高速ホーム・プロビジョニングは、OracleホームのテンプレートをOracleソフトウェア(データベース、ミドルウェアおよびアプリケーションなど)のイメージ(ゴールド・イメージと呼ばれます)として作成、保存および管理している単一のクラスタから、クラウド・コンピューティング環境のノードにソフトウェア・ホームをデプロイする方法です。すべてのゴールド・イメージの作業用コピーを作成し、その作業用コピーをクラウドの任意のノードにプロビジョニングできます。
ゴールド・イメージは高速ホーム・プロビジョニング・サーバー上のリポジトリに格納されます。このサーバーは、高可用性プロビジョニング・システムである高速ホーム・プロビジョニング・サーバー・クラスタ内の1つのサーバーで実行されています。このプロビジョニング方法によってOracleホームへの迅速なパッチ適用を簡単に行えるようになり、停止時間が最小限に短縮され、場合によっては完全に解消します。
また、高速ホーム・プロビジョニングを使用すると、10.2.0.5 (Oracle Database 10g)、11.2.0.x (Oracle Database 11g)、12.1.0.1および12.1.0.2 (Oracle Database 12c)など、様々なバージョンのOracle DatabaseリリースのOracle Databaseソフトウェアをプロビジョニングできます。このようなソフトウェアをプロビジョニングするとき、高速ホーム・プロビジョニングによって、様々なタイプのデータベース(Oracle Real Application Clusters (Oracle RAC)、シングル・インスタンス、Oracle Real Application Clusters One Node (Oracle RAC One Node)データベースなど)を異なるタイプの記憶域に作成するための追加機能や、その他のオプション(テンプレートの使用やコンテナ・データベース(CDB)の作成など)が提供されます。高速ホーム・プロビジョニングの機能が向上し、データベース・ソフトウェアのパッチ適用の効率がよくなっています。このため、ソフトウェアのリモートでの高速パッチ適用が可能になり、ほとんどのケースでデータベースの停止時間が発生しません。
関連項目:
Oracle Databaseソフトウェアのプロビジョニングの詳細は、ご使用のプラットフォームの『Oracle Real Application Clustersインストレーション・ガイド』を参照してください。
注意:
Windowsオペレーティング・システムでは高速ホーム・プロビジョニングはサポートされません。
Oracle Database 12cリリース1 (12.1)の高速ホーム・プロビジョニング・サーバーでは、オペレーティング・システム・イメージやOracle Grid Infrastructureホームの管理は行われません。
高速ホーム・プロビジョニングによって大規模環境でのメンテナンスが簡略化されます。高速ホーム・プロビジョニング・サーバー上のソフトウェア・ホームを1回だけ更新すればよいためです。
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