この章では、Oracle Messaging Gateway (MGW)の前提条件と、メッセージ・ゲートウェイのロード、設定およびアンロード手順を説明します。また、mgw.ora
初期化ファイルの設定および変更方法も説明します。
内容は次のとおりです。
メッセージ・ゲートウェイでは、メッセージ・ゲートウェイ・エージェントごとに1つのOracle Schedulerジョブを使用します。JOB_QUEUE_PROCESSES
データベース初期化パラメータの値がゼロの場合、Oracle Schedulerジョブは実行されません。値がゼロ以外の場合、事実上、この値は同時に実行できるSchedulerジョブおよびジョブ・キューのジョブの最大数です。
ゼロではない値が設定され、各メッセージ・ゲートウェイ・エージェントの起動をSchedulerジョブが処理するのに十分な大きさであることを確認してください。
メッセージ・ゲートウェイを実行する前に、次の手順を実行してください。
Oracle RAC環境におけるOracle Messaging Gatewayの構成
注意: この設定手順は、Windowsの32ビットおよび64ビット・バージョンとUNIXベースのオペレーティング・システムの64ビット・バージョン固有のものです。タスクは、「Windowsオペレーティング・システムのみ」または「Linux Operating Systemのみ」と表示されている以外は、WindowsおよびUNIXベースのオペレーティング・システム両方に適用されます。その他のオペレーティング・システムについては、オペレーティング・システム固有のドキュメントを参照してください。 |
SQL*Plusを使用して、ユーザーSYS
またはSYSDBA
としてORACLE_HOME
/mgw/admin/catmgw.sql
を実行します。このスクリプトによって、ロール、表、ビュー、オブジェクト型およびPL/SQLパッケージを含む、メッセージ・ゲートウェイに必要なデータベース・オブジェクトがロードされます。これによって、メッセージ・ゲートウェイのPL/SQLパッケージのパブリック・シノニムが作成されます。MGW_ADMINISTRATOR_ROLE
およびMGW_AGENT_ROLE,
という2つのロールが作成され、特定の権限が付与されます。すべてのオブジェクトは、SYS
に所有されます。
注意: CDB環境では、ORACLE_HOME /mgw/admin/catmgw.sql をPDB rootとして実行します。 |
この手順は、UNIXベースのオペレーティング・システム専用です。Windowsオペレーティング・システムでは、リスナーについての静的サービス情報は必要ありません。
メッセージ・ゲートウェイのPL/SQLパッケージで外部プロシージャがコールされるように、listener.ora
を変更する必要があります。
外部プロシージャのデフォルトのプロセス間通信(IPC)プロトコル・アドレスが設定されていることを確認します。
LISTENER = (ADDRESS_LIST= (ADDRESS=(PROTOCOL=IPC)(KEY=EXTPROC))
手順1のリスナーの静的サービス情報を追加します。リスナーのSID_DESC
を設定する必要があります。SID_DESC
のうち、表18-1で説明されているパラメータはメッセージ・ゲートウェイで重要なため、使用環境にあわせて指定する必要があります。
表18-1 SID_DESCパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
|
|
|
外部プロシージャを実行するために必要な環境変数 JRE_HOME/lib/PLATFORM_TYPE JRE_HOME/lib/PLATFORM_TYPE/server ORACLE_HOME/lib サード・パーティのメッセージ・システムに必要な追加ライブラリも含まれる必要があります。「Oracle以外のメッセージ・システムの設定」を参照してください。
|
|
ユーザーのOracleホーム・ディレクトリ。 |
|
外部プロシージャのエージェントの名前( |
注意: ORACLE_HOME がOracleインストレーションのルート・ディレクトリを表すように、JRE_HOME はJREインストレーションのルート・ディレクトリを表します。Oracle DatabaseとともにインストールされたJREの使用をお薦めします。 |
例18-1では、SID_NAME
mgwextproc
をLinux x86用のlistener.oraファイルに追加します。
外部プロシージャに対して、tnsnames.ora
で、例18-2で示したように、接続記述子がlistener.ora
で構成された情報に一致するネット・サービス名MGW_AGENT
を構成します。ネット・サービス名は、MGW_AGENT
である必要があります(この値は固定)。KEY
の値は、listener.ora
でIPCプロトコルに対して指定されたKEY
の値に一致する必要があります。SIDの値は、listener.ora
でSID_DESC
エントリのSID_NAME
に対して指定された値に一致する必要があります。
