この章では、次のインストール後の構成作業について説明します。
Oracle Databaseのインストールに成功したら、最新のパッチ・セット・リリースをインストールすることをお薦めします。
My Oracle Supportを使用するには、オンライン登録する必要があります。My Oracle Supportにログインした後、画面の最上部で「パッチと更新版」タブを選択します。
必要なパッチをダウンロードする手順は、次のとおりです。
Webブラウザを使用して、My Oracle SupportのWebサイトを表示します。
https://support.oracle.com/
My Oracle Supportにログインします。
注意: My Oracle Supportの登録ユーザーでない場合は、ここで登録してくださいをクリックして登録の手順に従います。 |
My Oracle Supportのメイン・ページで、「パッチと更新版」タブをクリックします。
「パッチ検索」グループで、「製品またはファミリ(拡張検索)」を選択します。
「製品」フィールドで、Oracle Databaseを選択します。
「リリース」フィールドで、リリース番号を選択します。たとえば、Oracle 12.1.0.1.0とします。
「検索」をクリックします。
「パッチ検索」ページに、使用可能なすべてのパッチの更新が表示されます。
パッチ番号を選択して「README」をクリックします。パッチ・セットに関する情報と、インストールへのパッチの適用方法が記載された「README」ページが表示されます。
「パッチ検索」ページに戻って「ダウンロード」をクリックし、ファイルをシステムに保存します。
Oracle Database 12cに付属の解凍ユーティリティを使用して、My Oracle SupportからダウンロードしたOracleのパッチ更新を解凍します。解凍ユーティリティは、ORACLE_BASE\ORACLE_HOME
\bin
ディレクトリにあります。
ORAchkユーティリティをダウンロードしてインストールし、Oracleソフトウェア・スタックの事前ヘルス・チェックを実行します。ORAchkは、RACCheckユーティリティに代わるものです。
ORAchkは、Cygwin環境のWindows 2008およびWindows 2012でのみサポートされています。ORAchkは、ヘルス・チェックの範囲をOracleソフトウェア・スタック全体に拡張しており、Oracleユーザーから報告された主な問題を特定し、それに対処します。ORAchkは、Oracleの製品とデプロイメントについて次のような既知の問題をあらかじめスキャンします。
スタンドアロンのOracleデータベース
Oracle Grid Infrastructure
Real Application Clusters
最大可用性アーキテクチャ(MAA)の検証
アップグレード対応の検証
Oracle Golden Gate
オラクル社は、お客様のリクエストに基づいてチェックの拡張を続けています。
My Oracle SupportからORAchkの最新バージョンをダウンロードして実行することをお薦めします。ORAchkユーティリティのダウンロード、構成および実行方法の詳細は、次のMy Oracle Supportのノート1268927.1を参照してください。
https://support.oracle.com/CSP/main/article?cmd=show&type=NOT&id=1268927.1
データベースを新規作成またはアップグレードした後は、utlrp.sql
スクリプトを実行します。このスクリプトは、パッケージ、プロシージャおよび型など、状態がINVALIDとなっている可能性があるすべてのPL/SQLモジュールを再コンパイルします。utlrp.sql
スクリプトを即時実行する必要があります。これにより、後日ではなくインストール時に実行して再コンパイルのパフォーマンス・コストを発生させます。
注意: スクリプトの実行中は、データベースで他のデータ定義言語(DDL)文を実行しないでください。また、パッケージSTANDARD およびDBMS_STANDARD は有効にしておく必要があります。 |
SQL*Plusを起動します。
DRIVE_LETTER:\> sqlplus /nolog
データベースにSYS
アカウントで接続します。
SQL> CONNECT SYS AS SYSDBA
Enter password: SYS_password
データベースを起動します(必要な場合)。
SQL> STARTUP
デフォルトでORACLE_HOME
\rdbms\admin\utlrp.sql
にあるutlrp.sql
スクリプトを実行します。次に例を示します。
SQL> @?\rdbms\admin\utlrp.sql
HTTPリクエストでパスワードや他の機密データをクリアテキストで送信しないように、Secure Sockets Layer(SSL)を構成および使用することをお薦めします。
関連項目: 『Oracle Databaseセキュリティ・ガイド』 |
