Oracle® Enterprise Pack for Eclipse Oracle Mobile Application Framework (OEPE Edition)でのモバイル・アプリケーションの開発 リリース2.0 E56275-01 |
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この章では、Oracle Enterprise Pack for Eclipse (OEPE)のウィザードおよびツールを使用して、Oracle Mobile Application Framework (MAF)で基本的なアプリケーションを作成する方法を説明し、さらにアプリケーションの作成時に自動的に生成されるアーティファクトについても説明します。
この章には次の項が含まれます:
MAFは設計時にOracle Enterprise Pack for Eclipseに統合されるため、コードを一行も記述せずに単純なモバイル・アプリケーション(およびより複雑なモバイル・アプリケーションの多くの部分)の作成、デプロイおよびテストが可能です。
Oracle Mobile Application Frameworkには、基本ファイルを持つ完成したプロジェクトをシードするアプリケーション・テンプレート備えたOracle Enterprise Pack for Eclipseが用意されています。MAFアプリケーションを構築する最初の手順は、名前の割当てと、ソース・ファイルを保存するディレクトリの指定です。Oracle Enterprise Pack for Eclipseで用意されているアプリケーション・テンプレートを使用してアプリケーションを作成すると、必要な構成ファイルとともに、ワークスペースがプロジェクトに自動的に編成されます。
アプリケーションの作成ウィザードを使用して、アプリケーションを作成します。
モバイル・アプリケーションを作成するには、次の手順を実行します。
「ファイル」→「新」を選択し、次に「MAFアプリケーション」を選択します。「MAFアプリケーション」ウィザード(図3-1参照)が開きます。
「アプリケーション表示名」フィールドに、MobileApplicationなどのアプリケーションの名前を入力します。これは、MAFアプリケーションの最上位構造になります。これは、アセンブリ・プロジェクトとも呼ばれ、アプリケーションのパッケージ化およびデプロイメントに必要なすべてのアーティファクトを保持します。「次へ」をクリックします。
図3-2に示される、ウィザードの次のページには、作成するMAFアプリケーションの「アプリケーション・プロジェクト名」および「ビュー・プロジェクト名」が表示されます。デフォルトでOracle Enterprise Pack for Eclipseは最初のページで入力した名前を使用しますが、プロジェクトのそれぞれにApplication
およびView
を追加します。
たとえば、EmployeeというMAFアプリケーションを作成した場合、ウィザードではEmployeeApplication
およびEmployeeView
という名前が作成されます。名前は必要に応じて変更できます。プロジェクトのデフォルトでよい場合には、「次へ」をクリックします。
図3-3に示される「MAFアプリケーション」ウィザードの「デプロイメントの構成」ページでは、開発するMAFアプリケーションに使用するデプロイメント・ターゲットを選択できます。このページに表示されるターゲットは、環境を設定したときに指定したものです。詳細は、第2.3.1項「ターゲット・プラットフォームに応じた開発環境の構成方法」を参照してください。
デフォルトでは、定義した各SDKに対して1つのデプロイメント・ターゲットがウィザードにより作成されます。使用するターゲットを選択します。
「終了」をクリックして、MAFアプリケーションとそのプロジェクトの作成を完了します。
MAFパースペクティブへ変更するかどうかを確認する、図3-4のようなダイアログが表示されます。「はい」をクリックします。
ヒント: 前述の手順に従ってMAFアプリケーションを作成する他に、HelloWorldサンプル・アプリケーション(「ファイル」→「新」→「MAFサンプル」を選択し、HelloWorldを選択して特定)を開いて、アプリケーション作成ウィザードの完了後に、Oracle Enterprise Pack for Eclipseが生成したアーティファクトを表示できます。 |
MAFアプリケーションの作成時、Oracle Enterprise Pack for Eclipseでは、プロジェクト・エクスプローラからアクセスする次のアーティファクトが作成されます。
最上位レベルまたはアセンブリ・プロジェクト。これは、アプリケーションのパッケージ化およびデプロイメントに必要なすべてのアーティファクトを保持します。
アプリケーション・プロジェクト。これには、デバイス機能およびアプリケーション機能を抽象化するデータ・コントロール・マネージャが含まれています。
ビュー・コントローラタイプ・プロジェクト。これには、ソース・フォルダ(src
)および「ViewContent」フォルダが含まれます。
Oracle Enterprise Pack for Eclipseによってアプリケーション・レベルおよびプロジェクト・レベルのアーティファクトが追加され、これらには、図3-5に示すプロジェクト・エクスプローラからアクセスします。これらのアーティファクトには、2つのMAFエディタが含まれています。1つは、名前、アプリケーションを実行するアプリケーション・ライフサイクル・リスナー(LifeCycleListenerImpl.java
)、埋込みアプリケーション機能用のログイン・サーバー接続などのMAFアプリケーション自体の構成に使用され、もう1つは、どのアプリケーション機能でMAFアプリケーションを構成するかを記述するものです。MAFアプリケーション・エディタmaf-application.xml
およびMAF機能エディタmaf-feature.xml
と呼ばれるこれらのエディタについては、第3.2.2.1項「アセンブリ・レベルのリソースについて」および第3.2.2.2項「ビュー・プロジェクト・リソースについて」で説明します。
Oracle Enterprise Pack for EclipseもDeviceFeaturesデータ・コントロールを作成します。このデータ・コントロールによってApache Cordova Java APIが抽象化され、MAF AMXとして実装されているアプリケーション機能は、デバイスに埋め込まれている様々なサービスにアクセスできるようになります。さらにOracle Enterprise Pack for Eclipseでは、ApplicationFeaturesデータ・コントロールも作成され、これによってSpringboardページの構築が可能になります。DeviceFeaturesデータ・コントロールによって提供される操作をMAF AMXページにドラッグ・アンド・ドロップすることで(第7.10項「DeviceFeaturesデータ・コントロールの使用方法」を参照)、デバイスに格納されたユーザーのコンタクト先を管理したり、電子メールとSMSテキスト・メッセージを作成して送信したり、デバイスの場所を突きとめたり、デバイスのカメラを使用したり、デバイスのファイル・システムに格納されたイメージを取得したりする機能を追加します。
デフォルトで、プロジェクト・エクスプローラのビューから一部のファイルがフィルタリングされています。アプリケーションのパッケージ化およびデプロイメントに必要な生成済のアーティファクトを表示するには、エクスプローラ・ツールバーの下矢印をクリックし、「ビューのカスタマイズ」を選択します。
図3-6に示される「使用可能なカスタマイズ」ダイアログで、.* resources
を選択解除し、「OK」をクリックします。
ここで、アセンブリ・プロジェクト・ノードおよび.main.android
または.main.ios
ノードを展開し、図3-7に示すように、パッケージおよびデプロイのアーティファクトを表示します。
これらのファイルをプロジェクト・エクスプローラのビューからフィルタリングするには、カスタマイズ・ダイアログを再度開き、.* resources
を選択して、「OK」をクリックします。
Oracle Enterprise Pack for Eclipseは、アセンブリ・プロジェクトにMAFアプリケーション用のファイルを生成します。これらのファイル(表3-1を参照)には、MAFプリケーションのメタデータを記述するための構成ファイルが含まれています。これらのファイルには、図3-8に示されるプロジェクト・エクスプローラのアセンブリ・プロジェクトの下のres
ノードからアクセスします。
(デフォルトの名前application
で生成された)アセンブリ・プロジェクトには、アプリケーション全体のリソースが格納されており、MAFアプリケーションのプレゼンテーション・レイヤーが提供され、ここには、モバイル・デバイスでのアプリケーションの表示方法を構成するためのメタデータ・ファイルが含まれています。このプロジェクトはMAFアプリケーションのセキュリティを指定しており、アプリケーションのログイン・ページ、アプリケーション全体のリソースを含むことができます。アプリケーション・コントローラ・プロジェクトは、本質的には、アプリケーション機能とそのコンテンツを定義するビュー・コントローラ・プロジェクトのコンシューマです。詳細は、第3.2.2.2項「ビュー・プロジェクト・リソースについて」を参照してください。
ヒント: アプリケーション・コントローラ・プロジェクト内には、アプリケーション・レベルのライフサイクル・リスナーなど、アプリケーション全体の機能をサポートするコードを配置してください。 |
表3-1 最上位レベルのプロジェクトを介してアクセスされるモバイル・アプリケーション・レベルのアーティファクト
