変更後のSQLのパフォーマンス・データが構築されたら、SQLパフォーマンス・アナライザを使用した比較分析を実行して、変更前と変更後のSQL試行で収集されたパフォーマンス・データを比較できます。比較分析が完了したら、レポートを生成して、システム変更によりパフォーマンスが改善されたSQL文、パフォーマンスの変化がなかったSQL文またはパフォーマンスが低下したSQL文を特定できます。SQLパフォーマンス・アナライザ・レポートでは、各SQL文のパフォーマンスの変化に関して、2つの主要な影響の大きさを計算します。
ワークロードに対する影響
これは、SQL文に対するこの変更が、ワークロードの累積実行時間に与える影響の割合を、実行頻度を考慮して示しています。たとえば、SQL文の累積実行時間を101秒から1秒に改善する変更(変更前の残りのワークロードの実行時間の合計は99秒)の場合、この測定値は50パーセント(2x)になります。
SQLに対する影響
これは、SQL文に対するこの変更が、SQL文の応答時間に与える影響の割合を示しています。たとえば、SQL文の応答時間を10秒から1秒に改善する変更の場合、この測定値は90パーセント(10x)になります。
詳細は、「パフォーマンス測定値の比較」を参照してください。
この章では、変更前と変更後のSQL試行のパフォーマンス・データを比較して分析する方法について説明します。内容は次のとおりです。
注意:
SQL試行を比較するための主要インタフェースは、Oracle Enterprise Managerです。なんらかの理由でOracle Enterprise Managerを使用できない場合は、DBMS_SQLPA
PL/SQLパッケージを使用してSQL試行を比較できます。
ヒント:
SQL試行を比較する前に、変更後のSQL試行を作成する必要があります。詳細は、「変更後のSQL試行の作成」を参照してください。