7例外の管理

この章の内容は次のとおりです。

例外および例外セット

サプライ・チェーン・プランニングの例外および例外セット: 説明

「例外の構成」ページでは、例外を選択してレポート用のしきい値を編集できます。構成できるのは、「サプライ・チェーン・プランニング」作業領域に関連する例外のみです。

「例外セットの構成」ページでは、プラン実行の一環として計算される例外を制限できます。また、組織、品目カテゴリ、期間など例外を計算する対象を管理することもできます。

定義した例外セットはプランに関連付けられます。プランでは、例外セットに関連付けられたフィルタを使用して例外が評価されます。プラン実行時に実行される例外セットは、「プラン・オプション」ページで定義します。

サプライ・チェーン・プランニングの例外の編集: 説明

例外パラメータを編集するには、「例外の構成」ページで例外を選択します。構成できるのは、「サプライ・チェーン・プランニング」作業領域に関連する例外のみです。

「例外の編集」ダイアログ・ボックスには、一般プロパティおよび例外詳細のための領域があります。表示しているサプライ・チェーン・プランニング作業領域に応じて、「例外詳細」セクションには次のタブが表示されます。

  • 「需要管理」作業領域: 「レベル」、「しきい値」および「通知」

  • 「供給プランニング」作業領域: 「レベル」、「しきい値」および「通知」

  • 「プランニング・セントラル」作業領域: 「レベル」および「しきい値」

  • 「販売および業務」作業領域: 「レベル」、「しきい値」および「通知」

レベルおよびしきい値を編集できるのは、基準がメジャーである例外についてのみです。基準がオーダーである例外については、しきい値のみ編集できます。

「レベル」タブでは、例外のディメンションが基準メジャーから導出されます。階層およびレベルのデフォルト値は編集できます。

「しきい値」タブでは、例外で使用される基準メジャーが値または別のメジャーと比較されます。値に関してしきい値を指定した場合、その値は基準メジャーのデータ型で解釈されます。例外が意味のある値を戻すようにするには、しきい値を適切に高い値または低い値に設定します。

「通知」タブでは、例外の通知ルールを設定します。通知を特定のユーザーまたはロールにトリガーするように例外を構成します。「詳細」セクションでは、通知のエンティティおよび条件を指定します。通知はプラン実行の最後に自動的に送信されます。

サプライ・チェーン・プランニングの例外セットの構成: 説明

「例外セットの構成」ページを使用して、例外セットの作成、変更またはコピーを行います。例外とプランによって算出されるそのスコープのセットは、「例外セットの作成」ページまたは「例外セットの編集」ページで構成します。例外セットを作成する際、まずセットに含める例外を指定する必要があります。

例外セットを使用すると、例外の生成を特定の組織、カテゴリ、サプライヤおよび顧客に制限することもできます。その場合、例外セットはプランの「プラン・オプション」ページで指し示すことができます。

プランニング・ディメンションでの例外レポート用のフィルタの設定: 説明

プランで使用する例外セットの使用可能な例外を選択すると、一部の主要なプランニング・ディメンションでフィルタを追加できます。フィルタを定義できるレベルは、組織、カテゴリ、サプライヤおよび顧客です。

「例外セットの構成」ページの「フィルタ」タブで、例外を生成する各表で、1つ以上の組織、サプライヤ、カテゴリおよび顧客を選択します。レベルに対してフィルタを指定しない場合、そのレベルの全レコードについて例外が生成されます。たとえば、組織を指定しない場合、例外は、プランの実行時にすべてのプランニング組織について生成されます。例外セットの組織、カテゴリ、サプライヤまたは顧客のいずれかがプランで使用できない場合、それらは無視されます。

「例外期限日数」フィールドで、例外を生成するプラン開始日から始まるカレンダ日数を指定します。このフィールドが空白の場合、例外は、プランニング範囲を通じて生成されます。

