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Oracle® Databaseリファレンス
12c リリース1 (12.1)
B71292-14
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1.49 DB_BIG_TABLE_CACHE_PERCENT_TARGET

プロパティ 説明

パラメータ・タイプ

文字列

構文

DB_BIG_TABLE_CACHE_PERCENT_TARGET = string

デフォルト値

0

変更可能

ALTER SYSTEM

PDBで変更可能

いいえ

基本

いいえ

Oracle RAC

複数のインスタンスで異なる値の指定が可能です。ただし、ビッグ表キャッシュのセクション・サイズを均一にすることをお薦めします。

DB_BIG_TABLE_CACHE_PERCENT_TARGETでは、自動ビッグ表キャッシュのキャッシュ・セクションのターゲット・サイズをバッファ・キャッシュの割合で指定します。自動ビッグ表キャッシュを使用すると、パラレル問合せおよびシリアル問合せでバッファ・キャッシュを使用できるため、Oracle Databaseのインメモリー問合せ機能が拡張されます。自動ビッグ表キャッシュは、主にデータ・ウェアハウスのワークロードのパフォーマンスを強化する目的で設計されていますが、複合ワークロードのパフォーマンスも改善されます。

Oracle Database 12cリリース1 (12.1.0.2)以降では、表スキャンは、次のシナリオで別々のアルゴリズムを使用できます。

  • パラレル問合せ:

    単一インスタンスと複数のOracle Real Application Clusters (Oracle RAC)データベースでは、DB_BIG_TABLE_CACHE_PERCENT_TARGET初期化パラメータをゼロ以外の値に設定し、PARALLEL_DEGREE_POLICY初期化パラメータをAUTOまたはADAPTIVEに設定する場合、パラレル問合せで自動ビッグ表キャッシュを使用できます。

  • シリアル問合せ:

    単一インスタンスのみの構成では、DB_BIG_TABLE_CACHE_PERCENT_TARGET初期化パラメータをゼロ以外の値に設定する場合、シリアル問合せで自動ビッグ表キャッシュを使用できます。

DB_BIG_TABLE_CACHE_PERCENT_TARGETパラメータにゼロ以外の値を指定する場合、その値はビッグ表キャッシュ用に予約するバッファ・キャッシュの割合を示します。DB_BIG_TABLE_CACHE_PERCENT_TARGETパラメータで指定できる最大値は90です。この場合、表スキャン以外の使用量としてバッファ・キャッシュの10%が予約されます。

このパラメータのデフォルト値は0です。そのため、自動ビッグ表キャッシュはデフォルトで有効ではありません。自動ビッグ表キャッシュが有効ではない場合、問合せはキャッシュ対象の読取りに対して最も長い間使用されていない(LRU)メカニズムを使用して実行するか、表スキャンに対して直接読取りを使用するように判断します。

ある大規模な表が、すべてのインスタンスのビッグ表キャッシュを組み合せたほどの大きさの場合、その表は、すべてのインスタンスでパーティション化されてキャッシュされるか、大部分がキャッシュされます。インメモリー・パラレル問合せの場合、これにより、表の問合せに対するディスク読取りがほとんどなくなるか、データベースは、ビッグ表キャッシュに適合しない表の一部に対してのみディスクから知的に読み取ることができます。スキャンするすべての表をビッグ表キャッシュでキャッシュできない場合、最も頻繁にアクセスされる表のみがキャッシュされ、残りは直接読取りによって自動的に読み取られます。

パラメータを設定する場合は、次のガイドラインを使用します。

  • Oracle RAC環境で自動並行度(DOP)を有効にしない場合、ビッグ表キャッシュはその状況で使用されないため、このパラメータを設定しないでください。

  • このパラメータを設定する場合、ワークロードの複合について検討します。たとえば、どのくらいのワークロードがOLTP(挿入、更新およびランダム・アクセス)に使用されるか、どのくらいのワークロードが表スキャンに関連するかを検討します。データ・ウェアハウスのワークロードは大規模な表のスキャンを実行する場合が多いため、データ・ウェアハウス用に比較的高い割合のバッファ・キャッシュ容量をビッグ表キャッシュのセクションに確保することを検討します。

  • このパラメータは、ワークロードが変わると、動的に変わる可能性があります。バッファ・キャッシュ・メモリーはそのときにアクティブに使用されるため、変更がターゲットに到達するまでに時間がかかる場合があります(現在のワークロードによって異なる)。

注意:

自動ビッグ表キャッシュでは、温度およびオブジェクト・ベースのアルゴリズムを使用して中間表およびビッグ表を追跡します。Oracleではかなり小規模の表をキャッシュしますが、これらは自動ビッグ表キャッシュでは追跡されません。

注意:

この初期化パラメータは、Oracle Database 12cリリース1 (12.1.0.2)以降で使用できます。

関連項目:

  • PARALLEL_DEGREE_POLICY

  • ビッグ表キャッシュの詳細は、V$BT_SCAN_CACHEおよびV$BT_SCAN_OBJ_TEMPSを参照

  • このパラメータと自動ビッグ表キャッシュの詳細は、『Oracle Database VLDBおよびパーティショニング・ガイド』を参照