多くのOracle製品およびオプションは、使用を開始する前に構成する必要があります。個々のOracle製品またはオプションを使用する前に、製品のドキュメント・ライブラリに格納されている適切なマニュアルを参照してください。
この項の内容は、次のとおりです。
関連項目:
|
注意: 使用する予定のコンポーネントについてのみ、インストール後の作業を実行する必要があります。 |
カーネルで管理されるNFSのかわりにDirect NFSクライアントを使用することもできます。Direct NFSクライアントを構成するには、次の項を参照してください。
Oracle Databaseでは、データファイルは、サポートされているNFSシステムに格納できます。Oracle内部のDirect NFSクライアントを使用して直接NFSサーバーにアクセスするようOracle Databaseを構成できます。Direct NFSクライアントは、NFSサーバーにアクセスするためにNFSv3をサポートしています。Oracle DatabaseでDirect NFSクライアントを使用してNFSサーバーを開くことができない場合は、Direct NFSクライアントを確立できなかったことを示す情報メッセージがOracleアラートおよびトレース・ファイルに記録されます。
Direct NFSクライアントで作成されたOracleデータ・ファイルの管理は、『Oracle Database管理者ガイド』に記載されているガイドラインに従って行う必要があります。Direct NFSクライアントによって処理されるNFSサーバーに存在するOracleデータベース・ファイルにも、サード・パーティのNFSクライアントを介してアクセスできます。ボリュームをCIFSまたはカーネルNFSにマウントして、コピーなどの通常のWindowsのユーティリティおよびコマンドを有効にし、リモート・ロケーションにあるデータベース・ファイルにアクセスする必要があります。CIFSにマウントされたボリュームは、Direct NFSクライアントを構成して初めてデータベース・ファイルの記憶域に使用できます。データベース・アクセスに必要なアトミック書込み要件は、CIFSプロトコルでは保証されていません。したがって、CIFSは、コピーや移動などのオペレーティング・システム・レベルのコマンド用にのみ使用できます。
一部のNFSファイル・サーバーでは、NFSクライアントは予約されたポートを使用して接続する必要があります。予約されたポートのチェックを使用してファイラを実行している場合は、Direct NFSクライアントが動作するように、予約されたポートのチェックを無効にする必要があります。予約されたポート・チェックを無効化するには、NFSファイル・サーバーのドキュメントを参照してください。
Direct NFSクライアントを有効にするには、oranfstab
ファイルをORACLE_HOME
\dbs
に追加する必要があります。oranfstab
ファイルがこのディレクトリに格納されている場合、このファイルのエントリは、単一データベースに固有のエントリとなります。
Direct NFSクライアントでは、oranfstab
の構成情報に基づいてNFSストレージ・デバイスに対するマウント・ポイント設定が決定されます。Direct NFSクライアントでは、ORACLE_HOME
\dbs\oranfstab
内のマウント・ポイント・エントリが検索されます。最初に一致したエントリがマウント・ポイントとして使用されます。
Direct NFSクライアントでは、NFSサーバー用のoranfstabファイルに定義されている最大4つのネットワーク・パスを使用できます。Direct NFSクライアントによって、指定したすべてのパス間でロード・バランシングが実行されます。指定したパスで障害が発生した場合は、Direct NFSクライアントによって、残りのパスに対してI/Oコマンドが再発行されます。
Direct NFSクライアントでは、16384バイト以上のNFS読取り/書込みバッファをサポートするNFSサーバーを必要とします。
Direct NFSクライアントでは、wtmax
の粒度でNFSサーバーへの書込みが発行されます。Direct NFSクライアントでは、wtmax
が16384未満のNFSサーバーは処理されません。推奨される値は32768です。
ポート範囲が制限されたNFSサーバーの場合、クライアントからNFSサーバーへの接続を有効にするにはroot
以外にinsecure
オプションを使用します。または、「ダイレクトNFSクライアントの無効化」の説明に従って、ダイレクトNFSクライアントを無効にすることもできます。
注意: Oracle Databaseに対してサポートされているNFSサーバーを使用します。サポート情報については、My Oracle SupportのWebサイトを参照してください。 |
Direct NFSクライアントを有効にするには、次の手順を実行します。
Direct NFSクライアントを使用してアクセスするNFSサーバーごとに、次の属性を使用してoranfstab
ファイルを作成します。
server
: NFSサーバー名。
path
: NFSサーバー上のifconfig
コマンドを使用して表示される、IPアドレス別または名前別のいずれかで指定されたNFSサーバーへのネットワーク・パス(4つまで)。
