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Oracle® Fusion Middleware Oracle Enterprise Schedulerの管理
12c (12.1.3)
E59386-02
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4.2 Oracle Enterprise Schedulerリクエストの管理

Oracle Enterprise Schedulerを使用して、アプリケーションのかわりにジョブを実行できます。ジョブの実行が必要になると、アプリケーションはOracle Enterprise Schedulerにジョブ・リクエストを送信します。ジョブのパラメータを指定するジョブ定義を使用してジョブを構成し、これをアプリケーションに関連付けます。複数のジョブ・リクエストをグループ化する場合は、ジョブ・セットを作成します。

ジョブ・リクエストの管理作業には、リクエストの送信、既存リクエストの検索とそれらの情報の閲覧、リクエストの一時停止および取消しが含まれます。これらのタスクはFusion Middleware Controlコンソールで実行できます。

この項では、次の項目について説明します。

4.2.1 Oracle Enterprise Schedulerジョブ・リクエストの送信

ジョブ・リクエストを送信するには、必要なメタデータを定義したジョブ定義を選択し、ジョブの実行日時を指定するスケジュールを定義します。

この項では、次の項目について説明します。

4.2.1.1 ジョブ・リクエストの作成

ジョブ・リクエストのジョブ定義を選択し、スケジュールを選択または作成して、ジョブ・リクエストを作成します。

実行エラー時の再試行回数やジョブのタイムアウト値など、ジョブ・リクエストのシステム・プロパティも必要に応じて構成できます。

ジョブ・リクエストを送信するには:

  1. 既存のジョブ定義を使用します。「ジョブ定義の作成または編集」の説明に従って、まず新しいジョブ定義を作成することもできます。

  2. 「スケジューリング・サービス」メニューをクリックし、「ジョブ・リクエスト」「ジョブ・リクエストの送信」を選択して、「ジョブ・リクエストの送信」ページにナビゲートします。

  3. ジョブ・リクエストの送信先のアプリケーションを選択します。

    アプリケーションドロップダウン・リストで、アプリケーションのデプロイメント名を選択します。

  4. 「ジョブ・リクエストの詳細」の下の「送信ノート」テキスト・フィールドに、ジョブ・リクエストの説明を入力します。

  5. ジョブ定義を選択します。

    1. 「ジョブ定義」の下の「ジョブ定義」テキスト・フィールドの横にある検索ボタンをクリックします。

    2. 使用するジョブ定義を検索します。

      「名前」テキスト・フィールドで、検索するジョブ定義の名前を入力します。ジョブ定義のパッケージを「パッケージ」フィールドに入力することもできます。

      「実行」をクリックしてジョブ定義を検索します。

    3. 検索結果表から、ジョブ定義名を選択します。

    4. 「OK」をクリックします。

  6. オプションで、「パラメータ」リージョンで、スケジュールするジョブ・リクエストで使用するパラメータを定義します。

    1. 「ジョブ・パラメータ」リージョンで、「追加」をクリックしてパラメータを追加します。

      パラメータの名前と値を入力します。

    2. 使用可能なシステム・プロパティの値を設定できます。

      たとえば、許可するジョブの再試行回数(SYS_retries)やタイムアウト値(SYS_request_timeout)を構成できます。

  7. ジョブを実行するスケジュールを選択します。

  8. 「OK」をクリックします。

4.2.1.2 ジョブ・リクエストのスケジュールの指定

「ジョブ・リクエストの送信」ページで、「スケジュールの指定」を選択すると、ジョブ・リクエストのスケジュールを構成できます。ジョブ・リクエスト・スケジュールを使用して、再帰ジョブ・リクエストを構成できます。また、すぐに実行するジョブ・リクエストや、指定した終了日より前に実行するジョブ・リクエストを構成できます。既存のジョブ定義を使用するか、「ジョブ定義の作成または編集」の説明のとおり新しいジョブ定義を作成します。

スケジュールを指定するには:

  1. 「スケジュール」リージョンで、「スケジュールの指定」を選択します。
  2. 「頻度」ドロップダウンで、このスケジュールを使用するジョブ・リクエストの実行頻度を選択します。各頻度オプションには、オプションの詳細を指定する独自の方法があります。詳細を指定するときに、「タイムゾーン」ドロップダウンを使用して、タイムゾーンを指定することもできます。
  3. このジョブまたは他のジョブ・リクエストで使用できるようするため、「スケジュールの保存」チェック・ボックスを選択してこのスケジュールを保存し、次を入力します。
    • 名前: スケジュールの名前を入力します。これは、ジョブ・リクエストにスケジュールを割り当てる際に表示される名前です。

    • 表示名: このスケジュール用にユーザーに表示する値を入力します。

    • パッケージ: スケジュールの検索またはグループ化に役立つ場合は、オプションで、このスケジュールに関連するJavaパッケージの名前を入力します。

    • 説明: オプションで説明を入力します。

4.2.2 Oracle Enterprise Schedulerジョブ・リクエストの検索

「リクエスト検索」ページでジョブ・リクエストを検索できます。「リクエスト検索」ページでは、次を実行できます。

  • 「クイック検索」ドロップダウン・メニューから事前構成済の検索オプションを選択することで、クイック検索を実行します。

  • ジョブ・リクエストID、実行アプリケーション、ジョブ・リクエストのステータスなど、ジョブ・リクエストの詳細のリストを返す、基本的な検索を実行します。

  • 基本検索の一部として使用可能なフィールドとともに、「実行時間/待機時間」、「失敗した実行の再試行」、「日付範囲」、「エラー・タイプ」および「リクエストECID/相関フローID」に基づく拡張検索を実行します。

  • 検索結果表の列の表示を変更します。

この項では、次の項目について説明します。

4.2.2.1 簡易検索を使用したジョブ・リクエストの検索

簡易検索では、ジョブ・リクエストID、関連付けられているアプリケーション、ジョブ・リクエストのステータスなど特定の基準に基づいてジョブ・リクエストを検索したり、多数用意されている事前構成済クイック検索の1つを使用してジョブ・リクエストを検索できます。

ジョブ・リクエストを検索するには:

  1. 「スケジューリング・サービス」メニューをクリックし、「ジョブ・リクエスト」「ジョブ・リクエストの検索」を選択して、「リクエスト検索」ページにナビゲートします。
  2. 次のいずれかのオプションを選択し、ジョブ・リクエストの検索範囲を選択します。
    • 現在のスケジューリング・サービス: 現在作業しているスケジューリング・サービスに対してのみ送信されたジョブ・リクエストを検索する場合は、このオプションを選択します。

    • ESSリポジトリを共有するすべてのスケジューリング・サービス: リポジトリを共有するすべてのスケジューリング・サービス(たとえば、スケジューリング・サービスのクラスタ内のすべてのスケジューリング・サービス)に対して送信されたジョブ・リクエストを検索する場合は、このオプションを選択します。

      リポジトリ(ジョブ・リクエストが格納されるOracle Enterprise Schedulerランタイム・データベース)は、Oracle Enterprise Schedulerを含む複数のドメインで共有できます。複数のドメインにわたって実行され、データベースなどの共有リソースに高い負荷を与えているジョブを確認する場合に便利です。

  3. 手早く検索を実行するには、「クイック検索」ドロップダウン・リストから、次のような事前構成済検索オプションを選択します。
    • 過去1時間に送信されたリクエスト

    • 過去24時間に送信された保留リクエスト

    • 過去24時間に送信されエラーとなったリクエスト

    • すべての実行中のリクエスト

    • すべての保留中のリクエスト

    • 現在再試行中のリクエスト

    • 過去24時間に再試行されたリクエスト

    • 過去24時間にシステム・エラーを発生したリクエスト

    • 過去24時間にビジネス・エラーを発生したリクエスト

    • 選択した作業割当ての準備完了リクエスト

    • 手動リカバリが必要な非同期リクエスト

    通常のジョブ・リクエスト検索を実行する場合は、この手順は省略します。

  4. ジョブ・リクエストの検索基準を入力または選択します。
    • リクエストID: 検索するジョブ・リクエストのIDを入力します。

    • アプリケーション: 「アプリケーション」ドロップダウン・リストから、検索するジョブ・リクエストに関連付けられているアプリケーションの名前を選択します。または、「すべて」を選択して、すべてのアプリケーションのジョブ・リクエストを検索します。

    • ステータス: 検索するジョブ・リクエストのステータスを選択します。または、「すべて」を選択して、すべてのステータスのジョブ・リクエストを検索します。次の表にステータスを示します。


