をクリックします。

  5. ログイン・ダイアログ・ボックスで、ユーザーIDとパスワードを入力し、「サインイン」をクリックします。

  6. 「検索結果」セクションの「バッチ名」列に、US Sun Power Bonusと入力します。

  7. 「国別仕様データ・グループ」リストで、US Sun Powerを選択します。リボンで「Oracle ADF 11g Desktop Integration」タブを開き、「保存」をクリックします。

  8. 「アップロード・オプション」ダイアログ・ボックスで、デフォルト選択を受け入れて、「OK」をクリックします。

    選択が保存されるとバッチが作成され、該当する行のステータスにより、その行が正常に挿入されたことが示されます。

バッチ・コンテンツの作成

  1. バッチ・ヘッダー・シートでバッチ名US Sun Power Bonusをダブルクリックして、データ入力の準備をします。

  2. バッチ・コンテンツ・シートにナビゲートします。

  3. 「Oracle ADF 11g Desktop Integration」タブで、「追加」をクリックします。

  4. 「バッチ・コンテンツ処理」で、「追加」をクリックします。

  5. 次のように、タスクおよびタスク処理を検索して選択します。

    1. 「タスク名」フィールドに、「エレメント・エントリ」と入力します。

    2. 「タスク処理名」フィールドに、「作成」と入力します。

    3. 「参照」フィールドに、賞与のエレメント名を入力します。たとえば、US Annual Bonusと入力します。

    4. 「検索」をクリックします。

    5. 「参照」列に入力した賞与エレメントを含む行を選択して、「OK」をクリックします。

  6. 「エレメント・エントリの作成」タスク処理名をダブルクリックします。

    ワークブックがリフレッシュされ、選択したエレメントの列が表示されて、データを入力できるようになります。

  7. 「バッチ・コンテンツ・ライン詳細」セクションで、この表に示すようにNancyの値を入力します。

    フィールド

    ライン順序

    1

    有効開始日

    2014-12-15

    アサイメント番号

    E1000842

    支払値

    500

    注意: 個人を識別するための1つの番号が必要です。個人の雇用レベルに応じて、いずれかの番号列を使用します。たとえば、個人に、単一の給与関係に対する複数のアサイメントが存在する場合、給与関係番号とアサイメント番号の両方を入力します。

  8. 次の行番号を右クリックして、Josephの詳細に関する行を挿入します。

  9. この表に示すように、Josephの値を入力します。

    フィールド

    ライン順序

    2

    有効開始日

    2014-12-15

    アサイメント番号

    E1003564

    支払値

    400

  10. 「Oracle ADF 11g Desktop Integration」タブで、「保存」をクリックします。

  11. 「アップロード・オプション」ダイアログ・ボックスで、デフォルト選択を受け入れて、「OK」をクリックします。

    ワークブックは開いたままにしておきます。この例の最終ステップでは、エレメント・エントリの転送を検証します。

バッチの転送

  1. 「バッチ・ローダー・プロセス」ページで、「プロセスの送信」をクリックします。

  2. 「国別仕様データ・グループ」フィールドで、US Sun Powerを選択します。

  3. 「バッチ・プロセス」フィールドで、「バッチの転送」を検索して選択します。

  4. バッチ・プロセスの送信: バッチの転送ページのバッチ実行名フィールドに、US Sun Power Bonus Batchなどのバッチ名を入力します。

  5. 「バッチ」フィールドで、US Sun Power Bonusを検索して選択します。

  6. 「送信」をクリックします。

  7. 「バッチの転送」のプロセス・ステータスが完了として表示されるまで、「リフレッシュ」をクリックします。

転送のモニタリングおよび検証

バッチ・ローダー・プロセスの管理ページでは、次をクリックできます。
  • 「最近完了」により、最近完了したバッチ・プロセスのリストが表示されます。

  • 「注意要」により、失敗したプロセスのリストが表示されます。

  1. 「最近完了」をクリックします。

  2. 「検索」フィールドで、バッチ名「US Sun Power Bonus」を検索して選択し、バッチ・プロセスの進捗を表示します。

    このページでは、既存のバッチ・プロセスの進捗をモニターしたり、処理されたバッチ・レコードのボリュームを表示したり、失敗した任意のプロセスをトラブルシューティングできます。

  3. バッチ・プロセスのステータスが、完了として表示されます。

ワークブックでの転送の検証

  1. バッチ・ヘッダー・シートにナビゲートし、バッチ名をダブルクリックします。

  2. バッチ・コンテンツ・シートにナビゲートします。

    ステータスが転送済として表示されることに注意してください。

  3. 「エレメント・エントリの作成」タスク処理名をダブルクリックします。

    2つの行に、これらが転送済であることが表示されます。

  4. 右にスクロールして、「メッセージ」列を表示します。

    エラー・メッセージは表示されません。これで、NancyとJosephに賞与エレメント・エントリが作成されました。「エレメント・エントリの管理」タスクを使用して、就業者を検索し、エレメント・エントリを表示できます。

バッチ・ローダーを使用したグローバルの作成: 作業例

このトピックでは、給与バッチ・ローダー・ワークブックを使用して、異なるタイプの賞与についてグローバルを入力する方法について説明します。

この例では、次のアクティビティを実行します。

  • 給与バッチ・ローダー・ワークブックを使用して、「InFusion US」国別仕様データ・グループに、2つのタイプの賞与についてグローバルを入力します。

  • 賞与値として、役員には給与の10パーセント、インストラクタには500の固定値を設定します。

注意:
  • 後からグローバルでこれらの値を変更し、値の使用先であるすべてのFormulaに同じ値を適用できます。

  • この例では、バッチ・ヘッダーとバッチ・コンテンツを作成して、「給与管理」作業領域からバッチを転送します。「データ交換」または「チェックリスト」作業領域から、バッチを作成および転送することもできます。

次の表では、このシナリオにおける主な決定事項を要約しています。

考慮する決定事項 この例の場合

ロードするデータのタイプ

FastFormulaグローバル

作成するグローバル

パーセントでの役員賞与および固定額でのインストラクタ賞与。

前提条件

この作業例では、ExcelのOracle ADFデスクトップ統合ランタイム・アドインがインストールされていることを前提としています。

バッチ・ヘッダーの作成

  1. 「給与管理」作業領域から「バッチ・ローダー」タスクを選択します。

  2. 「バッチ・ローダー」ページで、「ダウンロード」をクリックします。

  3. DesktopGenericBatch.xlsxファイルのダウンロード後、ファイルを開きます。

  4. 接続を求めるプロンプトが表示された場合は、「はい」をクリックします。

  5. ログイン・ダイアログ・ボックスで、ユーザーIDとパスワードを入力し、「サインイン」をクリックします。

  6. ワークブックの下部にあるバッチ・ヘッダー・シートにナビゲートします。

  7. 「検索結果」セクションの「バッチ名」列に、InFusion Globalsと入力します。

  8. 「国別仕様データ・グループ」リストで、InFusion USを選択します。

  9. リボンで「Oracle ADF 11g Desktop Integration」タブを開き、「保存」をクリックします。

  10. 「アップロード・オプション」ダイアログ・ボックスで、デフォルト選択を受け入れて、「OK」をクリックします。

    選択を保存すると、該当する行の「バッチ・ステータス」テキストに、その行が正常に挿入されたことが表示されます。

バッチ・コンテンツの作成

  1. バッチ・ヘッダー・シートでバッチ名InFusion Globalsをダブルクリックして、データ入力の準備をします。

  2. バッチ・コンテンツ・シートにナビゲートします。

  3. 「Oracle ADF 11g Desktop Integration」タブで、「追加」をクリックします。

  4. 「バッチ・コンテンツ処理」で、「追加」をクリックします。

  5. 「タスク名」フィールドに、「FastFormulaグローバル」と入力します。

  6. 「検索」をクリックします。

  7. 「FastFormulaグローバル」を選択し、「OK」をクリックします。

    ワークブックが更新され、選択したタスクの列が表示されて、データを入力できるようになります。

  8. 「バッチ・コンテンツ・ライン詳細」セクションで、この表に示すように各グローバルの値を入力します。

    フィールド 最初のグローバル値 2番目のグローバル値

    ライン順序

    1

    2

    有効開始日

    2011-01-01

    2011-01-01

    有効終了日

    2020-12-31

    2020-12-31

    .10

    500

    データ型

    N

    N

    名前

    Executive Bonus

    Instructor Bonus

    ヒント: 追加のグローバル値のためにラインをさらに挿入するには、行を追加する行番号を右クリックして、「挿入」を選択します。

  9. 「Oracle ADF 11g Desktop Integration」タブで、「保存」をクリックします。

  10. 「保存」をクリックします。

  11. 「アップロード・オプション」ダイアログ・ボックスで、デフォルト選択を受け入れて、「OK」をクリックします。

    ワークブックは開いたままにしておきます。この例の最終ステップでは、転送されたグローバルを検証します。

バッチの転送

  1. 「給与管理」作業領域から「プロセスまたはレポートの送信」をクリックします。

  2. 「国別仕様データ・グループ」フィールドで、InFusion USを選択します。

  3. 「フロー・パターン」列で、「バッチの転送」を選択して「次」をクリックします。

  4. 「給与フロー」フィールドに、InFusion Globals Batchなどのプロセスの名前を入力します。

  5. 「バッチ」フィールドで、InFusion Globalsを検索して選択し、「次」をクリックします。

  6. 「フロー相互関係の入力」ページで、「次」をクリックします。

  7. 「レビュー」ページで、「送信」をクリックします。

  8. 「OKしてチェックリストを表示」をクリックします。

  9. 「バッチの転送」のプロセス・ステータスが完了として表示されるまで、「リフレッシュ」をクリックします。

転送の検証

  1. ワークブックで、バッチ・コンテンツ・シートにナビゲートします。

    ステータスが転送済として表示されます。

  2. バッチ・メッセージ・シートにナビゲートして戻ります。

    エラー・メッセージは表示されません。Formulaで、新しいグローバルを使用できます。

ワークブックを使用した給与バッチ・ローダーに関するFAQ

給与バッチ・ローダーにアクセスするには、どうすればよいですか。

給与マネージャおよび給与管理者の場合は、「給与管理」、「データ交換」または「チェックリスト」作業領域から、「バッチ・ローダー」タスクを選択します。フローにバッチ・ローダーが含まれている場合は、「給与フロー」ページの「バッチの入力」タスクを使用して、「給与チェックリスト」作業領域からバッチ・ローダーにアクセスすることもできます。

別のスプレッドシートからバッチ・ローダー・ワークブックに行をコピーできますか。

はい。ただし、バッチを転送する前に、ワークブックがエラーのない状態で保存されていることを確認する必要があります。空白行を挿入した後、コンテンツを追加することがベスト・プラクティスとなります。複数の行を挿入する場合は、オフライン・スプレッドシートから行をコピーしてから、コンテンツ領域内の行を右クリックして、コピーしたセルの挿入を選択します。挿入したすべてのデータが適切な列に配置されていることを確認した後、「保存」をクリックします。各行のステータスにより、その行が正常に挿入されたことが示されていることを確認します。

バッチ・ローダーを使用して、自分で作成したスプレッドシートをアップロードできますか。

いいえ。給与バッチ・ローダー・ワークブックをダウンロードしていない場合にはできません。バッチ・ローダー・ワークブックでは、正常な処理に必要不可欠なマクロが自動的に挿入されます。バッチ・アップロード・ワークブックをデスクトップにダウンロードし、ロードする前にデータを編集できます。

給与バッチ・ローダーのExcelワークブック・テンプレートを変更するには、どうすればよいですか。

統合されたMicrosoft Excelワークブックは、事前定義済テンプレートに基づいているため、その構造を変更することはできません。この制限により、アップロードされたデータを受け取るHCM表に、入力されたフィールドが正確に対応することが確実になります。