local
: IPアドレスまたは名前のいずれかで指定された、データベース・ホスト上の最大4つのネットワーク・インタフェース。データベース・ホスト上でipconfig
コマンドを使用して表示できます。
export
: NFSサーバーからエクスポートされたパス。UNIX形式のパスを使用します。
mount
: エクスポートされたボリュームに対応する、ローカル・マウント・ポイント。Windows形式のパスを使用します。
Dontroute
: 送信メッセージをオペレーティング・システムでルーティングせず、バインドされたIPアドレスを使用して送信するよう指定します。
mnt_timeout
: タイムアウトまでDirect NFSクライアントが正常なマウントを待機する時間(秒)を指定します。このパラメータはオプションで、デフォルトのタイムアウトは10分(600)です。
uid
: (オプション) oranfstab
にリストされているすべてのNFSサーバーにアクセスするためにDirect NFSクライアントで使用されるUNIXユーザーID。デフォルト値はuid:65534
で、これはNFSサーバーのuser:nobody
と対応しています。
gid
: (オプション) oranfstab
にリストされているすべてのNFSサーバーにアクセスするためにDirect NFSクライアントで使用されるUNIXグループID。デフォルト値はgid:65534
で、これはNFSサーバーのgroup:nogroup
と対応しています。
nfs_version
: Direct NFSクライアントが使用するNFSプロトコルのバージョンを指定します。現在はNFSv3
のみがサポートされています。
management
: Direct NFSクライアントを有効にして、SNMP問合せの管理インタフェースを使用します。SNMPがNFSサーバー上の別の管理インタフェースで実行されている場合は、このパラメータを使用できます。デフォルト値は、server
パラメータ値です。
community
: SNMP問合せで使用するコミュニティ文字列を指定します。デフォルト値はpublic
です。
関連項目: 『Oracle Databaseパフォーマンス・チューニング・ガイド』 |
次に、NFSサーバー・エントリが2つ指定されたoranfstab
ファイルの例を示します。
server: MyDataServer1 local: 192.0.2.0 path: 192.0.2.1 local: 192.0.100.0 path: 192.0.100.1 nfs_version: nfsv3 export: /vol/oradata1 mount: C:\APP\ORACLE\ORADATA\ORCL
server: MyDataServer2 local: LocalPath1 path: NfsPath1 local: LocalPath2 path: NfsPath2 local: LocalPath3 path: NfsPath3 local: LocalPath4 path: NfsPath4 nfs_version: nfsv3 dontroute export: /vol/oradata2 mount: C:\APP\ORACLE\ORADATA\ORCL2 export: /vol/oradata3 mount: C:\APP\ORACLE\ORADATA\ORCL3 export: /vol/oradata3 mount: C:\APP\ORACLE\ORADATA\ORCL4 export: /vol/oradata3 mount: C:\APP\ORACLE\ORADATA\ORCL5 management: MgmtPath1 community: private
一般に、oranfstab
ファイルに指定されたマウント・ポイントは、通常、つまりDirect NFSクライアントを有効化せずにデータベース・ファイルが存在するローカル・パスを表します。たとえば、Direct NFSクライアントを使用しないデータベースがC:\app\oracle\oradata\orcl
ディレクトリにファイルを保持する場合、対応するoranfstab
ファイルに仮想マウント・ポイントとしてC:\app\oracle\oradata\orcl
を指定する必要があります。
注意:
|
デフォルトでは、単一インスタンスOracle DatabaseのインストールでDirect NFSクライアントが無効な状態でインストールされます。Oracle Databaseでは、Direct NFSクライアントを有効にするためにODMライブラリoranfsodm12.dll
を使用します。Direct NFSクライアントを有効にするには、次の手順を実行します。
Direct NFSクライアントを有効にする必要があるOracleホームに対してORACLE_HOME
を設定します。
ディレクトリを、ORACLE_HOME\
bin
に変更します。
Oracleデータベースを停止します。
バッチ・ファイルenable_dnfs.bat
を実行し、ORACLE_HOME
\bin\oranfsodm12.dll
をORACLE_HOME