      ステータス

      Blocked

      Expired

      Schedule Ended

      Cancelled

      Finished

      Succeeded

      Cancelling

      Hold

      Unknown

      Completed

      Paused

      Validation Failed

      Error

      Pending Validation

      Wait

      Error Auto Retry

      Ready

      Warning

      Error Manual Recovery

      Running

      -


    • 実行タイプ: 「Javaタイプ」「SQLタイプ」および「プロセス・タイプ」のオプションがあります。

    • 送信済: ドロップダウン・リストから、検索するジョブ・リクエストが送信された期間を選択します。「過去1時間」「過去24時間」「過去7日間」および「過去31日間」のオプションがあります。

    • 送信者: テキスト・フィールドで、検索するジョブ・リクエストを送信したユーザー名を入力します。

    • 送信ノート: テキスト・フィールドに、その送信に関連する任意のメモを入力します。

    • ジョブ定義: テキスト・フィールドの横にある検索ボタンをクリックし、関連するジョブ定義名を選択します。

    • ジョブの場所: EJBおよびWebサービスのジョブの抽象的な場所を指定します。詳細は、「ジョブの場所プロパティ」を参照してください。

    • 作業割当て: テキスト・フィールドの横にある検索ボタンをクリックし、リストから作業割当てを選択します。

    • 製品: テキスト・フィールドで、ジョブ・リクエストを使用している製品名を入力します。

  5. 必要に応じて、「拡張」ボタンをクリックして拡張検索を実行することもできます(topicid:ess_advancedsearchforjob_proc)。拡張検索の詳細は、「拡張検索機能を使用したジョブ・リクエストの検索」を参照してください。
  6. 「検索」をクリックし、ジョブ・リクエスト検索を発行します。

4.2.2.2 拡張検索機能を使用したジョブ・リクエストの検索

拡張検索を実行するには、「リクエスト検索」ページで「拡張」ボタンをクリックします。

ジョブ・リクエストを検索するには:

  1. ジョブ・リクエストの基本検索を入力します。「スケジューリング・サービス」メニューをクリックし、「ジョブ・リクエスト」「ジョブ・リクエストの検索」を選択して、「リクエスト検索」ページにナビゲートします。
  2. 次のいずれかのオプションを選択し、ジョブ・リクエストの検索範囲を選択します。
    • 現在のスケジューリング・サービス: 現在作業しているスケジューリング・サービスに対してのみ送信されたジョブ・リクエストを検索する場合は、このオプションを選択します。

    • ESSリポジトリを共有するすべてのスケジューリング・サービス: リポジトリを共有するすべてのスケジューリング・サービス(たとえば、スケジューリング・サービスのクラスタ内のすべてのスケジューリング・サービス)に対して送信されたジョブ・リクエストを検索する場合は、このオプションを選択します。

      リポジトリ(ジョブ・リクエストが格納されるOracle Enterprise Schedulerランタイム・データベース)は、Oracle Enterprise Schedulerを含む複数のドメインで共有できます。複数のドメインにわたって実行され、データベースなどの共有リソースに高い負荷を与えているジョブを確認する場合に便利です。

  3. 基本的な検索基準を選択します。詳細は、「簡易検索を使用したジョブ・リクエストの検索」を参照してください。
  4. 「拡張」をクリックして、拡張検索のフィールドを表示します。
  5. 「日付範囲」セクションで、ジョブ・リクエストを検索する日付範囲を構成します。左側の日付は開始日、右側の日付は終了日です。ぞれぞれの日に対し、テキスト・フィールドの右側の「カレンダ」ボタンをクリックして日時を選択します。
    • 送信間隔: ジョブ・リクエストが送信された期間の開始日と終了日を入力します。

    • スケジュール間隔: ジョブ・リクエストの実行がスケジュールされた期間の開始日と終了日を入力します。

    • 完了間隔: ジョブ・リクエストの実行が終了した期間の開始日と終了日を入力します。

  6. 「実行時間/待機時間」セクションで、実行時間の長いまたは短いリクエストなど、検索するジョブ・リクエストの実行時間または待機時間を選択します。
    • なし: 実行時間または待機時間を指定しない場合に選択します。

    • 長時間実行中のリクエスト: 指定した秒、分、時間または日数より長く実行しているリクエストを検索する場合に選択します。

      「最小実行時間」テキスト・フィールドに、ジョブ・リクエストの実行時間の下限を入力します。ドロップダウン・リストから、使用する時間単位を選択します。

    • 待機していた短時間実行中のリクエスト: 指定した時間よりも実行時間が長く、指定した時間よりも待機時間が短いジョブ・リクエストを検索する場合に選択します。

      「最大実行時間」テキスト・フィールドに、ジョブ・リクエストの実行時間の上限を入力します。ドロップダウン・リストから、「秒」「分」「時間」または「日」を選択します。

