Oracle ASMは、管理対象のディスク間で記憶域構成を管理することにより、自動的に最大のI/Oパフォーマンスを引き出します。Oracle ASMはこれを行うために、Oracle ASM内のディスク・グループに割り当てられている使用可能なすべての記憶域にわたってデータベース・ファイルを均等に分散します。Oracle ASMによって、ディスク領域全体の要件は、ディスク・グループ内のすべてのディスクに均等なサイズで割り当てられます。Oracle ASMでは、データの損失を防止するために、ファイルのミラー化も自動的に行われます。Oracle ASMのこれらの機能により、管理オーバーヘッドも大幅に削減されます。
Oracle ASMインスタンスは、Oracle Clusterwareをインストールする各ノードに作成されます。各Oracle ASMインスタンスには、SPFILEまたはPFILEタイプのパラメータ・ファイルが存在します。パラメータ・ファイルおよびデフォルト以外のOracle NetリスナーのTNSエントリをバックアップすることをお薦めします。
Oracle RACでOracle ASMを使用するには、Database Configuration Assistant(DBCA)を使用してデータベースを作成する際に、Oracle ASMを記憶域オプションとして選択します。非クラスタのOracle Databaseの場合と同様、Oracle RACでOracle ASMを使用する場合もI/Oチューニングは不要です。
次の項では、Oracle ASMおよびOracle ASMの管理について説明します。
Oracle RACでのSRVCTLを使用したOracle ASMインスタンスの管理
関連項目:
Oracle ASMの詳細は、『Oracle Automatic Storage Management管理者ガイド』を参照してください。