\rdbms\lib\odm\oranfsodm12.dll
にコピーします。
ORADNFSは、データベース管理者がMicrosoft Windowsプラットフォーム上でダイレクトNFSクライアントを介して基本ファイル操作を実行できるようにするユーティリティです。
ORADNFSはマルチコール・バイナリで、複数のユーティリティのように機能する単一のバイナリです。これにより、すべての組込みコマンドで多くの共通操作に対してDNFSを利用できるので、ORADNFSを小さくすることができます。ORADNFSは、コマンドラインで引数としてコマンドを発行して実行します。
たとえば、C:\> ORADNFS help
によりORADNFSは組込みコマンドのリストを出力し、C:\> ORADNFS ls C:\ORACLE\ORADATA\ORCL
によりORADNFSはC:\ORACLE\ORADATA\ORCL
リモート・ディレクトリのls
コマンドとして動作します。C:\ORACLE\ORADATA
は、oranfstab
構成ファイルで指定されるDNFS仮想マウント・ポイントです。
注意:
|
Direct NFSクライアントの管理には、次のビューを使用します。
v$dnfs_servers: Direct NFSクライアントを使用してアクセスしたサーバーの表が表示されます。
v$dnfs_files: Direct NFSクライアントを使用して現在開いているファイルの表が表示されます。
v$dnfs_channels: Direct NFSクライアントによってファイルが提供されるサーバーに対するオープン・ネットワーク・パス(またはチャネル)の表が表示されます。
v$dnfs_stats: Direct NFSクライアントのパフォーマンス統計の表が表示されます。
Direct NFSクライアントを無効にするには、次の手順を実行します。
Oracle Grid Infrastructureソフトウェアの所有者としてログインします。
Direct NFSクライアントを無効にする必要があるOracleホームに対してORACLE_HOME
を設定します。
ディレクトリを、ORACLE_HOME\
bin
に変更します。
Oracleデータベースを停止します。
バッチ・ファイルdisable_dnfs.bat
を実行し、ORACLE_HOME
\rdbms\lib\odm\oranfsodm12.dll
を削除します。
oranfstab
ファイルを削除します。
注意: Oracle Databaseで使用されているNFSパスを削除した場合、変更内容を有効にするには、データベースを再起動する必要があります。 |
Direct NFSクライアントでハイブリッド列圧縮(HCC)を有効にする手順:
ZFSストレージ・サーバーでSNMPが有効であることを確認します。次に例を示します。
C:\>snmpget -v1 -c public server_name
.1.3.6.1.4.1.42.2.225.1.4.2.0
SNMPv2-SMI::enterprises.42.2.225.1.4.2.0 = STRING: "Sun Storage 7410"
NFSサーバー以外のインタフェースでSNMPが有効な場合は、management
パラメータを使用してoranfstab
を構成します。
public
以外のコミュニティ文字列を使用してSNMPが構成されている場合は、community
パラメータを使用してoranfstab
ファイルを構成します。
snmpget
が使用可能かどうかを確認して、Wsnmp32.dll
およびsnmpapi.dll
がインストールされていることを確認します。
Oracle Databaseアドバンスト・キューイングの機能であるOracle Messaging Gatewayでは、Oracle Databaseアドバンスト・キューイングを使用する場合、Oracle Databaseのインストール後、追加の構成を必要とします。
関連項目: Oracle Databaseアドバンスト・キューイング・ユーザーズ・ガイド |
Oracle Administration Assistant for Windowsを実行するには、Microsoft管理コンソールおよびHTML Help 1.2以上が必要です。Microsoft管理コンソール(MMC)バージョン3.0は、Windows Server 2008およびWindows Server 2008 R2で使用できます。最新のMMCバージョンを使用することをお薦めします。
Oracle Label Securityは、それを使用するデータベースに構成する必要があります。詳細は、『Oracle Label Security管理者ガイド』のOracle Internet Directoryを使用したOracle Label Securityに関する項を参照してください。
Oracle Database Extensions for .NETが正常に動作するかどうかは、Windowsサービスに依存します。このサービスは、OraClrAgntサービスと呼ばれ、Oracle
ORACLE_HOME
ClrAgent
としてサービス・コントロール・パネルを介してアクセスできます。ORACLE_HOME