      「最小待機時間」テキスト・フィールドに、ジョブ・リクエストの実行待機時間の下限を入力します。ドロップダウン・リストから、「秒」「分」「時間」または「日」を選択します。

    • 時間別の待機中リクエスト: 実行待機時間が指定した時間内であるジョブ・リクエストを検索する場合に選択します。

      「最小待機時間」テキスト・フィールドに、ジョブ・リクエストの実行待機時間の下限を入力します。ドロップダウン・リストから、「秒」「分」「時間」または「日」を選択します。

      「最大待機時間」テキスト・フィールドに、ジョブ・リクエストの実行待機時間の上限を入力します。ドロップダウン・リストから、「秒」「分」「時間」または「日」を選択します。

  7. 「失敗した実行の再試行」セクションで、「再試行回数」ドロップダウン・リストを使用し、「次と等しい」、「次より大きい」、「次以上」などの演算子を選択します。

    テキスト・フィールドに、再試行回数を入力します。

  8. 「エラー・タイプ」セクションでドロップダウン・リストを使用して、エラーのタイプを選択します。
    • ビジネス: 予期しない状態の発生によりジョブの早期終了が必要になったが、そのような状況でなければデータの整合性を保ったままジョブを終了できる場合、ジョブはビジネス・エラーで終了します。アプリケーションの設定または構成の状態、早期終了を要する機能面の衝突、あるいは破損または不整合データの結果、ジョブ・リクエストがビジネス・エラーで終了することがあります。ビジネス・エラーで終了したジョブ・リクエストは再試行できません。

    • システム: 回復できない技術的問題が発生したが、そのような状況でなければジョブ自身でジョブを終了できる場合、ジョブはシステム・エラーで終了します。または、ジョブを実行しているコンピュータがクラッシュします。表領域の問題や処理不能な実行時例外が該当します。システム・エラーで終了したジョブ・リクエストは再試行できます。

  9. 「リクエストECID/相関フローID」セクションで、「リクエストECID」および「相関フローID」フィールドを使用してリクエストの値を指定します。
  10. 「検索」をクリックし、ジョブ・リクエスト検索を発行します。

4.2.2.3 検索結果表の列表示の構成

ジョブ・リクエストの検索を実行後、検索結果表での列の表示を構成できます。

ジョブ・リクエスト検索結果表の表示列を構成するには:

  1. Oracle Enterprise Schedulerのメインの「リクエスト検索」ページを開き、検索インタフェースを表示します(topicid:ess_searchlogmsgs_proc)
  2. 列を表示または非表示にします。

    「表示」ドロップダウン・リストをクリックし、「列」を選択します。列名をクリックし、必要な列のチェック・ボックスを選択し、不要な列のチェック・ボックスの選択を解除します。

    列の管理をクリックすると、「列の管理」ダイアログ・ボックスが表示され、ここから列の表示と非表示を選択できます。列の間の矢印を使用して、列名を表示から「非表示」列に移動します(または逆方向に移動します)。

  3. 列をソートします。

    「ビュー」ドロップダウン・リストをクリックして「ソート」を選択し、選択した列を昇順または降順にソートできます。複数の基準を使用して列をソートするには、「拡張」をクリックします。

  4. 列を並べ替えます。

    次の2つの方法で、表内の列を並べ替えることができます。

    • 「表示」「列」「列の管理」を選択します。

    • 「表示」「列の並替え」を選択します。

  5. または、「表示」ドロップダウン・リストをクリックし、「列」「すべて表示」を選択して、すべての列を表示します。

4.2.3 事前定義ジョブ・スケジュールの作成または編集

スケジュールを定義および保存し、将来のジョブ・リクエスト送信で使用できます。

  1. 「スケジューリング・サービス」メニューをクリックし、「ジョブ・リクエスト」「スケジュールの定義」を選択し、「スケジュール」ページにナビゲートします。

  2. 「スケジュール」ページで、次のアクションのいずれかを選択できます。

    • 新規スケジュールを作成するには、次のようにします。

      1. 「アプリケーション」ドロップダウン・リストで、スケジュールを作成するアプリケーションの名前を選択します。

      2. 「作成」をクリックします。

      3. 次の情報を入力します。

        名前: スケジュールの名前を入力します。これは、ジョブ・リクエストにスケジュールを割り当てる際に表示される名前です。

        パッケージ: スケジュールの検索またはグループ化に役立つ場合は、オプションで、このスケジュールに関連するJavaパッケージの名前を入力します。

        説明: オプションで説明を入力します。

      4. 「頻度」ドロップダウンで、このスケジュールを使用するジョブ・リクエストの実行頻度を選択します。頻度オプションの詳細の指定方法は、各オプションによって異なります。詳細を指定するときに、「日付および時間の選択」アイコンをクリックするとタイムゾーンも指定できます。

