コマンドライン・ユーティリティrconfigを使用すると、ConvertToRAC.xmlファイルで提供する値に応じて、シングル・インスタンス・データベースをOracle RACデータベースに変換することも、Oracle RAC One Nodeデータベースに変換することもできます。この機能を使用するには、次の手順を実行します。
関連項目:
既存のOracle Databaseのインストールのアップグレードについては、『Oracle Databaseアップグレード・ガイド』を参照してください。
oracleユーザーで、$ORACLE_HOME/assistants/rconfig/sampleXMLsディレクトリに移動し、viなどのテキスト・エディタを使用してConvertToRAC.xmlファイルを開きます。
ConvertToRAC.xmlファイルを確認し、システムに必要なパラメータを変更します。XMLサンプル・ファイルには、ファイルの構成方法を説明するコメントが含まれています。
注意:
変換が正常に完了することを確認するには、変換オプションConvert verify="ONLY"を設定して、テスト変換を実行します。
パラメータの変更が終了したら、filename.xmlという形式の名前を付けてファイルを保存します。選択した名前を記録しておきます。
ディレクトリ$ORACLE_HOME/binに移動し、次のコマンドを使用してrconfigを実行します(ここで、input.xmlは手順2で構成したXML入力ファイルの名前です)。
rconfig input.xml
たとえば、convert.xmlというXML入力ファイルを作成した場合は、次のコマンドを使用します。
$ ./rconfig convert.xml
注意:
ConvertToRAC.xmlファイルのConvert verifyオプションには、3つのオプションがあります。
Convert verify="YES": rconfigは変換を開始する前に、シングル・インスタンスからOracle RACに変換するための前提条件が満たされていることを確認するチェックを行います。
Convert verify="NO": rconfigは前提条件のチェックを行わずに、変換を開始します。
Convert verify="ONLY": rconfigは前提条件のチェックのみを行います。前提条件のチェックが完了しても変換は開始されません。
変換の実行に失敗した場合、次の手順を使用してリカバリを実行し、変換を再試行します。
DBCAのデータベースの削除オプションを使用して、データベースの削除を試行します。
ソース・データベースをリストアします。
変換ログを確認し、rconfigでレポートされた問題で変換の失敗の原因になった可能性があるものを修正します。rconfigのログ・ファイルは、$ORACLE_BASE/cfgtoollogsのrconfigディレクトリの下に作成されます。
変換を再試行します。