はOracleホーム名を表します。
Oracle Databaseの以前のリリースでは、OraClrAgntサービスは、インストーラによって自動的に作成されました。Oracle Database 12cリリース1 (12.1)以降は、インストール後にOraClrCtl.exe
ユーティリティを使用して、OraClrAgntサービスの作成、開始、停止および削除を行います。OraClrAgntサービスは、Oracle Databaseのインストール時に指定したOracleホーム・ユーザー・アカウントを使用して、このツールによって構成されます。
関連項目: 『Oracle Database Vault管理者ガイド』 |
Oracle Databaseには、デフォルトでDatabase Vaultが付属していますが、使用するには登録する必要があります。Database Vault所有者ユーザーおよび、オプションでDatabase Vaultアカウント・マネージャの管理ユーザー・アカウントを作成する必要があります。
関連項目
Windows固有の認証の詳細は、『Oracle Databaseプラットフォーム・ガイド』を参照してください。
システムに以前のリリースのOracleソフトウェアがインストールされている場合は、Oracle Netのtnsnames.ora
およびlistener.ora
構成ファイルの情報を、以前のリリースから新規リリースの対応するファイルにコピーできます。
注意: tnsnames.ora およびlistener.ora ファイルのデフォルトの位置は、ORACLE_BASE\ORACLE_HOME \network\admin\ ディレクトリです。 |
listener.oraファイルの変更
以前のリリースのOracle Databaseからアップグレードする場合は、以前のリリースではなく現行リリースのOracle Netリスナーを使用することをお薦めします。
静的リスナー情報の以前のOracleホーム・ディレクトリ名を参照している場合、listener.ora
ファイルをリリース12.1の環境で使用できるようにするには、これらのディレクトリ名を変更する必要があります。
現行リリースのリスナーを使用するには、静的サービス情報を、以前のリリースのlistener.ora
ファイルから新規リリースで使用するファイルのバージョンにコピーする必要があります。
リリース8.0.3より前のデータベース・インスタンスについては、listener.ora
ファイルに静的サービス情報を追加します。リリース8.0.3以降のOracle Databaseは、静的サービス情報を必要としません。
tnsnames.oraファイルの変更
中央のtnsnames.ora
ファイルを使用していない場合は、Oracle Netのサービス名と接続記述子を、以前のリリースのtnsnames.ora
ファイルから新しいリリースで使用するファイルのバージョンにコピーします。
必要な場合は、追加のデータベース・インスタンスの接続情報を新しいファイルに追加することもできます。
Oracle Textのナレッジ・ベースは、テーマの索引付け、ABOUT問合せ、およびドキュメント・サービスでのテーマの抽出に使用される概念の階層ツリーです。Oracle Textのこの機能のいずれかの使用を計画する場合、Oracle Database Examplesメディアから提供される2つのナレッジ・ベース(英語とフランス語)をインストールできます。
関連項目: 『Oracle Textリファレンス』 |
Oracle Textフィルタリング・テクノロジでは、Microsoft社によって提供されるVisual C++再頒布可能パッケージに含まれるVisual C++ライブラリが必要です。2005 SP1再頒布可能パッケージ・バージョンのvcredist_x64.exe
ファイルを次のサイトからダウンロードできます。
http://www.microsoft.com/downloads
関連項目: 『Oracle Textリファレンス』 |
Oracle XML DBは、Oracle Databaseインストールのコンポーネントです。ただし、Oracle XML DB用にFTPとHTTPのポートを手動で構成する必要があります。
関連項目: 『Oracle XML DB開発者ガイド』 |
次の作業の詳細は、『Oracle XML DB開発者ガイド』も参照してください。
Oracle XML DBの再インストール
Oracle XML DB表領域の構成またはカスタマイズ
FTP、HTTP/WebDAVポート番号の構成
PL/SQLの構成は、使用されるネットワーク構成ファイルによって異なります。ほとんどの場合、構成は自動です。ただし、8.0.3より前のtnsnames.ora
ファイルおよびlistener.ora
ファイルを12cデータベースで使用する場合は、手動で構成する必要があります。
関連項目: 『Oracle Databaseプラットフォーム・ガイド』のWindows用アプリケーションの開発に関する項 |