      5. 「OK」をクリックします。

    • 既存のスケジュールの詳細を表示するには:

      1. 「結果」領域で、詳細を表示するスケジュールを探します。

      2. 「アプリケーション」ドロップダウン・リストで、スケジュールを表示するアプリケーションの名前を選択します。

      3. 「名前」列で、スケジュールの名前をクリックします。

      4. 「スケジュール詳細」ページでは、スケジュールの時間を削除したり、Editボタンをクリックしてスケジュールの詳細を編集したりすることができます。

    • 既存スケジュールを編集するには:

      1. 「名前」および「パッケージ」フィールドに、検索する値を入力します。

      2. 実行」をクリックして、検索します。

      3. 「結果」領域で、編集するスケジュールを探します。

      4. 編集するスケジュールを選択して「編集」をクリックします。

      5. 「スケジュールの編集」ページで、スケジュールの詳細を編集します。

      6. 「OK」をクリックします。

4.2.4 ジョブ・リクエストの詳細の表示

ジョブ・リクエストの検索結果でジョブ・リクエストIDまたはリクエストの親IDをクリックすると、各ジョブ・リクエストに関する詳細情報を表示できます。ジョブがエラー状態にある場合、発生したエラーに関する詳細が情報ボックスに表示されます。ジョブ・リクエストを検索する方法の詳細は、「Oracle Enterprise Schedulerのジョブ・リクエストの検索」を参照してください。

個別のジョブ・リクエストに関して次のアクションを実行できます:

  • ジョブ・リクエストのログ情報を表示します。

  • ジョブ・セットおよびすべての子ジョブ・リクエストを表示します。

  • 特定のジョブ・リクエストと同様のパラメータを指定して、ジョブまたはジョブ・セット・リクエストを発行します。

  • 不完全なジョブ・リクエストを復元します。

ジョブ・リクエストの詳細を表示するには:

  1. 「簡易検索を使用したジョブ・リクエストの検索」の説明に従って、関連するジョブ・リクエストを検索します
  2. ジョブ・リクエストの検索結果が表示された表内で、詳細を表示するジョブ・リクエストを選択します。
  3. ジョブ・リクエストの詳細を表示するには、ジョブ・リクエストIDをクリックします。または、ジョブ・リクエストに関連する親IDをクリックして、ジョブが関連するジョブ・セットの詳細を表示します。

    「ジョブ・リクエストの詳細」ページでは、次の操作を実行できます。

    • リクエスト・ログ: 「アクション」→「リクエスト・ログ」を選択し、ジョブ・リクエストのログ情報を表示します。

    • 「SOAコンポジット・フロー・トレース」: 「アクション」→「SOAコンポジット・フロー・トレース」を選択して、コンポジットおよびコンポーネント・インスタンス内のメッセージ・フローのユーザー・インタフェースを表示します。SOAコンポジットからリクエストの状態が更新されていない場合は、このコマンドを使用します。リクエストのフローのトレースでは、コンポジット内のアクティビティに関連する情報が提供されます。

      このアクションは、すべてが同じドメインにある非同期のJavaジョブで使用可能です。ジョブがSOAコンポジットWebサービスの起動ではない場合、フロー・トレースのユーザー・インタフェースに「トレースが見つかりません」というメッセージが表示されます。

    • リクエスト・ツリー: 「アクション」→「リクエスト・ツリー」を選択し、親のジョブ・セットを関連するすべての子ジョブとともに表示します。

    • 取消: 「アクション」→「取消」を選択し、ジョブ・リクエストを取り消します。

    • 保持: 「アクション」→「保持」を選択し、ジョブ・リクエストを一時停止します。

    • 再開: 「アクション」→「再開」を選択し、一時停止していたジョブ・リクエストを再開します。

    • スタック・リクエストのリカバリ: 「アクション」→「スタック・リクエストのリカバリ」を選択し、続行できない不完全なジョブ・リクエストをリカバリします。

    • 優先度の変更: 「アクション」→「優先度の変更」を選択して、ジョブ・リクエストの優先度を引き上げまたは引き下げます。優先度の高いジョブ・リクエストは、優先度の低いジョブ・リクエストの前にディスパッチされます。

