Oracle Clusterwareで管理するリソースを登録するには、crsctl add resource
コマンドを使用します。リソースには、アプリケーション・プロセス、データベース、サービス、リスナーなどがあります。
crsctl add resource resource_name -type resource_type [-file file_path | -attr "attribute_name=attribute_value,attribute_name=attribute_value,..."] [-i] [-f]
表E-2 crsctl add resourceコマンドのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
resource_name
|
短く、わかりやすいリソース名。 |
-type resource_type
|
追加するリソースの種類。前に |
-file file_path
|
リソースを定義する属性名/値ペアが行区切りで記載されているテキスト・ファイルのパス名(絶対または相対)。 |
-attr "attribute_name= attribute_value |
追加するリソースの属性を2つの異なる方法で指定できます。
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-i |
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-f |
強制パラメータは次の場合に使用します。
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関連項目:
リソースおよびリソース属性の詳細は、「Oracle Clusterwareのリソース・リファレンス」を参照してください。
resource_name
パラメータおよび-type
resource_type
パラメータのどちらも必須です。関連付けられたリソース・タイプをcrsctl add type
を使用して作成できます。
任意のユーザーがリソースを作成できますが、SERVER_POOLS=*
が設定されているlocal_resource
タイプのリソースまたはcluster_resource
タイプのリソースを作成できるのはクラスタウェア管理者のみです。
リソースの定義後、どのユーザーがリソースに関する特定の操作を実行できるかはACLによって制御されます。Oracle Clusterware管理者のリストは影響しなくなります。
Windowsでは、管理者グループのメンバーがすべてを完全に制御できます。
関連項目:
ACLの設定の詳細は、「crsctl setperm resource」
を参照してください。
属性名/値ペアの属性値にカンマが含まれる場合、値は一重引用符(''
)で囲む必要があります。
属性ファイルの例を次に示します。
PLACEMENT=favored HOSTING_MEMBERS=node1 node2 node3 RESTART_ATTEMPTS@CARDINALITYID(1)=0 RESTART_ATTEMPTS@CARDINALITYID(2)=0 FAILURE_THRESHOLD@CARDINALITYID(1)=2 FAILURE_THRESHOLD@CARDINALITYID(2)=4 FAILURE_INTERVAL@CARDINALITYID(1)=300 FAILURE_INTERVAL@CARDINALITYID(2)=500 CHECK_INTERVAL=2 CARDINALITY=2
oraで始まる名前を持つリソースはOracleリソースであるため、これらのリソースにはこのコマンドを使用しないでください。
例1
Oracle Clusterwareを使用してVIPをリソースとして登録するには、次のコマンドを実行します。
$ crsctl add resource app.appvip -type app.appvip.type -attr "RESTART_ATTEMPTS=2, START_TIMEOUT=100,STOP_TIMEOUT=100,CHECK_INTERVAL=10, USR_ORA_VIP=172.16.0.0, START_DEPENDENCIES=hard(ora.net1.network)pullup(ora.net1.network), STOP_DEPENDENCIES=hard(ora.net1.network)"
例2
test_type1
リソース・タイプに基づくリソースを登録するには、次のコマンドを実行します。
$ crsctl add resource r1 -type test_type1 -attr "PATH_NAME=/tmp/r1.txt" $ crsctl add resource r1 -type test_type1 -attr "PATH_NAME=/tmp/r2.txt"
例3
EXECUTABLE_NAMES
属性を使用してgeneric_application
リソース・タイプのSambaサーバー・リソースを登録するには、次のコマンドを実行します。
# crsctl add resource my_samba -type generic_application -attr "EXECUTABLE_NAMES=smbd,START_PROGRAM='/etc/rc.d/init.d/smb start', STOP_PROGRAM='/etc/rc.d/init.d/smb stop'"
例4
EXECUTABLE_NAMES
属性を使用してgeneric_application
リソース・タイプのDNSサーバーを登録するには、次のコマンドを実行します。
# crsctl add resource my_dns -type generic_application -attr "EXECUTABLE_NAMES=named,START_PROGRAM='/etc/rc.d/init.d/named start', STOP_PROGRAM='/etc/rc.d/init.d/named stop'"
例5
PID_FILES属性を使用してgeneric_application
リソース・タイプのApache Webサーバーを登録するには、次のコマンドを実行します。
# crsctl add resource my_apache -type generic_application -attr "START_PROGRAM='/usr/sbin/httpd -k start',STOP_PROGRAM='/usr/sbin/httpd -k stop', PID_FILES=/etc/httpd/run/httpd.pid"
例6
環境変数を使用してgeneric_application
リソース・タイプのアプリケーションを登録するには、次のコマンドを実行します。
# crsctl add resource my_app -type generic_application -attr "START_PROGRAM='/opt/my_app start', EXECUTABLE_NAMES=my_app, ENVIRONMENT_VARS='USE_NETAPP=no,USE_BACKUP=yes,CLEAN_ON_KILL=yes'"