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Oracle® Automatic Storage Management管理者ガイド
12cリリース1 (12.1)
B71290-10
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絶対パスおよび相対パス

引数としてファイル名またはディレクトリ名をとるASMCMDコマンドを実行する場合、名前は絶対パスまたは相対パスのいずれかとして使用できます。

絶対パスは、ファイルまたはディレクトリの完全パスを示します。絶対パスはプラス記号(+)で始まり、その後にディスク・グループ名、ディレクトリ・ツリー内の後続ディレクトリが続きます。絶対パスには、対象のファイルまたはディレクトリまでのディレクトリが含まれます。システム生成の完全なファイル名(完全修飾されたファイル名とも呼ばれる)は、ファイルへの絶対パスの例です。

絶対パスを使用すると、現行ディレクトリがどこに設定されているかに関係なく、コマンドを実行してファイルまたはディレクトリにアクセスできます。次のrmコマンドでは、ファイル名への絶対パスを使用しています。

ASMCMD [+] > rm +data/orcl/datafile/users.259.555341963

次のcdコマンドでは、ディレクトリへの絶対パスを使用しています。

ASMCMD [+data/mydir] > cd +data/orcl/CONTROLFILE

相対パスは、現行ディレクトリの部分を含まないファイル名またはディレクトリ名の部分でのみ構成されます。つまり、ファイルまたはディレクトリへのパスは、現行ディレクトリに対する相対的な位置を示します。

次の例で、rmコマンドは、相対パスであるファイルundotbs1.272.557429239で動作します。ASMCMDは、コマンド引数に現行ディレクトリを追加し、このファイルへの絶対パスを取得します。この例では、これは+data/orcl/DATAFILE/undotbs1.272.557429239です。

ASMCMD [+] > cd +data
ASMCMD [+data] > cd orcl/DATAFILE
ASMCMD [+data/orcl/DATAFILE] > ls
EXAMPLE.269.555342243
SYSAUX.257.555341961
SYSTEM.256.555341961
UNDOTBS1.258.555341963
UNDOTBS1.272.557429239
USERS.259.555341963
ASMCMD [+data/orcl/DATAFILE] >
 rm undotbs1.272.557429239

また、ディレクトリへのパスを相対パスとして指定できます。cdコマンドに、現行ディレクトリへの相対パスを持つディレクトリ引数を指定して、現行ディレクトリ・ツリー・ブランチの階層を上下に移動できます。

また、ディレクトリ名のかわりに擬似ディレクトリ「.」および「..」を使用できます。「.」擬似ディレクトリは、現行ディレクトリです。「..」擬似ディレクトリは、現行ディレクトリの親ディレクトリです。

次に、相対ディレクトリ・パスおよび擬似ディレクトリの使用例を示します。

ASMCMD [+data/orcl] > cd DATAFILE
ASMCMD [+data/orcl/DATAFILE] >cd ..
ASMCMD [+data/orcl] >