dg4pwd
ユーティリティは、通常ならプレーン・テキストで初期化パラメータ・ファイルに格納される初期化パラメータを暗号化するために使用されます。このユーティリティは、初期化パラメータ・ファイルを現在のディレクトリに読み込み、値にセキュリティ・マーカーが付いたパラメータを検索します。セキュリティ・マーカーは、引用符なしのアスタリスク(*)です。セキュリティ・マーカーにより、このパラメータの値を暗号化してパスワード・ファイルに格納するように指定されます。次に、この値に設定された初期化パラメータの例を示します。
HS_FDS_CONNECT_INFO = *
最初に、現在のディレクトリにある初期化パラメータ・ファイルを編集して、パラメータの値をセキュリティ・マーカーに設定します。次に、このユーティリティを実行し、コマンドラインでゲートウェイSIDを、また暗号化情報に別の所有者を指定する場合はオプションでユーザーIDも指定します。このユーティリティは、初期化パラメータ・ファイルを読み込み、暗号化する実際の値を入力するよう要求します。このコマンドの構文は次のとおりです。
dg4pwd [sid] {userid}
ここで、[
sid
]
はゲートウェイのSID、{
userid
}
は内容を暗号化する際に使用するオプションのユーザーIDです。ユーザーIDが指定されていない場合は、現行のユーザーIDが使用されます。値はこのIDを使用して暗号化されます。値を復号化する場合は、このユーザーとしてエージェントを実行する必要があります。次の例では、ゲートウェイのSIDをSYBASEと想定しています。
dg4pwd SYBASE ORACLE Gateway Password Utility Constructing password file for Gateway SID SYBASE Enter the value for HS_FDS_CONNECT_INFO sybasew
前の例では、初期化パラメータ・ファイルinitSYBASE.ora
が読み取られます。パラメータHS_FDS_CONNECT_INFO
は暗号化が必要であると識別されます。値(sybasew
など)を入力して、[Enter]を押します。暗号化が必要なパラメータがまだある場合は、その値が求められます。暗号化されたデータは初期化ファイルと同じディレクトリに格納されます。暗号化を必要とする初期化パラメータは、Oracle Database Gatewayを使用する前に暗号化しておく必要があります。