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Oracle® Fusion Middleware Upgrade Assistantによるアップグレード
12c (12.1.3)
E57547-02
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2 Upgrade Assistantコマンドライン・インタフェースの使用方法

この章では、コマンドライン・インタフェース(CLI)からのOracle Fusion Middleware Upgrade Assistantの実行方法について説明します。

この章で説明するオプションのコマンドライン・インタフェース引数を使用して、Oracle Fusion Middleware 11gおよび12.1.2コンポーネントをOracle Fusion Middleware 12c (12.1.3)にアップグレードできます。また、一部のアップグレード・タスクを自動化するレスポンス・ファイルを作成することもできます。

この章の内容は次のとおりです。

2.1 オプションの引数を使用したUpgrade Assistantの起動

次の例は、Upgrade Assistantのグラフィカル・ユーザー・インタフェースを起動する場合に使用できるオプションの引数を示しています。

Unixオペレーティング・システムの場合:

ディレクトリをORACLE_HOME/oracle_common/upgrade/binに変更します。

./ua [-logLevel <log_level>] [-logDir <log_directory>]

Windowsオペレーティング・システムの場合:

ディレクトリをORACLE_HOME/oracle_common/upgrade/binに変更します。

ua.bat [-logLevel <log_level>] [-logDir <log_directory>]

オペレーティング・システムのコマンドラインからUpgrade Assistantのグラフィカル・ユーザー・インタフェースを起動するときに使用可能なコマンドライン引数については、表2-1を参照してください。


注意:

Oracle Upgrade Assistantを起動するときに、「サーバーに接続できません。」、「サーバーによって接続が拒否されました」または「表示を開くことができません」などのXlibエラーが発生する場合、「DISPLAY環境変数の設定」の説明に従ってDISPLAY環境変数を設定して、Upgrade Assistantを再起動する必要があります。

表2-1 オプションのUpgrade Assistant GUIコマンドライン・パラメータ

パラメータ 必須パラメータ/オプション・パラメータ 説明

-logLevel

オプション。

ロギング・レベル。次のいずれかのオプションを選択します。

  • TRACE

  • NOTIFICATION

  • WARNING

  • ERROR

  • INCIDENT_ERROR

デフォルトのロギング・レベルはNOTIFICATIONです。

注意: -logLevelTRACEに設定すると、より多くの情報がロギングされます。これは、失敗したアップグレードをトラブルシューティングするときに役立ちます。-logLevel TRACEが使用されると、Upgrade Assistantのログ・ファイルは非常に大きくなる可能性があります。

-logDir

オプション。

アップグレード・ログ・ファイルおよび一時ファイルのデフォルトの場所を変更します。Upgrade Assistantによってログ・ファイルおよび一時ファイルが作成される、既存の書込み可能なディレクトリを指定する必要があります。

UNIXオペレーティング・システムの場合、デフォルトの場所は次のとおりです。

ORACLE_HOME/oracle_common/upgrade/logs
ORACLE_HOME/oracle_common/upgrade/temp

Windowsオペレーティング・システムの場合、デフォルトの場所は次のとおりです。

ORACLE_HOME\oracle_common\upgrade\logs
ORACLE_HOME\oracle_common\upgrade\temp

-help

オプション。

すべてのコマンドライン・オプションを表示します。


2.2 レスポンス・ファイルを使用したサイレント・アップグレードの実行

この項では、レスポンス・ファイルを使用して、サポートされているOracle Fusion Middlewareコンポーネントをサイレント・モードでアップグレードする方法について説明します。このレスポンス・ファイルは、Upgrade Assistantのグラフィカル・ユーザー・インタフェース画面で入力したすべての情報を収集し、Upgrade Assistantウィザードの機能とまったく同じ機能を実行します。

2.2.1 アップグレード・レスポンス・ファイルの作成

「アップグレード・サマリー」画面の「レスポンス・ファイルの保存」オプションは、Upgrade Assistant画面ですでに入力した情報を使用するファイルを作成します。レスポンス・ファイルにより、Upgrade Assistantウィザードの画面を介してデータを手動で入力するかわりに、保存された情報を使用できます。

「レスポンス・ファイルの保存」オプションを選択すると、このレスポンス・ファイルの名前と作成場所を入力するように求められます。作成されたら、そのファイルをそのまま使用して他のシステムにアップグレード・オプションを複製するか、必要に応じて変更できます。詳細は、「レスポンス・ファイルを使用したFusion Middlewareのアップグレード」を参照してください。

2.2.2 レスポンス・ファイルを使用したFusion Middlewareのアップグレード

コマンドライン・インタフェース(CLI)からレスポンス・ファイルを使用してアップグレードを実行するには、次のコマンドを使用します。

Unixオペレーティング・システムの場合:

ディレクトリをORACLE_HOME/oracle_common/upgrade/binに変更します。

./ua -response <response_file> [-examine] [-logLevel <log_level>] [-logDir <log_directory>]

Windowsオペレーティング・システムの場合:

ディレクトリをORACLE_HOME/oracle_common/upgrade/binに変更します。

次の文を実行します。

ua.bat -response <response_file> [-examine] [-logLevel <log_level>] [-logDir <log_directory>]

レスポンス・ファイルを使用してアップグレードするときに使用可能なコマンドライン引数については、表2-2を参照してください。

表2-2 Upgrade Assistantのサイレント・モードのコマンドライン・パラメータ

パラメータ 必須パラメータ/オプション・パラメータ 説明

-response

必須。

アップグレードを実行するには、入力が含まれているファイルが必要です。このファイルは、グラフィカル・モードでUpgrade Assistantを実行しているときに入力した入力から生成できます。

-examine

オプション。

このオプションが有効になっている場合、Upgrade Assistantは調査フェーズを実行しますが、実際のアップグレードは行いません。

-logLevel

オプション。

ロギング・レベル。次のいずれかのオプションを選択します。

  • TRACE

  • NOTIFICATION

  • WARNING

  • ERROR

  • INCIDENT_ERROR

デフォルトのロギング・レベルはNOTIFICATIONです。

注意: -logLevelTRACEに設定すると、より多くの情報がロギングされます。これは、失敗したアップグレードをトラブルシューティングするときに役立ちます。-logLevel TRACEが使用されると、Upgrade Assistantのログ・ファイルは非常に大きくなる可能性があります。

-logDir

オプション。

アップグレード・ログ・ファイルおよび一時ファイルのデフォルトの場所を変更します。Upgrade Assistantによってログ・ファイルおよび一時ファイルが作成される、既存の書込み可能なディレクトリを指定する必要があります。

UNIXオペレーティング・システムの場合、デフォルトの場所は次のとおりです。

ORACLE_HOME/oracle_common/upgrade/logs
ORACLE_HOME/oracle_common/upgrade/temp

Windowsオペレーティング・システムの場合、デフォルトの場所は次のとおりです。

ORACLE_HOME\oracle_common\upgrade\logs
ORACLE_HOME\oracle_common\upgrade\temp

-help

オプション。

すべてのコマンドライン・オプションを表示します。


2.2.3 サイレント・アップグレードのトラブルシューティング

失敗したアップグレードのトラブルシューティングの詳細は、第3章「アップグレードのトラブルシューティング」を参照してください。