アーティファクト | ファイルの場所 | 説明 |
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次に例を示します。
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MAFアプリケーションを定義できるようにする、スタブXMLアプリケーションの識別子ファイル。ADF Fusion Webアプリケーションのアプリケーション識別子と同様に、これによって、アプリケーションのコンテンツ、ナビゲーション動作およびユーザー認証要件を定義できます。 詳細は、第4.3項「モバイル・アプリケーションの構成ファイルmaf-application.xmlについて」を参照してください。 |
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次に例を示します。
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MAFアプリケーションに使用されるデフォルト・スキンの構成に使用されます。詳細は、第4.11項「アプリケーション機能のコンテンツ・タイプの定義」を参照してください。 |
アプリケーション・イメージ |
次に例を示します。
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iOSおよびAndroidアプリケーションのデプロイメントに必要とされる一連のイメージ。ここには、アプリケーション・アイコンやスプラッシュ画面のPNGイメージも含まれます。iPhoneなどのiOSデバイスへのデプロイメントでは、様々なサイズのイメージ・セットが必要です。 プロジェクトで提供されるデフォルトのiOSイメージは次のとおりです。
これらのイメージをオーバーライドするには、第19.2.4.5項「Androidアプリケーションへのカスタム・イメージの追加方法」を参照してください。 |
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次に例を示します。
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システム全体のキーストアである |
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次に例を示します。
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ロギング・レベルやロギング・コンソールなど、アプリケーション・エラーのロギングを設定できます。詳細は、第22.4項「ロギングの使用方法と構成」を参照してください。 |
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次に例を示します。
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Java仮想マシン、JVM 1.4の構成ファイル。このファイルを使用して、アプリケーションの起動やヒープ領域の割当て、JavaおよびJavaScriptのデバッグ・オプションを構成します。詳細は、第22.3.5項「JavaコードおよびJavaScriptのデバッグを有効にする方法」を参照してください。 |
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次に例を示します。
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構成サービス・パラメータなど、アプリケーション・レベルの設定の構成に使用します。第9章「MAFアプリケーションで使用するエンド・ポイントの構成」も参照してください。 |
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次に例を示します。
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MAFアプリケーションで定義されているすべての接続のリポジトリ。 |
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次に例を示します。
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保護されたWebサービスに使用されるWebサービス・ポリシー定義を保存します。 |
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次に例を示します。
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REST Webサービスから返されたデータのオフライン・キャッシュ用の構成ファイル。キャッシュはパフォーマンスを上げることでユーザーの操作性を向上させるだけでなく、ユーザーがオフライン・モードで作業しているときにデータの読取りや表示を行えるようにします。詳細は、次の章を参照してください。 |
