srvctl enable
コマンドは、指定したオブジェクトを有効化して、このオブジェクトがOracle Clusterwareで自動起動、フェイルオーバーまたは再起動を実行できるようにします。この機能は、オブジェクトをサポートするOracle Clusterwareアプリケーションが起動されているか停止されているかに関係なく使用できます。デフォルト値はenable
です。オブジェクトがすでに有効化されている場合、SRVCTLはオブジェクトが有効化されていることを伝えるメッセージを返します。有効化されたオブジェクトは起動でき、無効化されたオブジェクトは起動できません。
enable
コマンドを実行すると、オブジェクトは有効化され、Oracle Clusterwareでの自動起動、フェイルオーバーまたは再起動が実行できるようになります。また、有効化されたオブジェクト上でsrvctl start
コマンドを実行することができます。-instance
instance_name
または-node
node_name
を指定すると、指定したインスタンスまたはノードのオブジェクトのみが有効になります。
-instance
instance_name
も-node
node_name
も指定しない場合は、クラスタのすべてのノードで、指定したオブジェクトがグローバルに有効化され、ノードごとの有効化の設定も破棄されます。グローバルに有効にするオブジェクトは、今後クラスタに追加するノードでも有効になります。
オブジェクトをグローバルに有効化することは、クラスタ内のノードごとにオブジェクトを個別に有効化することとは異なります。たとえば、クラスタ内のいくつかのノードでデータベースを個別に有効化した場合、srvctl start database
コマンドを実行すると、データベースが有効化されているノードでのみデータベースが起動されます。一方、データベースをグローバルに有効化した場合は、srvctl start database
コマンドで、実行するように構成されているすべてのノード上のデータベースが起動されます。
表A-48 srvctl enableのサマリー
コマンド | 説明 |
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Oracle ASMインスタンスの有効化 |
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クラスタ検証ユーティリティの有効化 |
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データベース・リソースの有効化 |
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指定したいくつかのノード上の指定したディスク・グループの有効化 |
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Oracle ACFSボリュームの有効化 |
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GNSの有効化 |
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指定したいくつかのノードでのHAVIPリソースの実行の許可 |
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インスタンスの有効化 |
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リスナーの有効化 |
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Oracle Clusterware管理の対象とする管理データベースの有効化。 |
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Oracle Clusterware管理の対象とする管理リスナーの有効化 |
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ノード・アプリケーションおよびGSDの有効化 |
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OC4Jインスタンスの有効化 |
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Oracle Notification Serviceデーモンの有効化 |
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SCAN VIPの有効化 |
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SCANリスナーの有効化 |
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サービスの有効化 |
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VIPの有効化 |
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ボリュームの有効化 |