報酬ゾーンと住所のマッピングの生成
給与範囲差分に報酬ゾーン基準が設定されていると、ユーザーが給与額を表示して調整するたびにゾーンとゾーン・タイプを差分処理で検索する必要があります。そのためには、保存されている個人の住所を定義済の報酬ゾーンで評価する処理が必要になります。ゾーン数、ゾーン・タイプおよび住所の詳細によっては、この評価に時間がかかる場合があります。
Oracle Transactional Business Intelligenceレポートで正しい給与範囲を表示し、差分処理を最適化するには、「報酬ゾーンおよび住所マッピングの生成」プロセスを実行します。このプロセスは2つのモードで実行できます。
実行モード |
説明 |
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増分マッピングの作成 |
変更や新規作成があった場合に、指定されたパラメータ、個人または就業事業所住所と一致するゾーンとゾーン・タイプのマッピングが作成されます |
マッピングのパージおよび再作成 |
既存のすべてのマッピングがパージされます 指定したパラメータとすべての個人または就業事業所住所と一致するゾーンとゾーン・タイプの間でマップが再作成されます |
ここでは、プロセスのスケジュールを設定するためにお薦めする方法を説明します。
スケジュール・モード |
説明 |
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1回 |
マッピング・プロセスを実行して、就業事業所と個人住所の両方のすべてのゾーン・マッピングを作成します。このモードを使用して、ベースラインを作成できます。また、就業事業所の住所は頻繁に変更されないため、その更新にも使用できます。 |
固定処理 |
マッピング・プロセスを定期的に実行するようにスケジュールして、増分ゾーン・マッピングを作成します。リモート就業者の住所は頻繁に変更される場合があるため、このモードを使用してリモート就業者の個人住所を更新できます。たとえば、客先の就業場所は、個人のプロジェクトの変更や移動に伴って変わります。 |
生成されたマッピングによって、給与情報を含むレスポンシブ・ページのパフォーマンスが向上します。差分プロセスでは、個人の報酬ゾーンが認識され、関連する差分を給与範囲計算に適用できます。全体的なプロセス・フローを次に示します。

マッピングを使用できない場合は、差分処理で個人または就業事業所のゾーンおよびゾーン・タイプが検索されます。その後、関連する差分が適用されます。
リファレンス
給与範囲差分と報酬ゾーンに関するドキュメントには、給与範囲差分の処理方法が説明されています。また、ゾーンベースの差分を構成および適用する方法も説明されています。ドキュメント(ID 2605772.1)は、My Oracle Support (https://support.oracle.com.)にあります。