この章では、Oracle Event Processingビジュアライザで実行できる一般的なアプリケーション・タスクを紹介します。これには、イベント処理ネットワーク(EPN)の管理、アプリケーション・ライフサイクルの管理、Oracle CQLルールの管理、および構成履歴の管理があります。
この章の内容は次のとおりです。
Oracle Event Processingイベント処理ネットワーク(EPN)は、Oracle Event Processingアプリケーションの各種Oracle Event Processingコンポーネント間の相互接続を実行します。Oracle Event Processingビジュアライザを使用するとEPNを管理できます。これにはステージの構成、イベントの記録および再生、ステージやパスのスループットおよび待機時間の監視に関する表示および変更が含まれます。ステージを右クリックすると、便利なコンテキスト・メニューから共通のステージ関連機能を選択できます。
詳細は、次を参照してください。
アプリケーション・ライフサイクル全体を管理できます。これには、アプリケーションのアップロード、そのデプロイ、アプリケーションの一時停止と再開、およびアプリケーションのデプロイ解除が含まれます。
詳細は、アプリケーション・ライフサイクルを参照してください。
ユーザーが開発しデプロイしたOracle Event Processingアプリケーション、およびOracle Event ProcessingサーバーがデプロイしているアプリケーションのOracle CQLプロセッサ内のルールを作成、置換および削除できます。
Oracle Event Processingビジュアライザは、作成する任意の問合せを使用してサーバー上の構成ファイルを更新するので注意する必要があります。ただし、これはOracle JDeveloper内からはアプリケーションで有効になりません。アプリケーションで変更するには、問合せをOracle Event Processingビジュアライザからコピーしアプリケーションに貼り付ける必要があります。
詳細は、「Oracle CQLルール」を参照してください。
Oracle Event Processingビジュアライザを使用すると、Oracle Event Processingコンポーネントに行う構成変更を管理できます。変更履歴を見直して、変更を前のバージョンへ戻す(ロールバックする)ことができます。スタンドアロン・サーバーおよびマルチサーバー・ドメインの両方で任意のリソースまたはアプリケーションに関してこれらの操作を実行できます。
また、wlevs.Admin
コマンドライン・ツールを使用して構成履歴を管理できます。
詳細は、次を参照してください。
Oracle Event Processingの管理のwlevs.Admin
ユーティリティの概要を参照してください。
Oracle Event Processingは、デフォルトで、リソースおよびアプリケーションの構成履歴管理を提供します。
任意で、サーバー用のstartwlevsスクリプトを編集してcom.oracle.ocep.config.version.enabled
システム・プロパティを最後の行に追加することによって、この機能を無効化できます(実際には、コマンドは1行にする必要があります)。
"$JAVA_HOME/bin/java" $JVM_ARGS $DEBUG_ARGS -Dwlevs.home="$USER_INSTALL_DIR"
-Dcom.oracle.ocep.config.version.enabled=false -Dbea.home="$BEA_HOME"
-jar "${USER_INSTALL_DIR}/bin/wlevs.jar" $ARGS
この機能を無効にすると、Oracle Event Processingはマルチサーバー・ドメイン内のOracle Event Processingサーバー間でルールを伝播できません。この場合、ルールの変更を伝播するには、マルチサーバー・ドメイン内のすべてのサーバーでルールを手動で更新する必要があります。
この機能を無効化して再度有効化する場合は、次の手順で実行する必要があります。
構成履歴内の変更レコードをパージする頻度、および各パージで保持するレコード数(パージしないレコード)を設定できます。これらの設定を使用して、パフォーマンスを向上することができます。頻繁にパージして保持するレコードを少なくすると、パフォーマンスが向上する場合があります(実行時にアプリケーションで多数の構成変更が動的に行われる場合など)。
これらの設定は、Oracle Event Processingサーバーの起動時に渡すシステム・プロパティで構成します。システム・プロパティは次のとおりです。
com.oracle.ocep.config.version.changeRecordsPurgeFrequency
-- 各パージ間の時間(秒単位)。デフォルト値は3600 (1時間)です。
com.oracle.ocep.config.version.numSavedChangeRecords
-- 古い変更レコードのパージ時に保存される変更レコード数。デフォルト値は25です。
これらを設定するには、サーバー用のstartwlevs.cmdスクリプトを編集して、システム・プロパティを最後の行に追加します(実際には、コマンドは1行にする必要があります)。
たとえば、パージ頻度を10分に設定して50個のレコードを保持するには、次のようなコマンドを使用します。
"$JAVA_HOME/bin/java" $JVM_ARGS $DEBUG_ARGS -Dwlevs.home="$USER_INSTALL_DIR" -Dcom.oracle.ocep.config.version.changeRecordsPurgeFrequency=600 -Dcom.oracle.ocep.config.version.numSaveChangeRecords=50 -Dbea.home="$BEA_HOME" -jar "${USER_INSTALL_DIR}/bin/wlevs.jar" $ARGS
変更を有効にするには、Oracle Event Processingサーバーを再起動する必要があります。
次のOracle Event Processingリソースの構成履歴を管理できます。
Oracle Event Processing高可用性アダプタ
Oracle CQLルール
詳細は、「リソース構成履歴の管理」を参照してください。
任意のアプリケーションの構成履歴を管理できます。これによって、任意のアプリケーションのすべてのリソースに対するすべての構成変更のサマリーを確認できます。
詳細は、「アプリケーション構成履歴の管理」を参照してください。
アプリケーションをデプロイするとき、Oracle Event Processingサーバーはアプリケーションの新しい構成履歴を作成します。
アプリケーションを更新するとき、Oracle Event Processingサーバーは既存の構成履歴を消去し、アプリケーションの新しい構成履歴を作成します。
アプリケーションをアンインストールするとき、Oracle Event Processingサーバーはアプリケーションの構成履歴を消去します。
詳細は、「アプリケーション・ライフサイクルの管理」を参照してください。
マルチサーバー・ドメインにアプリケーションをデプロイするとき、次の構成履歴管理の制約を考慮します。
詳細は、「マルチサーバー・ドメインの管理」を参照してください。
Oracle Event Processingサーバーがマルチサーバー・ドメインを結合(または再結合)するとき、サーバーの既存構成履歴の記録が(ある場合に)削除され、Oracle Event Processingサーバーがプライマリに同期したときの最新のマルチサーバー・ドメイン構成履歴に置換されます。