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Oracle® Clusterware管理およびデプロイメント・ガイド
12c リリース1 (12.1)
B71322-07
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Oracle Clusterwareのネットワーク構成の概念

Oracle Clusterwareを使用すると、クラスタのネットワーク要件の自己管理により、動的なOracle Grid Infrastructureが可能になります。Oracle Clusterware 12cは、Dynamic Host Configuration Protocol (DHCP)またはVIPアドレス用のステートレス・アドレス自動構成とSingle Client Access Name (SCAN)アドレスの使用をサポートしていますが、パブリック・アドレスの使用はサポートしていません。DHCPはIPv4 VIPアドレスの動的割当てを行い、ステートレス・アドレス自動構成はIPv6 VIPアドレスの動的割当てを行います。

Oracle RACを使用する場合、すべてのクライアントはデータベースにアクセスできる必要があります。これは、クライアントは、VIP名およびSCAN名をすべてのVIPアドレスおよびSCANアドレスにそれぞれ解決する必要があることを意味しています。この問題は、グリッド・ネーミング・サービス(GNS)をクラスタに追加することによって解決します。GNSは会社のドメイン名サービス(DNS)にリンクされるため、クライアントは、ホスト名をこれらの動的アドレスに解決し、クラスタおよびデータベースに透過的に接続できます。Oracle Clusterware 12cでは、DHCPまたはゾーン委任なしのGNSの使用がサポートされています(ゾーン委任または動的ネットワークなしで構成できるOracle Flex ASMサーバーと同様です)。

注意:

Windows上にDHCPまたはゾーン委任がない場合、GNSの使用はサポートされていません

関連項目:

Oracle Flex ASMの詳細は、『Oracle Automatic Storage Management管理者ガイド』を参照してください。

Oracle Clusterware 12cから、GNSインスタンスは、1つのクラスタのかわりに複数のクラスタにサービスを提供できるため、DNSのGNSに委任する必要があるのは1つのドメインのみです。GNSは引き続き、以前のバージョンのOracle Clusterwareと同じサービスを提供します。

GNSサーバーが実行されるクラスタは、サーバー・クラスタと呼ばれます。クライアント・クラスタは、サーバー・クラスタを使用して名前を通知します。サーバー・クラスタでは1つのGNSデーモン・プロセスのみを実行できます。Oracle Clusterwareは、可用性を維持するために、GNSデーモン・プロセスをクラスタ内のノードの1つの上に置きます。

以前の単一クラスタ・バージョンのGNSでは、単一クラスタは、その内部でGNSサービス・プロバイダを簡単に探すことができました。ただし、マルチクラスタ環境ではクライアント・クラスタは、サーバー・クラスタのGNSアドレスを知る必要があります。このアドレスが与えられている場合、クライアント・クラスタは、サーバー・クラスタで実行されているGNSサーバーを見つけることができます。

サーバー・クラスタでGNSを動作させるには、次のことが必要です。

関連項目:

GNSの管理の詳細は、グリッド・ネーミング・サービスの概要を参照してください。