共有サーバー・モードを使用するためのデフォルト設定は、ソフトウェアのインストール方法によって決まります。Oracle Universal Installerを使用してOracle Databaseをインストールすると、共有サポートは構成されません。Oracle Database Configuration Assistantを使用してデータベースを作成した場合は、共有サーバー・サポートまたは専用サーバー・サポートのいずれかを選択しています。
関連項目: 『Oracle Databaseプラットフォーム・ガイド』のWindowsでのインストール後の構成タスクに関する項 |
Windowsシステムでは、ジョブ・システムがOracle Enterprise Managerで正常に機能するように、正しい資格証明を設定する必要があります。デフォルトでは、Management AgentサービスがLocalSystem
ユーザーとしてインストールされています。データベースの停止または起動などのジョブを発行するとき、ジョブを発行するオペレーティング・システム・ユーザーは、「バッチ ジョブとしてログオン」権限を有効にする必要があります。
Oracle Enterprise Managerジョブを発行する必要のあるユーザーは、どのオペレーティング・システムの場合でも、次の手順を使用してこの権限を確立します。
「ローカル セキュリティ ポリシー」ツールを起動します。
Windows Server 2008の場合: 「スタート」メニューから、「すべてのプログラム」→「管理ツール」→「ローカル セキュリティ ポリシー」の順に選択します。
「セキュリティの設定」リストの下の「ローカル ポリシー」を開き、一覧表示します。
「ローカル ポリシー」の下の「ユーザー権利の割り当て」をダブルクリックします。
「ポリシー」で「バッチ ジョブとしてログオン」ポリシーを検索します。
Management Agentサービスがその他のユーザーとしてインストールされている(つまり、LocalSystem
ではない)場合、「バッチ ジョブとしてログオン」権限の付与に加えて、次の3つの権限が「Windowsサービス」ユーザーに付与される必要があります。
オペレーティング・システムの一部として機能
プロセスのメモリ クォータの増加
プロセス・レベル・トークンの置き換え
「Windowsサービス」ユーザーでのサービスは、オペレーティング・システム・レベルで実行されます。
各ポリシーで次の手順を実行します。
ポリシー名をダブルクリックします。
「プロパティ」ダイアログ・ボックスで「ユーザーまたはグループの追加」をクリックします。
「ユーザーまたはグループの選択」ダイアログ・ボックスで、ユーザーの名前(jsmith
、administrator
など)を入力します。
注意: Windows Server 2008では、このダイアログ・ボックスの名前は、「ユーザー、コンピュータ、またはグループの選択」です。 |
「名前の確認」をクリックして、名前を正しく入力したことを確認します。
「OK」をクリックします。
「OK」をクリックし、「プロパティ」ダイアログ・ボックスを終了し、「ローカル セキュリティ設定」および「管理ツール」を終了します。
コンピュータを再起動します。
ローカルにもドメイン・レベルにもユーザーが存在する場合、Windowsではローカル・ユーザーを優先します。ドメイン・ユーザーを使用するには、ユーザー名をドメイン名で修飾します。たとえば、ACCOUNTS
ドメインでユーザーjoe
を使用するには、ACCOUNTS\joe
としてユーザー名を指定します。
Windowsでは、Oracle Automatic Storage Managementを使用するOracle Databaseのインストールでは、Windows固有の認証を使用する必要があります。デフォルトでは、Windows固有の認証が有効になっています。これを確認するには、デフォルトでORACLE_HOME\network\adminにあるsqlnet.oraファイル
をチェックし、NTSが有効になっていることを確認します。次に例を示します。
sqlnet.authentication_services=(NTS)
関連項目: 『Oracle Databaseプラットフォーム・ガイドfor Microsoft Windows』 |
次の製品または機能の使用を予定している場合は、Oracle Database Examplesメディアから製品をダウンロードおよびインストールしてください。
Oracle Databaseのサンプル
Oracle JDBC開発ドライバ
Oracle Textのナレッジ・ベース
関連項目: 『Oracle Database Examplesインストレーション・ガイド』 |
Oracle Services for Microsoft Transaction Server(OraMTS)を使用すると、Microsoftアプリケーションで調整されるトランザクション内で、リソース・マネージャとしてOracle Databaseを使用できます。OraMTSは、Microsoft分散トランザクション・コーディネータ(MSDTC)に対するOracle Databaseのプロキシとして機能します。この結果、OraMTSによってクライアント側の接続プールが提供され、Oracleを利用するクライアント・コンポーネントを昇格可能なトランザクションおよび分散トランザクションに使用できるようになります。また、サービス自体がWindowsで実行される場合、OraMTSは、任意のオペレーティング・システム上で実行されているOracle Databaseと連携して動作できます。
Oracle Database 12cより前のリリースでは、OraMTSサービスは、ソフトウェアのみのインストールの一部として作成されました。Oracle Database 12c以降では、構成ツールを使用してこのサービスを作成する必要があります。
Oracle Databaseのソフトウェアのみのインストールの実行後にOraMTSサービスを作成するには、次の手順を実行します。
コマンド・ウィンドウを開きます。
ディレクトリをORACLE_HOME
\bin
に変更します。
OraMTSCtl
ユーティリティを実行して、OraMTSサービスを作成します。
C:\ORACLE_HOME\bin> oramtsctl.exe -new
関連項目: 『Oracle Services for Microsoft Transaction Server開発者ガイド』 |
インストール時、デフォルトではディスク・グループを1つ作成できます。スタンドアロン・サーバー用のOracle Databaseを追加する場合は、データベース・ファイル用に高速リカバリ領域を作成する必要があります。
高速リカバリ領域は、リカバリに関連するすべてのOracle Databaseファイルの統合的な記憶域の場所です。データベース管理者は、DB_RECOVERY_FILE_DEST_SIZE
パラメータを高速リカバリ領域のパスに定義して、ディスク上のバックアップおよびデータの高速リカバリを有効にできます。最新データの高速バックアップを有効にすると、リカバリ操作用のバックアップ・テープを取得するというシステム管理者への依頼を減らすことができます。
init.ora
ファイルで高速リカバリを有効にすると、すべてのRMANバックアップ、アーカイブ・ログ、制御ファイル自動バックアップおよびデータベースのコピーが高速リカバリ領域に書き込まれます。RMANは、古くなったバックアップおよびリカバリには必要なくなったアーカイブ・ファイルを削除して、高速リカバリ領域のファイルを自動的に管理します。
高速リカバリ領域ディスク・グループを作成することをお薦めします。Oracle ClusterwareファイルおよびOracle Databaseファイルは、同じディスク・グループに配置できますが、高速リカバリ・ファイルも同じディスク・グループに配置できます。しかし、ストレージ・デバイスの競合を減らすため、別の高速リカバリ・ディスク・グループを作成することをお薦めします。
高速リカバリ領域は、DB_RECOVERY_FILE_DEST_SIZE
を設定すると有効になります。高速リカバリ領域のサイズは、DB_RECOVERY_FILE_DEST_SIZE
で設定します。原則として、高速リカバリ領域が大きいほど、利便性は高くなります。使用しやすくするため、高速リカバリ領域ディスク・グループを、3日以上のリカバリ情報を格納できるストレージ・デバイス上に作成することをお薦めします。理想的には、高速リカバリ領域は、保存ポリシーに基づいて保存されたデータ・ファイルのバックアップを使用してデータベースをリカバリする際に必要な、すべてのデータ・ファイルと制御ファイル、オンラインREDOログ、およびアーカイブREDOログ・ファイルのコピーを格納できるサイズであることが求められます。
複数のデータベースで同じ高速リカバリ領域を使用できます。たとえば、3つの異なるデータベースで共有される、記憶域が150GBのディスク上に高速リカバリ領域ディスク・グループを1つ作成したとします。各データベースの重要性に基づいて、データベースごとに高速リカバリのサイズを設定できます。たとえば、database1
は重要性が最も低いデータベースで、database2
は重要性がより高く、database3
は重要性が最も高い場合、database1
には30GB、database2
には50GB、database3
には70GBとデータベースごとに異なるDB_RECOVERY_FILE_DEST_SIZE
設定を行い、各データベースの保存ターゲットを満たすことができます。
高速リカバリ・ファイル・ディスク・グループを作成するには、次のようにします。
Gridホームのbinディレクトリに移動し、ASMコンフィギュレーション・アシスタント(ASMCA)を起動します。次に例を示します。
DRIVE_LETTER:\> cd \app\oracle\product\12.1.0\grid\bin DRIVE_LETTER:\> asmca
ASMCAの「ディスク・グループ」タブが開きます。「作成」をクリックしてディスク・グループを作成します。
「ディスク・グループの作成」ウィンドウが開きます。
「ディスク・グループ名」フィールドに、高速リカバリ領域グループの説明的な名前を入力します。たとえば、FRA
です。
「冗長性」セクションで、使用する冗長性のレベルを選択します。
