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Oracle® Automatic Storage Management管理者ガイド
12cリリース1 (12.1)
B71290-10
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volcreate

目的

指定されたディスク・グループにOracle ADVMボリュームを作成します。

構文および説明

volcreate -G diskgroup -s size
     [ --column number ] [ --width stripe_width ]
     [--redundancy {high|mirror|unprotected}]
     [--primary {hot|cold}] [--secondary {hot|cold}] volume

表15-2に、volcreateコマンドのオプションを示します。

表15-2 volcreateコマンドのオプション

オプション 説明

-G diskgroup

ボリュームを含むディスク・グループの名前。

-s size

KMGまたはTの単位で作成されるボリュームのサイズ。値は正整数である必要があります。単位は、指定する数値の後に付ける必要があります。数値と単位指定の間に、空白は使用できません。たとえば200Mまたは20Gと指定します。

--column number

ストライプ・セット内の列数。値の範囲は1から8です。デフォルト値は8です。

--width stripe

ボリュームのストライプ幅(単位はKまたはM)。値は2の累乗の間隔で4KBから1MBです。デフォルトは1Mです。

--redundancy { high | mirror | unprotected}

標準冗長性のディスク・グループにのみ指定可能なOracle ADVMボリュームの冗長性。冗長性が指定されていない場合、設定はデフォルトでディスク・グループの冗長性レベルになります(推奨設定です)。値の範囲は、非ミラー化冗長性の場合はunprotected、ダブル・ミラー化冗長性の場合はmirror、トリプル・ミラー化冗長性の場合はhighです。

--primary {hot|cold}

プライマリ・エクステントに対するインテリジェント・データ配置の指定。hotまたはcoldリージョンのいずれか。

--secondary {hot|cold}

セカンダリ・エクステントに対するインテリジェント・データ配置の指定。hotまたはcoldリージョンのいずれか。

volume

ボリュームの名前。英数字のみ11文字まで使用できますが、ハイフンは使用できません。最初の文字は、英字にする必要があります。

警告:

--redundancy unprotectedの指定は、Oracle ASMのミラー化がOracle ADVMボリュームによるデータ・リカバリに対して使用不可であることを意味します。ディスク・グループの冗長性の設定(normal)では、保護されていないOracle ADVMボリュームのミラー化は提供されません。unprotected構成は、断続的なストレージ・アクセス障害によりデータ損失が発生する可能性があるため、本番環境では推奨されません。バックアップを強くお薦めします。

Oracle ADVMボリュームの作成時に、ボリューム・デバイス名は、一意のOracle ADVM永続ディスク・グループ番号をボリューム名の最後に連結して作成します。一意の番号の桁数は1から3です。

Linuxでは、ボリューム・デバイス名の書式はvolume_name-nnnです(volume1-123など)。Windowsでは、ボリューム・デバイス名の書式はasm-volume_name-nnnです(asm-volume1-123など)。ボリューム・デバイス・ファイルのマウントの詳細は、Oracle ACFSファイルシステムの作成を参照してください。

Linuxプラットフォームでは、ボリューム名は11文字以下の英数字とし、先頭の文字はアルファベットにする必要があります。AIXプラットフォームでは、ボリューム名は23文字以下の英数字とし、先頭の文字はアルファベットにする必要があります。WindowsおよびSolarisプラットフォームでは、ボリューム名は30文字以下の英数字とし、先頭の文字はアルファベットにする必要があります。

ボリューム・デバイス名は、volinfoコマンドを使用して特定できます。詳細は、volinfoを参照してください。

--columnオプションが1に設定される場合、ストライピングは無効になり、ストライピング幅はボリュームのエクステント・サイズと同じになります。ディスク・グループの割当て単位(AU)が8MB以下の場合、ボリュームのエクステント・サイズは8 MBになります。AUサイズが8MBより大きい場合、Oracle ADVMのボリュームのエクステント・サイズはディスク・グループのAUサイズと同じになります。Oracle ADVMの制限事項の詳細は、Oracle ADVMの制限事項を参照してください。データベース・データファイルおよびその他のファイルを使用して最適なパフォーマンスを実現するには、--columnオプションを8(デフォルト)に設定することをお薦めします。

ボリュームが正常に作成されると、ボリューム・デバイスは自動的に有効になります。

ボリューム・デバイス・ファイルは、他のディスクまたは論理ボリュームとして、ファイルシステムをマウントするために、またはアプリケーションで直接使用するために機能します。

アクセラレータ・ボリュームを作成する場合、プライマリ・ボリュームのストレージよりも大幅に高速なストレージを使用してディスク・グループにボリュームを作成します。アクセラレータ・ボリュームの詳細は、mkfsを参照してください。

冗長性の設定の詳細は、ミラー化、冗長性および障害グループ・オプションを参照してください。コールドおよびホットのディスク・リージョンの詳細は、インテリジェント・データ配置を参照してください。

AIX上にOracle ADVMボリュームを作成する前に、必要なユーザー認証が作成されていることを確認します。詳細は、AIX環境用のOracle ACFSコマンドライン・ツールを参照してください。

次に、volcreateコマンドの例を示します。この例では、サイズを10GBに設定してdataディスク・グループにvolume1を作成します。

例15-1 ASMCMD volcreateコマンドの使用方法

ASMCMD [+] >  volcreate -G data -s 10G --width 1M --column 8 volume1

ASMCMD [+] > volinfo -G data volume1
Diskgroup Name: DATA
 
         Volume Name: VOLUME1
         Volume Device: /dev/asm/volume1-123
         State: ENABLED
         Size (MB): 10240
         Resize Unit (MB): 64
         Redundancy: MIRROR
         Stripe Columns: 8
         Stripe Width (K): 1024
         Usage: 
         Mountpath: