この章では、Oracle Service Bus (OSB)を追加するためのドメイン拡張の手順を説明します。
この章の内容は次のとおりです。
この章のタスクを実行する際には、第7.4項「このガイドで使用するファイル・システムとディレクトリ変数」で定義されているいくつかのディレクトリ変数に次の値を入力するように求められます。
ORACLE_HOME
ASERVER_HOME
MSERVER_HOME
JAVA_HOME
さらに、第5.2.3項「エンタープライズ・トポロジによって必要とされる物理および仮想IPアドレス」で定義されている次の仮想IP (VIP)アドレスを参照することになります。
ADMINVHN
SOAHOST1VHN1
SOAHOST1VHN2
SOAHOST2VHN1
SOAHOST2VHN2
この章のアクションは、次のホスト・コンピュータで実行します。
SOAHOST1
SOAHOST2
WEBHOST1
WEBHOST2
この項では、SOAドメインへのOracle Service Busの追加について概説します。表13-1は、Oracle Service Busを使用するためのSOAドメイン拡張の大まかな手順と説明を示しています。
表13-1 Oracle Service Busを追加するためのSOAドメインの拡張手順
手順 | 説明 | 詳細情報 |
---|---|---|
Oracle Service Busソフトウェアのインストール |
ターゲット・システムへのOSBソフトウェアのインストール |
第13.5項「Oracle Service Busソフトウェアのインストール」 |
SOAHOST1でのVIP4およびSOAHOST2でのVIP5の有効化 |
2つのSOAマシン上でこれらの各ホスト名の仮想IPマッピングを有効化します。 |
第13.4項「Oracle Service Busを含めるドメインの拡張の準備」 |
ドメイン拡張のための構成ウィザードの実行 |
Oracle Service Busコンポーネントを追加するためにSOAドメイン拡張します |
第13.6項「Oracle Service Busを追加するためのSOAドメインの拡張」 |
トランザクション・リカバリのためのデフォルトの永続ストアの構成 |
クラスタ内のサーバーでトランザクション回復サービスの移行機能を活用するには、サーバーとそのバックアップ・サーバーからアクセス可能な場所にトランザクション・ログを格納します。 |
第13.7項「トランザクション・リカバリ用デフォルト永続ストアの構成」 |
SOAHOST1の管理対象サーバー・ディレクトリ、さらにはSOAHOST2へのドメイン構成の伝播 |
Oracle Service Busでは、WebLogic Serverの起動スクリプトに多少の更新が必要です。これらの変更は、packコマンドとunpackコマンドを使用して伝播させます。 |
第13.8項「ドメイン・ディレクトリおよびマシンへの拡張済ドメインの伝播」 |
Oracle Service Busサーバーの起動 |
Oracle Service Busサーバーは既存のドメインを拡張します。そのため、管理サーバーおよびそれぞれのノード・マネージャはSOAHOST1およびSOAHOST2で稼働しています。 |
第13.8.2項「WLS_OSB1管理対象サーバーの起動と検証」 |
WLS_OSB管理対象サーバーの検証 |
管理コンソールに表示されるサーバーのステータスが「実行中」であることを確認し、URLにアクセスしてサーバーのステータスを確認します。 |
第13.8.3項「WLS_OSB2管理対象サーバーの起動と検証」 |
WLS_OSBn管理対象サーバーについてのOracle HTTP Serverの構成 |
Oracle Service BusコンソールおよびOracle Service BusサービスにOracle HTTP Serverからルーティングできるようにするため、WebLogicClusterパラメータをこのクラスタにあるノードのリストに設定します。 |
第13.9項「Oracle Service Bus用のOracle HTTP Serverの構成」 |
Oracle HTTP Serverを介したアクセスの検証 |
サーバーのステータスが「実行中」であることを確認します。 |
第13.11項「ロード・バランサを使用したOracle Service Bus URLの検証」 |
OracleファイルとFTPアダプタの高可用性化 |
OracleファイルとFTPアダプタのアウトバウンド操作に対する高可用性を、データベースのmutexロック操作を使用して実現します。 |
第13.12.1項「Oracle DB、ファイルおよびFTPのアダプタの高可用性化」 |
Oracle Service Bus構成のバックアップ |
この後の手順でエラーが発生した場合の即座のリストアを目的として、ドメイン構成をバックアップします。 |
第13.12.4項「Oracle Service Bus構成のバックアップ」 |
現在のドメインを拡張する前に、既存のデプロイメントが次の前提条件を満たしていることを確認します。
インストールのバックアップ - 既存のFusion Middlewareホームとドメインをバックアップしていない場合は、今すぐバックアップすることをお薦めします。
既存のFusion Middlewareホームとドメインをバックアップするには、第18.2.6項「SOAエンタープライズ・デプロイメントにおけるバックアップとリカバリの実行」を参照してください。
ソフトウェア・バイナリが共有記憶域上のOracleホームにインストールされており、SOAHOST1とSOAHOST2からアクセスできること。
SOAの後にOracle Service Busがインストールされた場合は、適切なSOAINFRAスキーマ(wlsbjmsrpDataSourceによって使用されるもの)がすでに使用可能になっていること。SOAを使用しないでOSBをインストールした場合は、SOAINFRAスキーマをシードするためにRCUを実行する必要があります。
前の章の説明どおりに、ノード・マネージャ、管理サーバー、(任意でSOAサーバー)、およびWSMサーバーをすでに構成していること。必要に応じて、サーバー移行、トランザクション・ログ、一貫性など、SOAシステムのその他のすべての構成手順が完了していること。