    • スケジュールの変更: 「アクション」→「スケジュールの変更」を選択し、ジョブ・リクエストに別のスケジュールを割り当てます。

    • 次のように送信: 「アクション」→「次のように送信」を選択し、これと同じパラメータでジョブまたはジョブ・セットを送信します。

4.2.5 Oracle Enterprise Schedulerジョブ・リクエストの保留と再開

送信したジョブ・リクエストを保留または再開できます。

ジョブ・リクエストを保留して再開するには:

  1. ジョブ・リクエストを検索します(topicid:ess_searchjobrqst_proc)。詳細は、「簡易検索を使用したジョブ・リクエストの検索」を参照してください。
  2. ジョブ・リクエスト検索結果の表内で、保留するジョブ・リクエストを選択します。
  3. 「保持」ボタンをクリックします。

    「リクエスト詳細」ページから、「アクションの選択」「保持」を選択して、ジョブ・リクエストを保持することもできます。

  4. 一時停止したジョブ・リクエストを再開するには、ジョブ・リクエストを選択して「再開」をクリックします。

    「リクエスト詳細」ページから、「アクションの選択」「再開」を選択して、ジョブ・リクエストを再開することもできます。

4.2.6 Oracle Enterprise Schedulerジョブ・リクエストの取消し

送信済の実行可能ジョブ・リクエストを取り消すことができます。実行可能ジョブ・リクエストには、スケジュールなしで送信されたジョブ・セットとジョブ・リクエストが含まれます。ジョブ・リクエストは実行以外の状態であれば取り消すことができます。

ジョブ・リクエストの取消し操作を実行したとき、取消しの状態がどのようになるかはジョブ・リクエストの現在の状態によって決まります。実行中でないジョブ・リクエストはすぐにCANCELLED状態に設定されます。RUNNINGPAUSEDまたはCOMPLETED状態のジョブ・リクエストは、リクエストの取消し操作の実行後、CANCELLING状態になります。

リクエストの状態が最終的にどのようになるかは、取消し操作を実行したときのジョブ・リクエストの処理ステージによって決まります。

表4-1は、取消し操作を実行したときの状態に応じて、各実行可能リクエストにどのような取消し状態が適用されるかを示しています。


表4-1 実行可能リクエストと取消し状態

取消し操作実行時のジョブの状態 新しい取消し状態

WAIT

CANCELLED

READY

CANCELLED

HOLD

CANCELLED

BLOCKED

CANCELLED

PENDING_VALIDATION

CANCELLED

ERROR_AUTO_RETRY

CANCELLED

PAUSED

CANCELLING

RUNNING

CANCELLING

COMPLETED

CANCELLING

すべての終了状態

状態変更なし

CANCELLING

状態変更なし

ERROR_MANUAL_RECOVERY

状態変更なし


実行可能リクエストは、プリプロセッサ、実行、ポストプロセッサという3つの主要ステージで処理されます。これらのステージにあるリクエストはすべて取り消すことができます。これらの3つのステージを完了できなかったジョブ・リクエストは、CANCELLEDになります。

この項では、次の項目について説明します。

4.2.6.1 前処理ハンドラ実行中の取消し操作

プリプロセッサ・ステージ中に取消し操作を実行した場合、ジョブ・リクエストに設定される新しい状態は、プリプロセッサから返されるステータスによって異なります。

表4-2に、取消し操作実行後のジョブの状態を示します。


表4-2 プリプロセッサの状態と取消し操作実行後の状態

プリプロセッサから返された状態 取消し操作実行後の状態

PROCEED

CANCELLED

DELAY

CANCELLED

WARN

CANCELLED

SYSTEM_ERROR

ERROR

BIZ_ERROR

ERROR


4.2.6.2 同期Javaジョブ実行中の取消し操作

ジョブ実行ステージ中に取消し操作を実行した場合、ジョブ・リクエストに設定される新しい状態は、ジョブがどのように完了したかによって異なります。

表4-3に、取消し操作実行後のジョブの状態を示します。


表4-3 返された同期Javaジョブの状態と取消し操作実行後の状態

ジョブから返された状態 取消し操作実行後の状態

通常の戻り値(成功)

