注意:
Oracle ACFSでのデータ・ファイルのベスト・プラクティスは、データ・ファイルを格納するOracle ACFSファイルシステムのクラスタワイド・リソースを使用することです。 詳細は、「Oracle ACFSリソースの作成」を参照してください。
データベース・インストールの完了後にデータ・ファイルを追加する場合、新しいOracle ACFSファイルシステムをリスト表示するようにデータベース依存性を変更する必要があります。これができない場合、アプリケーションの信頼性に関するエラーが発生します。依存性リストでファイルシステムを指定するには、SRVCTLデータベース・オブジェクト・コマンドを使用して、リソースが使用するOracle ACFSパスを変更します。
Oracle Grid 12cリリース1 (12.1)のOracle ACFSでは、Oracle Database 11gリリース2 (11.2.0.4)から、Oracle Restart(スタンドアロン・サーバー)構成でのデータファイルおよびREDOログ以外のすべてのデータベース・ファイルがサポートされます。Oracle ACFSは、データベースとともに使用するように、特にデータベースのテストと開発にOracle ACFSスナップショットを活用するように構成できます。データベース・ファイルをサポートするには、Oracle ACFSファイルシステムを含むディスク・グループに対して、COMPATIBLE.ADVM
属性を12.1
以上に設定する必要があります。
Windowsでのデータベース・データ・ファイルのサポートは、Oracle Grid 12cリリース1 (12.1.0.2)以降可能です。Windowsでデータベース・ファイルをサポートするには、COMPATIBLE.ADVM
属性を12.1.0.2
以上に設定する必要があります。
Oracle Exadata (Linux)でのデータベース・データファイルのサポートは、Oracle Grid 12cリリース1(12.1.0.2)から開始されます。ただし、Oracle ACFSには現在、データベース操作を直接ストレージにプッシュする機能はありません。
Oracle ACFSではさらに、Oracle Exadata (Linux)ストレージでのみ、Oracle Database 10gリリース2 (10.2.0.4および10.2.0.5)のすべてのデータベース・ファイルがサポートされます。Oracle ExadataストレージでサポートするOracle Database 10gリリース2 (10.2.0.4および10.2.0.5)のデータベース・ファイルは、次の条件を満たしている必要があります。
DBCAでOracle Databaseを作成する際、REMOTE_LISTENER
初期化パラメータをyour_scan_vip
:1521
に設定する必要があります。それ以外の場合、DBCAは作成プロセスで失敗します。REMOTE_LISTENER
初期化パラメータの詳細は、『Oracle Databaseリファレンス』を参照してください。
データベース・インスタンス・リソースのすべての起動および停止依存性を変更して、Oracle Clusterwareの起動時にリソースが起動するようにします。リソース依存性の詳細は、『Oracle Clusterware管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください。
次のリストに、データベース・ファイルによるOracle ACFSの使用に関する重要な情報を示します。
Oracle ACFSのサポートには、Oracle ASMによってサポートされるすべてのファイル・タイプが含まれます。Oracle ASMによってサポートされるファイル・タイプのリストは、表5-1を参照してください。
Oracle ACFSでは、Oracle Restart構成内のデータ・ファイルまたはREDOログはサポートされません。Oracle ACFSでは、Oracle Restart構成内の直接I/Oはサポートされません。
Oracle ACFSにデータベース・データファイルを格納する場合、FILESYSTEMIO_OPTIONS
初期化パラメータをsetall
に設定する必要があります。他の設定はサポートされません。データベース・データファイルを使用して最適なパフォーマンスを実現するには、データファイルを保持するOracle ADVMボリュームを含むディスク・グループのASM
およびADVM
互換性属性を12.1
以上に設定します。12.1.0.2より前に作成されたボリュームでは、ストライプ列を1
に設定するか、ストライプ列を8
に設定してストライプ幅を1
MB
に設定します。12.1.0.2以上の実行中に作成されたボリュームは、すでに高パフォーマンス構成(ストライプ列は8
、ストライプ幅は1
MB
)にデフォルト設定されています。ボリューム作成の詳細は、「volcreate」を参照してください。
スナップショットを使用して最適なデータベース・パフォーマンスを得るには、ADVM
互換性属性を12.1
以上に設定した後で、スナップショットを作成する必要があります。
最適なパフォーマンスのために、Oracle ACFSで、データベースのブロック・サイズおよび表領域のブロック・サイズを4K以上にします。
データファイルが自動的に拡張されるように構成されている場合、拡張操作が頻繁に発生しないように増分サイズは十分な大きさである必要があります。頻繁な自動拡張は、パフォーマンスに悪影響を及ぼします。
ベース・ファイルシステムとスナップショット間で記憶域を共有するため、スナップショットでワークロードを実行すると、ベース・ファイルで実行中のプライマリ・ワークロードのリソースが低減されます。プライマリ・ワークロードに影響を与えずにOracle ACFSスナップショットでテスト・シナリオを実行するには、ファイルシステムをコピーしてから、コピーしたファイルシステムで作成されたスナップショットで、ワークロードのテストを実行します。
Oracle ACFSでのデータベース・ファイルによるOracle ACFSレプリケーションまたは暗号化の使用は、サポートされていません。Oracle ACFSでのデータベース・ファイルの他のレプリケーション・オプションの詳細は、『Oracle Data Guard概要および管理』およびOracle GoldenGateのドキュメントを参照してください。Oracle GoldenGateは、Oracle Databaseとは独立して販売されているOracle製品です。Oracle ACFSでデータベース・データファイルを暗号化するには、Oracle Advanced Securityをお薦めします。Oracle Advanced Securityでは、表領域全体のデータファイルを暗号化する、透過的データ暗号化(TDE)が提供されます。透過的データ暗号化(TDE)の詳細は、Oracle Database Advanced Securityガイドを参照してください。