個々のジョブ・リクエストのログ・データを検索して表示できます。また、Oracle Enterprise Schedulerのログ・レベルを設定できます。さらに、ジョブ・リクエスト・ログをファイルに保存して、トラブルシューティング用の情報を得るためにジョブ・リクエストをトレースすることもできます。
この項では、次の項目について説明します。
注意:
Oracle WebLogic Serverのログ出力(logging.xml
)には、Oracle WebLogic Serverで実行されているOracle Enterprise Schedulerジョブによって書き込まれたログしか表示されません。Oracle Enterprise Schedulerが実行中のPL/SQLのコントロールをPL/SQLプロセスに移すと、PL/SQLは別のプロセスで実行されるため、PL/SQLジョブのロギング・データはOracle Enterprise Schedulerのログには書き込まれません。
注意:
このセクションの手順は、ログ情報がファイル・システムに格納されていることを前提としています。ジョブを選択すると、「ログ・メッセージの表示」ボタンがアクティブになります。それにかわり、ログ情報がUniversal Content Management(UCM)リポジトリに保存されている場合は、ボタンはアクティブにはならず、fnd:attachment
コンポーネントをクリックすることでログにアクセスできます。
Fusion Middleware Controlを使用して、Oracle Enterprise Schedulerがデプロイされているドメインのログ・メッセージを表示できます。
ドメインのログを表示するには:
「スケジューリング・サービス」メニューから、「ログ」→「ログ・メッセージの表示」を選択します。
詳細は、Oracle Fusion Middleware管理者ガイドを参照してください。
「リクエスト詳細」ペインから特定のジョブ・リクエストのログを表示できます。
注意:
Windowsでは、リクエスト・ログの出力は1行にフォーマットされます(改行なし)。
ジョブ・リクエスト・ログを表示するには:
Oracle Enterprise Schedulerのログ・メッセージ・ページを使用して、スケジュール済ジョブ・リクエストに関するロギング情報を表示できます。
Fusion Middleware Controlでスケジュール済ジョブ・リクエストのログ・メッセージを表示するには:
Oracle Enterprise SchedulerサーバーのOracle WebLogic Serverに対するロギングは、Oracle WebLogic Serverのlogging.xml
ファイルを編集して構成できます。デフォルトで、Oracle Enterprise Schedulerの明示的なログ出力エントリはありません。Oracle Enterprise Schedulerは、親のログ出力(通常はoracle
ログ出力またはルート・ログ出力)で構成されたロギング・レベルとログ・ハンドラを継承します。
デフォルトで、Oracle Enterprise Schedulerログ出力のログ・メッセージは、Oracle WebLogic ServerのOracle WebLogic Server診断ログ・ファイルで確認できます。logging.xml
ファイルはDOMAIN_HOME/config/fmwconfig/servers/WebLogic_Server_Name
にあり、ここでDOMAIN_HOME
はOracle WebLogic Serverドメインのドメイン・ホーム・ディレクトリ、WebLogic_Server_Name
はlogging.xml
ファイルを使用しているOracle WebLogic Serverの名前です。
表6-8に、Oracle Enterprise Schedulerのログ出力名、ログ・レベルおよび各レベルの説明を示します。
表6-8 Oracle Enterprise Schedulerのログ出力およびログ・レベル
ログ出力名 | ログ・レベル | 説明 |
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Oracle Enterprise Schedulerランタイムにおける問題で、リクエスト処理のコンテキストで発生した、リクエスト・エラーを生じさせた問題。エラーには、ジョブ・コードからスローされた例外、ジョブ・コードの実行時の非チェック例外、Oracle Enterprise Schedulerコードの実行時の例外が含まれます。 Oracle Enterprise Schedulerランタイムにおける問題で、リクエスト処理以外のコンテキストで発生した、ディスパッチャやシステム・イベントの処理に関する問題。 |
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Oracle Enterprise Schedulerランタイムにおける深刻度の低い問題で、リクエスト処理中またはリクエスト処理以外で発生し、リクエストがエラーにならなかった問題。 |