ドメインを拡張してOracle SOA Suiteを含める前に、次のタスクを必ず実行してください。
SOAHOST1VHN2およびSOAHOST2VHN2の必要な仮想IPアドレスが取得され、使用可能であることを確認します。これは、各仮想ホスト名のネットワークpingを実行して、pingが成功したことを確認することで実行できます。
仮想IPを使用できない場合は、この章の手順を開始する前にネットワーク管理者に連絡して、仮想IPを使用可能な状態にしてください。
各ホスト・コンピュータのシステム・クロックが同期していることを確認します(まだ、確認していない場合)。これは、各クラスタ内のホストで可能なかぎり同時にdateコマンドを実行することで行えます。
また、そのために使用できるサードパーティおよびオープンソースのユーティリティもあります。
インストール・プログラムを起動するには、次の手順を実行します。
ターゲット・システムSOAHOST1にログインします。
インストール・プログラムをダウンロードしたディレクトリに移動します。
次のように、Java実行可能ファイルへのパス
を入力します。
export JAVA_HOME=JAVA_HOME
export PATH=$JAVA_HOME/bin:$PATH
この例では、第7.4項「このガイドで使用するファイル・システムとディレクトリ変数」に記載され、エンタープライズ・デプロイメント・ワークブックに入力されている変数の値で、JAVA_HOMEを置き換えます。
次のコマンドを入力して、インストール・プログラムを起動します。
java -d64 -jar fmw_12.1.3.0.0_osb.jar
インストール・プログラムが表示されると、インストールを開始する準備が完了しています。
表13-2は、インストール・プログラムの各画面の説明です。
表13-2 SOAのインストール画面
画面 | 説明 |
---|---|
ようこそ |
これは、製品インストーラの開始画面です。 |
インストール場所 |
この画面を使用して、Oracleホーム・ディレクトリの場所を指定します。Oracleホームの場合は、 |
インストール・タイプ |
この画面を使用してインストールのタイプと、それに従ってインストールされる製品および機能を選択します。 このトポロジの場合は、「Service Bus」を選択します。 |
前提条件のチェック |
この画面で、システムが最小限の要件を満たしているかどうかが検証されます。 警告メッセージやエラー・メッセージが出力された場合、第1.4項に記載されている次のドキュメントのいずれかを参照できます。 |
インストールの進行状況 |
この画面では、インストールの進行状況を参照できます。 |
インストール完了 |
インストールが完了すると、この画面が表示されます。画面上の情報を確認し、「終了」をクリックしてインストーラを終了します。 |
SOAHOST2用に別の共有記憶域ボリュームまたはパーティションを構成している場合は、SOAHOST2にもソフトウェアをインストールする必要があります。詳細は、第7.2項「エンタープライズ・デプロイメントをインストールおよび構成する場合の共有記憶域の推奨事項」を参照してください。
Oracleホーム(ソフトウェア・バイナリが含まれている)をインストールする場所は、ホストによって異なることに注意してください。ご使用のOracleホーム・ディレクトリの正しい場所を特定するには、第7.4項「このガイドで使用するファイル・システムとディレクトリ変数」のガイドラインを参照してください。
インストールの完了後、次のタスクを正常に実行することでインストールを検証できます。
インストール・ログ・ファイルの内容を確認し、何も問題が発生していないことを確認します。ログ・ファイルとその場所の詳細は、Oracle Universal Installerによるソフトウェアのインストールのインストール・ログ・ファイルの理解に関する項を参照してください。
インストールの内容は、インストール中に選択したオプションによって異なります。
Oracle Service Busを追加すると、次のディレクトリおよびサブディレクトリが追加されます。
ORACLE_HOME/osb/
bin
common
config
doc
financial
L10N
lib
osb
plugins
tools
インストール後のディレクトリ構造の詳細は、Oracle Fusion Middlewareの理解の「Oracle Fusion Middlewareの主要ディレクトリとは」を参照してください。
Oracleホームの内容を、viewInventory
スクリプトを使用して表示することもできます。詳細は、Oracle Universal Installerを使用したソフトウェアのインストールに関するマニュアルのOracleホームの内容の表示に関する項を参照してください。
この項では、Oracle Service Busを含めることで既存のエンタープライズ・デプロイメントSOAドメインを拡張する手順について説明します。
ドメインの拡張には、次の操作が含まれます。
注意: ドメインで起動スクリプトに直接カスタマイズを追加した場合、それらのカスタマイズは構成ウィザードによって上書きされます。ドメイン内のすべてのサーバーに適用するサーバー起動パラメータをカスタマイズするために、setUserOverrides.sh という名前のファイルを作成して、WebLogic Serverのクラスパスへのカスタム・ライブラリの追加、サーバーを実行するための追加のjavaコマンド行オプションの指定、追加の環境変数の指定などを行うように構成できます。このファイルに追加したカスタマイズは、ドメインのアップグレード操作時に保持され、pack コマンドとunpack コマンドの使用時にリモート・サーバーに継承されます。 |
ドメインの構成を開始するには:
ドメインの構成中に、構成のロック、保存、アクティブ化が行われないように、管理サーバーを停止します。
詳細は、第11.3.1項に記載されている、ノード・マネージャで管理サーバーを停止する手順を参照してください。
