プライマリ・コンテンツに移動
Oracle® Clusterware管理およびデプロイメント・ガイド
12c リリース1 (12.1)
B71322-07
目次へ移動
目次
索引へ移動
索引

前
次

cluvfy comp baseline

システムとクラスタの構成情報を取得してベースラインを作成するには、cluvfy comp baselineコマンドを使用します。このベースラインをシステムの状態との比較に使用できます。ベースラインの収集は、Oracle Clusterwareのインストール後やOracle Clusterwareのアップグレード前後といった戦略的なタイミングで、またはOracle ClusterwareリソースとしてCVUを定期的に実行するのに合わせて自動的に実行できます。また、複数のベースラインを比較することもできます。

構文

cluvfy comp baseline -collect {all | cluster | database} [-n node_list]
  [-d Oracle_home] [-db db_unique_name] [-bestpractice | -mandatory] [-binlibfilesonly
  [-reportname report_name] [-savedir save_dir]

cluvfy comp baseline -compare baseline1,baseline2,... [-deviations]

パラメータ

表A-5 cluvfy comp baselineコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-collect {all | cluster |
 database}

-collectパラメータは、ベースラインを作成してGrid_home/cv/report/xmlディレクトリに保存するようにCVUに指定します。

Oracle Clusterware (cluster)、データベース(database)、またはその両方(all)に関するベースラインを収集できます。

-n node_list

テストを行う非ドメイン修飾ノード名のカンマ区切りリストを指定します。

-d Oracle_home

データベース・ベースラインを収集するとき、Oracleホームを指定すると、CVUは、Oracleホームで実行しているすべてのデータベースのベースラインを収集します。

特定のデータベースのベースラインを収集するには-dbパラメータを使用します。

-db db_unique_name

情報を収集するデータベースの名前。

データベース・ベースラインを収集する場合、-dbパラメータを指定すると、CVUは指定されたデータベースのベースラインのみを収集します。-dbを指定していない場合、CVUはシステムに構成されているすべてのクラスタ・データベースを検出し、それぞれのベースラインを収集します。

-bestpractice | -mandatory

ベスト・プラクティス推奨事項のみのベースラインを収集するには、-bestpracticeを指定します。必須要件のみのベースラインを収集するには、-mandatoryを指定します。

-binlibfilesonly

ソフトウェア・ホームのbin/lib/、およびjlib/サブディレクトリにあるファイルのみを収集するには、-binlibfilesonlyを指定します。

-report report_name

レポートの名前を指定するには、このオプション・パラメータを使用します。

-savedir save_dir

CVUがレポートを保存する場所を指定するには、このオプション・パラメータを使用します。-savedirオプションを指定しない場合、CVUは、レポートをGrid_home/cv/reportディレクトリに保存します。

-compare baseline1,baseline2,...

ベースラインを比較するには、-compareを指定します。1つのベースラインのみを指定した場合、CVUは、収集の結果を表示します。カンマ区切りリストで複数のベースラインを指定した場合、CVUは、HTMLドキュメントでベースラインの値を相互に比較します。

-deviations

このパラメータを指定して、ベスト・プラクティスの推奨事項からの差異のみ、または必須要件からの差異のみ、あるいは両方の差異を表示します(-bestpracticeパラメータと-mandatoryパラメータの有無によって変わります)。

使用上の注意

  • -collectまたは-compareパラメータのいずれかを指定します。

  • このコマンドの実行時にCVUが収集するアイテムは次のとおりです。

    • 物理メモリー
    • 使用可能なメモリー
    • スワップ領域
    • 空き領域
    • 必須パッケージ
    • 推奨するカーネル・パラメータ
    • /etc/inittab権限
    • /var/tmp/.oracleの下のドメイン・ソケット
    • Oracle Clusterwareソフトウェア・ファイルの属性
    • ネットワークMTUサイズ
    • OCR権限、グループおよび所有者(OCRが共有ファイル・システムに格納されている場合)
    • OCRディスク・グループ(OCRがOracle ASMに格納されている場合)
    • システム要件プラガブル・タスク(ゼロ構成ネットワーク設定、/bootマウント、Huge Pagesの存在、8888ポートの可用性、イーサネット・ジャンボ・フレーム)
    • Oracle Clusterware事後チェック・プラガブル・タスク(css miscountreboottimedisktimeout)
    • データベースのベスト・プラクティス

次の例は、-collect-compareの両方のコマンド・パラメータの使用方法を示しています。

$ cluvfy comp baseline -collect all -n all -db orcl -bestpractice -report bl1
   -savedir /tmp

$ cluvfy comp baseline -compare bl1,bl2