例18-2 MGW_AGENTの構成
MGW_AGENT = (DESCRIPTION= (ADDRESS_LIST= (ADDRESS= (PROTOCOL=IPC)(KEY=EXTPROC))) (CONNECT_DATA= (SID=mgwextproc)))
注意: sqlnet.ora のnames.default_domain パラメータを使用してデフォルト・ドメインを設定した場合は、そのドメインをtnsnames.ora のネット・サービス名MGW_AGENT に追加する必要があります。たとえば、sqlnet.ora にエントリnames.default_domain=acme.com が含まれる場合、tnsnames.ora のネット・サービス名はMGW_AGENT.acme.com である必要があります。 |
メッセージ・ゲートウェイのデフォルトの初期化ファイルORACLE_HOME
/mgw/admin/mgw.ora
は、テキスト・ファイルです。メッセージ・ゲートウェイの外部プロシージャは、その初期化ファイルを使用して初期化パラメータを取得し、メッセージ・ゲートウェイ・エージェントを起動します。ORACLE_HOME
/mgw/admin/sample_mgw.ora
をmgw.ora
にコピーし、状況に応じて変更します。
次のプロシージャでは、メッセージ・ゲートウェイのすべてのアプリケーションに必要な環境変数およびその他のパラメータを設定します。
Windowsオペレーティング・システムのみ: MGW_PRE_PATH
変数を設定します。この値は、次のjvm.dll
ライブラリへのパスです。
set MGW_PRE_PATH = JRE_HOME\bin\client
この変数は、メッセージ・ゲートウェイ・エージェントのプロセスによって継承されたパスの前に付けられます。
CLASSPATH
には、少なくとも次のクラスが入っている必要があります。
JREランタイム・クラス
JRE_HOME/lib/rt.jar
Oracle JDBCクラス
ORACLE_HOME/jdbc/lib/ojdbc6.jar
Oracle国際化クラス
ORACLE_HOME/jlib/orai18n.jar
SQLJランタイム
ORACLE_HOME/sqlj/lib/runtime12.jar
Java Message Service(JMS)インタフェース
ORACLE_HOME/rdbms/jlib/jmscommon.jar
Oracle JMS実装クラス
ORACLE_HOME/rdbms/jlib/aqapi.jar
JavaトランザクションAPI
ORACLE_HOME/jlib/jta.jar
メッセージ・ゲートウェイがOracle以外のメッセージ・システムにアクセスするために必要な追加のクラス
注意: ORACLE_HOME には、該当する具体的な値を代入します。たとえば、$ORACLE_HOME を使用しても機能しません。
Windowsオペレーティング・システムのユーザーは、Windowsオペレーティング・システムのパス構文を使用して |
メッセージ・ゲートウェイの管理作業を実行するには、例18-3に示したように、MGW_ADMINISTRATOR_ROLE
権限を所有するデータベース・ユーザーを作成する必要があります。
メッセージ・ゲートウェイ・エージェントからデータベースへの接続を確立するには、例18-4に示したように、MGW_AGENT_ROLE
権限を所有するデータベース・ユーザーを作成する必要があります。
メッセージ・ゲートウェイ・エージェント・ユーザーの作成後、管理ユーザーとしてDBMS_MGWADM.ALTER_AGENT
を使用し、例18-5に示したように、メッセージ・ゲートウェイ・エージェントによるデータベースへの接続に使用されるユーザー名、パスワードおよびデータベース接続文字列でメッセージ・ゲートウェイを構成します。「Oracle Messaging Gatewayのエージェント・ユーザーの作成」で作成したメッセージ・ゲートウェイのユーザー名とパスワードを使用します。データベース接続文字列パラメータは、tnsnames.ora
の新しいサービス名(パフォーマンスを向上させるにはIPCプロトコルを使用)またはNULL
のいずれかに設定できます。NULL
に設定する場合は、mgw.ora
にoracle_sid
パラメータを設定する必要があります。
このリリースの場合は、DBMS_MGWADM.ALTER_AGENT
をコールするとき、常にデータベース接続文字列パラメータに対してNULL
以外の値を指定してください。
この項の内容は次のとおりです。
メッセージ・ゲートウェイ・エージェントによるすべてのデータベース接続先を、メッセージ・ゲートウェイ・エージェントのプロセスが実行中のインスタンスにする必要があります。これにより、Oracle RAC環境で確実に適切なフェイルオーバー動作が得られます。このように接続を構成するには、インスタンスで少し異なる方法でtnsnames.ora
ファイルを使用させます。各ファイルには同じネット・サービス名のエントリがありますが、接続データはそのtnsnames.ora
