1福利厚生実装の概要

この章の内容は次のとおりです。

福利厚生の実装を開始するには、「アプリケーション実装コンサルタント」ロール(ORA_ASM_APPLICATION_IMPLEMENTATION_CONSULTANT_JOB)を持つユーザーが「設定および保守」作業領域の「報酬管理」オファリングにオプト・インする必要があります。タスクを表示してアクセスするには、そのオファリングの「福利厚生」機能領域を使用します。各設定タスクは、福利厚生管理者ジョブ・ロールのユーザーが実行します。

はじめに

開始する前に、「福利厚生」機能領域で使用可能な次の文書を確認します。

  • 設定タスクのリスト

  • オファリングの構成時に選択できるオプションおよび機能の説明

  • オファリングに関連付けられたビジネス・オブジェクトとエンタープライズ・アプリケーションのリスト

福利厚生の処理に必要となるOracle Fusion Global Human Resourcesをすでに実装してある場合には、前提条件となる多くのタスクが完了していることになります。

福利厚生の有効化

実装者は、「オファリング」作業領域で「報酬管理」オファリングの福利厚生機能を有効化および構成します。

福利厚生の階層では、福利厚生プログラム、プラン・タイプ、福利厚生プランおよびオプションのオブジェクトが編成されます。プラン決定の結果に応じて、福利厚生パッケージの大部分を1つ以上のレベルで柔軟に構成できます。

この図は、福利厚生の階層を示しています。1つのプログラムには、「プログラム内のプラン・タイプ」が含まれます。「プログラム内のプラン・タイプ」
には「プログラム内のプラン」が含まれ、その中に「プログラム内のプラン内のオプション」が含まれる場合があります。同様に、「プログラム外のプラン・タイプ」
には「プログラム外のプラン」が含まれ、その中に「プログラム外のプラン内のオプション」が含まれています。

福利厚生の設定

福利厚生の各設定タスクは、福利厚生管理者ジョブ・ロールのユーザーが実行します。次の表は、実行する必要がある基本的な設定タスクを示しています。

順序 タスク 説明

1

適格プロファイルの管理

福利厚生オブジェクトの適格性を評価するための必須基準とオプション基準の組合せを作成および編集します。

適格プロファイルは必須ではありませんが、お薦めします。

2

福利厚生ライフ・イベントの管理

適格評価、登録および登録解除のために雇用、個人情報ならびに家族の変更を構成します。

3

年期の管理

プログラムまたはプランが有効な時期を定義します。

4

福利厚生プラン・タイプの管理

医療、歯科または生命保険など、提供される福利厚生のタイプに応じて福利厚生プランをグループ化するためのプラン・タイプを定義および編集します。

5

福利厚生オプションの管理

再使用可能プラン・オプションを作成し、各オプションに許容プラン・タイプを関連付け、扶養家族および受取人指定要件を作成します。

福利厚生オプションはすべての場合に必須なわけではなく、どのオプションも存在しない独立型のプランを持つことも完全に可能です。

6

福利厚生プランの管理

福利厚生プランのオファリングのパッケージを作成および編集し、プランの管理プロシージャおよびルールを確立します。

7

福利厚生プログラムの管理

福利厚生プログラムのオファリングのパッケージを作成および編集し、プログラムの管理プロシージャおよびルールを確立します。

福利厚生プログラムは必須ではありませんが、管理しやすいように多くのプランおよびプラン・タイプをグループ化できるため便利です。

8

レートの管理

加入者に分配される、または加入者から拠出される定期的な固定また変動レート額を管理するためのルールを作成および編集します。

9

エレメントの管理

福利厚生エレメントを定義します。