この章では、Oracle Service Busをアンインストールまたは再インストールする方法について説明します。
ソフトウェアを削除する場合は、必ずこの章の手順に従ってください。ソフトウェアを手動で削除すると、その後でソフトウェアを再インストールするときに問題が発生する可能性があります。この章で説明する手順を実行すると、ソフトウェアを適切に削除できます。
この章の内容は次のとおりです。
Oracle Fusion Middlewareのアンインストーラは、ソフトウェアを起動したOracleホーム・ディレクトリからそのソフトウェアを削除します。表5-1に、手順の概要とサポート・ドキュメントへのリンクを示します。
表5-1 製品をアンインストールする際のロードマップ
タスク | 説明 | ドキュメント |
---|---|---|
Oracle Fusion Middlewareの停止 |
アンインストーラを実行する前に、ドメイン内のすべてのサーバーおよびプロセスを停止する必要があります。 |
第5.2項を参照してください。 |
データベース・スキーマの削除 |
リポジトリ作成ユーティリティを実行して、データベース・スキーマを削除します。 |
第5.3項を参照してください。 |
ソフトウェアの削除 |
製品のアンインストーラを実行して、Oracle Service Busを削除します。 Oracleホームに複数の製品が含まれている場合は、アンインストーラを複数回(製品ごとに1回)実行する必要があります。 |
第5.4項を参照してください。 |
Oracleホーム・ディレクトリの削除 |
アンインストーラを使用しても、すべてのファイルとフォルダがOracleホーム・ディレクトリから削除されることはありません。製品を完全に削除するには、アンインストーラの完了後に手動でOracleホームを削除する必要があります。 |
第5.5項を参照してください。 |
ドメインおよびアプリケーション・データの削除 |
Oracleホーム内にある場合でも、ドメイン・ホーム・ディレクトリまたはアプリケーション・ホーム・ディレクトリに格納されているデータはアンインストーラでは削除されません。これらのディレクトリは手動で削除する必要があります。 |
第5.6項を参照してください。 |
アンインストーラを実行する前に、削除するOracleホームに関連付けられている、すべてのサーバーおよびプロセスを停止する必要があります。
詳細は、『Oracle Fusion Middlewareの管理』のOracle Fusion Middleware環境の停止に関する項を参照してください。
Oracleホームを削除する前に、リポジトリ作成ユーティリティを実行して、このドメインに関連付けられたデータベース・スキーマを削除します。各ドメインには、カスタム接頭辞で一意に識別された独自のスキーマのセットがあります(リポジトリ作成ユーティリティを使用したスキーマの作成のカスタム接頭辞の理解に関する項を参照)。このスキーマのセットは、別のドメインと共有できません(リポジトリ作成ユーティリティを使用したスキーマの作成のスキーマ作成の計画に関する項を参照)。
データベースに複数のスキーマのセットがある場合は、削除するドメインに関連付けられたスキーマの接頭辞を特定してください。
スキーマを削除する手順については、リポジトリ作成ユーティリティを使用したスキーマの作成のスキーマの削除に関する項を参照してください。
この項で説明する手順を実行して、製品アンインストーラを起動し、ソフトウェアを削除します。
サイレント(コマンド行)アンインストールを実行する場合は、Oracle Universal Installerを使用したソフトウェアのインストールのサイレント・アンインストール用のOracle Universal Installerの実行方法に関する項を参照してください。
アンインストーラを開始するには、次の手順を実行します。
UNIXの場合
UNIXオペレーティング・システムでアンインストーラを起動するには、ORACLE_HOME
/oui/bin
ディレクトリに移動して、次のコマンドを入力します。
./deinstall.sh
Windowsの場合
以下のいずれかを実行します。
ファイル・マネージャ・ウィンドウを使用してORACLE_HOME
\oui\bin
ディレクトリに移動して、deinstall.cmd
をダブルクリックします。
コマンド行から、ORACLE_HOME
\oui\bin
に移動して、次のコマンドを入力します。
deinstall.cmd
「スタート」メニューから、「すべてのプログラム」→「Oracle」→「OracleHome」→Oracle Middlewareのアンインストールを選択します。
Oracleホームには複数の製品が存在するため、正しいOracleホームをアンインストールしていることを確認します。アンインストーラの実行後、「アンインストールする配布」画面が表示されます。ドロップダウン・リストからServiceBus 12.1.3.0.0を選択し、「アンインストール」をクリックします。アンインストール・プログラムでは、表5-2にリストした画面が表示されます。
注意: 再度アンインストール・ウィザードを実行することで、Oracle Service Busソフトウェアがアンインストールされた後に、Oracle Fusion Middlewareインフラストラクチャをアンインストールできます。他のソフトウェアがOracle Fusion Middlewareインフラストラクチャに依存していない場合は、「アンインストールする配布」画面は表示されません。 |
アンインストール・プログラムでは、表5-2にリストした順序で一連の画面が表示されます。
アンインストール画面に関する追加のヘルプが必要な場合は、画面名をクリックするか、各画面の下部にある「ヘルプ」をクリックすると詳細を確認できます。
表5-2 アンインストール画面と説明
画面 | 説明 |
---|---|
ようこそ |
