次のリストでは、Oracle高可用性サービス技術スタックを構成するプロセスについて説明します。
appagent
: 以前のバージョンのOracle Clusterwareで使用されていたapplication
リソース・タイプのリソースを保護します。
関連項目:
appagent
の詳細は、「Oracle Clusterwareのリソース」を参照してください。
Cluster Logger Service (ologgerd
): クラスタ内のすべてのノードから情報を受け取り、Oracle Grid Infrastructure管理リポジトリベースのデータベース内で持続します。このサービスは、クラスタ内の2つのノードのみで実行されます。
グリッド・プラグ・アンド・プレイ(GPNPD): グリッド・プラグ・アンド・プレイ・プロファイルへのアクセスを提供し、クラスタのノード間でプロファイルの更新を調整して、すべてのノードで最新のプロファイルが保持されるようにします。
マルチキャスト・ドメイン名サービス(mDNS): クラスタ内のプロファイルを特定するためにグリッド・プラグ・アンド・プレイによって使用され、名前解決を実行するためにGNSによって使用されます。mDNSプロセスは、Linux、UNIXおよびWindowsのバックグラウンド・プロセスです。
Oracle Agent (oraagent
): クラスタウェアを拡張して、Oracle固有の要件および複雑なリソースをサポートします。このプロセスは、Oracle Clusterware所有者として実行されるGIPC、GPNPD、GIPCなどのデーモンを管理します。
注意:
このプロセスは、Cluster Ready Servicesテクノロジ・スタックで実行する同じ名前のプロセスとはまったく異なります。
Oracle Root Agent (orarootagent
): root
が所有するCluster Health Monitor (CHM)などのリソースをCRSDが管理するのを支援する専用のoraagent
プロセス。
注意:
このプロセスは、Cluster Ready Servicesテクノロジ・スタックで実行する同じ名前のプロセスとはまったく異なります。
関連項目:
CHMの詳細は、「Oracle Clusterware環境の管理の概要」を参照してください。
scriptagent
: シェル・スクリプトまたはバッチ・スクリプトを使用してアプリケーションを保護する場合に、application
以外のリソース・タイプのリソースを保護します。
関連項目:
scriptagent
の詳細は、「Oracle Clusterwareのリソース」を参照してください。
システム監視サービス(osysmond
): 監視して、データをクラスタ・ログ出力サービスに送信するオペレーティング・システム・メトリック収集サービス。このサービスは、クラスタ内のすべてのノードで実行されます。
表1-1に、Oracle Clusterwareコンポーネントに関連付けられたプロセスおよびサービスを示します。表1-1で、UNIXまたはLinuxシステムのプロセスに(r)とある場合、そのプロセスがroot
ユーザーとして実行されることを示します。
表1-1 Oracle Clusterwareコンポーネントに関連付けられたプロセスおよびサービスのリスト
Oracle Clusterwareコンポーネント | LinuxおよびUNIXのプロセス | Windowsのプロセス |
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Oracle ASM脚注1 |
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CRS |
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CSS |
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CTSS |
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EVM |
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GIPC |
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GNS |
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グリッドのプラグ・アンド・プレイ |
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LOGGER |
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マスターDiskmon |
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mDNS |
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Oracle Agent |
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Oracle高可用性サービス |
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ONS |
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Oracle Root Agent |
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SYSMON |
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脚注1
Oracle ASMは1つのプロセスというだけではなく、インスタンスでもあります。Oracle Flex ASMの場合、Oracle ASMはすべてのクラスタ・ノードで必ずしも実行されるわけではなく、一部のクラスタ・ノードでのみ実行されます。
関連項目:
プロセス用に作成されるログ・ファイルの場所の詳細は、「Oracle Clusterwareの診断およびアラート・ログ・データ」を参照してください。
注意:
LinuxプラットフォームのOracle Clusterwareでは、複数のスレッドが、一意のプロセス識別子を持つ個別のプロセスとして表示される場合があります。
図1-2は、クラスタの起動を表しています。