ファイルに関連付けられているインスタンスのみを参照します。共通のネット・サービス名は、DBMS_MGWADM.ALTER_AGENT
を使用してメッセージ・ゲートウェイ・エージェントのデータベース接続情報を構成するときに、データベース・パラメータに使用されます。
たとえば、OraDB1
およびOraDB2
という2つのインスタンスで構成される2インスタンスOracle RAC環境で、ネット・サービス名AGENT_DB
が使用される場合、インスタンスOraDB1
のtnsnames.ora
は次のようになります。
AGENT_DB = (DESCRIPTION = (ADDRESS = (PROTOCOL = TCP)(HOST = myhost1.mycorp.com)(PORT = 1521)) (CONNECT_DATA = (SERVER = DEDICATED) (SERVICE_NAME = OraDB10.mycorp.com) (INSTANCE_NAME = OraDB1) ) )
OraDB2
のtnsnames.ora
は次のようになります。
AGENT_DB = (DESCRIPTION = (ADDRESS = (PROTOCOL = TCP)(HOST = myhost2.mycorp.com)(PORT = 1521)) (CONNECT_DATA = (SERVER = DEDICATED) (SERVICE_NAME = OraDB10.mycorp.com) (INSTANCE_NAME = OraDB2) ) )
その後、次のコマンドを実行して、メッセージ・ゲートウェイ・エージェント・ユーザーの接続情報を構成します。
EXEC DBMS_MGWADM.ALTER_AGENT( agent_name => 'default_agent', username => 'agent_user', password => 'agent_password', database => 'agent_db');
メッセージ・ゲートウェイは、Oracle Schedulerのデータベース・サービス・サポートを活用して、メッセージ・ゲートウェイ・エージェントの外部プロセスのサービス・アフィニティを指定します。デフォルトでは、メッセージ・ゲートウェイ・エージェントは、すべてのインスタンスにマップされているデフォルトのデータベース・サービスを使用します。メッセージ・ゲートウェイ・エージェントが、特定のグループのデータベース・インスタンスで起動するようにするには、これらのインスタンスにデータベース・サービスを作成し、DBMS_MGWADM
.CREATE_AGENT
またはDBMS_MGWADM
.ALTER_AGENT
プロシージャのSERVICE
パラメータを使用して、メッセージ・ゲートウェイ・エージェントに割り当てる必要があります。DBMS_MGWADM
.STARTUP
プロシージャによって、Oracle Schedulerジョブの実行時にメッセージ・ゲートウェイ・エージェントの外部プロセスを開始するSchedulerジョブが送られます。Schedulerジョブは、メッセージ・ゲートウェイ・エージェント用に構成されたデータベース・サービスを使用します。
SERVICE
パラメータで指定されるデータベース・サービスは、Oracle Schedulerジョブのサービス・アフィニティ(メッセージ・ゲートウェイの外部プロセスのサービス・アフィニティを含む)にのみ使用されます。メッセージ・ゲートウェイ・エージェント・ユーザーによって作成されたデータベース接続には使用されません。それらのJDBCクライアント接続は、DATABASE
およびCONNTYPE
パラメータに指定された値に基づきます。
この項の内容は次のとおりです。
TIB/Rendezvous Javaクライアント・アプリケーションとして実行する場合、メッセージ・ゲートウェイ・エージェントには、メッセージ・ゲートウェイ・エージェントが実行されるコンピュータ上にTIB/Rendezvousソフトウェアをインストールする必要があります。この項では、TIBRV_HOME
はインストールされたTIB/Rendezvousソフトウェアの場所を参照します。
Linux Operating Systemの場合は、メッセージ・ゲートウェイのエントリのLD_LIBRARY_PATH
には、TIB/Rendezvous共有ライブラリ・ファイルにアクセスするためのエージェントのTIBRV_HOME
/lib
を含める必要があります。
Windowsオペレーティング・システムの場合は、listener.ora
を変更する必要はありません。ただし、システム環境変数PATH
にTIBRV_HOME
\bin
を含める必要があります。
MGW_PRE_PATH
には、通常TIBRV_HOME/bin
にあるTIB/Rendezvousライセンス・チケット・ファイル(tibrv.tkt
)が入っているディレクトリを含める必要があります。
CLASSPATH
には、TIB/Rendezvous jarファイルTIBRV_HOME
/lib/tibrvj.jar