図3-9に示された(デフォルト名application
Application
で生成)アプリケーション・プロジェクト自体の中に、Oracle Enterprise Pack for Eclipseにより表3-1に示される次のアーティファクトが作成されます。
表3-2 アプリケーション・プロジェクトのアーティファクト
アーティファクト | ファイルの場所 | 説明 |
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次に例を示します。
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MAFアプリケーションのデフォルトのアプリケーション・ライフサイクル・リスナー(ALCL)。 |
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次に例を示します。
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使用可能なスキンを定義するもので、新しいスキンを定義することもできます。 詳細は、第4.13項「モバイル・アプリケーションのスキニング」を参照してください。 |
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次に例を示します。
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次に例を示します。
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データ・コントロールのレジストリ。デバイスのサービスを活用するDeviceFeaturesデータ・コントロールの使用方法の詳細は、第7章「バインディングの使用とデータ・コントロールの作成」を参照してください。埋込みアプリケーション機能をコールするSpringboardページを作成できるようにするApplicationFeaturesデータ・コントロールの詳細は、第4.6.5項「MAF AMXコンテンツによるカスタムSpringboardアプリケーション機能に関する必知事項」を参照してください。 |
ビュー・プロジェクト(application
View
というデフォルト名で生成されます(図3-10参照))には、アプリケーション機能のリソースが格納されます。第3.2.2.1項「アセンブリ・レベルのリソースについて」で説明したアプリケーション・プロジェクトとは異なり、ビュー・プロジェクトのメタデータ・ファイルでは、アプリケーション機能レベルのリソース、特に、実行時にモバイル・デバイスでMAFアプリケーション自体のSpringboard内またはそのナビゲーション・バーに表示できるように1つのMAFアプリケーションに集約可能な様々なアプリケーション機能を記述します。さらに、アプリケーション機能のメタデータ・ファイルでは、アプリケーション機能をHTMLページとMAF AMXページのどちらで構成するのかが記述されます。また、ビュー・コントローラ・プロジェクトには、これらのアプリケーション・ページと、アプリケーション機能レベルのリソース(MAFアプリケーション用に定義された、Springboardおよびナビゲーション・バー上のアプリケーション機能を表すアイコン・イメージなど)を含むことができます。
ヒント: ビュー・コントローラ・プロジェクト内には、アプリケーション機能に固有のコードを格納します。アプリケーション・コントローラ・プロジェクトは、(特に別々のビュー・コントローラ・プロジェクト内で定義されている)アプリケーション機能間で共有されるコードの場所として使用してください。 |
ビュー・コントローラ・プロジェクトはアプリケーション・コントローラ・プロジェクトと分離して、別のモバイル・アプリケーションで再使用できるように、アーカイブ・ファイルとしてデプロイできます(第4.14項「機能アーカイブ・ファイルの使用」を参照)。また、稀なケースとして、アプリケーション・コントローラ・プロジェクトが複数のビュー・コントローラ・プロジェクトを使用することもできます。
注意: MAFビュー・コントローラ・プロジェクトを別のMAFビュー・コントローラ・プロジェクトの依存性またはMAFアプリケーション・コントローラ・プロジェクトの依存性として追加すると、MAFアプリケーションをデプロイできなくなります。詳細は、第4.7.2項「機能参照IDと機能IDに関する必知事項」を参照してください。 |
表3-3に示すように、これらのリソースには、maf-feature.xml
と呼ばれるアプリケーション機能の構成ファイルが含まれ、これはMAF機能エディタで編集します。
表3-3 ビュー・コントローラのアーティファクト
