プライマリ・コンテンツに移動
Oracle® Automatic Storage Management管理者ガイド
12cリリース1 (12.1)
B71290-10
目次へ移動
目次
索引へ移動
索引

前
次

mkfs

目的

Oracle ACFSファイルシステムを作成します。

構文および説明

mkfs -t acfs -h
mkfs [-v] [-f]-t acfs [-n name ] volume_device [-a accelerator_volume] [size]

mkfs -t acfs -hは使用方法のテキストを表示して終了します。

表16-3に、mkfsコマンドで使用可能なオプションを示します。

表16-3 Linux mkfsコマンドのオプション

オプション 説明

-t acfs

Linuxでのファイルシステムのタイプを指定します。acfsは、Oracle ACFSタイプを指定します。

-v

verboseモードを指定します。操作が発生すると、進捗状況が表示されます。

-n name

ファイルシステムの名前を指定します。名前は最大64文字です。acfsutil info fsは、名前が指定された場合、その名前を戻します。

-f

forceオプションを指定します。このアクションで、ボリューム・デバイスに既存のOracle ACFSがあっても、ファイルシステムが作成されます。ただし、フィアル・システムがディスマウントされている場合にかぎります。このオプションは、元のファイルシステム上の構造を上書きします。慎重に使用してください。

-h

使用方法のヘルプ・テキストを表示して終了します。

size

指定したデバイスでファイルシステムが消費するサイズを指定します。量は、K(KB)、M(MB)、G(GB)、T(TB)またはP(PB)の単位で指定できます。単位が指定されていない場合、デフォルトはバイトです。

このオプションを指定しない場合、デバイス全体が消費されます。

volume_device

フォーマットする既存のOracle ADVMデバイス・ファイルを指定します。このデバイスはプライマリ・ボリュームです。

-a accelerator_volume

Oracle ACFSによって重要なメタデータの格納に使用されるセカンダリOracle ACFSアクセラレータ・ボリュームを指定します。

mkfsは、Oracle ACFSファイルシステムのマウントに必要なディスク上の構造を作成するために使用できます。mkfsコマンドは、ファイルシステムの作成に使用される従来のLinuxコマンドです。mkfsの実行に成功すると、V$ASM_VOLUMEビューのUSAGE列にはACFSが表示されます。root権限は必要ありません。ボリューム・デバイス・ファイルの所有者が、このコマンドを実行できます。Oracle ADVMボリュームは、ASMCMD volcreateコマンドを使用して作成されます。volcreateコマンドの詳細は、volcreateを参照してください。

最初のファイルシステム・サイズは200 MBです。mkfsが正常に機能するには、Oracle ACFSドライバをロードする必要があります。

Oracle ACFSアクセラレータ・ボリューム

注意:

この機能は、Oracle Database 12cリリース1 (12.1.0.2)以降で使用可能です。この機能は将来的な使用に備えて確保されています。現在、12.1.0.2ではOracle ACFSアクセラレータ・ボリュームによってパフォーマンスが向上することはありません。

アクセラレータ・ボリュームにあるOracle ACFSメタデータ・ログへのアクセス時間を削減するにはアクセラレータ・ボリュームを使用します。アクセラレータ・ボリュームは、mkfsコマンドで-aオプションを使用して作成します。-aオプションを使用するには、COMPATIBLE.ADVMの値が12.1.0.2以上である必要があります。

アクセラレータ・ボリュームは、プライマリ・ボリュームのストレージよりも大幅に高速なストレージを使用してディスク・グループに作成します。たとえば、Solid State Disk (SSD)を使用できます。アクセラレータ・ボリュームのサイズは、クラスタの各ノード当たり32MB以上である必要があります。たとえば、8ノード・クラスタで推奨されるアクセラレータ・ボリュームの最小サイズは256MBです。アクセラレータ・ボリュームが推奨サイズより小さい場合、ファイルシステムは正常に動作可能ですが、ストレージ・アクセラレータの利点を最大限に活用できない場合があります。アクセラレータ・ボリュームの最小サイズは128MBです。Oracle ADVMボリュームは、ASMCMD volcreateコマンドを使用して作成されます。volcreateコマンドの詳細は、volcreateを参照してください。

アクセラレータ・ボリュームは、mkfsコマンドで指定されたプライマリ・ボリュームにリンクされます。ファイルシステムをマウントする際、プライマリ・ボリュームのみを指定します。アクセラレータ・ボリュームを含むファイルシステムをマウントした後に何らかの理由でアクセラレータ・ボリュームがアクセス不可になった場合、ファイルシステムはオフラインになります。Oracle ACFSファイルシステムに関連付けることができるストレージ・アクセラレータ・ボリュームは1つだけです。アクセラレータ・ボリュームがファイルシステムに関連付けられた後、そのボリュームとファイルシステムの関連付けを解除できません。アクセラレータ・ボリュームはサイズ変更できません。

Oracle ACFSファイルシステムを作成する前に、まずOracle ADVMボリューム・デバイスが使用可能かどうか確認します。ASMCMD volinfoコマンドを使用すれば、ボリュームおよびボリューム・デバイスの情報を表示できます。

ASMCMD [+] > volinfo -a
...
         Volume Name: VOLUME1
         Volume Device: /dev/asm/volume1-123
         State: ENABLED
... 

volcreateおよびvolinfoコマンドの詳細は、「ASMCMDによるOracle ADVMの管理」を参照してください。

次に、ボリューム・デバイス・ファイルにOracle ACFSファイルシステムを作成します。

例16-2 mkfsコマンドの使用方法

$ /sbin/mkfs -t acfs /dev/asm/volume1-123

$ /sbin/mkfs -t acfs /dev/asm/volume1-127 -a /dev/asm/volume2-130