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Oracle® Automatic Storage Management管理者ガイド
12cリリース1 (12.1)
B71290-10
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fsck

目的

Solarisオペレーティング・システムでOracle ACFSファイルシステムをチェックおよび修復します。

構文および説明

fsck -F acfs -o h /dev/null
fsck -F acfs [{-n|N}|{-y|Y}] [-o options] volume_device

fsck -F acfs -o h /dev/nullは使用方法のテキストを表示して終了します。

表16-7に、fsckコマンドで使用可能なオプションを示します。

表16-7 Solaris fsckコマンドのオプション

オプション 説明

-F acfs

Solarisでのファイルシステムのタイプを指定します。acfsは、Oracle ACFSタイプを指定します。

-n |N

すべてのプロンプトに対してnoと答えます。

-y|Y

すべてのプロンプトに対してyesと答えます。

-o

オプション(a、f、h、v)が続くことを示します。オプションは-oフラグが先頭に付き、カンマで区切られた文字列として入力されます。たとえば、-o a,vです。

  • a

    ファイルシステムを自動的に修正することを指定します。

  • f

    ファイルシステムのチェックまたは修正を完了せずに、ファイルシステムを強制的にマウント可能な状態にします。

  • h

    使用方法のテキストを表示して終了します。

  • v

    verboseモードを指定します。操作が発生すると、進捗状況が表示されます。verboseモードで実行すると、パフォーマンスに影響を及ぼす場合があります。

volume_device

Oracle ADVMデバイス・ファイルを指定します。

fsckは、既存のOracle ACFSファイルシステムをチェックおよび修復します。このコマンドは、ディスマウント済のファイルシステムでのみ実行できます。fsckを実行するにはroot権限が必要です。fsckを機能させるには、Oracle ACFSドライバをロードする必要があります。

デフォルトでは、fsckはエラーがないかチェックし、エラーを報告するのみです。-o aオプションは、fsckにファイルシステムでのエラーの修正を指示するために指定する必要があります。修復操作中にfsckを中断しないでください。

場合によっては、fsckでは、ファイルシステムのチェックに進む前に、質問に対する答えを要求されます。次の場合があります。

  • fsckにより、ファイルシステム上で別のfsckが進行中であることが検出された場合

  • fsckにより、Oracle ACFSドライバがロードされていないことが検出された場合

  • ファイルシステムがOracle ACFSではない可能性がある場合

チェック・モードでは、fsckでは不完全な終了のために完全に処理されていないトランザクション・ログがある場合にも要求されます。非対話モードで実行するには、-yまたは-nオプションを含めて、質問に対してyesまたはnoと答えます。

fsckでは、ファイルシステムをチェックする前に、作業ファイルを作成します。これらの作業ファイルは、領域が使用可能な場合、/usr/tmpに作成されます。/tmpは、/usr/tmpが存在しない場合に使用されます。tmpディレクトリで使用可能な領域が不十分な場合、fsckでは、現在の作業ディレクトリに書込みを試みます。fsckで作成するファイルは、およそチェック対象のファイルシステムを32Kで割ったサイズです。そのようなファイルは多くても3つ割り当てられます。たとえば、チェックされている2GBのファイルシステムによって、fsckでは/usr/tmpディレクトリに1つから3つの64Kの作業ファイルが生成されます。これらのファイルは、fsckの終了後に削除されます。

fsckでファイルシステムで(親ディレクトリ内の破損などにより)名前または目的の場所を特定できないファイルまたはディレクトリが検出された場合、fsckを修正モードで実行していると、そのオブジェクトは/lost+foundディレクトリに配置されます。セキュリティ上の理由で、Linuxではrootユーザーのみが/lost+found内のファイルを読み取ることができます。内容に基づいてファイルの元の名前および場所を管理者が後で特定できた場合は、そのファイルを目的の場所に移動またはコピーできます。

/lost+foundディレクトリ内のファイル名の書式は、次のとおりです。

parent.id.file.id.time-in-sec-since-1970
parent.id.dir.id.time-in-sec-since-1970

idフィールドは、ファイルシステムでのファイルおよびディレクトリそれぞれのOracle ACFSの内部数値識別子です。

acfsutil info id id mount_pointを使用すると、parent.idに関連付けられたディレクトリの特定を試みることができます。このディレクトリは、削除されたオブジェクトの元の場所とみなされます。acfsutil infoの詳細は、「acfsutil info file」を参照してください。

親ディレクトリが不明な場合は、親のidフィールドをUNKNOWNと設定します。

注意:

/lost+foundディレクトリの内容は、スナップショットから表示できません。

次の例は、Oracle ACFSファイルシステムのチェックおよび修復の方法を示しています。

例16-5 fsckコマンドの使用方法

# /usr/sbin/fsck -F acfs -y -o a /dev/asm/volume1-123