Oracle Enterprise Manager Cloud Control (Cloud Control)を使用して、マルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)でプラガブル・データベース(PDB)を作成、クローニング、切断および削除できます。
関連項目:
新しいPDBの作成、PDBのクローニング、PDBとしての非CDBの移行、PDBの切断およびPDBの削除を行う際には、特定の手順に従います。
次の表では、Cloud Controlを使用したこれらのタスクの完了を成功させるために実行する必要がある一連の処理を理解するためのドキュメント・マップを示します。各手順の参照リンクをクリックすると、詳細情報が説明されている関連トピックが表示されます。
表39-1 PDBの開始
手順 | 説明 | 参照リンク |
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手順1 |
概要の確認 PDBの概念の概要を確認します。 |
PDBの概念の概要を確認するには、「概要」を参照してください。 詳細は、「マルチテナント環境の管理の概要」および『Oracle Database概要』を参照してください |
手順2 |
ユースケースの選択 次から、要件に最も一致するユースケースを選択してください。
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手順3 |
前提条件の確認 選択したユースケースの前提条件を満たします。 |
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手順4 |
手順の実行 選択したユースケースの手順に従います。 |
Oracle Databaseには、Oracle Netクライアントに個別のデータベースとして表示される、スキーマ、スキーマ・オブジェクト、および非スキーマ・オブジェクトのポータブル・コレクションを含めることができます。この自己完結型コレクションは、PDBと呼ばれます。CDBには、PDBを1つ以上含めることができます。
Oracle Database 12cでは、単一のCDB内に多数のPDBを作成できます。データベースに接続するアプリケーションは、PDBおよびOracle Databaseの以前のバージョンを同様な方法で参照します。
Cloud Controlで管理者は、CDBのプロビジョニング、PDBのプロビジョニング(シードまたは切断されたPDBから)、既存のPDBのクローニング、非CDBのPDBとしての移行、PDBの切断およびPDBの削除を含むPDBのライフサイクル全体の管理を実行できます。
注意:
Cloud Controlを使用してPDBのライフサイクルを管理するには、Oracle Databaseプラグイン用に12.1.0.3 Enterprise Manager以降のバージョンがデプロイされている必要があります。Cloud Controlを使用してPDBを削除するには、Oracle Databaseプラグイン用に12.1.0.5 Enterprise Managerがデプロイされている必要があります。
プラグインのデプロイ方法および既存のプラグインのアップグレード方法の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』を参照してください。
図39-1に、Cloud ControlでPDBのライフサイクルを管理する方法の概要を図示します。
PDBは、CDB内に新しいPDBを作成するか、既存のPDBをクローンするか、既存の非CDBをPDBとしてCDBに移行してプロビジョニングできます。また切断したPDBをCDBに接続して、プロビジョニングすることも可能です。
注意:
この項で説明する方法を使用するかわりに、Enterprise Managerコマンドライン・インタフェース(EM CLI)を使用してPDBをプロビジョニングできます。詳細は、Oracle® Enterprise Manager Lifecycle Management管理者ガイドを参照してください。
新しいPDBをCDBに作成できます。
新しいPDBの作成時に、前提条件を満たす必要があります。
Cloud Control内にOracleソフトウェア・ライブラリ(ソフトウェア・ライブラリ)を設定する必要があります。
Cloud Control内にソフトウェア・ライブラリを設定する方法の詳細は、Oracle Enterprise Managerライフサイクル管理者ガイドを参照してください。
PDBを作成するCDBが存在しており、Cloud Controlのターゲットである必要があります。
(PDBを作成する)CDBが読取り/書込みモードである必要があります。
ターゲット・ホストのユーザーは、(PDBを作成する) CDBが属するOracleホームの所有者である必要があります。
切断されたPDBをCDBに接続できます。
切断されたPDBの接続時に、前提条件を満たす必要があります。
Cloud Control内にOracleソフトウェア・ライブラリ(ソフトウェア・ライブラリ)を設定する必要があります。
Cloud Control内にソフトウェア・ライブラリを設定する方法の詳細は、Oracle Enterprise Managerライフサイクル管理者ガイドを参照してください。
ターゲットCDB (切断したPDBを接続するCDB)が存在しており、Cloud Controlのターゲットである必要があります。
ターゲットのCDBは、読取り/書込みモードである必要があります。
切断したPDBを説明するXMLファイル、およびデータ・ファイルなど切断したPDBと関連付けられているその他のファイルが存在し、読取り可能である必要があります。
ターゲット・ホストのユーザーは、(切断したPDBを接続する) CDBが属するOracleホームの所有者である必要があります。
ソースCDBホスト(切断したPDBを以前含んでいたCDBがインストールされていたホスト)およびターゲットCDBのホスト(ターゲットCDBがインストールされていたホスト)のプラットフォームのエンディアンが同じである必要があります。
ソース・プラットフォームにインストールされているデータベース・オプションは、ターゲット・プラットフォームにインストールされているデータベース・オプションと同じまたはそのサブセットである必要があります。
切断されたPDBが含まれたCDBおよびターゲットCDBには、互換性のあるキャラクタ・セットおよび各国語キャラクタ・セットが含まれている必要があります。互換性のために、キャラクタ・セットおよび各国語キャラクタ・セットは、『Oracle Databaseグローバリゼーション・サポート・ガイド』で指定されている要件をすべて満たす必要があります。
フル・クローン・メソッドまたはスナップ・クローン・メソッドを使用してPDBをクローニングできます。
PDBのクローニング時に、前提条件を満たす必要があります。
Cloud Control内にOracleソフトウェア・ライブラリ(ソフトウェア・ライブラリ)を設定する必要があります。
Cloud Control内にソフトウェア・ライブラリを設定する方法の詳細は、Oracle Enterprise Managerライフサイクル管理者ガイドを参照してください。
ソースPDB (クローンするPDB)が存在しており、Cloud Controlのターゲットである必要があります。
注意:
新しいPDBの作成方法の詳細は、「新規PDBの作成」を参照してください。
ソースPDBがオープンである必要があります。
ターゲットCDB (クローンしたPDBを接続するCDB)が存在しており、Cloud Controlのターゲットである必要があります。
ターゲットのCDBは、読取り/書込みモードである必要があります。
ターゲット・ホストのユーザーは、ソースCDBが属するOracleホームの所有者である必要があります。
スナップ・クローン・メソッドを使用してPDBをクローニングするには、次の追加の前提条件を満たしている必要があります。
Oracle Databaseプラグイン用に12.1.0.5 Enterprise Managerをダウンロードおよびデプロイする必要があります。また、12.1.0.3 SMF以上のプラグインをダウンロードおよびデプロイする必要があります。
クローニングするPDBは、登録済の記憶域サーバー上に存在する必要があります。この記憶域サーバーは同期している必要があります。
記憶域サーバーの登録方法および同期方法の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud管理者ガイド』を参照してください。
クローニングするPDBのすべてのデータファイルは、ローカル・ディスク上ではなく、記憶域サーバーの記憶域ボリューム上に存在する必要があります。
メトリックの収集は、ソースCDB (クローニングするPDBを含むCDB)、ソースCDBホスト、およびクローニングするPDBで実行する必要があります。
スナップ・クローン機能は、クローニングするPDBで有効になっている必要があります。
スナップ・クローン機能を有効にする方法の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud管理者ガイド』を参照してください。
非CDBをPDBに移行できます。
PDBへの非CDBの移行時に、前提条件を満たす必要があります。
Cloud Control内にOracleソフトウェア・ライブラリ(ソフトウェア・ライブラリ)を設定する必要があります。
Cloud Control内にソフトウェア・ライブラリを設定する方法の詳細は、Oracle Enterprise Managerライフサイクル管理者ガイドを参照してください。
ターゲットCDB (非CDBをPDBに移行するCDB)が存在しており、Cloud Controlのターゲットである必要があります。
ターゲットのCDBは、読取り/書込みモードである必要があります。
移行する非CDBおよびターゲットCDBは、ARCHIVELOG
モードで実行されている必要があります。
移行するデータベースのデータベース管理者およびターゲットCDBには、SYSDBA
権限があります。
ターゲット・ホストのユーザーは、ターゲットCDBが属するOracleホームの所有者である必要があります。
PDBを切断および削除できます。
PDBを切断または削除できます。
注意:
この項で説明する方法を使用するかわりに、Enterprise Managerコマンドライン・インタフェース(EM CLI)を使用してPDBを切断および削除できます。詳細は、Oracle® Enterprise Manager Lifecycle Management管理者ガイドを参照してください。
PDBの切断および削除時に、前提条件を満たす必要があります。
Cloud Control内にOracleソフトウェア・ライブラリ(ソフトウェア・ライブラリ)を設定する必要があります。
Cloud Control内にソフトウェア・ライブラリを設定する方法の詳細は、Oracle Enterprise Managerライフサイクル管理者ガイドを参照してください。
切断および削除するPDBは、最低1回はオープンしている必要があります。
ターゲット・ホストのユーザーは、(切断および削除するPDBを含む) CDBが属するOracleホームの所有者である必要があります。
PDBをCDBから削除できます。
CDBからPDBのセットを恒久的に削除する場合は、前提条件を満たす必要があります。
Oracle Databaseプラグイン用に12.1.0.5 Enterprise Managerをダウンロードおよびデプロイする必要があります。
プラグインのダウンロード方法およびデプロイ方法の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』を参照してください。
Cloud Control内にOracleソフトウェア・ライブラリ(ソフトウェア・ライブラリ)を設定する必要があります。
Cloud Control内にソフトウェア・ライブラリを設定する方法の詳細は、Oracle Enterprise Managerライフサイクル管理者ガイドを参照してください。
削除するPDBは、最低1回はオープンしている必要があります。
ターゲット・ホストのユーザーは、(削除するPDBを含む) CDBが属するOracleホームの所有者である必要があります。