「メンバー・ディスクの選択」フィールドで、高速リカバリ領域に追加できるディスクを選択して「OK」をクリックします。
ディスク・グループの作成ウィンドウが開き、ディスク・グループの作成が完了すると通知されます。「OK」をクリックします。
「終了」をクリックします。
関連項目:
|
Oracle Databaseをインストールすると、デフォルトで特定のオプションが有効になり、その他のオプションは無効になります。有効化されたOracle Databaseのオプションは、SQL*Plusを使用してV$OPTIONビューを問い合せることで表示できます。
関連項目: 『Oracle Database管理者ガイド』 |
Oracleホームの特定のデータベース機能を有効または無効にする必要がある場合は、chopt
ツールを使用します。chopt
ツールはコマンドライン・ユーティリティで、ORACLE_HOME
\bin
ディレクトリにあります。chopt
の構文は次のとおりです。
chopt [ enable | disable] db_option
db_option
に使用可能な値を次の表に示します。
値 | 説明 |
---|---|
dm |
Oracle Data MiningのRDBMSファイル |
olap |
Oracle OLAP |
partitioning |
Oracleパーティション化 |
rat |
Oracle Real Applicationテスト |
ode_net |
.NET用のOracle Databaseの拡張機能 |
Oracleホームのユーザー・コントロールは、管理者がOracleホーム・ユーザーのパスワードを更新できるコマンドライン・ユーティリティです。このツールを使用して、Oracleホーム内のWindowsサービスのパスワードを更新します。入力パスワードはOracleホーム・ユーザーとして使用されるWindowsユーザー・アカウントのパスワードと一致する必要があります。そのため、最初にWindowsオペレーティング・システム・ツールを使用してWindowsパスワードを変更してから、このツールでOracleホーム内のWindowsサービスを更新し、同じパスワードに設定します。
注意: このOracleホームのユーザー・コントロール・ユーティリティを実行するには、管理者権限が付与されている必要があります。 |
構文の概要:
コマンド構文は次のとおりです。
orahomeuserctl list | updpwd [-user username] [-host hostname1, hostname2, . . .] [-log logfilename]
各パラメータの意味は次のとおりです。
orahomeuserctl
は、現在のOracleホームに関連付けられているOracleホーム・ユーザー名の表示、またはOracleホーム・ユーザー・パスワードの更新に使用されます。
list
は、現在のOracleホームに関連付けられているOracleホーム・ユーザー名を表示します。
updpwd
は、新しいパスワードを要求し、指定されたOracleサービス・ユーザーのパスワードを更新します。updpwd
のオプションは次のとおりです。
-user
username
このオプションによって、Oracleホームのユーザー名が決定します。このオプションが存在しない場合、現在のOracleホームに関連付けられたユーザー名が使用されます。username
または現在のOracleホームのユーザーに関係なく、指定された名前がMSAまたはWindows組込みアカウントの場合は、エラー・メッセージが表示され、コマンドが終了します。
-host
hostname1
, hostname2
,. . .
このオプションが存在する場合、ユーティリティでは、指定されたホスト上の指定されたOracleホーム・ユーザーに属しているすべてのサービスのパスワードを更新します。それ以外の場合、Oracleホームのユーザー・コントロール・ユーティリティでは、単一インスタンスのインストールで指定されたホスト上の指定されたOracleホーム・ユーザーに属しているすべてのサービスのパスワードを更新するか、または指定されたすべてのホスト上の指定されたOracleホーム・ユーザーに属しているすべてのサービスのパスワードを更新します。
更新が完了すると、ユーティリティによって、成功した更新の数と、新規パスワードでの更新に失敗したサービスが表示されます。
-log
logfilename
このオプションによって、新規パスワードを受け取るすべてのサービス名のログ・ファイルに、パスワード更新操作の結果が追加されます。デフォルトでは、ログ・ファイルはORACLE_HOME
\log
ディレクトリにあります。logfilename
がファイル名のみを指定する場合、ログはデフォルト・ディレクトリの指定されたファイルに格納されます。ただし、logfilename
にパスが含まれる場合、そのパスが変更されずに使用されます。
SQL Developerのインストール後の推奨作業については、Oracle SQL Developerインストレーション・ガイドの次に関する項を参照してください。
以前のリリースからのユーザー設定の移行
以前のリリースからの情報の移行
ユーザー関連情報の場所