データベースにサービスを追加し、それらのサービスをインスタンスに割り当てます。同じノードに1つのクラスタ・データベースの複数のインスタンスがある場合、ノードが管理するすべてのサービスに対して、常に、そのノードの1つのインスタンスのみを使用します。
注意:
srvctl add service
コマンドは、Oracle RAC One Nodeデータベースの配置パラメータを受け入れません。
次の構文モデルのいずれかを使用して、srvctl add service
コマンドを実行しします。
サービスをポリシー管理データベースに追加するには、次の手順を実行します。
srvctl add service -dbdb_unique_name
-serviceservice_name
[-eval] -serverpool server_pool [-cardinality {UNIFORM | SINGLETON}] [-edition edition_name] [-netnum network_number] [-role "[PRIMARY][,PHYSICAL_STANDBY][,LOGICAL_STANDBY][,SNAPSHOT_STANDBY]" [-policy {AUTOMATIC | MANUAL}] [-notification {TRUE | FALSE}] [-clbgoal {SHORT | LONG}] [-failovertype {NONE|SESSION|SELECT|TRANSACTION}] [-rlbgoal {NONE | SERVICE_TIME | THROUGHPUT}] [-dtp {TRUE | FALSE}] [-failovermethod {NONE | BASIC}] [-failoverretry failover_retries] [-failoverdelay failover_delay] [-pdb pluggable_database] [-sql_translation_profile sql_translation_profile] [-global {TRUE | FALSE}] [-maxlag max_lag_time] [-commit_outcome {TRUE|FALSE}] [-retention retention_time] [-replay_init_time replay_initiation_time] [-session_state {STATIC | DYNAMIC}] [-pqservice pq_service] [-pqpool pq_pool_list] [-force]
サービスを管理者管理データベースに追加するには、次の手順を実行します。
srvctl add service -databasedb_unique_name
-serviceservice_name
[-eval] -preferredpreferred_list
-availableavailable_list
] [-netnum network_number] [-tafpolicy {BASIC | NONE | PRECONNECT}] [-edition edition_name] [-role "[PRIMARY][,PHYSICAL_STANDBY][,LOGICAL_STANDBY][,SNAPSHOT_STANDBY]" [-policy {AUTOMATIC | MANUAL}] [-notification {TRUE | FALSE}] [-clbgoal {SHORT | LONG}] [-failovertype {NONE|SESSION|SELECT|TRANSACTION}] [-rlbgoal {NONE | SERVICE_TIME | THROUGHPUT}] [-dtp {TRUE | FALSE}] [-failovermethod {NONE | BASIC}] [-failoverretry failover_retries] [-failoverdelay failover_delay] [-pdb pluggable_database] [-sql_translation_profile sql_translation_profile] [-global {TRUE | FALSE}] [-maxlag max_lag_time] [-commit_outcome {TRUE|FALSE}] [-retention retention_time] [-replay_init_time replay_initiation_time] [-session_state {STATIC|DYNAMIC}] [-pqservice pq_service] [-pqpool pq_pool_list] [-force] [-verbose]
既存のサービスの優先リストおよび使用可能リストを更新するには、次の手順を実行します。
srvctl add service -dbdb_unique_name
-serviceservice_name
-update {-preferedpreferred_list
| -availableavailable_list
} [-force] [-verbose]
表A-18に、srvctl add service
