手動共有メモリー管理のメモリー設定を変更する前に、Oracle Enterprise Manager Database Express (EM Express)の「バッファ・キャッシュ・アドバイザ」グラフを使用して、異なるデータベース・キャッシュ・サイズを使用することにより節約される読取りの推定割合を予測します。この項では、自動メモリー管理が無効、手動共有メモリー管理が有効になっていると想定しています。
異なるデータベース・キャッシュ・サイズに対して節約される読取りの割合を予測するには、次の手順を実行します。
EM Expressの「構成」メニューから「メモリー」を選択します。
メモリー管理ページが表示されます。「メモリー設定」セクションの「SGAメモリー」サブセクションの「管理モード」の値は「手動」です。これは、手動共有メモリー管理がデータベースに対して有効であることを示しています。
「バッファ・キャッシュ・アドバイザ」グラフ(「メモリー設定」セクションの右側に表示される)を使用して、潜在的なデータベース・キャッシュ・サイズに対して節約される読取りの割合を予測します。
「バッファ・キャッシュ・アドバイザ」グラフでは、次のように表示されます。
初期化パラメータDB_CACHE_SIZE
の潜在的な値(MB)は、グラフの水平軸で表されます。初期化パラメータDB_CACHE_SIZE
の現在の設定は、青色の点で示されます。
節約された読取りに対応する値は、グラフの垂直軸で表されます。描画された値は、初期化パラメータDB_CACHE_SIZE
の現在の設定に対する比率として表されます。
負の値は、(Oracleに割り当てられたメモリーが現在の設定より小さいときの)読取りの増加の割合を表し、正の値は、(Oracleに割り当てられたメモリーが現在の設定より大きいときの)読取りの減少の割合を表します。
グラフの橙色の線は、初期化パラメータDB_CACHE_SIZE
に指定できる異なる値を描画します。橙色の線上の任意の点をクリックすると、その点で表されるDB_CACHE_SIZE
値に対して節約される読取りの割合の予測が表示されます。
この図の「バッファ・キャッシュ・アドバイザ」グラフでは、初期化パラメータDB_CACHE_SIZE
の現在の値を増加させることより、節約される読取りの割合が増加しないことを示しています。
初期化パラメータDB_CACHE_SIZE
の値を変更するには、次の手順を実行します。
メモリー管理ページで「メモリーの構成」をクリックします。
初期化パラメータ・ページが表示されます。
初期化パラメータDB_CACHE_SIZE
を選択して、「設定」をクリックします。
初期化パラメータの設定ページが表示されます。
「有効範囲」フィールドに、この変更の有効範囲を入力します。
メモリー、SPFileまたは両方の範囲の指定の詳細は、「初期化パラメータの表示と変更」を参照してください。
「値」フィールドに初期化パラメータDB_CACHE_SIZE
の新しい値を入力します。
「OK」をクリックします。
確認メッセージが表示されます。