次のディレクトリに移動し、WebLogic Server構成ウィザードを起動します。
ORACLE_HOME
/oracle_common/common/bin
./config.sh
この手順では、第12章「Oracle SOA Suiteを含めるドメインの拡張」で作成したドメインを拡張して、Oracle Service Busコンポーネントを含めます。Oracle Service Busを追加して管理サーバーとWSM-PMクラスタのみを含むドメインを拡張する場合の手順は、この項で説明する手順とほぼ同じになりますが、画面に表示される一部のオプション、ライブラリ、コンポーネントは異なる場合があります。
ドメイン作成および構成には次のタスクが含まれます。
「構成タイプ」画面で、「既存ドメインの更新」を選択します。
「ドメインの場所」フィールドで、ASERVER_HOME変数の値を選択します。これは、第10章で作成した管理サーバー・ドメイン・ホームの完全なパスを表します。
ディレクトリの場所の変数の詳細は、第7.4項「このガイドで使用するファイル・システムとディレクトリ変数」を参照してください。
ヒント: この画面のその他のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』の構成タイプに関する項を参照してください。 |
「テンプレート」画面で「製品テンプレートを使用してドメインを更新」が選択されていることを確認した後に、次のテンプレートを選択します。
Oracle Service Bus - 12.1.3.0 [osb]
これにより、自動的にWeblogic Advanced Web Services for JAX-RPC Extension 12.1.3 oracle_commonおよびODSI XQuery 2004 Components - 12.1.3.0 [oracle_common]が選択されます。
「次へ」をクリックします。
注意: 拡張前に作成されたカスタム・データソース(リース・データソースなど)は、この画面の前に表示されます。「データソース」行を確認し、「次へ」をクリックします。テスト・データソース画面で、その妥当性が確認されます。「次へ」をクリックします。 |
Infrastructureドメインに必要なFusion Middlewareスキーマを参照するためのドメインをすでに構成済であるため、すべてのフィールドが事前移入されています。すべてのフィールドにおける資格証明が、Oracle Fusion Middleware Infrastructureの構成中に指定したものと同じであることを確認します。
データベース接続情報の確認が完了した後で、「RCU構成の取得」をクリックします。「接続結果ログ」の次の出力は、操作が成功したことを示しています。
Connecting to the database server...OK Retrieving schema data from database server...OK Binding local schema components with retrieved data...OK Successfully Done.
ヒント: RCUデータのオプションの詳細は、『リポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成』のサービス表スキーマの理解に関する項を参照してください。この画面のその他のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のデータ・ソース・デフォルトに関する項を参照してください。 |
OSB JMSレポート・コンポーネント・スキーマを選択し、「GridLinkへ変換」オプションをクリックして「次へ」をクリックします。
「次へ」をクリックします。
「GridLink Oracle RACコンポーネント・スキーマ」画面で、表10-3と図10-2に示すように、RACデータベースおよびコンポーネント・スキーマへの接続に必要な情報を入力します。
「サービス・リスナー」フィールドと「ONSホスト」フィールドには、必ずデータベースのSCANアドレスを使用してください。
「JDBCデータ・ソースのテスト」画面で、すべての接続が正常であることを確認します。
接続のテストは自動的に行われます。「ステータス」列に結果が表示されます。正常でない接続がある場合は、「前へ」をクリックして前の画面に戻り、入力を訂正します。
すべての接続に成功したら「次へ」をクリックします。
拡張構成の選択画面で、次を選択します。
管理対象サーバー、クラスタおよびCoherence
JMSファイル・ストア
「次へ」をクリックします。
「管理対象サーバー」画面で、Oracle Service Busに必要な管理対象サーバーを追加します。
自動的に作成されたサーバーを選択し、「名前の変更」をクリックして、名前をWLS_OSB1に変更します。
「追加」をクリックし他の新規サーバーを追加して、サーバー名としてWLS_OSB2と入力します。
WLS_OSB1およびWLS_OSB2サーバーに、表13-3内の属性を指定します。
OSBサーバーのサーバー・グループとして「OSB-MGD-SVRS-ONLY」を選択します。デフォルトで選択されているOSB-MGD-SVRS-COMBINEDの選択を解除します。
最後に、追加されたサーバーの構成が表13-3に一致している必要があります。
「次へ」をクリックします。
表13-3 構成ウィザードでのOracle Service Bus管理対象サーバーの構成
名前 | リスニング・アドレス | リスニング・ポート | SSLリスニング・ポート | SSLの有効化 | サーバー・グループ |
---|---|---|---|---|---|
WLS_SOA1脚注 1 |
SOAHOST1VHN1 |
8001 |
該当なし |
いいえ |
SOA-MGD-SVRS-ONLY |
WLS_SOA2 |
SOAHOST2VHN1 |
8001 |
該当なし |
いいえ |
SOA-MGD-SVRS-ONLY |
WLS_WSM1 |
SOAHOST1 |
7010 |
該当なし |
いいえ |
JRF-MAN-SVR WSMPM-MAN-SVR WSM-CACHE-SVR |
WLS_WSM2 |
SOAHOST2 |
7010 |
該当なし |
いいえ |
JRF-MAN-SVR WSMPM-MAN-SVR WSM-CACHE-SVR |
WLS_OSB1 |
SOAHOST1VHN2 |
8011 |
該当なし |
いいえ |
OSB-MGD-SVRS-ONLY |
WLS_OSB2 |
SOAHOST2VHN2 |
8011 |
該当なし |
いいえ |
OSB-MGD-SVRS-ONLY |
Footnote 1 WLS_SOA管理対象サーバーは、Oracle Service Busを含めて既存のOracle SOA Suiteドメインを拡張する場合に表示されます。
このタスクでは、Oracle SOA Suiteソフトウェアのターゲットとすることができる管理対象サーバーのクラスタを作成します。
クラスタの「フロントエンド・ホスト」プロパティも設定します。これにより、WebLogic Serverは必要に応じてWebサービス・コールバックやその他のリダイレクトを、各リクエストのHOSTヘッダーにあるアドレスではなく、ロード・バランサ上のosb.example.com
にリダイレクトするようになります。
osb.example.com
仮想サーバー・アドレスの詳細は、第6.1項「ハードウェア・ロード・バランサでの仮想ホストの構成」を参照してください。
「クラスタ」画面を使用して新規クラスタを作成します。
「追加」ボタンをクリックします。
「クラスタ名」フィールドで、OSB_Cluster
を指定します。
「フロントエンド・ホスト」フィールドでosb.example.com
を指定します。
「フロントエンドHTTPポート」に80
を指定し、「フロントエンドHTTPSポート」に443
を指定します。
ユニキャストとマルチキャストに関する注意: デフォルトでは、クラスタのサーバー・インスタンスは、ユニキャストを使用して互いに通信します。クラスタ通信を変更してマルチキャストを使用する場合、Oracle WebLogic Serverのクラスタの管理でユニキャストまたはマルチキャストを選択するための考慮事項に関する項を参照してください。 |
ヒント: この画面のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のクラスタに関する項を参照してください。 |
「サーバーのクラスタへの割当」画面で、次のようにサーバーをクラスタに割り当てます。
SOA_Cluster - SOAドメインを拡張する場合
WLS_SOA1脚注 1
WLS_SOA2
WSM-PM_Cluster:
WLS_WSM1
WLS_WSM2
OSB_Cluster:
WLS_OSB1
WLS_OSB2
「次へ」をクリックします。
「Coherenceクラスタ」画面を使用して、ドメインに自動的に追加されるCoherenceクラスタを構成します。ポート番号値は、初期Infrastructureドメインの作成中に定義されているため、9991のままにします。
次のエントリが表示されることを確認します。
表13-4 マシン
名前 | ノード・マネージャのリスニング・アドレス |
---|---|
SOAHOST1 |
SOAHOST1 |
SOAHOST2 |
SOAHOST2 |
ADMINHOST |
ADMINVHN |
WEBHOST1 |
WEBHOST1 |
WEBHOST2 |
WEBHOST2 |
その他のすべてのフィールドはデフォルト値のままにします。
「次へ」をクリックします。
「サーバーのマシンへの割当」画面で、次のようにサーバーをマシンに割り当てます。
ADMINHOST:
AdminServer
SOAHOST1
WLS_SOA1 (SOAドメインを拡張する場合)
WLS_WSM1
WLS_OSB1
SOAHOST2:
WLS_SOA2 (SOAドメインを拡張する場合)
WLS_WSM2
WLS_OSB2
「次へ」をクリックします。
構成セッションで作成したJMSファイル・ストアを構成します(Wsee FileStore
、UMS FileStore
、JMS FileStore
、およびFileStore
)。
「JMSファイル・ストア」画面で、各OSB永続ストアに次のディレクトリを割り当てます。
ASERVER_HOME/OSB_Cluster/jms
この例では、ASERVER_HOMEを、ご使用の環境の変数の値に置き換えます。OSB_Clusterを、OSBクラスタに割り当てた名前に置き換えます。
表示されるJMS構成警告は無視してください。
「構成サマリー」画面には、これから作成するドメインの構成情報の詳細が含まれています。画面上で各項目の詳細をチェックし、情報が正しいことを確認します。
「更新」をクリックします。
「ドメインの拡張」画面で、「完了」をクリックします。
管理サーバーを起動して、ドメインに行った変更が適用されたことを確認します。
各サーバーにはトランザクション・ログがあり、サーバーによって調整およびコミットされた、未完了の可能性のあるトランザクションについての情報が格納されます。WebLogic Serverは、システム・クラッシュやネットワーク障害のリカバリでこのトランザクション・ログを使用します。クラスタ内のサーバーでトランザクション回復サービスの移行機能を活用するには、サーバーとそのバックアップ・サーバーからアクセス可能な場所にトランザクション・ログを格納します。
注意: トランザクション・リカバリ・サービスの移行機能を有効にするには、クラスタにある他のサーバーで使用可能な永続記憶域ソリューションの場所を指定します。WLS_OSB1とWLS_OSB2の両方からこのディレクトリにアクセスできる必要があります。また、サーバーを再起動する前に、このディレクトリが存在している必要があります。お薦めする場所は、デュアル・ポートのSCSIディスクまたはストレージ・エリア・ネットワーク(SAN)です。 |
デフォルトの永続ストアの場所を設定する手順は次のとおりです。
Oracle WebLogic Server管理コンソールにログインします。
「チェンジ・センター」セクションで、「ロックして編集」をクリックします。
各WLS_OSB管理対象サーバーに対して、次の操作を実行します。
「ドメイン構造」ウィンドウで、「環境」ノードを開いて「サーバー」ノードをクリックします。
「サーバーのサマリー」ページが表示されます。
表の「名前」列で、サーバーの名前(ハイパーリンクとして表示)をクリックします。
選択したサーバーの設定ページが開き、「構成」タブがデフォルトで表示されます。
「構成」タブで、「サービス」タブをクリックします。
ページの「デフォルト・ストア」セクションに、デフォルトの永続ストアがデータファイルを格納するフォルダのパスを入力します。
エンタープライズ・デプロイメントの場合は、OSB_Cluster
という名前の管理サーバー・ドメイン・ホームに新しいサブディレクトリを作成することをお薦めします。このサブディレクトリは、トランザクション・ログの中央の共有場所の役割を果たすことができます。
例:
ASERVER_HOME/OSB_Cluster/tlogs
「保存」をクリックします。
ドメイン内のWLS_WSM (および必要に応じてWLS_SOA) 管理対象サーバーを停止します。
「サーバーのサマリー」ページで、WLS_SOAおよびWLS_WSM管理対象サーバーを選択します。管理サーバー(AdminServer)は選択しないでください。
「停止」をクリックして、影響を受ける管理対象サーバーがアクティブにリクエストを処理しているかどうかに応じて、「作業完了時」または「強制停止」を選択します。
「保存」をクリックして、「変更のアクティブ化」をクリックします。
停止した管理対象サーバーを起動します。
OSBインスタンスを含めることでドメインを拡張し、SOAHOST1上の管理サーバーを再起動したら、そのドメイン変更をドメイン・ディレクトリおよびマシンに伝播する必要があります。
更新済ドメインをWEBHOST1およびWEBHOST2マシンに伝播する必要はありません。それらのホスト・コンピュータ上のOracle HTTP Serverインスタンスに対する変更はないためです。
詳細は、次の項を参照してください。
表13-5は、変更をすべてのドメイン・ディレクトリおよびマシンに伝播するために必要な手順の概要を示しています。
表13-5 ドメイン変更をドメイン・ディレクトリおよびマシンに伝播するために必要なタスクのサマリー
タスク | 説明 | 詳細情報 |
---|---|---|
SOAHOST1での拡張済ドメインの圧縮 |
Packコマンドを使用して、新しいOSBサーバー構成が含まれる新しいテンプレートJARファイルを作成します。 ドメインを圧縮する場合は、 |
第11.4.1項「SOAHOST1での拡張済ドメインの圧縮」 |
SOAHOST1の管理対象サーバー・ディレクトリでのドメインの解凍 |
SOAHOST1のローカル記憶域上の管理対象サーバー・ディレクトリにテンプレートJARファイルを解凍します。 |
第12.7.1項「SOAHOST1の管理対象サーバー・ドメイン・ディレクトリでのドメインの解凍」 |
SOAHOST2でのドメインの解凍 |
SOAHOST2のローカル記憶域上の管理対象サーバー・ディレクトリにテンプレートJARファイルを解凍します。 |
|
ドメインの拡張、管理サーバーの再起動、および他のホストへのドメインの伝播を完了したら、次の手順を使用して、WLS_OSB1サーバーを起動し、そのサーバーが正常に構成されていることを検証します。
ブラウザに次のURLを入力し、Fusion Middleware Controlログイン画面を表示します。
http://ADMINVHN:7001/em
管理サーバー資格証明を使用してFusion Middleware Controlにログインします。
「ターゲット・ナビゲーション」ペインで、ドメインを開き、ドメイン内の管理対象サーバーを表示します。
WLS_OSB1管理対象サーバーのみを選択し、Oracle WebLogic Serverツールバーで「起動」をクリックします。
注意: OSBサーバーは、ポリシー・アクセス・サービスに依存して機能します。これは、OSBサーバーが起動する前に、ドメイン内のWSM-PM管理対象サーバーが稼働していてアクセス可能になっている必要があることを意味します。 |
起動操作が完了したら、「ドメイン」ホーム・ページに移動し、WLS_SOA1管理対象サーバーが稼働中であることを確認します。
WLS_OSB1管理対象サーバーのOracle Service Bus構成を検証する前に、Oracle Service BusのMiddlewareAdministrators
管理ロールをエンタープライズ・デプロイメント管理グループ(SOA Administrators
)に追加します。
このタスクを実行するには、第18.2.1項「Oracle SOA Suite製品の管理のためのロールの構成」を参照してください。
SOAAdminロールをSOA Administratorsグループに追加した後、次のようにWLS_SOA1管理対象サーバーのOracle SOA Suiteソフトウェアの構成を検証できます。
Webブラウザを使用して次のURLに移動します。
http://SOAHOST1VHN2:8011/sbinspection.wsil
SOAHOST1VHN2を、Enterprise Deployment Workbookに入力されているこの変数の値に置き換えます。詳細は、第5.2.3項「エンタープライズ・トポロジで必要とされる物理IPアドレスと仮想IPアドレス」を参照してください。
エンタープライズ・デプロイメント管理ユーザー(SOA Administrators)を使用してログインします。
デフォルトのインストールでは、これにより、Webサービス・コールに対して次のHTTPレスポンスが返されます。
<ins:inspection/>
WLS_OSB2でも、前の項と同様の手順を実行します。
管理サーバー資格証明を使用してFusion Middleware Controlにログインします。
「ターゲット・ナビゲーション」ペインで、ドメインを開き、ドメイン内の管理対象サーバーを表示します。
WLS_OSB2管理対象サーバーのみを選択し、Oracle WebLogic Serverツールバーで「起動」をクリックします。
起動操作が完了したら、「ドメイン」ホーム・ページに移動し、WLS_OSB2管理対象サーバーが稼働中であることを確認します。WLS_OSB2用の同等のURLにアクセスします。
http://SOAHOST2VHN2:8011/sbinspection.wsil
次のURLにアクセスし、管理サーバーへのOracle Service Busコンソールのデプロイメントが適切であることを確認します。
http://ADMINVHN:7001/servicebus/
WLS_OSB1およびWLS_OSB2管理対象サーバーが稼働したら、第13.7項「トランザクション・リカバリ用デフォルト永続ストアの構成」で実行した手順に基づいて、トランザクション・ログ・ディレクトリとトランザクション・ログが想定どおりに作成されていることを確認します。
ASERVER_HOME/OSB_Cluster/tlogs
_WLS_WLS_OSB1000000.DAT
_WLS_WLS_OSB2000000.DAT
Oracle Service Busは、OSB_Cluster内のいずれか1つのWLSサーバー上でのみ稼働するシングルトン・サービスをいくつか使用します。
適切なターゲット指定が存在し、WLS_OSB1のみが次のアプリケーションのターゲットとなることを確認します。
Service Bus Cluster Singleton Marker Application
Service Bus Domain Singleton Marker Application
そのためには、次の手順に従ってください。
ブラウザで、次のURLにアクセスします。
http://ADMINVHN:7001/console
管理者としてログインします。
左側にある「ドメイン構造」ツリーで、「デプロイメント」をクリックします。
Service Bus Cluster Singleton Marker ApplicationとService Bus Domain Singleton Marker Applicationを探します。表の「ターゲット」列にターゲットとしてWLS_OSB1のみが表示されていることを確認します。
Oracle Service Busクラスタにリクエストを正しくルーティングするようにWeb層のOracle HTTP Serverインスタンスを構成するには、次の手順を使用して、soa.example.com仮想サーバーのパラメータを作成して定義するOracle HTTP Server構成ファイルを追加作成します。
この手順では、第11.7項「管理およびOracle Web Services Manager用のOracle HTTP Serverの構成」で説明されているOracle HTTP Server構成タスクが実行済であることを想定しています。
注意: HTTPプロキシ・サービスを構成する場合は、すべてのプロキシ・サービスのルーティングを容易にするためにプロキシ・サービスのコンテキスト・パスを共通名から始めることができます。例:
|
パラメータを設定する手順は次のとおりです。
SOAHOST1にログインし、ディレクトリを次の場所に変更します。
cd ASERVER_HOME/config/fmwconfig/components/OHS/OHS_1/
新しい構成ファイル(osb_vh.conf
という名前のファイル)を作成し、次の<VirtualHost>
ディレクティブをそのファイルに追加します。
<VirtualHost WEBHOST1:7777> ServerName https://osb.example.com:443 ServerAdmin you@your.address RewriteEngine On RewriteOptions inherit </VirtualHost>
<VirtualHost>
タグ内に、次のディレクティブを追加します。
<Location /sbinspection.wsil> SetHandler weblogic-handler WebLogicCluster SOAHOST1VHN2:8011,SOAHOST2VHN2:8011 WLProxySSL ON WLProxySSLPassThrough ON </Location> <Location /sbresource> SetHandler weblogic-handler WebLogicCluster SOAHOST1VHN2:8011,SOAHOST2VHN2:8011 WLProxySSL ON WLProxySSLPassThrough ON </Location> <Location /osb> SetHandler weblogic-handler WebLogicCluster SOAHOST1VHN2:8011,SOAHOST2VHN2:8011 WLProxySSL ON WLProxySSLPassThrough ON </Location> <Location /alsb> SetHandler weblogic-handler WebLogicCluster SOAHOST1VHN2:8011,SOAHOST2VHN2:8011 WLProxySSL ON WLProxySSLPassThrough ON </Location>
osb_vh.conf
ファイルは、例13-1のように表示されます。
次のエントリをadmin_vh.conf
ファイルの<VirtualHost>
タグ内に追加します。
<Location /sbconsole > SetHandler weblogic-handler WebLogicHost ADMINVHN WeblogicPort 7001 </Location> <Location /servicebus> SetHandler weblogic-handler WebLogicHost ADMINVHN WeblogicPort 7001 </Location> <Location /lwpfconsole > SetHandler weblogic-handler WebLogicHost ADMINVHN WeblogicPort 7001 </Location>
admin_vh.conf
