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Oracle® Clusterware管理およびデプロイメント・ガイド
12c リリース1 (12.1)
B71322-07
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サーバー構成およびサーバー状態の属性

サーバーをクラスタに追加するとすぐに、Oracle Clusterwareは、各サーバーに属性セットを割り当てます。サーバーの物理特性を記述する属性もあれば、サーバーの状態を記述する属性もあります。また、サーバーをさらに分類するために役立つ変更可能な他のサーバー属性もあります。クラスタからサーバーを削除すると、Oracle Clusterwareはサーバー・オブジェクトを削除します。

サーバーのカテゴリ化管理ポリシーの一部として、サーバー構成属性を使用してサーバーを分類します。

表3-4に、サーバー構成属性を示します。

表3-4 サーバー構成属性

属性 説明
ACTIVE_CSS_ROLE

サーバーによって実行されるロール。サーバーは、次のいずれかのロールを持つことができます。

  • hub: Oracle Flex Cluster内のサーバーに指定されるロール、またはOracle Clusterwareの標準クラスタ内のノードに指定されるロール。

  • leaf: サーバーは、Oracle Flex Cluster内のリーフ・ノードです。

注意: この属性は構成できません。

CONFIGURED_CSS_ROLE

サーバー用に構成されたロール。サーバーは次のいずれかにできます。

hub: Oracle Flex Cluster内のサーバーに指定されるロール、またはOracle Clusterwareの標準クラスタ内のノードに指定されるロール。

leaf: サーバーは、Oracle Flex Cluster内のリーフ・ノードです。

注意: この属性は構成できません。

CPU_CLOCK_RATE

メガヘルツ(MHz)単位のCPUクロック速度。

CPU_COUNT

プロセッサ数

CPU_EQUIVALENCY

サーバーで提供されるCPUパワーが、ベースライン(1000など)による物理的表現から正または負の方向に逸脱する可能性があることを説明するために、Oracle Clusterwareが使用する相対値(1以上の正の整数として表される)。値が1000より小さい場合は、CPU_COUNTおよびCPU_CLOCK_RATEパラメータの特定の値にもかかわらず、このサーバーで提供され相当パワーがそれぞれ小さいことを説明します。

ローカル・サーバーで次のコマンドを使用して、この属性をそれぞれ表示または変更します。

crsctl get cpu equivalency
crsctl set cpu equivalency
CPU_HYPERTHREADING

CPUのハイパー・スレッドのステータス。値0は、ハイパー・スレッドが使用されていないことを示しています。値1は、ハイパー・スレッドが使用されていることを示しています。

MEMORY_SIZE

メガバイト(MB)単位のメモリー・サイズ。

NAME

サーバーの名前。

RESOURCE_USE_ENABLED

サーバー・プール・リソース管理パラメータ。この属性の値が1の場合(デフォルト)、サーバーをリソースの配置に使用できます。値が0の場合、Oracle Clusterwareによってサーバーでのサーバー・プール・リソースの起動が禁止されます。サーバーが空きプールに残っています。

crsctl get resource useコマンドおよびcrsctl set resource useコマンドを使用すると、各クラスタ・メンバー・ノードの設定を見直し、この属性を制御できます。

SERVER_LABEL

サーバーにラベルを付けるために使用できる任意の値。サーバー・カテゴリを設定する場合にこの属性を使用できます。たとえば、場所(building_A、building_Bなど)を指定することが可能であり、これにより、場所が要件になっているプールにサーバーを配置することができます(適切なサーバー・カテゴリを作成し、それをサーバー・プールに使用します)。

ローカル・サーバーで次のコマンドを使用して、この属性をそれぞれ表示または変更します。

crsctl get server label
crsctl set server label

表3-5に、読取り専用のサーバー状態および構成属性を示します。

表3-5 サーバー状態の属性

属性 説明
ACTIVE_POOLS

サーバーが属しているサーバー・プールの名前の空白区切りのリストです。Oracle Clusterwareはこのリストを自動的に管理します。

STATE

サーバーは、次のいずれかの状態になります。

  • ONLINE: サーバーは、クラスタのメンバーであり、リソースの配置に使用できます。

  • OFFLINE: サーバーは、現在クラスタのメンバーではありません。したがって、リソースの配置に使用できません。

  • JOINING: サーバーがクラスタに追加されると、Oracle Clusterwareは、サーバーを処理し、リソースの配置に有効であることを確認します。また、Oracle Clusterwareは、サーバーで実行されるように構成されているリソースの状態をチェックします。サーバーの妥当性およびリソースの状態が確認されると、サーバーはこの状態から遷移します。

  • LEAVING: サーバーの計画停止が開始すると、サーバーの状態はLEAVINGに遷移し、サーバーをリソースの配置に使用できなくなります。

  • VISIBLE: Oracle Clusterwareが実行されていて、クラスタ・レディ・サービス・デーモン(CRSD)が実行されてないサーバーは、VISIBLE状態になります。通常、これは、断続的な問題または障害が発生し、Oracle Clusterwareがデーモンのリカバリ(再起動)を試行していることを示します。サーバーがこの状態である間、Oracle Clusterwareはサーバーのリソースを管理できません。

  • RECONFIGURING: サーバー・プールの再構成のためにサーバーがサーバー・プール間で移動する場合、現行のサーバー・プールのそのサーバー上で実行されるリソースを停止および再配置する必要があると、サーバーはこの状態になります。これは、サーバーで実行されるリソースは、サーバーの移動先サーバー・プールで実行されるように構成されない可能性があるためです。リソースが正常に再配置されるとすぐに、サーバーはONLINE状態に戻されます。

crsctl status serverコマンドを使用して、サーバー情報を取得します。

STATE_DETAILS

これは、Oracle Clusterwareで管理される読取り専用の属性です。属性ではサーバーの状態に関する追加の詳細が提供されます。サーバーの状態に関する追加の詳細には、次のものが含まれる場合があります。

サーバーの状態: ONLINE:

  • AUTOSTARTING RESOURCES

    (サーバーが再起動する場合またはOracle Clusterwareスタックが再起動される場合に実行される)リソース自動起動手順がサーバーに対して進行中であることを示します。

  • AUTOSTART QUEUED

    サーバーはリソース自動起動が開始するのを待機します。これが実行されると、属性値はAUTOSTARTING RESOURCESに変わります。

サーバーの状態: RECONFIGURING:

  • STOPPING RESOURCES

    新しいサーバー・プールでの実行が制限されるリソースが停止中です。

  • STARTING RESOURCES

    新しいサーバー・プールで実行できるリソースが開始中です。

  • RECONFIG FAILED

    1つ以上のリソースが停止しなかったため、サーバーはONLINE状態に遷移できません。この時点で、手動による介入は必須です。停止しなかったリソースを停止または登録解除する必要があります。その後、サーバーは自動的にONLINE状態に遷移します。

サーバーの状態: JOINING:

  • CHECKING RESOURCES

    サーバーが再起動、Oracle Clusterwareスタックが再起動、またはサーバーのCRSDが再起動するたびに、ポリシー・エンジンではサーバー上のリソースの現在の状態を確認する必要があります。この手順が進行中の間は、この値が戻されます。