CANCELLED

ExecutionWarningException

CANCELLED

ExecutionPausedException

CANCELLED

ExecutionBizErrorException

ERROR

ExecutionErrorException

ERROR


4.2.6.3 非同期Javaジョブ実行中の取消し操作

ジョブ実行ステージ中に取消し操作を実行した場合、ジョブ・リクエストに設定される新しい状態は、ジョブがどのように完了したかによって異なります。

表4-4に、取消し操作実行後のジョブの状態を示します。


表4-4 返された非同期Javaジョブの状態と取消し操作実行後の状態

ジョブから返された状態 取消し操作実行後の状態

SUCCESS

CANCELLED

PAUSE

CANCELLED

WARNING

CANCELLED

ERROR

ERROR

CANCEL

CANCELLED

UPDATE

状態変更なし。更新を待機します。

BIZ_ERROR

ERROR

ERROR_MANUAL_RECOVERY

ERROR_MANUAL_RECOVERY


4.2.6.4 PL/SQLジョブ実行中の取消し操作

実行可能ジョブが実行中である場合、Oracle Enterprise Schedulerは実行中のRDBMSスケジューラ・ジョブの強制終了を試みます。ジョブが正常に強制終了された場合、リクエストはCANCELLED状態になります。強制終了が実行される前にRDBMSスケジューラ・ジョブが終了した場合、ジョブ・リクエストに新しく設定される状態は、ジョブの実行結果によって異なります。

表4-5に、取消し操作実行後のジョブの状態を示します。


表4-5 返されたPL/SQLジョブの状態と取消し操作実行後の状態

ジョブから返された状態 取消し操作実行後の状態

SUCCESS

CANCELLED

WARNING

CANCELLED

PAUSE

CANCELLED

BIZ_ERROR

ERROR

SYSTEM_ERROR

ERROR


4.2.6.5 生成されたジョブの実行中の取消し操作

生成されたジョブが実行中である場合、Oracle Enterprise Schedulerは実行中のプロセスの強制終了を試みます。プロセスが正常に強制終了された場合、リクエストはCANCELLED状態になります。強制終了が実行される前にプロセスが終了した場合、リクエストに新しく設定される状態は、プロセスの実行結果によって異なります。

表4-6に、取消し操作実行後のジョブの状態を示します。


表4-6 返された生成されたジョブの状態と取消し操作実行後の状態

ジョブから返された状態 取消し後の状態

SUCCESS

CANCELLED

WARNING

CANCELLED

PAUSE

CANCELLED

BIZ_ERROR

CANCELLED

SYSTEM_ERROR

CANCELLED


4.2.6.6 親ジョブ・リクエストの取消し

取り消された親ジョブ・リクエストは、すべての子ジョブ・リクエストが完了または取り消されるまでCANCELLING状態に遷移します。取消し操作は対象のすべての子ジョブ・リクエストに伝播されます。たとえば、ジョブ・セットが取り消されるとジョブ・セット・ステップが取り消され、親リクエストが取り消されるとサブ・リクエストが取り消され、再帰の親が取り消されると再帰の実行可能ジョブ・リクエストが取り消されます。子ジョブ・リクエストが実行可能な場合、前述の項で説明したルールが適用されます。すべての子リクエストが完了したときに、親リクエストがCANCELLEDの状態になります。

4.2.6.7 子ジョブ・リクエストの取消し

子ジョブ・リクエストは実行可能ジョブ・リクエストまたは親ジョブ・リクエストである場合があります。CANCELLEDまたはその他の終了状態にあるサブリクエストを取り消す場合、その親ジョブ・リクエストは、それ自身が取り消されていないかぎり通常どおり再開されます。サブリクエストの状態は親リクエストの状態に影響しません。

ジョブ・セット内のステップを取り消したとき、ジョブ・セットの状態がCANCELLED状態になるのは、ジョブ・セット・ステップがCANCELLED状態になったときです。ただし、別のジョブ・セット・ステップの結果がエラーの場合は、ジョブ・セットの状態がCANCELLEDに戻らないことがあります。

ジョブ・リクエストを取り消すには:

  1. ジョブ・リクエストを検索します。
  2. ジョブ・リクエスト検索結果の表内で、取り消すジョブ・リクエストを選択します。
  3. 「取消」ボタンをクリックします。