この章では、コマンドライン・インタフェース(CLI)からのOracle Fusion Middleware Upgrade Assistantの実行方法について説明します。
この章で説明するオプションのコマンドライン・インタフェース引数を使用して、Oracle Fusion Middleware 11gおよび12.1.2コンポーネントをOracle Fusion Middleware 12c (12.1.3)にアップグレードできます。また、一部のアップグレード・タスクを自動化するレスポンス・ファイルを作成することもできます。
この章の内容は次のとおりです。
次の例は、Upgrade Assistantのグラフィカル・ユーザー・インタフェースを起動する場合に使用できるオプションの引数を示しています。
Unixオペレーティング・システムの場合:
ディレクトリをORACLE_HOME
/oracle_common/upgrade/bin
に変更します。
./ua [-logLevel <log_level>] [-logDir <log_directory>]
Windowsオペレーティング・システムの場合:
ディレクトリをORACLE_HOME
/oracle_common/upgrade/bin
に変更します。
ua.bat [-logLevel <log_level>] [-logDir <log_directory>]
オペレーティング・システムのコマンドラインからUpgrade Assistantのグラフィカル・ユーザー・インタフェースを起動するときに使用可能なコマンドライン引数については、表2-1を参照してください。
注意: Oracle Upgrade Assistantを起動するときに、「サーバーに接続できません。」、「サーバーによって接続が拒否されました」または「表示を開くことができません」などのXlibエラーが発生する場合、「DISPLAY環境変数の設定」の説明に従ってDISPLAY環境変数を設定して、Upgrade Assistantを再起動する必要があります。 |
表2-1 オプションのUpgrade Assistant GUIコマンドライン・パラメータ
パラメータ | 必須パラメータ/オプション・パラメータ | 説明 |
---|---|---|
|
オプション。 |
ロギング・レベル。次のいずれかのオプションを選択します。
デフォルトのロギング・レベルはNOTIFICATIONです。 注意: |
|
オプション。 |
アップグレード・ログ・ファイルおよび一時ファイルのデフォルトの場所を変更します。Upgrade Assistantによってログ・ファイルおよび一時ファイルが作成される、既存の書込み可能なディレクトリを指定する必要があります。 UNIXオペレーティング・システムの場合、デフォルトの場所は次のとおりです。 ORACLE_HOME/oracle_common/upgrade/logs ORACLE_HOME/oracle_common/upgrade/temp Windowsオペレーティング・システムの場合、デフォルトの場所は次のとおりです。 ORACLE_HOME\oracle_common\upgrade\logs ORACLE_HOME\oracle_common\upgrade\temp |
|
オプション。 |
すべてのコマンドライン・オプションを表示します。 |
この項では、レスポンス・ファイルを使用して、サポートされているOracle Fusion Middlewareコンポーネントをサイレント・モードでアップグレードする方法について説明します。このレスポンス・ファイルは、Upgrade Assistantのグラフィカル・ユーザー・インタフェース画面で入力したすべての情報を収集し、Upgrade Assistantウィザードの機能とまったく同じ機能を実行します。
「アップグレード・サマリー」画面の「レスポンス・ファイルの保存」オプションは、Upgrade Assistant画面ですでに入力した情報を使用するファイルを作成します。レスポンス・ファイルにより、Upgrade Assistantウィザードの画面を介してデータを手動で入力するかわりに、保存された情報を使用できます。
「レスポンス・ファイルの保存」オプションを選択すると、このレスポンス・ファイルの名前と作成場所を入力するように求められます。作成されたら、そのファイルをそのまま使用して他のシステムにアップグレード・オプションを複製するか、必要に応じて変更できます。詳細は、「レスポンス・ファイルを使用したFusion Middlewareのアップグレード」を参照してください。
コマンドライン・インタフェース(CLI)からレスポンス・ファイルを使用してアップグレードを実行するには、次のコマンドを使用します。
Unixオペレーティング・システムの場合:
ディレクトリをORACLE_HOME
/oracle_common/upgrade/bin
に変更します。
./ua -response <response_file> [-examine] [-logLevel <log_level>] [-logDir <log_directory>]
Windowsオペレーティング・システムの場合:
ディレクトリをORACLE_HOME
/oracle_common/upgrade/bin
に変更します。
次の文を実行します。
ua.bat -response <response_file> [-examine] [-logLevel <log_level>] [-logDir <log_directory>]
レスポンス・ファイルを使用してアップグレードするときに使用可能なコマンドライン引数については、表2-2を参照してください。
表2-2 Upgrade Assistantのサイレント・モードのコマンドライン・パラメータ
パラメータ | 必須パラメータ/オプション・パラメータ | 説明 |
---|---|---|
|
必須。 |
アップグレードを実行するには、入力が含まれているファイルが必要です。このファイルは、グラフィカル・モードでUpgrade Assistantを実行しているときに入力した入力から生成できます。 |
|
オプション。 |
このオプションが有効になっている場合、Upgrade Assistantは調査フェーズを実行しますが、実際のアップグレードは行いません。 |
|
オプション。 |
ロギング・レベル。次のいずれかのオプションを選択します。
デフォルトのロギング・レベルはNOTIFICATIONです。 注意: |
|
オプション。 |
アップグレード・ログ・ファイルおよび一時ファイルのデフォルトの場所を変更します。Upgrade Assistantによってログ・ファイルおよび一時ファイルが作成される、既存の書込み可能なディレクトリを指定する必要があります。 UNIXオペレーティング・システムの場合、デフォルトの場所は次のとおりです。 ORACLE_HOME/oracle_common/upgrade/logs ORACLE_HOME/oracle_common/upgrade/temp Windowsオペレーティング・システムの場合、デフォルトの場所は次のとおりです。 ORACLE_HOME\oracle_common\upgrade\logs ORACLE_HOME\oracle_common\upgrade\temp |
|
オプション。 |
すべてのコマンドライン・オプションを表示します。 |