ファイルは、例13-2のように表示されます。
soa_vh.conf
ファイルおよびadmin_vh.conf
ファイルを2つ目のOracle HTTP Serverインスタンス(OHS_2)の構成ディレクトリにコピーします。
ASERVER_HOME/config/fmwconfig/components/OHS_2/
osb_vh.conf
ファイルを編集して、<VirtualHost>
ディレクティブ内のWEBHOST1への参照をWEBHOST2への参照に変更します。
管理サーバーを再起動します。
管理サーバーの起動後に、WEBHOST1とWEBHOST2の両方で次のディレクトリのファイルを調べて、それらのファイルにAdministration Server管理サーバー・ドメイン・ディレクトリで行った変更が含まれていることを確認します。
MSERVER_HOME/config/fmwconfig/components/OHS/instances/OHS_1/
MSERVER_HOME/config/fmwconfig/components/OHS/instances/OHS_2/
WEBHOST1およびWEBHOST2でOracle HTTP Serverを再起動します。
例13-1 osb_vh.confファイル
<VirtualHost WEBHOST1:7777> ServerName https://osb.example.com:443 ServerAdmin you@your.address RewriteEngine On RewriteOptions inherit <Location /sbinspection.wsil > SetHandler weblogic-handler WebLogicCluster SOAHOST1VHN2:8011,SOAHOST2VHN2:8011 WLProxySSL ON WLProxySSLPassThrough ON </Location> <Location /sbresource > SetHandler weblogic-handler WebLogicCluster SOAHOST1VHN2:8011,SOAHOST2VHN2:8011 WLProxySSL ON WLProxySSLPassThrough ON </Location> <Location /osb > SetHandler weblogic-handler WebLogicCluster SOAHOST1VHN2:8011,SOAHOST2VHN2:8011 WLProxySSL ON WLProxySSLPassThrough ON </Location> <Location /alsb > SetHandler weblogic-handler WebLogicCluster SOAHOST1VHN2:8011,SOAHOST2VHN2:8011 WLProxySSL ON WLProxySSLPassThrough ON </Location> <Location /lwpfconsole > SetHandler weblogic-handler WebLogicCluster SOAHOST1VHN2:8011,SOAHOST2VHN2:8011 WebLogicHost ADMINVHN WeblogicPort 7001 </Location> </VirtualHost>
例13-2 admin_vh.confファイル
# The admin URLs should only be accessible via the admin virtual host <VirtualHost WEBHOST1:7777> ServerName admin.example.com:80 ServerAdmin you@your.address RewriteEngine On RewriteOptions inherit # Admin Server and EM <Location /console> SetHandler weblogic-handler WebLogicHost ADMINVHN WeblogicPort 7001 </Location> <Location /consolehelp> SetHandler weblogic-handler WebLogicHost ADMINVHN WeblogicPort 7001 </Location> <Location /em> SetHandler weblogic-handler WebLogicHost ADMINVHN WeblogicPort 7001 </Location> <Location /sbconsole > SetHandler weblogic-handler WebLogicHost ADMINVHN WeblogicPort 7001 </Location> <Location /servicebus> SetHandler weblogic-handler WebLogicHost ADMINVHN WeblogicPort 7001 </Location> </VirtualHost>
OSBクラスタの「WebLogicプラグインの有効化」パラメータを設定します。
Oracle WebLogic Server管理コンソールにログインします。
「ドメイン構造」ペインで、「環境」ノードを開きます。
「クラスタ」をクリックします。
Oracle HTTP Serverからのリクエストのプロキシ先とするOSB_Clusterクラスタを選択します。
「構成: 一般」タブが表示されます。
「詳細」セクションまでスクロール・ダウンして、開きます。
「ロックして編集」をクリックします。
「WebLogicプラグインの有効化」を「はい」に設定します。
変更を保存してアクティブ化をクリックします。OSBサーバーを再起動して、変更を有効にします。
Oracle Service Bus URLを検証して、ハードウェア・ロード・バランサからHTTP Serverインスタンスを経由してOracle Service Busコンポーネントに至るルーティングとフェイルオーバーが適切に機能することを確認します。
URLを検証する手順は次のとおりです。