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リクエスト状態の遷移メッセージ。 作業割当てアクティビティに関連するメッセージ。 バッチ削除の失敗に関するメッセージ。 Oracle Enterprise Schedulerリソース・アダプタの開始および停止。 |
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Oracle Enterprise Schedulerリソース・アダプタのアプリケーション・エンドポイント・アクティブ化および非アクティブ化。 |
リクエスト・ロギング: Oracle Enterprise Schedulerジョブ実装により、ジョブ・リクエスト・ログ・ファイルにビジネス固有のジョブ・リクエスト実行ログ情報が書き込まれることがあります。このログ・ファイルはリクエスト固有のもので、デフォルトで自動的に有効になります。ジョブ・リクエストのログ・ファイルの表示の詳細は、「ジョブ・リクエスト・ログの表示」を参照してください。
Oracle WebLogic Serverのログ・レベルを設定する方法の詳細は、「Oracle Enterprise Schedulerジョブのトレース」を参照してください。
Oracle Enterprise Schedulerを実行しているOracle WebLogic Serverのログ・レベルを、Oracle WebLogic Serverのマニュアルの説明のとおり設定します。
Oracle Enterprise Schedulerジョブのトレースを有効にすると、ジョブ・リクエストに関する追加情報を得ることができ、これを、オラクル社のテクニカル・サポートに提供すると、Oracle Enterprise Scheduler関連の問題解決に役立ちます。
この項では、次の項目について説明します。
ログ・メッセージのトレースは相当量の出力を生成するので、これを考慮したうえでトレースを有効にしてください。デフォルトで、トレースはOracle WebLogic Serverコンソールstdout
に出力されます。stdout
をファイルにリダイレクトした場合、相当量のディスク領域が使用され、サーバーのパフォーマンスに影響することがあります。
Oracle Enterprise Schedulerジョブのトレースを有効にするには、「ログ出力の指定」リージョンに移動します。
「ログ・レベル」タブの「表示」ドロップダウン・リストで、「永続ログ・レベル状態のログ出力」を選択します。ペイン下部の「ログ出力の指定」リージョンを展開します。
Fusion Middleware Controlのナビゲーション・ペインで、「WebLogicドメイン」を選択し、ドメインとサーバー名を選択します。
「WebLogic Server」メニューをクリックし、「ログ」→「ログ構成」を選択します。
「ログ構成」ペインが表示されます。
「ログ・レベル」タブの「表示」ドロップダウン・リストで、「永続ログ・レベル状態のログ出力」を選択します。ペイン下部の「ログ出力の指定」リージョンを展開します。
「ログ構成」ペインにナビゲートし、「ログ出力の指定」リージョンを展開します。
次のログ出力を作成します。
oracle.as.scheduler.security.internal.SecurityExecutorFactory
oracle.as.scheduler.security.internal.SecurityHelper
「名前」テキスト・フィールドに、ログ出力の名前を入力します。
「Oracle Diagnostic Loggingレベル(Javaレベル)」ドロップダウン・リストから、使用するロギング・レベルを選択します。
2つ目のログ出力名について手順を繰り返します。
ログ出力をOracle Diagnostic Logging Handlerに関連付けます。
「ログ構成」ペインで、「ログ・ファイル」タブをクリックします。
ハンドラのリストからodl-handlerを選択し、「構成の編集」をクリックします。
「関連付けるログ出力」ドロップダウン・リストから、作成したログ出力を選択し、「OK」をクリックします。
トレース・ファイルのダウンロード
Fusion Middleware Controlのナビゲーション・ペインで、「WebLogicドメイン」を選択し、ドメインとサーバー名を選択します。
「WebLogic Server」メニューをクリックし、「ログ」→「ログ・メッセージの表示」を選択します。
「ログ・メッセージ」ペインが表示されます。
「検索」フィールドで「選択したターゲット」リージョンを展開し、対象のOracle Enterprise Schedulerターゲットを選択します。
日付範囲やメッセージ・タイプを選択し、「検索」をクリックします。
表示されたログ・メッセージのリストから、対象のメッセージを選択します。
「ログ・ファイル」列で、ログ・ファイルの名前をクリックします。
「ログ・ファイルの表示」ペインが表示されます。
ログ・ファイル名の横の「ダウンロード」をクリックして、ファイルをダウンロードします。