オープン・セッションまたはランナウェイ・ワークロードが多すぎるため、エンタープライズ・データベース・サーバーが使用可能メモリーをすべて使用することがあります。メモリーが不足すると、トランザクションが失敗することがあります。極端な場合には、サーバーが再起動し、アプリケーションの貴重なリソースが失われることもあります。Oracle Database QoS Managementは、サーバー上のメモリー不足をリアルタイムで検出し、新しいセッションを他のサーバーにリダイレクトして、メモリーが不足しているサーバー上のすべての使用可能メモリーが使用されることを防ぎます。
Oracle Database QoS Managementが有効になっていて、Oracle Clusterwareサーバー・プールを管理している場合、Cluster Health Monitorは、クラスタ・サーバーのメモリー・リソースに関するリアルタイム情報を提供するメトリック・ストリームをOracle Database QoS Managementに送信します。この情報の内容は次のとおりです。
使用可能メモリーの量
現在使用されているメモリーの量
ノードのメモリーが不足しているとOracle Database QoS Managementが判断した場合は、新しい接続が作成されないように、そのノード上のOracle Clusterwareで管理されているデータベース・サービスが停止されます。メモリー不足が緩和されると、そのノードのサービスが自動的に再開し、リスナーはそのサーバーへの新規接続の送信を開始します。メモリー不足は、いくつかの方法で緩和できます(たとえば、既存のセッションの終了やユーザーの介入など)。
新しいセッションを別のサーバーに再ルートすると、メモリーが不足しているサーバー上の既存のワークロードが保護され、サーバーを使用可能な状態に保つことができます。サーバーのメモリー不足の管理によって、Oracle RACデータベースにホストされているアプリケーションのサービス・レベルの管理に新しいリソース保護機能が追加されます。