WLS_OSB1が稼動している状態で、Oracle WebLogic Server管理コンソールを使用してWLS_OSB2を停止します。
次のURLにアクセスし、HTTPレスポンスが第13.8.3項「WLS_OSB2管理対象サーバーの起動と検証」のとおりであることを確認します。
https://osb.example.com/
Oracle WebLogic Server管理コンソールでWLS_OSB2を起動します。
Oracle WebLogic Server管理コンソールでWLS_OSB1を停止します。
同じURLにアクセスし、HTTPレスポンスが第13.8.3項「WLS_OSB2管理対象サーバーの起動と検証」のとおりであることを確認します。
注意: OSB_ClusterにフロントエンドURLが設定されているため、URLへのリクエストはLBRへの再ルーティングになりますが、どのようなケースでも、Oracle HTTP Server内のマウント・ポイントおよびフェイルオーバーの検証には十分です。 |
ロード・バランサのアドレスを使用して、このURLを検証します。
http://osb.example.com:80/sbinspection.wsil
http://osb.example.com:80/sbconsole
がhttp://osb.example.com:80/servicebus
にリダイレクトされることを検証します。
ドメインにOracle Service Busをインストールして構成した後、次のような構成後タスクを検討します。
Oracle SOA SuiteとOracle Service Busは、同じデータベース、ファイルおよびFTP JCAアダプタを使用します。
Oracle SOA Suiteを構成する前にOracle リポジトリ作成ユーティリティを使用するときに、これらのアダプタに必要なデータベース・スキーマを作成します。データベース・アダプタの構成は、WebLogic Serverのリソース・レベルでは必要ありません。
その他のアダプタに必要な構成は、第12.11.1.1項「OracleファイルとFTPアダプタの高可用性化」に記載されています。
SOAドメインの拡張としてOracle Service Busを構成する場合は、アダプタに対する構成はすでに行われているため構成に加える必要はありません。
Oracle Service BusをOracle Fusion Middleware Infrastructureドメインの拡張としてデプロイする(Oracle SOA Suiteを含まない)場合は、次の操作を実行する必要があります。
RCUを実行し、Oracle Service Busデータベースに必要なアダプタ・スキーマをシードします(RCUで「SOAインフラストラクチャ」スキーマを選択)。
第12.11.1.1項「OracleファイルとFTPアダプタの高可用性化」の手順を実行します。
IBM WebSphereのMQ接続リソースとMQトランスポートをOracle Service Bus内で使用するには、MQクライアント・ライブラリをクラスパスに追加する必要があります。
必要なMQライブラリをドメイン・ホーム・ディレクトリの次の場所にコピーするのも1つの方法です。
DOMAIN_HOME/lib
これは、カスタム・アサーションおよびJBoss統合サービスの場合にもあてはまります。
JBoss初期コンテキスト・ファクトリ・クラスを使用している場合は、クラスおよび依存クラスをDOMAIN_HOME
/lib
ディレクトリに含めてください。
同様に、カスタム・アサーションの場合は、アサーションに必要なJARファイルを作成し、DOMAIN_HOME
/lib
ディレクトリにそのJARファイルを追加します。
さらに、エンタープライズ・デプロイメントでこれらのサービスを使用するには、必要なライブラリを管理サーバー・ドメイン・ホーム(ASERVER_HOME
/lib
)と管理対象サーバー・ドメイン・ホーム(MSERVER_HOME/lib
)に追加する必要があります。
Oracle Service Busのサービスの構成およびデプロイの詳細は、『Oracle Service Busでのサービスの開発』を参照してください。
Oracle Service Busを含めてドメインを拡張した後、管理サーバーと管理対象サーバーがハードウェア・ロード・バランサのフロントエンドのSSL URLにアクセスできることを確認する必要もあります。
これにより、Oracle Service BusのWebサービスとその他のサービスが、フロントエンドのセキュアURLとのコールバックやその他の通信を起動できるようになります。
詳細は、第18.1.2項「中間層とハードウェア・ロード・バランサ間のSSL通信の有効化」を参照してください。
Oracleのベスト・プラクティスとしては、ドメインの拡張が正常に完了した後や別の論理ポイントでバックアップを作成することをお薦めします。インストールが正常に行われたことを確認したら、バックアップを作成します。これは、後の手順で問題が発生した場合に即座にリストアするための迅速なバックアップになります。
バックアップ先はローカル・ディスクです。エンタープライズ・デプロイメント設定が完了すると、このバックアップは破棄できます。エンタープライズ・デプロイメント設定が完了したら、バックアップとリカバリの通常のデプロイメント固有プロセスを開始できます。
構成をバックアップする方法の詳細は、第18.2.6項「SOAエンタープライズ・デプロイメントにおけるバックアップとリカバリの実行」を参照してください。
Oracle Service Busが高可用性を実現するように構成するには、フェイルオーバーおよびゼロ・データ損失を実現する「サーバー全体の移行」でOracle Service Bus管理対象サーバーを構成します。
サーバーの移行の有効化の詳細は、第19章「エンタープライズ・デプロイメントでのサーバー全体の移行とサービスの移行の使用」を参照してください。
脚注
Footnote 1: WLS_SOA管理対象サーバーは、Oracle Service Busを含めて既存のOracle SOA Suiteドメインを拡張する場合に表示されます。