のすべてのパラメータとその説明を示し、Oracle RACデータベースまたは非クラスタ・データベースにサービスを追加するときにそれらのパラメータを使用できるかどうかを示します。
表A-18 srvctl add serviceのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
-db db_unique_name
|
データベースの一意の名前。 |
-service service_name
|
同じサービスを提供する複数のデータベースにわたって接続を拡大しない場合は、 注意: |
-eval |
このパラメータを使用すると、コマンドがシステムに及ぼす影響を仮定的に評価できます。 注意: このパラメータは、ポリシー管理サービスでのみ使用できます。 |
-edition edition_name
|
サービスの初期セッション・エディション。 サービスにエディションを指定すると、そのサービスを指定するそれ以降のすべて接続で、初期セッション・エディションとしてこのエディションが使用されます。ただし、セッション接続で異なるエディションを指定した場合は、そのセッション接続で指定したエディションが初期セッション・エディションとして使用されます。 SRVCTLは、指定されたエディション名を検証しません。接続中、接続ユーザーは指定されたエディションの |
-sql_translation_profile
profile_name
|
Oracle Database以外からOracle Databaseにアプリケーションを移行した後でサービスを追加する場合は、このパラメータを使用して、そのサービスに対するSQL翻訳プロファイルを指定します。 このパラメータは、 注意:
関連項目: SQL翻訳の詳細は、『Oracle Database移行ガイド』を参照してください。 |
-preferred preferred_list
|
管理者管理データベースの場合にサービスを実行する優先インスタンスのリスト。 優先インスタンスのリストは、使用可能なインスタンスのリストと相互に排他である必要があります。 注意: このパラメータは、Oracle RACでのみ、管理者管理データベースに対してのみ使用できます。 |
-available available_list
|
管理者管理データベースの場合にサービスをフェイルオーバーする使用可能なインスタンスのリスト。 使用可能なインスタンスのリストは、優先インスタンスのリストと相互に排他である必要があります。 注意: このパラメータは、Oracle RACでのみ、管理者管理データベースに対してのみ使用できます。 |
-serverpool server_pool
|
ポリシー管理データベースの場合に使用されるサーバー・プールの名前。 注意: このパラメータは、Oracle RACでのみ、ポリシー管理データベースに対してのみ使用できます。 |
-cardinality {UNIFORM | SINGLETON} |
サービスのカーディナリティ。 注意:
|
-netnum network_number
|
このパラメータを使用して、このサービスが提供されるネットワークを特定します。サービスは、指定したネットワークからのVIPに依存するように構成されます。 注意: このパラメータは、Oracle RACおよびOracle RAC One Nodeデータベース構成でのみ使用できます。 |
-tafpolicy {BASIC | NONE | PRECONNECT} |
TAFポリシーの指定(管理者管理データベースのみ)。 注意: |
-role "[PRIMARY][,PHYSICAL_STANDBY] [,LOGICAL_STANDBY][,SNAPSHOT_STANDBY]" |
サービス・ロール。1つ以上のロールをカンマ区切りリストで指定できます。 このオプションは、指定したサービス・ロールの1つにOracle Data Guardデータベース・ロールが一致した場合に、データベースのオープン時に、サービスが自動的に起動されるように指定する場合に使用します。 手動で開始するSRVCTLの使用は、サービス・ロールに影響を受けません。 注意: -role パラメータは、データベースの起動にのみ、Oracle Data Guard Brokerによって使用されます。手動でのサービスの起動ではすべて、ユーザーが起動するサービスの名前を指定する必要があります。関連項目:
|
-policy {AUTOMATIC | MANUAL} |
サービス管理ポリシー。
注意: CRSCTLを使用してOracle Clusterwareを停止および起動すると、サービスは障害発生時と同様に再起動されます。 |
-notification {TRUE | FALSE} |
OCI接続に対して高速アプリケーション通知(FAN)を有効化します。 |
-dtp {TRUE | FALSE} |
このサービスの分散トランザクション処理を有効化するかどうかを示します。このサービスは、ポリシー管理データベースではsingletonサービス、管理者管理データベースの単一ノードでは優先サービスになります。 注意: このパラメータは、Oracle RACでのみ使用できます。 |
-clbgoal {SHORT | LONG} |
接続ロード・バランシングの目標。ランタイム・ロード・バランシングの場合または統合接続プールを使用する場合、値 |
-rlbgoal {NONE | SERVICE_TIME | THROUGHPUT} |
ランタイム・ロード・バランシングの目標(ロード・バランシング・アドバイザ)。このパラメータを |
-failovertype {NONE | SESSION | SELECT | TRANSACTION} |
フェイルオーバーのタイプ。 Javaに対してアプリケーション・コンティニュイティを有効にする場合、このパラメータを 注意: |
-failovermethod {NONE | BASIC} |
TAFフェイルオーバー・メソッド(下位互換性維持のためのみ)。 フェイルオーバー・タイプ( 注意: このパラメータは、Oracle RACでのみ使用できます。 |
-failoverretry failover_retries
|
アプリケーション・コンティニュイティおよびTAFの場合は、事象が発生した後に接続を試行する回数が、このパラメータによって決定されます。 |
-failoverdelay failover_delay
|
アプリケーション・コンティニュイティおよびTAFの場合は、このパラメータで、フェイルオーバーにおける、各事象の再接続試行間の時間遅延(秒数)を指定します。 |
-pdb pluggable_database
|
プラガブル・データベース(PDB)の名前。 注意: PDBプロパティは、サービスを作成または変更するときに指定できます。PDBプロパティによって、指定されたPDBにサービスが関連付けられます。サービスのPDBプロパティを参照するには、ALL_SERVICESデータ・ディクショナリ・ビューを問い合せるか、またはSRVCTLユーティリティを使用している場合は PDBを指定してサービスを作成または変更するとき、そのPDBが存在するかどうかはSRVCTLによってチェックされません。このコマンドを実行する前に、PDBが存在することを確認してください。 |
-global {TRUE | FALSE} |
グローバル・データ・サービスのサービスかどうかを指定します。 注意: このパラメータは、グローバル・データ・サービスでのみ使用できます。 |
-maxlag maximum_lag_time
|
最大レプリケーション遅延時間(秒数)。負でない整数である必要があります。デフォルト値は |
-commit_outcome {TRUE | FALSE} |
トランザクション・ガードを有効にします。 |
-retention retention_time
|
|
-replay_init_time
replay_initialization_time
|
アプリケーション・コンティニュイティの場合、このパラメータは、リクエストの1番目の操作の元の実行時間と、再接続の成功後にリプレイが開始される状態になる時間との違い(秒単位)を指定します。アプリケーション・コンティニュイティは指定した時間が経過するまでリプレイされません。このパラメータは、長い時間が経過した後にシステムがリカバリされたときに、トランザクションが意図せず実行されることを回避するためのものです。デフォルトは5分( |
-session_state {STATIC | DYNAMIC} |
アプリケーション・コンティニュイティ向けに、このパラメータはトランザクション型ではないセッションの状態がアプリケーションによって変更されるかどうかを指定します。ほとんどのアプリケーションには 注意: このパラメータが考慮されるのは、アプリケーション・コンティニュイティ用に |
-pqservice pq_service
|
パラレル問合せサービス名のカンマ区切りリスト。 |
-pqpool pq_pool_list
|
パラレル問合せサーバー・プール名のカンマ区切りリスト。 |
-update { |
サービス構成に、新しい優先インスタンスまたは使用可能インスタンスを追加します。 |
-verbose |
冗長出力を表示します。 |
-force |
ネットワークにリスナーが構成されていない場合にも、追加操作を強制します。 |
gl.example.com
サービスをmy_rac
データベースに追加し、OCI接続に対して高速アプリケーション通知を有効化し、フェイルオーバー・メソッドをBASIC
、接続時ロード・バランシングの目標をLONG
、フェイルオーバー・タイプをSELECT
、フェイルオーバー再試行回数を180回、フェイルオーバー遅延を5秒に設定するには、この例の構文を使用します。
srvctl add service -db my_rac -service gl.example.com -notification TRUE \ -failovermethod BASIC -failovertype SELECT -failoverretry 180 -failoverdelay 5 \ -clbgoal LONG
指定したサービスをデータベースに追加し、優先インスタンスと使用可能インスタンスを持ち、TAFに対応するように設定するには、この例の構文を使用します。
srvctl add service -db crm -service sales -preferred crm01,crm02 -available crm03\ -tafpolicy BASIC