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Oracle® Database 2日でデータベース管理者
12c リリース1 (12.1)
B71307-08
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4.1.1 Oracle Netリスナー構成

データベース・ホスト上のOracle Netリスナー(リスナー)は、クライアント接続要求をリスニングするプロセスです。着信中のクライアント接続要求を受信し、データベース・サーバーに対する要求の通信量を管理します。

デフォルトのリスナー構成ファイルはlistener.oraという名前で、Oracleホーム・ディレクトリのサブディレクトリnetwork/adminにあります。たとえば、使用するOracleホーム・ディレクトリが/u01/app/oracle/product/11.2.0/dbhome_1の場合は、デフォルトで、listener.oraファイルが/u01/app/oracle/product/11.2.0/dbhome_1/network/adminディレクトリに作成されます。

このファイルには、データベースを識別するプロトコル・アドレスが含まれています。このアドレスはリスナーがリスニングを実行するプロトコルと、プロトコル固有のその他の情報を定義します。たとえば、リスナーを次のプロトコル・アドレスでリスニングを実行するように設定できます。

(DESCRIPTION=
   (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=dbhost.example.com) (PORT=1521)))

この例は、リスナーのホスト・コンピュータおよびポート番号を指定するTCP/IPプロトコル・アドレスを示しています。リスナーは、IPバージョン4(IPv4)またはIPバージョン6(IPv6)のいずれかのアドレスを含むネットワーク・インタフェース上で接続要求をリスニングできます。

listener.oraファイルは、インストール時に自動的に構成されます。

構成パラメータにデフォルト値があるため、構成せずにリスナーを起動して使用できます。このデフォルトのリスナーはLISTENERという名前で、起動時にはサービス名をサポートせず、次のTCP/IPプロトコル・アドレスをリスニングしています。

(ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=host_name)(PORT=1521))

Oracle Databaseは、起動後1分程度でリスナーに登録されます。リスナーによるクライアント要求の転送先になるサービス名またはデータベースは、listener.oraファイルで構成できます。この情報は、リスナーに動的に登録することもできます。リスナーによるサービスおよびデータベースの動的登録は、サービス登録と呼ばれます。

サービス登録は、各データベース・インスタンスのリスナー登録(LREG)プロセス(インスタンスのバックグラウンド・プロセス)によって実行されます。動的サービス登録の場合、listener.oraファイルの変更は必要ありません。

関連項目: