この項では、Enterprise Managerを使用したデータベース・ワークロードのりプレイ方法について説明します。
データベース・ワークロードをリプレイするための主要ツールは、Oracle Enterprise Managerです。Oracle Enterprise Managerを使用できない場合、「APIを使用したデータベース・ワークロードのリプレイ」で説明されているように、APIを使用してデータベース・ワークロードをリプレイすることも可能です。
注意:
続行する前に、リプレイ・タスクが作成済でリプレイ・タスクからリプレイが作成されている必要があります。これを行う方法の詳細は、「Enterprise Managerを使用した単一のデータベース・ワークロードの準備」を参照してください。
Enterprise Managerを使用してデータベース・ワークロードをリプレイするには、次の手順を実行します。
Enterprise Manager Cloud Controlコンソールの「エンタープライズ」メニューで、「クオリティ管理」、「データベース・リプレイ」の順に選択します。
「データベース・ログイン」ページが表示されたら、管理者権限のあるユーザーとしてログインします。
「データベース・リプレイ」ページが表示されます。
「リプレイ・タスク」タブを選択し、表の希望のリプレイ・タスクのリンクをクリックします。
リプレイのリプレイ・タスク・ページが表示されます。
「リプレイ」セクションの「作成」をクリックしてリプレイを作成します。
「リプレイの作成」ポップアップが表示されます。
必要な名前と説明(オプション)を入力し、「ターゲット・データベース」アイコンをクリックします。
「検索と選択: ターゲット」ポップアップが表示されます。
適切なデータベースを選択し、「選択」をクリックします。
「リプレイの作成」ポップアップの「OK」をクリックします。
リプレイを実行するリンク付きの「タスク・リスト」が含まれるリプレイのデータベース・リプレイ・ページが表示されます。
「ワークロード・リプレイ」タスクのリンクをクリックします。
「ワークロード・リプレイ: ワークロードの検索」ページが表示されます。
必要なワークロードの場所オプションを選択します。
リプレイ・クライアントがアクセス可能なリプレイ場所に格納されている場所からワークロードをまだコピーしていない場合、ワークロードをコピーするオプションを選択します。それ以外の場合は、リプレイするワークロードを含む既存のリプレイ・ディレクトリを使用するオプションを選択します。
「次へ」をクリックして、ワークロード・リプレイ: ワークロードのコピー・ページを表示します。
必要な資格証明およびワークロードをコピーする新たなワークロード・ディレクトリの場所を指定して、「次へ」をクリックします。
統合されたリプレイには複数のソース・ワークロードがあるため、複数のソース資格証明をワークロード・ディレクトリの現在の場所に入力しなければならないことがあります。統合リプレイの詳細は、「Enterprise Managerを使用したデータベース統合リプレイの使用」を参照してください。
システムは処理中に進捗状況の棒グラフを表示して応答し、コピー操作が終了した後にワークロード・リプレイ: ディレクトリを選択ページが表示されます。
ディレクトリ・オブジェクトを指定するかワークロードが含まれる場所をポイントする新しいディレクトリ・オブジェクトを作成します。前の手順でワークロードを新しい場所にコピーするよう選択をした場合、ディレクトリ・オブジェクトが「ワークロード・ディレクトリの新しい場所」で指定した正しい場所を確実にポイントするようにします。
システムは取得サマリーを表示して応答します。「詳細の取得」セクションを展開して、ワークロード・プロファイルとワークロード・フィルタを表示できます。ワークロード取得アナライザ・レポートとデータベース取得レポートも生成できます。統合されたリプレイに取得サマリーは表示されません。
「次へ」をクリックして、ワークロード・リプレイ: 初期化オプション・ページを表示します。
「SQLパフォーマンス・アナライザ」セクションで、デフォルトでは有効になっており推奨されているSQL文の取得オプションを保持または無効化します。リプレイ終了時にSQLチューニング・セットを比較しない場合は、このオプションを無効化できます。
SQLパフォーマンス・アナライザでは、SQLチューニング・セット内のSQL文のパフォーマンスに関する環境の変更の影響の分析を開始できます。データベースのアップグレード、初期化パラメータの変更、Exadataシミュレーションまたはカスタム試験の結果をテストする、SQLパフォーマンス・アナライザ・タスクを作成および分析できます。このタスクでは、試行前の変更と試行後の変更の結果を比較します。
データベースのリプレイでは、変更がシステム全体に及ぼす影響が分析されますが、SQLパフォーマンス・アナライザとともにSQLチューニング・セットを使用すれば、変更がSQL文と実行計画にどのように影響するか、SQLを中心とした分析を行うことができます。
ワークロードのリプレイ中にSQLチューニング・セットを取得することで、SQLパフォーマンス・アナライザを使用して、そのSQLチューニング・セットとワークロードの取得時に取得された別のSQLチューニング・セットを比較できます(SQL文を再実行する必要はありません)。この方法では、データベース・リプレイの実行中に、SQLパフォーマンス・アナライザ・レポートを取得して、変更の前と後のSQLパフォーマンスを比較することができます。
「ソースを指定」セクションでは、リプレイの初期オプションはオプションのカスタマイズ・ページの接続マッピングおよびパラメータを参照しています。接続はワークロードとともに取得されます。
注意:
このセクションは、統合リプレイまたはOracle RACでは表示されません。
「次へ」をクリックして、ワークロード・リプレイ: オプションのカスタマイズ・ページを表示します。
取得した接続文字列を、リプレイ・システムを指す接続文字列に再マッピングします。それぞれの取得の接続は再マッピングする必要があることに注意してください。たとえば、前述の図では、capture12_1およびcapture12_adcの両方の接続を再マッピングする必要があります。
(統合リプレイでは、ワークロードごとに接続を再マッピングできます。ワークロードを選択するには、「取得名」ドロップダウンを利用します。)
「接続マッピング」タブをクリックします。取得した接続文字列を再マッピングするには、複数の方法があります。次のいずれかを選択できます。
すべてのクライアント接続に単一の接続記述子を使用する: このオプションを選択して、使用する接続記述子を入力します。接続記述子が、リプレイ・システムを示す必要があります。
接続をテストするには、「接続のテスト」をクリックします。接続記述子が有効な場合は、正常に接続されたことを示す情報メッセージが表示されます。
すべてのクライアント接続に単一のTNSネット・サービス名を使用する: このオプションを選択して、使用するネット・サービス名を入力します。すべてのリプレイ・クライアントは、ローカルのtnsnames.ora
ファイルを使用してネット・サービス名を解決する必要があります。
ワークロード内の取得されたクライアント接続記述子ごとに個別の接続記述子またはネット・サービス名を使用する: このオプションを選択して、取得システムの値ごとに、リプレイ・クライアントが使用するリプレイ・システムの値を入力します。「初期化オプション」ステップで「前回のリプレイのオプションを使用」オプションを選択した場合、別の接続記述子の使用に関するオプションが選択され、前回のリプレイ・システムの値が次のテキスト・フィールドに表示されます。
注意:
このオプションは、統合リプレイにはありません。
詳細は、「接続の再マッピング」を参照してください。
リプレイの一部を制御するリプレイ・オプションを、リプレイ・パラメータを使用して指定します。
リプレイの動作を変更するには、「リプレイ・パラメータ」タブをクリックし、リプレイ・パラメータごとに目的の値を入力します。デフォルト値を使用することをお薦めします。リプレイ・パラメータの設定については、「リプレイ・オプションの指定」を参照してください。
リプレイ・パラメータを設定したら、「次へ」をクリックします。
「ワークロード・リプレイ: リプレイ・クライアントの準備」ページが表示されます。
リプレイ・クライアントでリプレイの準備ができていることを確認します。
処理を行う前に、リプレイ・クライアントを設定する必要があります。詳細は、「リプレイ・クライアントの設定」を参照してください。
「見積り」をクリックして、リプレイに必要なリプレイ・クライアントとCPUの数を特定します。
「リプレイ・クライアント・ホストの追加」をクリックして、リプレイ・クライアントのホストを追加します。(リプレイ・クライアントのホストを追加しない場合は、Enterprise Managerを使用しないでコマンドラインからリプレイ・クライアントを開始して続行できます)。
「検索と選択: リプレイ・クライアント・ホスト」ポップアップが表示されます。
ターゲット名を指定して「実行」をクリックするか、「実行」をクリックして使用可能なホストのリスト全体を表示します。
ホストを選択して、「選択」をクリックします。
「リプレイ・クライアント・ホスト」表の「ターゲット」列にホスト名が表示されたら、見積り結果で推奨されたリプレイ・クライアント数を指定し、ホストにリストされたCPU数が見積り結果の最小推奨数を満たすことを確認します。取得されたワークロードごとに、少なくとも1つのリプレイ・クライアントを起動する必要があります。
構成済の列で、「いいえ」リンクをクリックして、表示されたポップアップ内でリプレイ・クライアントを構成します。
ポップアップに値を入力した後に、「適用」をクリックします。構成済の列の「リプレイ・クライアント・ホスト」表に「はい」と表示されます。
「次へ」をクリックして、リプレイ・クライアントを起動して、ワークロード・リプレイ: クライアント接続の待機ページを表示します。
リプレイ・クライアントの起動については、「リプレイ・クライアントの設定」を参照してください。
注意:
プロセスのこの手順に「エンタープライズ」メニューからたどりついた場合は、リプレイ・ジョブおよびリプレイ結果記憶域ホスト用の資格証明も入力する必要があります。
リプレイ・クライアントを起動すると、リプレイ・クライアント接続が「クライアント接続」表に表示されます。
リプレイ・クライアントが接続されると、時計の下のテキストが変わります。
1つ以上のリプレイ・クライアントが接続されると、「クライアント接続」表が移入されます。
すべてのリプレイ・クライアントが接続されたら、ページ下部にホストの資格証明書を入力しリプレイ・ジョブを開始して、「次へ」をクリックして、ワークロード・リプレイ: 確認ページを表示します。
ワークロードのリプレイに関して定義したオプションおよびパラメータを確認します。
ワークロードのリプレイ・ジョブを正常に発行するには、「接続されているリプレイ・クライアント」の値を1以上にする必要があります。
「発行」ボタンは、1つ以上のリプレイ・クライアントが接続されている場合のみ有効です。
表示内容がすべてが意図したとおりである場合は、「発行」をクリックしてリプレイ・ジョブを発行します。
リプレイが開始された後、「ワークロード・リプレイは開始されました。」というシステム・メッセージが表示された状態で、このリプレイのデータベース・リプレイ・ページの「ホーム」タブが再表示されます。
アクティブなワークロードのリプレイの監視については、「アクティブなワークロードのリプレイの監視」を参照してください。