システム権限は、データベース内の特定のアクションを実行する権限または1つのタイプのスキーマ・オブジェクトに対してアクションを実行する権限を付与します。たとえば、表領域を作成する権限や、データベース内の任意の表から行を削除する権限などがシステム権限です。
適切なシステム権限を所有している場合、他のスキーマのマイニング・モデルに対しても特定の操作を実行できます。たとえば、CREATE ANY MINING MODEL
を所有している場合、他のスキーマにモデルを作成できます。SELECT ANY MINING MODEL
を所有している場合、他のスキーマにあるモデルを適用できます。モデルにコメントを追加するには、COMMENT ANY MINING MODEL
権限を所有している必要があります。
システム権限を付与するには、ADMIN OPTION
を指定したシステム権限またはGRANT ANY PRIVILEGE
システム権限が付与されている必要があります。
次の表に示すシステム権限により、マイニング・モデルの操作が制御されます。
表8-2 データ・マイニングのシステム権限
例8-8 データ・マイニングのシステム権限の付与
次の文は、dmuser
による任意のスキーマ内のデータのスコアリングおよびモデルの詳細の表示を許可します(SELECT
アクセス権がデータに付与されている場合)。ただし、dmuser
がモデルを作成できるのは、dmuser
のスキーマ内のみです。
GRANT CREATE MINING MODEL TO dmuser; GRANT SELECT ANY MINING MODEL TO dmuser;
次の文は、他のスキーマ内のスコアリングまたはモデルの詳細の表示の権限を取り消します。この文が実行されると、dmuser
は、 dmuser
のスキーマ内でのみデータ・マイニング操作を実行できます。
REVOKE SELECT ANY MINING MODEL FROM dmuser;
関連項目:
『Oracle Databaseセキュリティ・ガイド』