ヘッダーをスキップ
Oracle® Application Expressアプリケーション・ビルダー・ユーザーズ・ガイド
リリース4.2 for Oracle Database 12c
B71338-03
  目次へ移動
目次
索引へ移動
索引

前
 
次
 

8.3 ページ計算の理解

ページ計算を使用して、ページが送信または表示されたときに、指定したアイテムに値を割り当てます。アプリケーション・レベルの計算を使用して、アイテムに値を割り当てることもできます。ほとんどのページ・レベルの計算では、ページ・アイテムを移入します。一方、ほとんどのアプリケーション・レベルの計算では、アプリケーション・アイテムを移入します。


ヒント:

検証エラーがあった際の処理の詳細は、「検証が失敗した場合の処理」を参照してください。

内容は次のとおりです。

8.3.1 ページ計算の作成

ページ計算では、ページが表示または送信(レンダリングおよび処理)されたときに、指定したアイテムに値が割り当てられます。ページ計算を作成するには、ページ計算の作成ウィザードを実行します。各計算には、計算の作成対象のアイテムおよび計算タイプを指定します。

ページ計算を作成するには、次のステップを実行します。

  1. 該当するページ定義にナビゲートします。「ページ定義へのアクセス」を参照してください。

  2. 計算の作成ウィザードにアクセスします。

    • ツリー・ビュー: 適切なページ・レンダリング・イベント(「ヘッダーの前」や「ヘッダーの後」など)で、「計算」を見つけます。右クリックして「作成」を選択します。

    • コンポーネント・ビュー: 「計算」で、「作成」アイコンをクリックします。

  3. 「アイテム・タイプ」で、計算を実行する場所を選択して、「次へ」をクリックします。位置オプションは次のとおりです。

    • このページのアイテム

    • 他のページのアイテム

    • アプリケーション・レベル・アイテム

  4. 「アイテム」で、アイテムおよび計算ポイントを選択します。

    1. 計算するアイテム: 計算によって更新されるアイテムを選択します。

    2. 順序: 評価の順序を選択します。

    3. 計算ポイント: 計算を実行するポイントを選択します。計算ポイント「新しいインスタンス開始時」では、新しいセッション(またはインスタンス)の生成時に計算が実行されます。

    4. 計算タイプ: 作成する計算方法を選択します。

    5. 「次へ」をクリックします。

  5. 「計算」で、選択した計算タイプに対応する計算を入力し、「次へ」をクリックします。

  6. 「条件」で、計算を条件付きにするかどうかを選択できます。計算を条件付きにする場合、「条件タイプ」リストから選択し、式フィールドにテキストを入力します。

  7. 「計算の作成」をクリックします。

8.3.2 計算ポイントおよび計算構文の理解

計算のわかりやすい使用例として、電話番号入力用のフォーム・フィールドを含むページがあげられます。この例では、電話番号は1つのデータベース列に格納されますが、データ・エントリ・フォームでは電話番号が市外局番、局番および回線番号の3つの要素に分割されます。この例では、ページ・アイテムはP10_AREA_CODEP10_PREFIXおよびP10_LINE_NUMBERと呼ばれます。

次に、これらのアイテムに格納された値を1つの文字列に結合します。これは、「送信後」計算を使用して行い、結合した値をP10_PHONE_NUMBERというアイテムに格納します。

P10_AREA_CODEP10_PREFIXおよびP10_LINE_NUMBERを結合した値を新規アイテムに格納するための計算を作成するには、次のステップを実行します。

  1. 該当するページ定義にナビゲートします。「ページ定義へのアクセス」を参照してください。

  2. P10_PHONE_NUMBERという名前のアイテムを作成して、P10_AREA_CODEP10_PREFIXおよびP10_LINE_NUMBERを結合した値を格納します。「ページ・アイテムとアプリケーション・アイテムの違い」を参照してください。

  3. 計算の作成ウィザードにアクセスします。

    • ツリー・ビュー: 該当するイベントで、「計算」を見つけます。右クリックして「作成」を選択します。

    • コンポーネント・ビュー: 「計算」で、「作成」アイコンをクリックします。

  4. 「アイテムの位置」で、「このページのアイテム」を選択して「次へ」をクリックします。

  5. 「計算」で、「P10_PHONE_NUMBER」を選択します。

  6. 「順序」で、評価の順序を選択します。

  7. 「計算」には、次の計算タイプを作成することができます。

    1. 静的割当て:

      • 「計算タイプ」で「静的割当て」を選択して、「次へ」をクリックします。

      • 次の計算を入力します。

        (&P10_AREA_CODE.) &P10_PREFIX.-&P10_LINE_NUMBER.
        
      • 「次へ」をクリックします。

    2. PL/SQLファンクション本体:

      • 「計算タイプ」で「PL/SQLファンクション本体」を選択して、「次へ」をクリックします。

      • 次の計算を入力します。

        DECLARE
        l_return_value  VARCHAR2(300) DEFAULT NULL;
        BEGIN
            l_return_value :=
        '('||:P10_AREA_CODE||')'||:P10_PREFIX||'-'||:P10_LINE_NUMBER;
        RETURN l_return_value;
        END;
        
      • 「次へ」をクリックします。

    3. SQL問合せ(コロン区切りの値を返す):

      • 「計算タイプ」で、「SQL問合せ(コロン区切りの値を返す)」を選択して、「次へ」をクリックします。

      • 次の計算を入力します。

        SELECT '('||:P10_AREA_CODE||')'||:P10_PREFIX||'-'||:P10_LINE_NUMBER FROM DUAL
        
      • 「次へ」をクリックします。

    4. PL/SQL式:

      • 「計算タイプ」で「PL/SQL式」を選択して、「次へ」をクリックします。

      • 次の計算を入力します。

        '('||:P10_AREA_CODE||')'||:P10_PREFIX||'-'||:P10_LINE_NUMBER
        
      • 「次へ」をクリックします。

  8. 「作成」をクリックします。

8.3.3 ページ計算属性の編集

作成した計算は、ページ計算の編集ページで編集できます。

ページ計算を編集するには、次のステップを実行します。

  1. 該当するページ定義にナビゲートします。「ページ定義へのアクセス」を参照してください。

  2. ページ計算の編集ページにアクセスします。

    • ツリー・ビュー: 該当するイベントで、「計算」を見つけます。計算名を右クリックして「編集」を選択します。

    • コンポーネント・ビュー: 「計算」で、計算名を選択します。

    ページ計算の編集ページが表示されます。

  3. 対象となる属性を編集します。

  4. 「変更の適用」をクリックします。

8.3.3.1 計算ポイントおよびソースの編集

計算を実行するタイミングを制御するには、「計算ポイント」属性で順序および計算ポイントを指定します。計算ポイント「新しいインスタンス開始時」では、新しいセッション(またはインスタンス)の生成時に計算が実行されます。

「ソース」で、式または問合せを入力してアイテムの値を計算します。計算が失敗した場合のために、「計算エラー・メッセージ」フィールドにエラー・メッセージを定義できます(オプション)。

8.3.3.2 条件付き計算の作成

「条件タイプ」リストから条件タイプを選択し、式のフィールドにテキストを入力して、条件付き計算を作成できます。