アーティファクト | ファイルの場所 | 説明 |
---|---|---|
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次に例を示します。
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アプリケーション機能を定義できるようにする、スタブXMLの識別子ファイル。詳細は、第4.9項「モバイル・アプリケーション機能の構成ファイルについて」を参照してください。第2.3.1項「ターゲット・プラットフォームに応じた開発環境の構成方法」の説明に従ってモバイル・プリファレンスを構成したら、デフォルトのデプロイメント構成設定を使用して、このアプリケーションをデプロイできます。詳細は、第19章「モバイル・アプリケーションのデプロイ」を参照してください。 |
アプリケーション固有のコンテンツ |
次に例を示します。
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Oracle Enterprise Pack for Eclipseは、デプロイメント構成を使用してアプリケーションの実行およびデバッグ方法を決定します。この構成は、ターゲット環境(モバイル・デバイス、エミュレータ、またはiOSのApp Storeなどのアプリケーション・マーケットプレイス)にデプロイされるアーカイブにパッケージする方法を定義します。デプロイメント構成は次のことを行います。
作成されるアーカイブ・ファイルのフォーマットと内容を指定します。
パッケージ対象となるソース・ファイル、デプロイメント・ディスクリプタ、およびその他の補助ファイルをリストします。
作成されるアーカイブ・ファイルのタイプおよび名前を記述します。
依存情報、プラットフォーム固有の指示、およびその他の情報を示します。
アプリケーションの作成時、Oracle Enterprise Pack for Eclipseによりデフォルトの設定およびイメージ・ファイルでシードされるデプロイメント構成が作成されます。デフォルトでは、使用している各SDKに対して1つのデプロイメント・ターゲットが作成されます。環境を正しく構成していれば、これらの構成を使用して図3-11に示すように「実行」に続いて「デバッグ構成」を選択することによって、MAFアプリケーションを作成直後にテストできます。
注意: 開発の間は「デバッグ構成」を使用します。本番デプロイメントには「実行構成」を使用します。 「実行構成」のかわりに「デバッグ構成」を選択すると、Oracle Enterprise Pack for Eclipseで、必要に応じて、デフォルトのデバッグ・キーストアなどのデバッグ設定を使用できるようになります。 |
図3-12に示された「構成の作成」ダイアログで、をクリックして新規の構成を作成します。
その後、「構成」ページ(図3-13を参照)を使用し、適切なデプロイメント・ターゲットを選択します。
注意: iOSおよびAndroidアプリケーションをシミュレータとデバイスにデプロイする場合、それらの環境設定と構成に関する要件はそれぞれ異なります。詳細は、第19.2.5項「Androidアプリケーションのデプロイ」および第19.2.7項「iOSアプリケーションのデプロイ」全体に記載されている「始める前に」を参照してください。 |
各サポートされているプラットフォームおよびデバイスまたはエミュレータに対してMAFアプリケーション構成を作成できます。
これらの構成は「MAFアプリケーション」の下のリストから構成を選択することによって編集できます。MAFアプリケーション構成用に構成する値の詳細は、第19.2.4項「Androidデプロイメント構成の作成方法」および第19.2.6項「iOSデプロイメント構成の作成方法」を参照してください。
プラットフォーム固有のデプロイメント構成に加えて、MAFではMAFアプリケーションをモバイル・アプリケーション・アーカイブ(.maa
)ファイルとしてパッケージ化できるようにするデプロイメント構成も作成されます。このファイルを使用すると、.maa
ファイルとしてパッケージ化された既存のアプリケーションを使用する新しいMAFアプリケーションを作成できます。詳細は、第19.4項「モバイル・アプリケーション・アーカイブ・ファイルの作成」および第19.5項「署名のないデプロイメント・パッケージの作成」を参照してください。
アプリケーションを作成するとmaf-application.xml
ファイルが生成されます。これによりモバイル・アプリケーションおよびmaf-features.xml
ファイルも構成できるようになります。このファイルを使用して、モバイル・アプリケーション内に埋め込まれるアプリケーション機能を追加、削除または編集します。Oracle Enterprise Pack for Eclipseでは、maf-application.xml
用のMAFアプリケーション・エディタとmaf-feature.xml
用のモバイル機能エディタが提供されます。これらによって、これらのファイルを宣言的に変更できます。図3-14は、maf-application.xml
ファイルの概要エディタの例を示しています。
図3-14に示すように、MAFアプリケーション・エディタはプロジェクト・エクスプローラのアプリケーションおよび「MAF」ノードの下にあります。maf-application.xml
ファイルはアプリケーション、「adf」および「META-INF」ノードの下にあります。このエディタは「MAFアプリケーション・エディタ」をダブルクリックして開きます。
maf-application.xmlページのコンポーネントについては、第4.3項「モバイル・アプリケーションの構成ファイルmaf-application.xmlについて」
を参照してください。
図3-15に示すように、MAF機能エディタはエクスプローラのビュー・プロジェクトおよび「MAF」ノードの下にあります。maf-feature.xml
ファイルはビュー・プロジェクト、「src」および「META-INF」ノードの下にあります。このエディタは「MAF機能エディタ」をダブルクリックするか、maf-feature.xml
をダブルクリックして開きます。このファイルを使用して、MAFアプリケーションのコンテンツを構成します。
maf-application.xml
ファイルを編集するためのMAFアプリケーション・エディタと同様に、Oracle Enterprise Pack for Eclipseはadfmf-features.xml
構成ファイルの要素の構築に使用されたMAFコンポーネントをMAF機能エディタに表示します。adfmf-features.xml
の要素は、第4.9項「モバイル・アプリケーション機能の構成ファイルについて」で説明しています。
第5章「MAF AMXページの作成」に示すように、MAF AMXコンポーネントを使用すると、プラットフォーム固有の言語で作成されたページとまったく同じように実行されるページを構築できます。MAF AMXページでは、コンポーネントのリッチなセットを使用してユーザー・インタフェースを宣言的に作成できます。図3-16は、MAF AMXページの宣言的な開発を示しており、ここでは「パレット」のオプションを選択して、それらをMAF AMXページに追加しています。
これらのページは、(MAFアプリケーションを作成し、その中にアプリケーション機能を埋め込む)アプリケーション・アセンブラによって作成される場合もあります。または、別の開発者によって作成され、アプリケーション機能またはMAFアプリケーションに対するリソースとして、MAFアプリケーションに組み込まれる場合もあります。
MAF AMXページを作成するプロジェクトによって、このページが単一のアプリケーション機能のユーザー・インタフェース・コンテンツ配信に使用されるのか、またはMAFアプリケーション全体に対するリソースとして使用されるのかが決まります。たとえば、図3-20に示すような、アプリケーション・コントローラ・プロジェクト内で作成されたページは、アプリケーション全体のリソースとして使用されます。
ヒント: ページの管理を容易にするために、これをページ・フラグメントとして知られる再利用可能なセグメントに分割できます。MAF AMXページは、1つ以上のページ・フラグメントで構成できます。 |
MAFでは、MAFタスク・フローによりMAF AMXビュー・ページおよび他のアクティビティを適切な順序に配置できます。第5章「タスク・フローの作成」で説明されているように、MAFタスク・フローはアプリケーションのフローのビジュアル表示です。これは、MAF AMXで作成された(図3-17に、WorkBetterサンプル・アプリケーションのデフォルトのListページおよびDetailページなどのビュー・アクティビティとして示される)ユーザー・インタフェース・ページと、マネージドBeanのメソッドを呼び出すことができる非ビジュアル・アクティビティで構成できます。タスク・フローの非ビジュアル的な要素は、EL式の評価または別のタスク・フローの呼出しに使用できます。図3-17で示されるように、MAFではタスク・フロー・コンポーネントをダイアグラマにドラッグしてタスク・フローを宣言的に作成できます。MAFには、WorkBetterサンプル・アプリケーションのListページなどの単一のエントリ・ポイントを持つバインド・タスク・フローと、アプリケーション・フローへの複数のエントリ・ポイントを持つバインドなしタスク・フローの2つのタイプのタスク・フローがあります。WorkBetterサンプル・アプリケーションは、「ファイル」→「新」→「MAFサンプル」にあります。
MAFには、MAFページ、MAFページ・フラグメントと呼ばれるMAF AMXページの再利用可能な部分、およびアプリケーション機能を追加する多くのダイアログおよびウィザードがあります。図3-18は、「ファイル」メニューから使用できるメニュー・オプションを示しています。
他のオプションは、「ファイル」→「新」→「その他」(図3-18を参照)にあります。「新」ダイアログで、「Oracle」を展開し、次に「モバイル・アプリケーション・フレームワーク」を展開します。
「MAFページ」ダイアログを使用して、アプリケーション機能のユーザー・インタフェースまたはMAFアプリケーションを構成するMAF機能で共有できるアプリケーション・レベル・リソース(ログイン・ページなど)に使用されるAMXページを作成できます。アプリケーション機能コンテンツの詳細は、第4.11.1項「アプリケーション・コンテンツの定義方法」を参照してください。
アプリケーション機能のコンテンツとしてMAF AMXページを作成するには:
「ファイル」→「新」を選択し、次に「MAFページ」を選択します。
図3-20に示される「新規MAFページ」ダイアログに、たとえばViewContent
などの親フォルダを選択し、「ファイル名」フィールドに名前を入力します。
プライマリおよびセカンダリのヘッダーおよびフッターに使用される「ページ・ファセット」を選択(選択解除)します。「OK」をクリックします。
詳細は、第6.2.2項「パネル・ページ・コンポーネントの使用方法」を参照してください。
「終了」をクリックします。MAF AMXコンポーネントの使用方法の詳細は、第5.3.1.2項「MAF AMXページの作成」を参照してください。第4.11.1項「アプリケーション・コンテンツの定義方法」も参照してください。
MAFアプリケーションに対するリソースとしてMAF AMXページを作成するには:
「ファイル」→「新」を選択し、次に「MAFページ」を選択します。
「ファイル名」フィールドに名前を入力して、「MAF AMXページの作成」ダイアログの入力を完了します(図3-20を参照)。「ディレクトリ」フィールドに、ファイルの場所を入力します。この場所は、アプリケーション・コントローラ・プロジェクトのpublic_html
フォルダ内である必要があります。「OK」をクリックします。
MAF AMXページを構築します。詳細は、第5.3.1.2項「MAF AMXページの作成」を参照してください。
アプリケーション機能のコンテンツをMAFタスク・フローとして配信できます。
アプリケーション機能のコンテンツとしてMAFタスク・フローを作成するには:
「ファイル」→「新」→「その他」を選択します。
「新」ダイアログで、「Oracle」を展開し、次に「モバイル・アプリケーション・フレームワーク」を展開します。「MAFタスク・フロー」を選択し、「次へ」をクリックします。
「ファイル名」フィールドに名前を入力して、「新規のMAFタスク・フロー」ダイアログの入力を完了します(図3-21を参照)。「OK」をクリックします。
「終了」をクリックして、タスク・フローを構築します。第5.2項「タスク・フローの作成」も参照してください。
Oracle Enterprise Pack for Eclipseは、MAF AMXページおよびタスク・フローを、図3-22のようにビュー・プロジェクトの「ViewContent」ノードにemployeeList.amx
およびemp-task-flow-definition.xml
として配置します。これらのアーティファクトは、第4.7項「モバイル・アプリケーション内のアプリケーション機能の構成」で説明されるmaf-feature.xml
ファイルで参照されます。
タスク・フローは、ビュー・プロジェクトの「MAF」ノードにもリストされます。
カスタマイズされたアプリケーション・スプラッシュ画面(または起動)イメージやナビゲーション・バー・イメージなどの他のリソースも「Webコンテンツ」ノードにあります。詳細は、表3-3を参照してください。
バインドなしタスク・フローを管理するため、Oracle Enterprise Pack for Eclipseはadfc-mobile-config.xml
ファイルを生成します。このファイルを使用して、ビュー(ユーザー・インタフェース・ページ)、様々なアクティビティ間の遷移を定義する制御ルール、およびタスク・フローのレンダリング・ロジックを管理するマネージドBeanなどの様々なタスク・フロー・コンポーネントを追加することで、タスク・フローを宣言的に作成または更新できます。
Oracle Enterprise Pack for Eclipseは、MAF AMXページとタスク・フローを、モバイル・アプリケーションへのアプリケーション・リソースとして、アプリケーション・コントローラ・プロジェクトの「Webコンテンツ」ノードに配置します。図3-22に示すように、MAF AMXページ用のファイルはapplication_resource.amx
という名前で、タスク・フローのファイルはApplicationController-task-flow.xml
という名前です(デフォルト名)。