を含める必要があります。独自にカスタマイズされたTIB/Rendezvousアドバイザ・メッセージ・コールバックを使用する場合は、コールバック・クラスの場所も含める必要があります。
次のJavaプロパティを設定して、デフォルトの設定を変更します。
oracle.mgw.tibrv.encoding
oracle.mgw.tibrv.intraProcAdvSubjects
oracle.mgw.tibrv.advMsgCallback
JavaおよびJMSのWebSphere MQクライアントとWebSphere MQクラスは、メッセージ・ゲートウェイ・エージェントが作動するコンピュータ上にインストールする必要があります。この項では、MQ_HOME
はインストール済クライアントの場所を参照します。Linux Operating Systemの場合は、この場所は常に/opt/mqm
です。Windowsオペレーティング・システムの場合は、インストール場所を変更できます。
メッセージ・ゲートウェイによるWebSphere MQへのアクセスには、listener.ora
の変更は必要ありません。
WebSphere MQ Base Java(JMS以外)インタフェースを使用する場合は、「mgw.ora初期化ファイルの設定」の設定以外に少なくとも次のパスを含むようにCLASSPATH
を設定する必要があります。
MQ_HOME
/java/lib/com.ibm.mq.jar
MQ_HOME
/java/lib/connector.jar
WebSphere MQ JMSインタフェースを使用する場合は、CLASSPATH
を設定して、「mgw.ora初期化ファイルの設定」の設定以外に少なくとも次のパスを含める必要があります。
MQ_HOME
/java/lib/com.ibm.mqjms.jar
MQ_HOME
/java/lib/com.ibm.mq.jar
MQ_HOME
/java/lib/connector.jar
次の手順を実行して、設定を検証します。この手順には、メッセージ・ゲートウェイ・エージェントの単純な起動および停止が含まれます。
データベース・リスナーを起動します。
外部プロシージャに対するリスナーおよび通常のデータベース接続に対する他のリスナーを起動します。
メッセージ・ゲートウェイ・エージェント・ユーザーに対してデータベース接続文字列をテストします。
sqlplus
agent_user
/
agent_password
@
agent_database
を実行します。
正常に終了した場合、メッセージ・ゲートウェイ・エージェントをデータベースに接続できます。
Linux Operating Systemのみ: 外部プロシージャのコールに使用するネット・サービス・エントリをテストします。
sqlplus
agent_user
/
agent_password
@
MGW_AGENT
を実行します。
これは「ORA-28547: サーバーへの接続が失敗しました。Oracle Net管理エラーの可能性があります」を表示して失敗します。これ以外のエラーは、tnsnames.ora
、listener.ora
あるいはその両方が正しくないことを示します。
admin_user
として接続し、DBMS_MGWADM.STARTUP
をコールしてメッセージ・ゲートウェイ・エージェントを起動します。
MGW_GATEWAY
ビューを使用して、AGENT_STATUS
がRUNNING
に、AGENT_PING
がREACHABLE
に変わるまで待ちます。
admin_user
として接続し、DBMS_MGWADM.SHUTDOWN
をコールしてメッセージ・ゲートウェイ・エージェントを停止します。
MGW_GATEWAY
ビューを使用して、AGENT_STATUS
がNOT_STARTED
に変わるまで待ちます。
メッセージ・ゲートウェイをアンロードする手順は、次のとおりです。
メッセージ・ゲートウェイを停止します。
ペイロードがメッセージ・ゲートウェイ標準型(SYS.MGW_BASIC_MSG_T
など)であるユーザー作成のキューを削除します。
SQL*Plusを使用して、ユーザーSYS
またはSYSDBA
としてORACLE_HOME
/mgw/admin/catnomgw.sql
を実行します。
これによって、ロール、表、ビュー、パッケージ、オブジェクト型およびシノニムを含む、メッセージ・ゲートウェイによって使用されるデータベース・オブジェクトが削除されます。
listener.ora
およびtnsnames.ora
で作成したメッセージ・ゲートウェイのエントリを削除します。
メッセージ・ゲートウェイ・エージェントを起動すると、メッセージ・ゲートウェイによって、テキスト・ファイルから初期化情報が読み込まれます。初期化ファイルには、初期化パラメータ、環境変数およびJavaプロパティを設定するための行が含まれています。各エントリは1行に指定する必要があります。先頭の空白は、すべての場合に切り捨てられます。
メッセージ・ゲートウェイの管理者は、DBMS_MGWADM
.CREATE_AGENT
およびDBMS_MGWADM
.ALTER_AGENT
により、メッセージ・ゲートウェイ・エージェントに使用される初期化ファイルを指定できます。初期化ファイルが指定されない場合、デフォルトの初期化ファイルが使用されます。
