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Oracle® Automatic Storage Management管理者ガイド
12cリリース1 (12.1)
B71290-10
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acfsutil registry

目的

Oracle ACFSマウント・レジストリのエントリを追加、削除または表示します。

構文および説明

acfsutil registry -h
acfsutil registry
acfsutil registry -a [-f] [-o moptions] [-n { nodes|all } ]
           [-u user] [-t description] device mount_point
acfsutil registry -c  {device | mount_point} [-o moptions]
           [-n { nodes|all } ] [-u user] [-t description]
acfsutil registry -d {device | mount_point}
acfsutil registry -l [device | mount_point]
acfsutil registry -m deviceacfsutil registry -r

acfsutil registry -hは、ヘルプ・テキストを表示して終了します。

オプションが指定されていない場合、このコマンドは、自動起動が構成されているすべてのOracle ACFSファイル・システムを表示します。

表16-94に、acfsutil registryコマンドで使用可能なオプションを示します。

表16-94 acfsutil registryコマンドのオプション

オプション 説明

-a

デバイス、マウント・ポイントおよび関連付けられたmoptionsをOracle ACFSマウント・レジストリに追加します。情報をマウント・レジストリに追加するには、指定したOracle ADVMボリューム・デバイスがローカル・ノードに存在する必要があります。

引数は、ファイルシステムのマウントに必要なすべての情報を表します。Oracle ACFSの起動時に、これらのファイルシステムは自動的にマウントされます。

重複するデバイス・エントリは認められません。重複するマウント・ポイントは認められますが、非結合ノード固有のマウントには-nオプションを指定する必要があります。

-c

指定したデバイスまたはマウント・ポイントの、既存のレジストリ・エントリを変更します。

-d

Oracle ACFSマウント・レジストリから、指定したデバイスまたはマウント・ポイントを削除します。マウント・ポイントが指定され、それがOracle ACFSマウント・レジストリで一意でない場合、コマンドは失敗し、デバイスを指定するコマンドを再実行する必要があります。

-f

指定したデバイスがレジストリにあり、管理者がその登録を置換する場合、このオプションを-aと組み合せて使用します。

-l [device | mount_point]

デバイスまたはマウント・ポイントを指定しない場合、-lオプションは、現在レジストリに登録されているすべてのファイル・システムを1行に、フィールドをコロン(:)で区切ってリストします。デバイスを指定した場合、Oracle ACFSレジストリに登録されているそのデバイスに関する情報をリストします。マウント・ポイントを指定した場合、Oracle ACFSレジストリに登録されているそのマウント・ポイントに関する情報をリストします。

-m device

指定されたデバイスに関連付けられている登録済マウント・ポイントが存在する場合、それをリストします。マウント・ポイントは、Oracle ACFSファイルシステムが登録済であるかまたは以前にマウントされたことがある場合にのみ戻されます。

-n { nodes | all}

このオプションは、-aおよび-cと一緒に使用し、カンマで区切った任意のノードのリストか、allキーワードを指定します。これは、指定したマウント・ポイントにこのデバイスのマウントを試みるノードを指定します。ホスト名を指定する必要があります。allキーワードは、機能的にはノードのリストを指定しないのと等しく、デバイスがすべてのノードにマウントされることを示します。すべてのノードへのマウントはデフォルトの動作です。

-o moptions

ファイルシステムのマウント時に使用するマウント・オプションを指定します。Linux、Solaris、およびAIXで有効です。-aおよび-cと一緒に使用します。特定の-o moptionsについては、各オペレーティング・システムのmountコマンドを参照してください。各オペレーティング・システムのオプションは、allオプションを除いてすべて有効です。

-r

auto_start=alwaysのファイルシステムだけでなく、登録済のすべてのファイルシステムを表示します。

-t description

マウントの説明を追加します。-aおよび-cと一緒に使用します。例: -t "HR Exports share"。構成されたリソースを参照する際に、この説明を後で表示できます。

-u user

ファイルシステムのマウントまたはアンマウント(起動および停止)が許可されるユーザーを指定します。このオプションは、-aおよび-cと一緒に使用し、root以外のユーザーによって起動または停止できる登録済のファイルシステムを作成する際に役立ちます。

mount_point

このファイルシステムがマウントされるディレクトリを指定します。

device

フォーマットされたOracle ACFSデバイス・ファイルを指定します。

acfsutil registryは、Oracle ACFS永続マウント・レジストリのファイルシステムを追加、削除または表示します。マウント・レジストリは、Oracle ACFS起動時に各ノードで指定されたすべてのファイルシステムをマウントするために使用されるグローバル・レジストリです。レジストリを変更するには、root権限またはasmadmin権限が必要です。オペレーティング・システム・グループの権限の詳細は、Oracle ASMの権限についてを参照してください。

レジストリの内容は、どのユーザーでも表示できます。Oracle ACFSマウント・レジストリにすべてのファイルシステムをマウントするには、プラットフォーム固有のマウント・コマンドをallオプションとともに使用します。これは、各ノードでOracle ACFSの起動時に自動的に実行されます。

注意:

Oracle ACFS登録(acfsutil registry)は、Oracle Restart (スタンドアロン)構成、すなわち単一インスタンス(非クラスタ)環境では、サポートされません。

Oracle ACFSマウント・レジストリについてを参照してください。

次に、acfsutil registryの使用例を示します。1つ目の例は、ボリューム・デバイス・ファイルおよびファイルシステム・マウント・ポイントをレジストリに追加する方法を示しています。2つ目の例は、指定されたボリューム・デバイス・ファイルに関連付けられた登録済マウント・ポイントをリストする方法を示しています。3つ目の例は、指定されたボリューム・デバイス・ファイルをレジストリから削除する方法を示しています。

例16-88 acfsutil registryコマンドの使用方法

$ /sbin/acfsutil registry -a /dev/asm/volume1-123 /acfsmounts/acfs1

$ /sbin/acfsutil registry -m /dev/asm/volume1-123

$ /sbin/acfsutil registry -d /dev/asm/volume1-123