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Oracle® Database 2日でデータベース管理者
12c リリース1 (12.1)
B71307-08
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5.3 初期化パラメータの表示と変更

この項では、データベースの初期化パラメータ設定を参照する方法およびこれらのパラメータを変更する方法を提供します。データベースの初期化パラメータは、次の3つのいずれかの方法で変更できます。

  • インスタンスが停止されるまで: 初期化パラメータの新しい値が、現在実行されているインスタンスに適用されますが、データベースを再起動すると、初期化パラメータ値は前の設定に戻されます。

  • 現在から初期化パラメータが再度変更されるまで: 変更が現在実行中のインスタンスに適用されて、サーバー・パラメータ・ファイルにも保存されます。初期化パラメータへの変更は、データベースの再起動時にも保持されます。

  • データベースの再起動時: 初期化パラメータの新しい値がサーバー・パラメータ・ファイルに記録されますが、現在実行されているインスタンスには適用されません。変更はデータベースの再起動時にのみ有効になります。

注意:

ALTER SYSTEM文を使用して初期化パラメータを変更する場合、これらの3つのシナリオは、それぞれALTER SYSTEM SQL文のSCOPE=MEMORYSCOPE=BOTHSCOPE=SPFILE句の使用に対応します。

初期化パラメータを表示または変更するには、次の手順を実行します。

  1. Oracle Enterprise Manager Database Express (EM Express)の「構成」メニューから「初期化パラメータ」を選択します。

    「初期化パラメータ」ページが表示されます。

    初期化パラメータ・ページには2つのタブがあります。

    • 現行: このタブ(デフォルト)には現在Oracleインスタンスで(メモリー内で)アクティブである初期化パラメータの値がすべて表示されます。

    • SPFile: このタブにはサーバー・パラメータ・ファイル(SPFILE)の初期化パラメータ設定が表示されます。このタブはサーバー・パラメータ・ファイルを使用して現行のインスタンスが開始されたときのみ存在します。ファイルの場所はタブの上部に表示されます。

      注意:

      プラガブル・データベース(PDB)では、「初期化パラメータ」ページに「PDB変更可能」列が表示されます。PDBレベルで変更可能な各初期化パラメータには、「PDB変更可能」列にチェック・マークが付いています。

      「PDB変更可能」列にチェック・マークが付いていないPDBの初期化パラメータは、ルートでのみ設定および変更が可能で、ルートに設定されている値はマルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)内の各PDBに適用されます。

    個々の初期化パラメータの詳細は、『Oracle Databaseリファレンス』を参照してください。

  2. (オプション)いずれかのタブで次のいずれかまたは両方を実行して、表示される初期化パラメータの数を削減します。

    • 「検索」フィールドにテキストを入力します。

    • 「検索」フィールドの隣の「変更済」または「基本」オプションを選択して、変更された初期化パラメータまたは基本初期化パラメータのいずれかに表示を限定します。

    たとえば、パラメータ名にDESTというテキストが含まれる初期化パラメータのみを表示するには、「検索」フィールドにdestと入力します。EM Expressにより初期化パラメータのリストがそれに応じて制限されます。

  3. 現在実行されているインスタンスの初期化パラメータのみを変更する(インスタンス再起動後は変更内容が保持されないようにする)には、次の手順を実行します。

    1. 「現行」タブで、値を変更する初期化パラメータを選択します。

      注意:

      パラメータを選択した際、「設定」ボタンが使用可能にならない場合、このパラメータは動的ではありません(つまり、現在のインスタンスでは変更できません)。

    2. 「設定」ボタンをクリックします。

      初期化パラメータの設定ページが表示されます。

    3. 「値」列に初期化パラメータの新しい値を入力します。

    4. 「有効範囲」フィールドで、「メモリー」が選択されていることを確認します。設定した値は、インスタンス再起動後は保持されません。

    5. (オプション)「コメント」列に、変更の理由を説明するテキストを入力します。

    6. 「OK」をクリックします。

      確認メッセージが表示されます。

  4. 現在実行されているインスタンスの初期化パラメータを変更し、またデータベース・インスタンス再起動後も保持される変更内容をサーバー・パラメータ・ファイルに記録するには、次の手順を実行します。

    1. 「現行」タブで、値を変更する初期化パラメータを選択します。

      注意:

      パラメータを選択した際、「設定」ボタンが使用可能にならない場合、このパラメータは動的ではありません(つまり、現在のインスタンスでは変更できません)。

    2. 「設定」ボタンをクリックします。

      初期化パラメータの設定ページが表示されます。

    3. 「有効範囲」フィールドで、「メモリー」「SPFile」の両方が選択されていることを確認します。設定した値は、インスタンス再起動後も保持されます。

      注意:

      「SPFile」オプションが使用できない場合、データベース・インスタンスにはSPFILEがなく、インスタンスに加えられた変更は、インスタンス再起動後は保持されません。

    4. (オプション)「コメント」列に、変更の理由を説明するテキストを入力します。

    5. 「OK」をクリックします。

      確認メッセージが表示されます。メッセージには「SQL表示」ボタンが含まれます。「SQL表示」ボタンをクリックすると、実行されたSQL文が表示されます。

  5. 現在のインスタンスには影響を与えず、次回データベース再起動時にのみ変更内容が有効になるようにサーバー・パラメータ・ファイルの初期化パラメータのみを変更するには、次の手順を実行します。

    1. 「SPFile」をクリックすると、「SPFile」タブが表示されます。

    2. 値を変更する初期化パラメータを選択します。初期化パラメータが「SPFile」タブに表示されない場合、「現行」タブで初期化パラメータを選択します。

    3. 「設定」ボタンをクリックします。

      初期化パラメータの設定ページが表示されます。

    4. 「有効範囲」フィールドで、「SPFile」を選択します。

      データベースの再起動によって初期化パラメータをリセットできない場合、「有効範囲」フィールドのデフォルトは「SPFile」となり、「メモリー」オプションは表示されません。

    5. 「値」列に初期化パラメータの新しい値を入力します。

    6. (オプション)「コメント」列に、変更の理由を説明するテキストを入力します。

    7. 「適用」をクリックします。

      確認メッセージが表示されます。

注意:

初期化パラメータへの変更はアラート・ログにALTER SYSTEM文として記録されます。アラート・ログの詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。