プランの例外

サプライ・チェーン・プランニングのプラン例外: 説明

オラクル社では、プランの実行後にプランニング・プロセスによって計算される事前定義の例外をいくつか提供しています。これらの例外を確認して、注意を要するプラン内の問題のある領域を特定します。例外のリストを表示するには、プランを開いてから「例外」表を開きます。

例外は、プランを評価して改善するための重要な要素です。プランの実行後に、例外を確認してプランの品質を把握し、主要な問題領域を認知します。主要な例外に的を絞り、その根本原因を理解することが可能です。例外表から、問題領域の詳細情報を求めて他のプラン・ビューにドリルダウンできます。例外を解決する処理を実行した後、再度プランを実行してプランが今度は許容できるかどうか評価します。

例外タイプとその計算ロジックはあらかじめ定義されています。しかし、意味のある偏差のみが強調表示されるようにするために、例外が生成される条件を編集できます。プランについて計算される例外を管理するには、「プラン・オプション」ページで例外セットを指定します。件数別、数量別など、例外に関連付けられたメトリックを、様々な階層レベルの表またはグラフで表示します。

事前定義の「例外」表を開き、次のフォルダ内でグループ分けされた例外を表示します。

  • 需要プランニング例外。このフォルダには、「需要管理」、「プランニング・セントラル」および「販売および業務プランニング」の作業領域のみからアクセスできます。

  • 供給プランニング例外。このフォルダには、「供給プランニング」作業領域および「プランニング・セントラル」作業領域のみからアクセスできます。

  • セールス・アンド・オペレーションズ・プランニング例外。このフォルダには、「セールス・アンド・オペレーションズ・プランニング」作業領域のみからアクセスできます。

  • 複数例外に対するビュー。このフォルダには、「供給プランニング」作業領域および「プランニング・セントラル」作業領域のみからアクセスできます。

例外名の後のカッコ内に生成された例外数を確認できます。例外名をクリックして、例外の詳細を表に表示します。例外表から、次のことが可能です。

  • 指定した日付の範囲内での特定の品目および組織に関する例外の検索。

  • 今後の検索のための検索基準の保存。

  • スプレッドシートへの表のエクスポート、列の再配置および表に対するその他の標準的な表処理の実行。

「複数例外に対するビュー」フォルダ内の事前定義ビューを使用すると、同じ表内で品目、リソースまたはサプライヤに関するすべての例外を表示できます。

例外データが表示される表から、他のプラン・データへのコンテキストを移動できます。このナビゲーション機能は、たとえば、品目に関する例外を表示しながらその供給やリソースの可用性の確認も行う場合に便利です。

例外しきい値の構成: 手順

プランで生成される例外の数を管理するには、例外が計算されるレベルとそのしきい値を変更します。通常、しきい値が高いほど、例外の数は少なくなります。

例外しきい値を構成するには、次の手順を実行します。

  1. 「サプライ・チェーン・プランニング」作業領域のいずれかから、「例外の構成」タスクを選択します。

  2. 「例外の構成」ページで、例外を選択します。

  3. 「処理」をクリックして「編集」を選択します。

需要プランニングとセールス・アンド・オペレーションズ・プランニングの例外は、メジャーベースの例外です。基準メジャーは、これらの例外の基盤となります。

「プランニング・セントラル」作業領域では、基準メジャーを変更できませんが、例外が計算されるレベルとそのしきい値を編集できます。

ほとんどの供給プランニング例外の計算は、特定のオーダーに対するものであり、基準メジャーに関連付けられていません。このようなタイプの例外の場合、例外に関連付けられているファクトを選択し、例外を生成する時期を指定する条件を変更します。ファクトを例外の属性として考えます。典型的なファクトは、数量と値です。

例外用の表およびグラフの作成: 手順

プラン例外用の表またはグラフをメジャー(生成された例外の数、例外に関連付けられた数量など)に基づいて作成します。

例外用の表の作成

  1. サプライ・チェーン・プランニング作業領域のいずれかで、プランを開きます。

  2. 「処理」ボタンをクリックして、「表、グラフおよび分析セットの管理」をドロップダウン・リストから選択します。

  3. 「表、グラフおよび分析セットの管理」ダイアログ・ボックスで、「処理」をクリックします。次に、「作成」を選択してから「表」を選択します。

  4. 「表の作成」ページで、次のようにします。

    • 表の名前を入力します。

    • グループを選択します。

    • 摘要を入力します。

    • アクセスのタイプ(公開または非公開)を選択します。

  5. 「メジャー」タブで、次のようにします。

    1. 「使用可能なメジャー」セクションで、「全プラン健全性」フォルダを展開します。

      「全プラン健全性」フォルダには、例外に関連付けられたメジャーが格納されています。

    2. 表に表示する例外ファクトを選択します。

  6. 「階層」タブで、「例外タイプ」階層を含めます。

  7. 「メンバー」タブで、表に表示する例外タイプを選択します。

  8. 「保存してクローズ」をクリックします。

例外用のグラフの作成

  1. サプライ・チェーン・プランニング作業領域のいずれかで、プランを開きます。

  2. 「処理」ボタンをクリックして、「表、グラフおよび分析セットの管理」をドロップダウン・リストから選択します。

  3. 「表、グラフおよび分析セットの管理」ダイアログ・ボックスで、「処理」をクリックします。次に、「作成」を選択してから「グラフ」を選択します。

  4. 「グラフの作成」ページで、次のようにします。

    • グラフの名前を入力します。

    • グループを選択します。

    • 摘要を入力します。

    • アクセスのタイプ(公開または非公開)を選択します。

  5. 「メジャー」タブで、次のようにします。

    1. 「使用可能なメジャー」セクションで、「全プラン健全性」フォルダを展開します。

      「全プラン健全性」フォルダには、例外に関連付けられたメジャーが格納されています。

    2. グラフに表示する例外ファクトを選択します。

  6. 「階層」タブで、「例外タイプ」階層を含めます。

  7. 「メンバー」タブで、グラフに表示する例外タイプを選択します。

  8. 「レイアウト」タブで、次のようにします。

    1. 「グラフ・レイアウト・オプション」セクションで、グラフのタイプを選択します。

    2. 「グラフ・レイアウト・オプション」の下の水平パネルでグラフを構成します。

      「グラフ・レイアウト・オプション」の下の水平パネルは、選択したグラフのタイプに応じて異なります。たとえば、グラフ・タイプに「円グラフ」を選択した場合、水平パネルは、「一般オプション」、「円のスライス」および「書式設定」で構成されます。

  9. 「保存してクローズ」をクリックします。

ユーザー定義例外

サプライ・チェーン・プランニングでのユーザー定義例外の作成: 手順

ビジネス要件に基づいて例外を作成し、特定の領域に的を絞ってサプライ・チェーン・プランニングの機能を向上させることができます。たとえば、リソース稼働率が110%を超えるときにリソース過負荷を識別する例外を作成できます。

ユーザー定義例外は、メジャーベースの例外です。メジャーがその例外の基盤となります。メジャーを選択すると、そのメジャーのディメンション階層およびレベルと、例外を生成するしきい値またはメジャーを指定できます。

「供給プランニング」、「需要管理」または「販売および業務プランニング」の各作業領域でユーザー定義例外を作成するには、次の手順を実行します。

  1. 「サプライ・チェーン・プランニング」作業領域で、「タスク」パネル・ドロワーをクリックし、「例外の構成」をクリックします。

  2. 「例外の構成」タブで、「処理」をクリックしてから「新規」をクリックします。

  3. 「例外の作成」ページで、一般プロパティを指定します。

  4. 「例外詳細」セクションで、「レベル」「しきい値」および「通知」の詳細を指定します。

  5. 「保存してクローズ」をクリックします。