デフォルトのエージェントのデフォルト初期化ファイルは、ORACLE_HOME/mgw/admin/mgw.ora
にあります。
指定されたエージェントのデフォルト初期化ファイルはORACLE_HOME
/mgw
/admin
/mgw_AGENTNAME
.ora
で、AGENTNAME
は、メッセージ・ゲートウェイ・エージェントの名前を大文字で表記したものです。たとえば、エージェント名がmy_agent
の場合、エージェントのデフォルト初期化ファイルはORACLE_HOME
/mgw
/admin
/mgw_MY_AGENT
.ora
です。指定されたエージェントのデフォルトの初期化ファイルが検出されなかった場合、ORACLE_HOME
/mgw
/admin
/mgw
.ora
が使用されます。
通常、初期化パラメータは、「name
=
value
<NL>
」という書式の行で指定されます。ここで、name
はパラメータ名、value
はパラメータの値、<NL>
は改行を表します。
用途: メッセージ・ゲートウェイのログ・ファイルまたはトレース・ファイルが作成されるディレクトリを指定します。
書式:
log_directory = value
デフォルト:
ORACLE_HOME/mgw/log
例:
log_directory = /private/mgwlog
用途: メッセージ・ゲートウェイ・エージェントによって記録されるロギングの詳細レベルを指定します。ロギング・レベルは、メッセージ・ゲートウェイ・エージェントの実行中にDBMS_MGWADM.SET_LOG_LEVEL
をコールすることで動的に変更できます。Oracleでは、常にログレベル0
(デフォルト値)を使用することをお薦めします。
書式:
log_level = value
値:
0
: 基本的なロギングの場合に使用します。これは、DBMS_MGWADM.BASIC_LOGGING
と同じです。
1
: 低レベルのトレースの場合に使用します。これは、DBMS_MGWADM.TRACE_LITE_LOGGING
と同じです。
2
: 高レベルのトレースの場合に使用します。これは、DBMS_MGWADM.TRACE_HIGH_LOGGING
と同じです。
3
: デバッグ・トレースの場合に使用します。これは、DBMS_MGWADM.TRACE_DEBUG_LOGGING
と同じです。
4
: 高レベルのデバッグ・トレースの場合に使用します。これは、DBMS_MGWADM.TRACE_DEBUG_HIGH_LOGGING
と同じです
例:
log_level = 0
ユーザーは、メッセージ・ゲートウェイの処理環境を直接制御できないため、初期化ファイルを使用して特定の環境変数を設定する必要があります。現在、メッセージ・ゲートウェイ・エージェントによって使用されている環境変数は、CLASSPATH
、MGW_PRE_PATH
およびORACLE_SID
です。
CLASSPATH
およびMGW_PRE_PATH
などの環境変数は、メッセージ・ゲートウェイ・エージェントが必要な共有オブジェクトやJavaクラスなどを検出できるように設定されます。環境変数は、「set
env_var
=value
<NL>
」または「setenv
env_var
=
value
<NL>
」という書式の行で指定されます。ここで、env_var
は設定する環境変数の名前、value
は環境変数の値、<NL>
は改行を表します。
用途: Oracle Database Advanced QueuingとOracle以外のメッセージ・システム間の伝播のために、メッセージ・ゲートウェイ・エージェントに必要なJavaクラスを検索するJava Virtual Machineによって使用されます。
書式:
set CLASSPATH=value
例:
set CLASSPATH=ORACLE_HOME/jdbc/lib/ojdbc6.jar:JRE_HOME/lib/rt.jar: ORACLE_HOME/sqlj/lib/runtime12.jar:ORACLE_HOME/jlib/orai18n.jar:ORACLE_HOME/rdbms/ jlib/jmscommon.jar:ORACLE_HOME/rdbms/jlib/aqapi.jar:ORACLE_HOME/jlib/jta.jar: /opt/mqm/java/lib/com.ibm.mq.jar:/opt/mqm/java/lib/com.ibm.mqjms.jar:/opt/mqm/java /lib/connector.jar
用途: メッセージ・ゲートウェイのプロセスによって継承されたパスの先頭に追加されます。Windowsオペレーティング・システムの場合、この変数を設定してライブラリjvm.dll
が存在する位置を指定する必要があります。
書式:
set MGW_PRE_PATH=value
例:
set MGW_PRE_PATH=JRE_HOME\bin\client
用途: メッセージ・ゲートウェイの構成時にサービス名が指定されていない場合に使用できます。
書式:
set ORACLE_SID=value
例:
set ORACLE_SID=my_sid
TIB/Rendezvousサブジェクトを使用する場合、メッセージ・ゲートウェイJVMのJavaシステム・プロパティを指定する必要があります。これには、メッセージ・ゲートウェイ初期化ファイルのsetJavaProp
パラメータを使用できます。Javaプロパティは、「setJavaProp
prop_name
=
value
<NL>
」という書式の行で指定されます。ここで、prop_name
は設定するJavaプロパティの名前、value
はJavaプロパティの値、<NL>
は改行記号を表します。
用途: このJavaプロパティは、1つのトランザクションで伝播されるメッセージの最大数を表します。メッセージ・ゲートウェイのジョブ・オプションMsgBatchSize
が指定されていない場合のデフォルト値として機能します。デフォルトから変更された場合、予期されるメッセージのサイズとメッセージ・ゲートウェイ・エージェントのメモリーを考慮する必要があります(DBMS_MGWADM.ALTER_AGENT
のmax_memory
パラメータを参照)。このJavaプロパティの最小値は1、最大値は100で、デフォルトは30です。
関連項目: 『Oracle Database PL/SQLパッケージ・プロシージャおよびタイプ・リファレンス』のDBMS_MGWADMに関する項 |
構文:
setJavaProp oracle.mgw.batch_size=value
例:
setJavaProp oracle.mgw.batch_size=10
用途: このパラメータは、伝播元キューの使用可能メッセージのポーリング間の経過時間(1000分の1秒単位)を指定します。メッセージ・ゲートウェイで使用されるデフォルトのポーリング間隔は5000ミリ秒(5秒)です。このJavaプロパティの最小値は100ミリ秒で、最大値は60秒です。
構文:
setJavaProp oracle.mgw.polling_interval=value
例:
setJavaProp oracle.mgw.polling_interval=1000
用途: このパラメータでは、TIB/Rendezvousメッセージ・システム・リンクで使用される文字エンコードを指定します。TIB/Rendezvous制約により、すべての構成済TIB/Rendezvousリンクに許可されているキャラクタ・セットは1つのみです。デフォルトは、ISO 8859-1またはJavaシステム・プロパティfile.encoding
によって指定されたキャラクタ・セットです。
構文:
setJavaProp oracle.mgw.tibrv.encoding=value
例:
setJavaProp oracle.mgw.tibrv.encoding=ISO8859_1
oracle.mgw.tibrv.intraProcAdvSubjects
用途: このパラメータはすべてのTIB/Rendezvousメッセージ・システム・リンクに使用され、プロセス内転送で表示されるシステム勧告サブジェクトの名前を指定します。
構文
setJavaProp oracle.mgw.tibrv.intraProcAdvSubjects= advisorySubjectName[:advisorySubjectName]
例:
setJavaProp oracle.mgw.tibrv.intraProcAdvSubjects=_RV.>
oracle.mgw.tibrv.advMsgCallback
用途: このパラメータはすべてのTIB/Rendezvousメッセージ・システム・リンクに使用され、TibrvMsgCallback
インタフェースを実装してシステム勧告メッセージを処理するJavaクラスの名前を指定します。指定されていない場合は、メッセージ・ゲートウェイによって提供されるデフォルトのシステム勧告メッセージ・ハンドラが使用され、メッセージ・ゲートウェイのログ・ファイルにシステム勧告メッセージが書き込まれます。指定されている場合は、クラス・ファイルが格納されているディレクトリがmgw.ora
のCLASSPATH
に含まれている必要があります。
構文:
setJavaProp oracle.mgw.tibrv.advMsgCallback=className
例:
setJavaProp oracle.mgw.tibrv.advMsgCallback=MyAdvCallback
用途: このパラメータはtnsnames.oraファイルのディレクトリを指定します。メッセージ・ゲートウェイ・エージェントがJDBC Thinドライバを使用するよう構成されており、エージェントの接続情報のデータベース指定子がTNSNamesの別名の場合、設定する必要があります。JDBC OCIドライバが使用されている場合や、データベース指定子がTNSNamesの別名ではない場合は、設定する必要はありません。
構文:
setJavaProp oracle.net.tns_admin=value
例:
setJavaProp oracle.net.tns_admin=/myoraclehome/network/admin