この画面は、製品アンインストーラの紹介です。 |
アンインストール・サマリー |
この画面には、削除されるOracleホーム・ディレクトリと、そのディレクトリの内容が示されます。このディレクトリで正しいことを確認してください。 これらのオプションをレスポンス・ファイルに保存する場合は、「レスポンス・ファイルの保存」をクリックし、レスポンス・ファイルの場所と名前を指定します。サイレント・アンインストール状況では、後からレスポンス・ファイルを使用できます。サイレントまたはコマンド行のアンインストールの詳細は、Oracle Universal Installerを使用したソフトウェアのインストールのサイレント・アンインストールのためのOracle Universal Installerの実行に関する項を参照してください。 「アンインストール」をクリックすると、ソフトウェアの削除が開始されます。 |
アンインストールの進行状況 |
この画面には、アンインストールの進行状況が表示されます。 |
アンインストール完了 |
アンインストールが完了すると、この画面が表示されます。この画面の情報を確認してから、「終了」をクリックして、アンインストーラを終了してください。 |
アンインストーラの終了後に、アンインストーラで削除されなかったOracleホーム・ディレクトリと既存のサブディレクトリを手動で削除する必要があります。たとえば、UNIXオペレーティング・システム上のOracleホーム・ディレクトリ/home/Oracle/product/Oracle_Home
であった場合は、次の操作を実行します。
> cd /home/Oracle/product > rm -rf Oracle_Home
Windowsオペレーティング・システム上のOracleホーム・ディレクトリC:\Oracle\Product\Oracle_Home
であった場合は、ファイル・マネージャ・ウィンドウを使用してC:\Oracle\Product
ディレクトリに移動し、Oracle_Home
フォルダを右クリックして「削除」を選択します。
ドメインおよびアプリケーション・データを削除するには:
手動でドメイン・ホーム・ディレクトリを削除します。
たとえば、UNIXオペレーティング・システム上のドメイン・ホーム・ディレクトリ/home/Oracle/config/domains/osb_domain
であった場合は、次の操作を実行します。
> cd /home/Oracle/config/domains > rm -rf osb_domain
Windowsオペレーティング・システム上のドメイン・ホーム・ディレクトリC:\Oracle\Config\domains\osb_domain
であった場合は、ファイル・マネージャ・ウィンドウを使用してC:\Oracle\Config\domains
ディレクトリに移動し、osb_domain
フォルダを右クリックして「削除」を選択します。
手動でアプリケーション・ホーム・ディレクトリを削除します。
たとえば、UNIXオペレーティング・システム上のアプリケーション・ホーム・ディレクトリ/home/Oracle/config/applications/osb_domain
であった場合は、次の操作を実行します。
> cd /home/Oracle/config/applications > rm -rf osb_domain
Windowsオペレーティング・システム上のアプリケーション・ホーム・ディレクトリC:\Oracle\Config\applications\osb_domain
であった場合は、ファイル・マネージャ・ウィンドウを使用してC:\Oracle\Config\applications
ディレクトリに移動し、osb_domain
フォルダを右クリックして「削除」を選択します。
Oracleホーム内にあるdomain-registry.xml
ファイルをバックアップしてから、そのファイルを編集して、削除するドメインに関連付けられた行を削除します。たとえば、osb_domain
を削除するには、次の行を探して削除します。
<domain location="/home/Oracle/config/domains/osb_domain"/>
作業の完了後に、ファイルを保存して終了します。
この章の指示に従ってソフトウェアを削除した場合にのみ(Oracleホーム・ディレクトリの手動削除も含む)、以前のインストールと同じOracleホームにソフトウェアを再インストールできます。再インストール時には、以前のインストールと同じOracleホームを指定できます。
Oracleホームが空でない、次の各ケースについて考えてみます。
同じ機能セットを格納している既存のOracleホームへのインストール。
インストール時に指定したOracleホームには、インストールしようとしているのと同じソフトウェアがすでに格納されているという警告が表示されます。この場合のオプションは次のとおりです。
別のインストール・タイプを選択します。この場合、Oracleホーム・ディレクトリに存在していない機能セットのみがインストールされます。
別のOracleホーム・ディレクトリを選択します。
既存の空でないOracleホームへのインストール。
たとえば、ドメイン・ホームまたはアプリケーション・ホームを既存のOracleホーム内に作成するとします。このデータは、アンインストール・プロセスでは削除されないため、同じOracleホームにインストールしようとすると、インストーラによってインストールが拒否されます。この場合のオプションは次のとおりです。
この章の説明に従ってOracleホームからソフトウェアを削除してから、Oracleホーム・ディレクトリを削除します。これを完了すると、第2章の手順を使用して、同じOracleホームの場所での再インストールと再使用が可能になります。Oracleホームに存在していたドメインまたはアプリケーション・データは、再作成する必要があります。
別のOracleホーム・ディレクトリを選択します。